8/31/2011

[law] オリンパスの内部告発報復人事訴訟で社員勝訴

とか。本件、オリンパス社員の浜田正晴氏が内部告発で嫌がらせ的な報復人事を受けたとして会社を訴えたものですけれども、その原因となったところの行為、すなわち上司のヘッドハンティング行為をコンプライアンス部門に通報した事、またその行為者たる原告が公益通報者保護法の保護対象に含まれるかどうかが判然としないものとされて争われ、第一審では否定の判断がなされていたところでした。今回の控訴審では、報道を見る限りその部分には触れず、単にその後の人事行為を分離して乱用と判断したようですね。結果としてはまずまず無難かつ妥当な判断のように見えます。

ただその中身というか経緯の部分については少々複雑なところです。結局のところ、本件原告の行為は公益通報者保護法の保護対象には含まれないという判断が維持されたようですが、裁判所の判断を俟つまでもなく、ヘッドハンティング自体は原則として特に違法な行為でもないし、むしろ管理職としては業務の範囲内に入るものなのだから、そもそもそれをコンプライアンス部門に通報した事自体が不適切だった筈で、その時点で却下扱いにされるべきだったのだろうと思うのです。内部告発に関しては、制度として内容問わず調査確認の手続きを取る事になっている場合も多いし、オリンパスもそうだったのかもしれませんが、仮にそうであって調査等は避けられず、かつ上司の行為にある程度の問題があったとしても、上司にも本件原告にも注意程度で済ませる事は十分可能だっただろうと思えるのですよ。

内部告発制度は、コンプライアンスの実現・維持に非常に有効、事実上欠くべからざるものである、その事は間違いないのですけれども、本件は制度が一人歩き的にあらぬ方向へ働いてしまったもののように見えるのです。告発者は当然に自らの定める基準で判断し、告発に及ぶわけですけれども、それは必ずしも一般に法の知識経験に基づくものではなく、正当とは言い難い場合も起こりうるし、そのような告発に基づいた処分は当然に誤ったものになるわけで、それは防止されなければなりません。そしてその責任は告発の窓口となるコンプライアンス部門にあるわけです。裁判所と同じような役割、能力を備え、告発者・被告発者とも不当な権利侵害が起こらないように注意しつつ裁く必要がある。本件のように客観的に不適切な場合にはそう判断出来た上で機能しなければならない筈なのですよ。

しかし現実は、そのコンプライアンス部門自体が素人同然な有様だったり、実質的に人事総務部門の一部に過ぎなかったりするんですよね。そういう状況からして、本件のような事態の発生はむしろ必然的なものと考えるべきなのでしょう。残念な話です、と嘆いてばかりいても仕方ないのですけれども。

本件訴訟は多分に最高裁まで行くんでしょうしまだ終わったわけではないけれども、この辺りの判決の主旨が、広く速やかに浸透して、状況の改善がなされる事を願う次第です。覆水盆に返らず、訴訟をしても失われたものが戻るわけでもなく、計り知れない損失が残るだけなのですから。もっとも、何らかの強制力が働かない限り、改善の望みは薄いだろうとも思いますけれどもね。

「内部告発で配転は人事権乱用」 オリンパスに賠償命令
東京高裁

8/29/2011

[biz] ハリケーンIreneによる被害見積額の齟齬

ニューヨークを含む東海岸を直撃して、数百万戸の停電、死者も含め尋常ではない被害を引き起こしているハリケーンIreneですけれども、その被害額の見積もりについて情報が錯綜していて、メジャーなソースの中だけでもその額に一桁程も差があるのは一体どうした事でしょう。例えばNYTimesでは70億ドル、日経では770億円とか。

こういう齟齬は困ります。勿論、ハリケーン自体の強さ及び進路の推移、またそれに伴う物理的影響の係数に対して、予想の元となるデータの選択とその取り扱い手法、さらに対象となる地理的時間的性質的な範囲の相違も加われば、相当な差異の発生は避け難い所なのでしょうけれども、報道機関の責務はあくまで現状を正しく報道する事であって、予想屋的に数値を当てる事ではないのですから。不確実性が高いならそのように伝えられてしかるべきでしょう。

少なくとも日経のような後発かつ外部における報道にあっては、直近までの報道を踏まえ、ある程度信頼出来る範囲での予測は全て包摂する形で、例えばその最小値から最大値までの範囲を見積もり方法等と合わせて整理して伝えるべきところだと思うのですけれども。スピードを重視してるのかもしれませんが、殆ど脊髄反射的な感じで狭いソースから各社バラバラな報道がなされていて、結果として主観的な報道になっているのは困ったものです。

Irene Damage May Hit $7 Billion, Adding to Insurer Woes
米ハリケーン、経済損失770億円超に 洪水被害など

----------追記
さらに桁が増えて、円でいうと兆単位の可能性もあるとか。凄まじいですね。
IRENE Damage Estimates Range From $7 Billion To $20 Billion

