2/27/2011

[note] 米大学の80%が受験者のFacebookをチェックとか

またミスリーディングっぽい話なのですが。

というのも、この80%というのは実態を問わず入試に関連した利用があれば全てカウントされているようなのですね。対象者の範囲や比率、チェックの方法、考慮する基準etc、各大学での利用実態はまちまち、というかそもそもFacebookのアカウント自体詐称も容易で公信性がなく、誤審に繋がる危険が高い以上、ごく一部の超有名人等を除く大半の一般学生については審査に利用出来る筈もない訳で。あくまで参考にする場合がある、とかいう程度と捉えるのが妥当でしょう。

すなわち、余程特殊な素養が意味を持つ分野とか、特別な実績があって、かつそれがFacebookに信用のおける形で表れている場合にのみ意味を持つのであって、そうではない大半の場合には、積極的には使われず、どちらかというとブラックリスト的なというか、明らかな不適格者のチェックというような消極的かつ副次的な利用に留まるのではないかなと。

大体、この辺りの話は危険なのですよ。受験生のプライバシーに属する部分までもひっくるめて選別基準に取り込む話なわけで。積極的な意味で採用してしまうと、そのあたりの情報の一般公開を半ば強制する結果になってしまって、致命的な弊害がある事は明らかなのです。既に一部では何でも公開するのが良いとかいう人がいるのは事実で、勿論そういう自発的な場合には問題ないのですが、一般的には到底受け入れられない話で。それを安易に、80%が採用してますよ、だからFacebook必須ですよ、と煽って強引に誘導するのは、事業を推進する立場のFacebook関係者としては当然の振る舞いなのでしょうけれど、無責任との非難を免れないでしょう。

SNSに夢を見るのは自由だし、ここまで普及したのは凄い事だけれど、社会システムとしては未だ信頼出来るものには成りえていないのですから。この間のBAN騒動とか見ても、全世界でウン億人とかいうのからして誇大で、色々と虚飾や歪みがあるわけでね。実名推奨といってもあくまで推奨、虚実が入り乱れているのが実態なのだから、それを踏まえて適切な範囲、用途での利用が求められると思うのです。

そもそも危険すぎて実名の開示すら躊躇される日本では論外なのですけれどもね。

REPORT: Facebook Profiles Are Now Part Of 80% Colleges’ Admissions Outreach