5/11/2023

[note] androidタブレットのメモリ容量詐称急増にうんざり

世間的にはオワコン扱いなタブレットですが。個人的には、比較的安価な、主に中華製のAndroidタブレットを長らく愛用していまして。これが、大体2〜3年程度で高確率でバッテリーが膨張するかヘタるかするので、結構頻繁に買い替えが必要になるのです。なのでそれに備えて、定期的にその主たる購入窓口になっているAmazonで現行機種について価格等をチェックしているのですけれども。なんか最近、メモリ容量を水増し表示する業者が激増してるんですね。これがとても迷惑です。

どういう事かというと、まず前提として、タブレットに限らず計算機には1次記憶すなわち揮発性の読み書きが高速なRAM(DRAMやSRAM)と、2次記憶すなわち不揮発性のストレージ(SSDやHDD)がデータを記憶する装置として備えられています。で、計算機のスペックを表示する際には、通常1次記憶のDRAM容量とストレージ容量を区別し、それぞれの容量を併記する方式が標準とされています。この内、アプリ実行時に問題になるのは基本的に前者のDRAM容量の部分なので、こちらの数字がタブレットの仕様として最も重要な点にあたり、従ってチェックの際にはこれを主に見るわけです。何GB未満は足切り、とかそんな感じで。多い方がいい事は言うまでもありません。

例: DRAM4GB,SSD64GBの場合は、4GB+64GB や 4GB RAM + 64GB ROM等 

※なお、SSD等もRAMですから、ROM(Read Only Memory)表示は誤りなのですが、2次記憶媒体を示す表示としてよく使われてしまっています。まあ分かるから別にいいじゃないかという事なんでしょうけれど、困ったものですね。

なのですが、最近になって、実装されているDRAMの容量より大きい容量を表示、記載する品が激増しているのです。本来4GBなのに8GBとしていたり、8GBなのに14GBと表示するだとかです。

これはどういう事かというと、仮想メモリを使っているのですね。この記事を読みに来ているような人には説明不要でしょうけれども、仮想メモリというのは、プログラムの実行の際にメモリ容量が足りなくなった場合に2次記憶の領域(の一部)を1次記憶として使うものです。swapも仮想メモリの一種ですね。元々メモリが少なかった時代にプログラムが1次記憶に入り切らないような事態になっても破綻しないようにするための苦肉の策として導入された機能ですが、メモリ容量が何桁も増えた今になっても、それと競うように肥大化したプログラムに対するフェイルセーフ的な意味で生き残っているものです。

当然ながら、DRAMと仮想メモリの割当先であるフラッシュメモリとではその読み書きのスピードは桁違いに違います。とても同じように扱えるものではありません。用途にもよりますが、大抵の場合、仮想メモリ領域を使用するようになった途端、ほとんどフリーズする状態になってしまうでしょう。同一視など狂気の沙汰です。仮にそのつもりで使えば地獄を見るでしょう。つまり、仮想メモリをメモリ容量に加えてはいけないのです。少なくとも端末の性能表示としては虚偽表示にあたります。

加えて、仮想メモリとしてSSDを使用すれば、当然膨大なデータの書き込み負荷がSSDにかかります。言うまでもなく、SSDは書き込み回数に制限があります。数万回以上の書き換えに耐え得るSLCならまだしも、現在の主流はMLCですらないTLCで、下手すればQLCやそれ以上の、耐久性が著しく低い構造のフラッシュメモリが使われている事も珍しくありません。安価な中華タブのSSDに耐性の高いものが使われているわけはなく、書き換え耐性は1セル当たり概ね千回程度でしょう。その上PCに搭載されているものに比べてタブレットのSSDは容量にあまり余裕がない事が多く、数十GBの空き容量がせいぜいでしょうし、実質的な書き換え容量は10TBWにも満たない事が多いのではないでしょうか。そうと仮定すれば、毎日数GB程度仮想メモリ領域が使用されただけで、3年もすればそれだけでSSDが壊れてしまう事になります。つまり、タブレットの寿命が著しく縮まってしまうのです。

つまるところ、仮想メモリを有効にして販売する事は、処理性能面と耐用年数面の両方で優良誤認を惹起する違法なものと言わざるを得ないのです。禁止されるべきです。今すぐ。

仮想メモリの性質を理解している人なら分かるからいい、というものでもありません。実メモリのサイズを逐一確認しなければならないのは極めて面倒で、手間もストレスもかかります。 只でさえAmazonの検索画面は見づらいのに、そんな事までやってられませんよ。正直見る気が失せます。Amazonには一刻も早い対処を求める次第です。まあしばらくは買い換える予定はないので、次にタブレットが壊れるまでにしてもらえればいいんですけれども。

ちなみに、本記事を書くに際して、Amazonでの検索結果を集計してみました。検索ワードは"Android タブレット"で、ソート方法は標準の"おすすめ"、でブラウザのCookie等はクリア済で検索しました。

結果、検索結果に表示された48件の内、商品の見出しとサムネ画像のいずれかで仮想メモリをメモリ容量に加えて表示していたものは16件、全体の1/3にも上っていました。 さらに16件の内、メモリの内訳すなわちDDRメモリの容量と仮想メモリの部分の容量を表記していたものは5件に過ぎませんでした。残りの11件は、仮想メモリを容量に入れている事すら隠していたのです。1件を除き、各商品の本文(商品の説明)中には流石に内訳の記載がありましたが、そこまで確認する人はどれくらいいるのでしょう?

なお、16件の販売業者名と件数の内訳は以下の通りです。 見事に全部中華系です。公式っぽい名前のセラーもいますね。中華タブなので当然ではあるのですが、やはり中華業者にモラルを期待する方が馬鹿だと言うことなのでしょう。今更な話ですが、残念です。速やかに排除される事を願います。

Teclast Authorized Store  3件

Mobile Global JP 2件

Headwolf Official Store 1件

Bvhandy-JP 1件

Blackview日本公式ショップ 5件

OSphone shop-JP 1件

Nanma Direct 1件

Tbshop-JP 2件

[note] AmazonのPrime Dayが普段の価格とほぼ同じっていうよく知られた話