8/26/2011

[biz] ゴールドマンの内輪ゴシップアカウント

数週間前からTwitterで@GSElevatorなるアカウント名の匿名ブログが開設されていて、それがどうも実際にGS内部関係者らしいという事で話題になっているとか。当然ゴールドマンは問題視して、まずTwitter運営にアカウント停止を要請したけれど突っぱねられて、で今は内部捜査に着手した所だとか。とりあえずまだ書き込みは続いてるようなのですが、ざっと目を通した所では、いかにもエレベータ内の会話っぽいジョークのやり取りが中心で、これの何がそんなに問題なのかよくわからない代物でありました。GSとしてはその内容如何に関わらず外部への情報漏洩、またそれに繋がる危険性がある行為は容認出来ないという事なんでしょう。

ロンドンでの話がよく出てくるので、もし社員ならロンドン勤務者だろうとか、会話者の人種まで書き込まれているツイートもあるしで、その気になればすぐに特定されて終了しそうですが、世知辛い話です。直接的に会社に悪影響を与えそうな書き込みもあるにはあるのだけれど、「市場が上がっても下がっても自分たちは金を儲ける」、とか、その程度のお決まりの会話がせいぜいな様子だし、個人的には続けて欲しいと思うのですけれども。所詮他人事ですけどね。

Goldman Launches Probe For To Find Out Who's Behind The @GSElevator Twitter Account

[tech] 福島第一原発のロボットオペレータのブログ

もう元のブログは閉鎖されてしまったらしいんですけど、その内容がロボットの実用面でのテストケースとしてあまりに有益、貴重という事で、IEEEがログを英訳して掲載したとか。

ざっと一読してみると、確かにロボットの運用面で発生する様々な課題、その典型的なものがよく表れていて、今後の開発、運用に際しては非常に多くの有益な示唆を与える内容になっています。ロボットには一般に汎用性がないために、その場面毎に起こるトラブル、問題点は異なるし、それに合わせて使用法、運用法を適応させていかなければならないものなので、一般論というのがあまり成立せず、このようなケーススタディを通じた経験知の積み重ねが本質的かつ決定的に重要なのですよね。私は寡聞にして元のブログを知らなかったので、IEEEの今回の掲載には非常に有難く思う次第なのです。

特に、今回の福島原発のように、実際問題ロボットが必要とされる場合というのは本質的に生命の危険がある場面で、その安全側と危険側は明確に区別出来るわけではないから、オペレータは時にその境界を意図せずとも越えてしまう、またリスクを承知で踏み込まなければならない場合も多分に発生するわけで。文字通り命がけのシビアな作業、その記録の持つ意味は大きく、今後この知識経験が生かされる事で、どれだけ人命が救われるか、計り知れない価値がある事も明白です。

中には東電管理側への批判に直結するであろう部分もあって、そのあたりで東電からクレームがついたりする可能性も多分にあるわけですけれども、IEEEが説明する通り、今回の掲載は公益を重視してのものなので、そのような事にならないよう願いたいところですね。

Fukushima Robot Operator Writes Tell-All Blog

8/24/2011

[biz] 日本国債Aa2->Aa3に格下げ

今度はMoodysが日本国債を格下げ。政府・政権の不安定さ加減をマイナス評価して、との事なので、本件自体は至極もっともな話だろうし特段の異議もなさそうなのですけれども、先日のS&Pによる米国債格付け引き下げにMoodysもFitchratingsも追随しない状態が続いたまま、というのが少々気にかかる次第です。

元々、各社間で格付けを一致させなければならないわけではないのだけれども、長らく事実上の公的なコンセンサスとして位置づけられてきた三社の格付け、それが主要国の国債という主たる債権で齟齬を来たすという事は、必然的にその従前の支配的とも言える安定した地位を失う事を意味するわけで。そもそも少数の民間企業がそのような地位を占めていた事に対する議論はあろうけれども、三社の調和から得られる信頼性、それを基盤として各種の債権に対する評価にある程度の整合性が形成され、それなりの秩序が得られていたのは事実、それを失う事によって市場の不安定性はそれなりに増大するであろう筈なんですよね。

実際に資金調達上で障害が増える可能性が懸念される以上、それを好ましくないと受け止める向きは多かろうし、逆にそれが市場の本来あるべき姿だ、と見る向きも当然それなりに強かろうかと思います。ただ、安全資産という概念自体、その従来の用法で多く備えていたところの完全性、それが建前としてももはや理論上にしか存在せず、なべて相当の現実性があるリスクを孕み、ただそのリスクの性質、構造が異なるに過ぎないものと見るべきであろう事は、多分に今更ながらではあるけれども、明らかに思えます。

それは理論的にはむしろ自然に思える一方、解析的な取り扱いはほぼ不可能、従って制御はおろか直接的な分析すらもままならない領域なわけで。この手の領域に対しては、最初からその取り扱いを諦めて極力回避するのが正しい態度だろうと思うのですが、経験的にはその逆、往々にして正否不明をよい事にした詐欺的な話が乱発しがちになるもの、それを思うと、どちらかというと憂鬱な気分になる次第なのです。これまた今更な話ですけどね。

