3/15/2014

[sci] STAP細胞捏造を巡る対応で晒された理研の組織的反倫理性

理研によるSTAP細胞捏造の件、中間報告の内容を見て、そのあまりの姑息さに愕然、というか呆然としてしまいました。今以て信じ難く思う程です。

本報告、科学研究に携わる機関らしく、論理的妥当性や客観性を備えた事実確認とその分析の結果が報告されるだろうと思って聞けばさらにあらず。本件の発表内容の疑義がついた点を「過誤」とし、その原因を小保方氏ら研究者担当者の「未熟」さに帰責させ、論文自体は「ずさん」と表する等、およそ報告の全体に渡り、悉く故意を認めず、あたかも過失であるかのように装っているのですね。さらには内容の真偽は「第3者の検証によるほかない」の一言で説明以前に自発的な事実確認自体をも忌避する始末です。

見るに耐えません。何故そのような醜態を晒すのか、詭弁を弄するのか、その理由は明らかです。要するに組織的保身のために、間接的に故意ではなく従って非も罪も責任も無い、と主張する、意図的な自己弁護なわけです。それ以外の解釈が有り得るとは到底考えられません。

本件の捏造自体も遺憾極まるものですが、あの理研が、この期に及んで自らの過ちを正すどころか、組織ぐるみでそのような真逆の姑息な真似に及ぼうとは。支離滅裂の極みとも言うべき小保方氏の釈明と照らし合わせるまでもなく、本気で自身の言っている事が他者に欠片でも通じると思っているのか、内心そうは思っていない上での苦肉の取り繕いのつもりなのか、いずれにせよ科学者としての倫理性を欠片も窺わせず、最悪としか評しようのない今回の報告、その他の振る舞いも含め、その理研の在り様には、心の底からの失望に沈まされてしまいました。吐き気がします。ここに至ってはもはや如何なる釈明も無意味、全員2度と研究者を、研究機関を名乗るなというのです。

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