3/27/2014

[biz law] 日産がエアバッグ非動作でリコール99万台

日産が米国にてエアバッグ動作不良のリコール。2013~2014に販売された、リーフやアルティマを含む複数車種計989701台が対象という事です。

本不具合は、具体的にはエアバッグの動作の電子制御部で、シートに人が着座しているか否かを検知し、着座時にのみエアバッグを動作させる仕様になっているところ、人が座っているにも関わらず空席と誤判定する不具合があり、従って事故時にエアバッグが動作しない、とのこと。

要するにユーザの生死に直接関わる致命的な不具合です。本不具合による犠牲者の有無等は公表されておらず不明ですが、対象期間は短いものの、台数の多さから既に被害が多数発生している事態も強く懸念されるところです。

折しも、まさに同様のエアバッグの欠陥に関して、最大手たるGMが史上類を見ない程の、全米挙げての苛烈な追求に晒されている最中であるこのタイミングでの本リコールには、やはりGMだけではなかったかと、逆に腑に落ちるものを感じさせられます。しかるに本リコールは、そのGMの惨状を受け、同様の不具合を抱え、しかし多分にその損失を嫌って抜本的対策を怠っていた日産が、隠蔽放置を続ければGMと同様の窮地に追い込まれるだろう事を知り、急遽方針を転換して行ったものだろう事も容易に想像されるところです。おそらくGMの件が無ければリコールは行われず隠蔽され、その期間の分だけ多数の犠牲者が発生していた事でしょう。

それはすなわち、無数の利用者の命を預かる大手自動車メーカー、それも複数が、かようにその経済的利益を優先し、生命を犠牲にして恥じない、極めて強い反倫理性を帯びている、その暗鬱たる現実が晒け出されたものに他なりません。それによって生じた、また生じる可能性のあった膨大で取り返しのつかない深刻な被害、それらを十分に認識しながら防止するどころか蔓延させる悪質さを鑑みれば、自発的な改善など望むべくもないのでしょう。ただ、その報いは十分に受けるべきだろうと思う次第なのです。いっそ潰れるまで。

Nissan Recalls Nearly 1 Million Vehicles Over Airbag Issue
Nissan Recalls 990,000 Cars and Trucks for Air Bag Malfunction

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