ムーディーズ、日本国債を格下げ 1段階低い「Aa3」
見通しは「安定的」


[過去記事 [biz] 米国債格付け引き下げ ]

8/20/2011

[note] イオンSIMをMF626で

最近その安さで評判のイオンSIM、これが以前使っていたb-mobile 3G hoursの端末MF626で使えると聞いて、ついうっかり契約して設定してテストとか色々してしまいました。結論から言えば十分に使える様子で、コストパフォーマンスは非常に良い感じです。特に、いつの間にか以前はダメだったlinuxでも使えるようになっていたのは有難い限りであります。ただ、linuxの場合にはハードの初期化絡みで少し面倒があったり、ダイヤルアップ接続の際にシステム標準のアプリでは何故か繋がらなかったりで、その辺はまだ少々敷居が高い感じですね。一度設定してしまえば後は気にしなくても良いんですけど。下記、ubuntuの場合の手順をメモ。動作確認したバージョンは11.04と10.10ですけれども、参考にされる場合は自己責任でよろしくです。

ともあれとりあえず使えるようになったので、早速VPNとかも設定して一通り使ってみました。速度等については安い代わりに帯域が100kなプランAという事で、それなりに遅いけれども、通常のデータのやりとりには許容範囲、といったところでしょうか。通常のb-mobile 3Gよりは明らかに遅く、AirH"よりは大分速い感じ。しかし特に不満を感じないのはやはりその安さのためでしょう。良い時代になったものです、と32kbpsのAirH"に月5000円も払っていたありし日を思い出して感慨に浸ってしまった次第です。安定性、エリアについても文句なしだし、後はサービスの改悪とかがない事を願うばかり。ていうか日本無線自体、超赤字で潰れそうなんですよね。うーん。なんとか頑張って生き延びて欲しいものです。

[導入手順]

1. イオンSIM入手
 何はなくともまず契約。日本有線のHP掲載の取扱い店舗一覧の中から最寄りの店舗を探し、電話で在庫確認、あれば取り置きしてもらってからGO。Docomoのカウンターで普通に契約。クレジットカード支払いオンリーなので、忘れないように注意です。お決まりの登録用紙に記入して、これまた定形通りの契約内容説明を受け、身分確認の上、初期費用3150円をその場で同じくクレカ決済して、特に混んでいなければ数分で登録してもらって契約完了。SIMカードゲットです。

2. SIMをMF626にセット
 MF626はUSBコネクタの上側根元のところにSIMカードスロットがあります。トレーを引き出して、SIMカードを差し込んで戻してセット完了。

3. MF626の初期的な設定
 MF626の設定には意外と手間がかかります。というのも、MF626は、実は本来のモデムとしてのデバイスとは別に、ドライバデータを格納する仮想CDドライブも内臓されている複合デバイスで、その管理には特殊な取扱いが必要なのですね。Windowsでは日本有線が提供する接続用ソフト(b-access)が間に入るので、システム側は特に意識せずとも普通のモデムとして見る事が出来るのですけれども、Linux(のデフォルトのシステム)ではそうはいきません。接続の前にモデムモードに切り替える必要があるのです。
 切り替えには2つの方法があって、一つはWindows機で専用のATコマンドを使ってあらかじめモードを切り替えておいてから接続する方法、もう一つはLinux用の切り替えアプリusb-modeswitchを入れておく方法です。それぞれ以下のような感じですが、後者の方が後々楽かも。

3-1. ATコマンドによるモード切り替え
 あらかじめb-accessをインストール済みのWindows機にMF626を接続してから、ハイパーターミナルを下記設定で起動します。ポート(接続方法)の設定は[デバイスマネージャ]-[モデム]-[ZTE Proprietary USB Modem]のプロパティ中、[モデム]タブの[ポート]の所に記載されているものを選択します。普通は[COM?]とかそんな感じになっている筈。

・ビット/秒   115200
・データビット  8
・パリティ    なし
・ストップビット 1
・フロー制御   なし

で、下記コマンドで切り替えです。
>AT+ZCDRUN=8

下記のような反応が返ってきたらOKです。ハイパーターミナルを終了し、MF626を取り外します。
> Close autorun state result(0:FAIL 1:SUCCESS):1

ちなみに、CDデバイスモードへの切り替えは、下記コマンドです。
>AT+ZCDRUN=9

3-2. usb-modeswitchによる切り替え
 usb-modeswitchはdebianパッケージにも登録されているので、apt-getすればインストール出来ます。ただ、公式にも警告されている通り、最新版ではない場合もあるので要注意です。

$ sudo apt-get install usb-modeswitch

インストール後、MF626を挿すと、初期化が始まります。確認の方法はいくつかありますが、例えばUSBデバイスの一覧を表示するコマンドlsusbを実行して、表示される中に下記のような行があれば成功(の筈)です。

$ lsusb
...
Bus *** Device ***: ID 19d2:0031 ONDA Communication S.p.A. ZTE MF636
...

