2/17/2011

[biz] 中・米の高速鉄道事業に漂う微妙感

電力と並んで好調と言われて来た海外の高速鉄道事業ですが、各国で微妙な話が出始めてるようです。

中国では、既に運行開始してる路線がチケット高過ぎでオーバーキャパになってるとか。上海-成都で$350、飛行機より高いっていうんだから恐ろしい話です。ただ本線は広大な中国全土を横断する超長距離路線で、前述の区間は距離にして2400kmもあるのだから、距離当りにすればさほどでもない気もします。が、中国の物価基準からしてみれば当然高すぎるというわけですね。しかしもう1万キロ分位作っちゃったわけで、どうすんでしょう。

一方米国では大統領肝入りの高速鉄道計画が次々と取りやめになってるとか。今のところ、13路線中3路線ですか。決定権限が各州にあるのも米国らしいですが、半分近く国の補助があるにも関わらず、採算が合わない見込みだから作らない、と地元の側から却下出来るのは、流石に米国という感があります。翻って日本は・・・。もっとも米国は都市間の距離が鉄道で結ぶには長すぎるのだから当然ではあるのでしょう。千キロ程度でもローカル線になってしまうスケールですもんね。数少ない需要がありそうなカリフォルニアは金がない、という事で詰みつつある感じです。

そもそも、電車って1000km超えるような長距離の人員輸送には向かないんですよね。メーカー各社には残念な話ですが、元々需要がなかった、という事なので、すっぱり諦める他ないでしょう。ご愁傷様です。しかし予算が浮く筈なので、飛行機組とかは逆にチャンスかも。

他にもベトナムやブラジルでも微妙な話が続くし、英国も二転三転してるしで、気が付けば総崩れに近く、大山鳴動して鼠一匹、になりそうな期待外れ感が漂い始めた高速鉄道事業ですが、さて。

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