ちなみに、usb-modeswitchを入れていなかったり、切り替えに失敗していたりする場合には、下記(IDが19d2:2000)の様な表示になります。この場合は当然ながらモデムとして動作せず、接続出来ません。

Bus *** Device ***: ID 19d2:2000 ONDA Communication S.p.A. ZTE MF627/MF628/MF628+ HSDPA

旧版では設定ファイルを自分で書く必要があったのですけれども、最近のバージョンでは不要になった様子で、随分と楽になりました。と言う事で、何はともあれこれでハードウェアの方の設定は完了。後はダイヤルアップの設定です。

4. wvdialのインストール&設定
 ダイヤルアップには、wvdialを使用します。というか、本来はシステムの接続管理とか、せめてgnome-pppとかのGUIアプリから出来てしかるべきだし、見た目もスマートだと思うんですけど、何故か接続出来ないのです。色々試行錯誤してみたんですけれど、理由も不明。困ったものです。と言う事で諦めて使用する事にしたwvdialの設定方法は以下の通り。

・インストール
 インストールは下記コマンド。ちなみに、この時にモデムの探索と初期設定をする様子なのですが、バグがあるらしく、MF626を挿したままだとインストールが完了しません。インストール途中で抜いても大丈夫な様子ですが、一応あらかじめ抜いておいた方が良いでしょう。

$ sudo apt-get install wvdial

・接続設定
 接続関連のパラメタは下記の通り。設定ファイル(/etc/wvdial.conf)を編集します。

---------------------/etc/wvdial.conf ここから

[Dialer Defaults]
Modem = /dev/ttyUSB2
Baud = 115200
Phone = *99***1#
Username = bmobile@aeon
Password = bmobile
init1 = AT+CGDCONT=1,"IP","dm.jplat.net"
New PPPD = yes

---------------------/etc/wvdial.conf ここまで

なお、ポート(Modem)については、3台の異なるPCで試して全部同じ(/dev/ttyUSB2)になったのですけれども、環境によっては違うものになるかもしれませんので要注意。

以上で設定は完了です。接続は下記コマンド。pppd起動の際にルート権限が必要になる様子なのでsudoで。

$ sudo wvdial

これで繋がるはず。緑色のランプが点滅したら接続成功です。切断はCtrl-Cとか。

----------------追記

4-2.gnomeの標準ネットワーク接続アプリによるダイヤルアップ接続

gnome-pppも含め、システム標準の接続でダイヤルアップする設定方法が判明したのでメモ。要するにpppdの起動権限がデフォルトだと無いのが問題だったってわけで、ユーザのアカウントを権限のあるグループに追加してやれば良いらしいです。グループ名は[dip]。[システム]-[システム管理]-[ユーザとグループ]からグループに追加する設定をしてやれば準備OK。システム標準なら、b-mobileをプロバイダに設定したブロードバンド接続を作成してやればよいし、gnome-pppならwvdialでしたのと同様の設定を作ればよいわけです。

付記1. ブラウザの先読み設定解除
 イオンsimのAプランだと帯域が狭いので、多くのブラウザで標準設定されている先読み機能は帯域を無駄に消費してストールの原因になります。これは切って置くのが良いでしょう。firefoxなら、about:configからnetwork.prefetch-nextをfalseにするとか。

8/18/2011

[law] 収入印紙の偽造が頻発中らしい

やっぱり一度は出るのね、位にしか思わない話ですけれども、多数発生しているそうで。偽造は容易なものの、紙幣とは違って使用範囲が狭いし、流通性も低く、換金手段としては事実上チェックの厳しい金券ショップしかないし、今後速やかに行われるであろう警戒の強化によって殆ど拡大はしないだろうとは思いますけれど、頭の悪い人達が模倣とかしたりするんでしょうか。オークションで素人に売るとか?何にせよ容易に足がつくだろうし、金額面からもそれなりにかかる筈の費用の回収も困難であろう筈、結局のところ割に合わないだろうから、短期的な話なんでしょう。一万以上の印紙なんて、素人がそうそう使うものじゃないですしね。ただ、多少なりと手間のかかるショップの方々や警察各位におかれましてはご苦労様、という位でしょうか。

ていうか、印紙なんて普通は使う分だけしか購入しないものだし、間違った時も再利用とか還付とか出来るのだし、換金しようとする時点で不自然なわけでさ。加えて一万円の印紙何十枚やら千枚とか、無理がありすぎ。大方、一枚あたりの額面が大きいから手間の割りに良いとかいう考えなんでしょうけれど、その馬鹿さ加減には呆れざるを得ないのです。

偽造収入印紙詐欺 14都府県で被害
偽造収入印紙、全国各地に出回る 手薄な対策狙われる

[biz] Googleの携帯製造進出をめぐって

その目的とか今後の方向とか意味合いが判然とせず、周囲はおしなべて微妙に困惑気味なMotorola買収の件。特許戦略の一環だとか、Apple化を志向してるだとか色々と怪しげな憶測が飛び交っていますが、特許戦略だとするならむしろ邪魔になる製造・販売の部分が不釣合いに大きいし、Apple化と言っても今更排他的独占に転換するには無理があるしで、今一つ説得力が感じられず、どうにももやもやが続く今日この頃であります。

そのもやもや感からして、本件は上記のような整合的、戦略的に構成された意図に基づくものではなく、単に成長戦略、またそれを担保する有望な事業分野、サービス製品の候補が枯渇している状況にあって、有り余った資金を差し当たり動かす手段として適当に選定されただけ、とか、そんな感じの実質的にはあまり意味のない、投資戦略的な側面の強い買収とかそういう可能性の方が高そうに思うのですけれども。

もしそうではなく、本質的にGoogleの今後の事業戦略の根幹を担うものとしての位置づけであるならば、やはりそれはGoogleがGoogleたる所以であるところのOpennessを志向するものでなければならない筈だと思うのです。今回の買収は、その範囲が殆どソフトサービスに限定されていたところ、そのOpennessをハードウェアにまで拡大普及させる、というところにその目的、意義がある、とかいうものでないと整合しないと思うのです。ハードウェアの設計、製造まで含めてすべてオープンにする、って感じですかね。しかるに、単にMotorolaの事業を取り込み、シェアを囲い込むというのでは逆に矛盾してしまうし、仮にその特許やらDroidの設計だけをオープンにしたところで、実質的にあまり意味がない筈なのですよね。ARMとか、主要なコンポーネント関連も一緒に買収して取り込む位でないと、結局のところ本質的にproprietaryになってしまうだろうわけで。そこまで一気に踏み込むのか、中途半端で無意味っぽいけれどとりあえずMotorola事業単体で着手してみて様子を見に来るのか。

そこまで行くともう妄想に近い感じですが、そういう想像をしている人は少なくないだろうし、Google社内でも当然に色々考えられていて、大方のシナリオは作成済みなのでしょう。それが現実的であればその通りになる可能性が高いし、非現実的なら馬鹿を見るだけの話です。結局の所はよくわからないし、馬鹿を見る可能性が小さくはない事も間違いないんでしょうけれど。

いずれにせよ、というかハードのopen化が進むという事は、一義的には業界全体でその部分の既存の収益が消える事を意味するし、そうでなくても純正端末の参入はその高い訴求力によって確実にシェアをかっさらうであろうわけで、既存のAndroid機メーカーには致命的に厳しい話、特に依存性の強い日本国内メーカーはその存在意義とともに収益性の殆どを失うだろうし、業界的には残念なお知らせには違いないものなのでしょう。要素技術は別として、実質的にスマホ関連の開発業務自体の大半が消滅するから、それを支えている開発者は揃って仕事を失うわけで、こちらもそれなりに悲惨かも。もっとも、それで消える程度の事業というだけの事なんでしょうけれど。というわけで、皆固唾を呑んで戦々恐々、といったところかと思いますけれど、さてどうなるのか、Googleのアクションには要注目ですね。

一ユーザとしては、Motorola製のAndroid純正端末というのは、信頼性と安さと自由性を両立させる可能性が高いと思うし、その意味でとても期待出来るので、速やかな製品投入と普及を願いたいところです。このところはすっかりダーティなイメージが定着してしまったGoogleにそれだけの良心が残っているのか、少々疑わしい所ではありますけれど、期待出来ない事もない、とそう信じたいものです。

8/14/2011

[pol] 民主党の寝言に虚無を覚えるこの頃

イラつくどころの話じゃないですよね。最悪の首相がようやく消える、それはいいのですけれど、その次について色々飛び交う主張、またそれを発する人、どれ一つ取っても筋が通らない、寝言は寝て言え的なものばかりなのはどうしたものかと。

特に大連立の主張あたりは、これまで却下され続けてきた話と実質的に何も変わらず、野党側にしてみればデメリットの方が遥に大きい、民主党だけに都合が良いお花畑な話だし。ねじれを解消しようと言うのであれば、総選挙を行うべき、という筋論は、まさに前回衆院選の際の経緯、他ならぬ自身がした主張であるわけで、それを無かったことにしようとしても誰も納得しない事は明白、まさに愚か者の極みに見えます。

候補の面子をざっと見ても、野田、前原、鹿野、樽床、馬淵、ほとんど菅内閣の閣僚(だった)で、そもそも今回の総辞職に至る経緯上、その失政の責任を取らねばならない者達だし、その上不祥事やら違法行為で罷免された者だったり、惨敗した選挙の責任者だったり、いくら人がいないからと言って首相の資格などあるわけないでしょうに。その辺はこれから具体化するにつれて各方面から入るであろう突き上げであっさり撃沈されるんでしょうけど、そんな事もわからない阿呆達なのですね、というのも今更過ぎて虚しい話ですが。

菅が降ろされても、民主党政権でありつづける限り状況はさほど変わらず、法案を満足に成立させる事が出来ない、それ以前に提出、審議すらもままならない、したがってもう政権運営そのものが不可能である事は明らかなのだから、速やかに解散すべき事も明白です。その結果、民主党が再び政権を担うのでなければ、どうしたって受け入れられるわけもなく、徒に時間を浪費するだけでしょう。・・・という非難は山のようにあるけれども、聞く耳持たないんでしょうね。そうでなければこんな事にはなっていなかった筈ですし。嗚呼。

8/09/2011

[biz] エルピーダが地味に死亡寸前

2011年度Q1決算、売上高が-46%、当然のトリプル赤ですか・・・。負債もアホ程増えてるし見通しも真っ暗、任天堂と違って余力がないエルピーダでこれだと、常識的にはそろそろ整理フェーズに入るのかな、と軽く絶望を感じざるを得ない内容でした。これから追加リストラとかもするんでしょうけど、意味あるのかな。そもそも、DRAM主体という事業形態そのものが持続不能に見えるんですよね。基本的に規格品が中心で、競合各社間で品質にあまり差がない、文字通り売りがない製品なわけだしね。それはDRAMに限った事ではないけれど、周波数は頭打ちだし、微細化とそれに伴う容量向上にはまだもう少し余地がありそうなものの、それにはあまりニーズがない様子だしで、流石にもう引っ張るのにも無理があるんじゃないのかと思う次第なのです。

[過去記事 [biz] 2011年度Q1決算インプレ ]
[過去記事 [biz] 任天堂、3Dの泥沼 ]

[biz] 米住宅公社2社も格付け引き下げ

米国債の格付け引き下げに伴い、関連する債権ということで、すっかり忘れられていたファニーメイとフレディマックの2社も米国債と同じくAAAからAA+に引き下げられたとか。

筋から言えば当然の話ではあって、本尊に比べれば周辺的な話だし、あまり気にもされていない様子なのですけれど、本来単体であれば相当なインパクトがある筈、というかサブプライムバブル崩壊の折にはあれだけ騒がれた2社が再び危機に直面するであろう事態なのに、それが些細な余震程度に見えるというのは、逆に今起こっている変動の規模、その激しさを表しているものと解釈できるだろうわけで。色々楽観論もあるけれど、政策的にある程度緩和される形での縮小に向かう可能性は十分に高い事も事実だろうし、やはり大変な事態には違いないと認識せざるを得ないのです。

もっとも、今回毀損しつつある債権の価値、価格の性質として、バブル的というか過剰な信用に基づいて盛りまくっていた部分も多分にあるでしょうし、その縮小は長期的に見れば必ずしも悪い事ではないのだから、必然的、必要的な修正として受け入れるべきものなのかもしれないとも思うのですけれど。2008年の件で反省して、実質的なリスクを把握した上で回避していたところは、なんだかんだ言って大部分破滅は避けられるでしょうし、反省しなかった所はまあ自業自得という事で、むしろそういうのは退場した方が世のため人のため自分のためでしょうしね。

しかし、どこぞの政府やらは買い支えを公言したりしてて。そう誘導したい気持ちは分かるんですけど、実際問題として食われるだけの無駄だと思う、ていうかやるならせめて協調するのが当たり前だと思うんですけど、それ以前にハブられてる状況なわけで、どうにもならん話なんでしょうし。ただ、応急処置的な対応であれば可能な筈、やらないよりマシ程度であろうともその辺に注力すべき今この時に財務責任者が辞意表明とか、わけがわかりません。救えませんねホント。

他にも、当の米国では政府がわが国の格付けは云々とかのたまってますが、今回の格付け見直しは、前回のサブプライムの件で実態とかけ離れた格付けを政策的配慮の下に放置した結果、その主犯的な役割を担ってしまった事に対する格付け会社の反省の表れでもあるわけで、本来ならむしろ主要国政府が真っ先に法制化してでもそのように指導しなければならなかった筈の話、それを怠るどころか再び二の舞になるよう圧力をかけるとは、その無反省ぶりには失望せざるを得ません。茶番とはいえあれだけの機能不全を晒しておいて、何がノーリスクだ笑わせるな、って話です。

S&P Downgrades Fannie And Freddie, As Stocks Tumble To Their Lows Of The Day

[過去記事 [biz] 米国債格付け引き下げ ]

8/06/2011

[biz] 米国債格付け引き下げ

ついにやってくれました。来週は少なく見積もっても大荒れ、債権は勿論、為替も株価も先物も、何処までどう動くのか、興味津々なのでありますよ。日銀の残弾がどれ位あるのかは知りませんが、これのために取っておくべきでしたね、って今更言っても仕方ありませんけど。金融の世界はまさに地獄の釜が開いたというところで、中国政府も日本政府も銀行も、債権持ってる所の特に担当の方々におかれましてはご愁傷様です。一方でレッツパーリィだぜヒャッハー!な人も沢山いることでしょう。

しかしPIMCOあたりは売り抜けていたとかいう噂もあって、事実なら流石と言わざるを得ません。多分にインサイダー的な側面もあるのかもしれませんが。そして今回も嬉々として荒波に飛び込み当然に翻弄される個人。頭が悪いのは自分の責任だし、それと知って分の悪い賭けに身をやつすのも個人の自由ですけれど、あまり死人が増えないとよいですね。

ただ、今まさに破綻の瀬戸際に立つイタリア、スペイン等の欧州各国、さらに破綻予備軍と言われて久しい中国とか日本、そのあたりへの連鎖的波及、それは避け難いであろう筈なのですけれども、その程度と時期如何によっては個人の責任で済む範囲を軽々と超えてしまう可能性もあるわけで、各国ともその緩和にない頭を絞っているところなのでありましょうけれど、せめて時期をずらす位の事は頑張ってやって欲しいとは思うのであります。そんな余力があればこんな事にはなってない、のかもしれませんけれど。まっとうにリストラするしかなかった筈のところ、目先の利益に目が眩んで借金を無駄に増やした結果が現状なのですから。だからと言って、格付け会社を脅迫するといった違法な真似だけはしないと信じたいものです。既にしてるのかもしれませんがね。さて。

S&P DOWNGRADES US AAA Rating

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米政府が圧力というか撤回を迫っていたという話も多々。ただ、その主張するところは、認識された債務の額について誤りがあるから撤回しろ、というだけの的外れなものなんですよね。そもそも本件は破綻可能性がない格付けだったところから、破綻の可能性が生じたために対応する格付けへ変更したものであって、すなわち少々数字に誤りがあろうと、それによって破綻可能性が消えるわけではなく、その予想される時期が前後するに過ぎないのだから、依然として可能性が生じたままである以上はそれに見合った格付けにせざるを得ない、って話なわけで。世間によくあるところの、自分に都合の悪い事実に対する詭弁にもならない非論理的な反応に過ぎないんですよね。アメリカの官僚もその程度か、と失望せざるを得ないし、むしろ破綻もむべなるかな、と。何処もそんなもんなんですかね。

米財務省が格下げに「待った」=ぎりぎりの努力は徒労に

8/05/2011

[note] 勤務中に私的Twitterしまくる人達

うーん。メーカーにいる知り合いの内で何人か、明らかに勤務時間中、それも出社直後から退社まで、殆ど途切れる事なく続けてる人がいるんですよね。趣味の話題オンリーで。一時間に10~20件位?本名は出してないし、スマホでやってる筈だから会社には気付かれにくいって事でやめられい止まらない、になってしまっているんでしょうけど、その程度は明らかに行き過ぎ、常識的には懲戒対象なわけでね。目に入ると色々気になってしまうのです。スマホ人口が増えたからか、最近急激に増えた気もしますし余計に。

実質的にも、情報収集でもなく、業界関係の交流とかの意味合いもない、業務とは無関係なコミュニティでのやりとりだから、単純に生産性が落ちてるというか、全く仕事に手が付いていないだろう事は明白で、実際問題として割と深刻な損失があるだろう思うんですけど。タバコ休憩どころの話ではなくてね。会社の管理方としては当然禁止されるものだからという事で特に通達とかは出していないだろうけれど、それを都合よく黙認と解釈しているのか、就業規則違反と知っての事なのか。後者なんでしょうけれど。

今のところ見える事例は全部他所様の事だし、それぞれ恩も恨みもないから、忠告も密告もしませんけど、凋落著しい国内メーカー、その主たる原因である所の開発力低下、その現状の一端を垣間見た気がして、色々と複雑な気分になってしまったのであります。只でさえ成長の余地が激減しているところに、基本的な活動、努力すら怠るようではどうにもならんでしょうから。

どうするべきなんでしょうかね。各々の現場で個別に是正すべきものではありますけれど、かと言ってネットワークが完全に外部である以上、それはそう簡単ではないでしょうし。となるとこれもスマホ&SNS普及の弊害という事で、そのうちそちらがやり玉に挙げられてもおかしくないところではあるけれど、といってその修正は容易ではないでしょうしね。そもそも性善的に人が動いてくれれば、と思うのですけど、それはもっと無理ですよねえ。うーん。困ったものです。

8/04/2011

[biz] 為替介入が撹乱要因としか

見えない件。今回の為替の動きについては、基礎要因も政治要因も重なったドル安傾向で、投機的というより当然の流れと言うべきものだったところ、日銀も日本政府も、多分に国内輸出業界向けの仕事してます的なパフォーマンスのための恣意的な操作として介入してしまったように見えますね。そして本来は為替を経済の実態に合わせて安定、均衡させる事が使命である筈なのに、逆にその流れに単に逆らう形で撹乱し、短期的なボラを急増させる結果になっている感じで、無秩序な動きに対処、という建前とは真逆になっています。これはいただけません。為替は一度揺らすと増幅されて無茶苦茶に動くもの、どちらかというと安定的に推移していた市場をあえて混乱させて、それで「よい介入だった」とか、早々と勝利宣言を出す閣僚の浅慮加減には呆れざるを得ないのですよ。今更な話ですけれども。

----------翌日追記
そしてこのありさまです。速やかに死んで責任を取って頂きたいですね。
株、連鎖安招いた円売り介入 理由なき欧米急落に疑問の声

[note] 「IEユーザはアホ」でメディア爆釣

そりゃ減少しつつあるとは言え、50%超のトップシェアのブラウザ、そのユーザのIQというのだから、平均値にしろ中央値にしろ、ほぼ全体とイコールになる事は明らか、全体より有意に低くなる筈もないわけでさ。ちょっと考えればわかるでしょ、と思うんですけど、沢山のメディアが盛大に釣られたご様子で。多くの人がIEに対して感じてるところの不満やらの表れなんでしょうけど、間抜けな話です。

「IEユーザーはIQが低い」はうそだった

[biz] MHIと日立の社会インフラ統合交渉

また激しくも解釈に悩むニュースが。サプライズには違いないんですけど。今回対象になっている事業主体の規模で言えば日立だけど、質で言えば三菱、どっちがどっちを取り込む話なのかよくわからないのですよ。経営面の合理性で言えば、三菱主体の形にして、傘下に入る日立側を超リストラ、とするのが適切だろう事は明白なんですけどね。本件は日立側のリストラ的な意味合いが大きい、というか三菱重工側にはリストラの必要がない以上、その逆はおそらくありえない話なんでしょうし。ただ実際どう裁くのか。単体では三菱重工は小さくとも、グループという括りで見れば三菱の方が大きいのだし、不可能とまでは言えなかろうけれども、相当に無茶な話に見えます。

一気に合併するには、複雑過ぎるんですよね。一応、事故を受けて縮小方向に激変したであろう原発業界の再編成って意味合いもあるにはあるのだろうけれど、双方の社会インフラ事業全体で見れば一部分に過ぎず、他の分野の方が大きいわけだし、それだけで合併というのは無理がある話、もしその意図が主なのであれば、原発事業だけ切り離して合併、とすべき所でしょうね。ていうか仮に報道の通り包括的に合併するとして、双方とも株主の同意とか取れるんでしょうか。

もっともまだ交渉開始ってだけの話、その構成、条件、方針やらでこれからモメにモメるんでしょう。リストラの日立と言えどもさすがに虎の子というか中核たる社会インフラ事業をただ切り離して終わり、とする筈もなく、一方の三菱重工も取り込む以外の結論は考えてもいなかろうわけで、双方とも絶対に譲れないだろう基本的なところでの衝突が予想されますし、破談になる可能性も非常に高そうです。その辺は双方とも承知の上で、実際には最初から単なる株価対策の見せ玉的な茶番としてやってるだけなのかもしれませんけどね。だとしたら迷惑な話です。さて。

日立・三菱重工 統合へ 13年に新会社、世界受注狙う

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そんな感じに思っていたら、その日のうちになかったことに。グダグダですね。日立の中西社長は公言しちゃってたのにどうすんでしょ。まあ、三菱重工側は一貫して否定していて、日立側の勇み足な形だし、どうなろうと自業自得ですけど。

日立・三菱重工が事業統合へ交渉 合意至らず発表中止

8/03/2011

[law] ネット銀とか国連とか色々攻撃されて

るみたいですね。いずれも相当にヤバい話のようで。

まずネットバンクへの攻撃。アカウント盗んで不正取引、という話で、事実ならサービスが根幹から崩壊するわけで、ルビコン河を渡られてしまったというか、関係者の危機感は尋常ではないところでしょう。複数のサービス、システムが対象になっている点からして事実である可能性は高いんでしょうけれども。ただ、報道では普通のフィッシングによるもの、との推測がなされている点には、通常ネットバンキングサービスでアカウント毎に発行されている個別のパスワード表も取得する必要がある筈、部分的になら兎も角、そこまでの事が果たして可能なのかと疑問も感じる所ではあります。まだリアルタイムで間に入って、とかの方がありそうですけど、それも現実的なのかなあ、とも。どうなんでしょうね。システム自体がクラックされた、というのならそれはそれでさらにヤバい話になるわけですけれども。

日本全国の銀行ネットバンクで不正アクセスが相次ぐ

次に国連やら米政府やら。こっちは安直に中国が××、という構図。うーん。具体的な理由がない辺り、今一つ信憑性に欠けますけど、どうなんでしょう。日本国内では韓国バッシング発生中の時節柄、以前も発生した韓国からの逆ギレ的攻撃の巻き添えといった見方もあるわけですけれども、まだそちらの方が有り得る気もしますね。個別の時期、期間は公表されていないし、主体も含めて入り乱れてるんでしょうけれど。いずれにせよ相手が相手だけにシャレにならんわけですけれども、何考えてんでしょうね。何も考えてないんでしょうか。

国連や米政府に最大のサイバー攻撃 中国関与か
米マカフィーが発表 日本も2件


いずれも、これまでネット上の犯罪がほぼ野放しというかあまり追求はされなかった、その状況に阿呆な人達が増長した結果ではあって、色々と未成熟なネット上の社会システム、その不備を示すものなんでしょう。流石に一線を越えてしまった感はあるので、その辺の関係が変わる節目になるような気もしないでもありません。ていうか金融関係とか米政府機関とかに手を出したのは流石にヤバ過ぎるでしょうよホント。命知らずも良いところ、まさに俺たちに明日はない、であります。