8/18/2016

[note] MUFGオンラインのワンタイムパスワード強制切替の催促が極めて不快かつ迷惑

以前から三菱東京UFJ銀行のオンラインバンキングを契約してるんですが。ユーザなら既に嫌という程既知の話でしょうけれども、元々本サービスのシステムは、カード型の暗号表をアカウント毎に発行しておいて、振込等の実行の都度、その中から4桁の数字を入力させる方法を採っていたのですが、セキュリティ面の強化のためと称してこれを全面廃止し、ワンタイムパスワードを用いる方式に切り替えを図っている(いた)ところなのです。具体的には、スマホアプリか、カード型のトークンのいずれかを発行し、そこに配信もしくは表示される数字列を暗号表の代わりに入力させる形ですね。

これに対し、私はスマホアプリなんて危険なものを銀行取引に介在させる気は全くなく、またカード型トークンにしても電池切れに伴う交換とか管理の手間が増えるのが嫌だったので、切替はしない事にして、切替後はサービスの利用をやめる事を選択したのです。ていうかだね、セキュリティレベルの向上が目的の筈なのに、それ自体がセキュリティホールになる可能性の極めて高いスマホアプリを使うとか矛盾そのものだし意味不明と言わざるを得ないのですよ。トークンにしても手間の割には逆にリスクが増えるケースもあり得るし、実際にSecureIDがクラックされて多数の銀行のトークンが全交換する事態になった事もあるわけで、信用出来るとは言い難いところです。

で、放置していたのですが、それはそれで、切替を催促するメールやDMが頻繁に届いて非常にウザかったのです。それは手元のメールを遡る限り2015年の6月頃から始まり、具体的な切替期日が告知されたのは2015年の10月頃で、平成28年、すなわち2016年の6月12日とされていました。これから半年以上催促が続くのかと、うんざりした事をよく覚えています。

その後は果たして予想の通り、それから期日の2016年6月12日まで、古い方から順に、下記のような、心底うんざりする他ない題名の催促メールが届いたわけです。

・【重要】平成28年6月12日より確認番号表での振込は利用できなくなります
・【ワンタイムパスワード】すでに70万人のお客さまがご利用中です
・【重要】今年の6月から乱数表で振込できなくなります
・【重要】乱数表をワンタイムパスワードに切り替えるとより安全です!
・【重要】お急ぎください!あと2ヵ月で乱数表で振込できなくなります
・【重要】お急ぎください!乱数表での振込ができなくなるまで1ヵ月をきりました!

どこのフィッシングメール業者ですかと。私はもう最初から絶対に切り替えない、と決めていましたから、苛立たしく思いつつも我慢して無視し続けて6月12日を待ち、それが過ぎた時点で、ようやく終わると安堵したわけです。これですっきり、もう思い出すこともないだろう、と。

がしかし、その後、2016年の6月17日になって、下記のような題名のメールが届いたのです。

・【重要】7月10日(日)より振込時にワンタイムパスワードのお申し込みが必須となります!

待てコラ。あれだけ迷惑な催促を繰り返し、その度に6月12日以降は振込出来なくなる、と半ば脅迫するかの如く催促し続けておきながら、"一定の猶予期間を設けさせていただくことになりました"とか言って、しれっと迷惑メールの送付を再開しやがったのです。半年以上も猶予期間を設け、散々催促を繰り返しておいて、まるで猶予期間を初めて設けたかのように、それも顧客のためと称して催促を再開するなど、顧客を馬鹿にするのも大概にしろ、というのです。半年以上もの猶予と再三の催促にも応じなかった顧客に今更移行の意思などありえません。むしろ明確に拒否していると解すべきところでしょう。それがわからない筈もない、にも関わらずのその言い様には、こんなに苛つかせられた事は殆ど記憶にない位のいらつきと共に怒りも感じずにはいられませんでした。しかしそれでも、高々一ヶ月程度の話なのだから、と苛つきつつも再び放置する事にしたのです。

で、延期された期限直前の2016年7月4日には、下記の題名の催促メールが届けられました。さらに苛つきが増します。

 ・【重要】振込時にワンタイムパスワードのお申し込みが必須となります!

そして、延期された期限の7月10日を過ぎた後、7月28日には、下記題名のメールが届きました。

・【重要】振込時にワンタイムパスワードのお申し込みが必須となりました

本文には"7月10日(日)より、インターネットバンキングで振込の際、ワンタイムパスワードの『お申し込み』が必須となりました。"と記載され、再延期はなく、切替が行われた旨告知するものでした。これをを受けて、今度こそはようやく終わったか、と未だ消えない不快感を抱きつつも、終わった事なのだから速やかに忘れるべきだ、とそれを飲み込んだのです。

実際、その後は本件自体、思い出す事もありませんでした。・・・2016年8月16日になって届いた、下記題名のメールを見るまでは。

・【重要】9月11日より乱数表で振込できなくなります!

は ?

思わず真顔になりましたね。というか、本件切替を悪用した詐欺・フィッシングの類かと思いました。中々手の込んだ事をするものだ、と。でもまあ一応、とオンラインバンキングのサイトを確認してみると、驚くべき事に、確かに期日は9月11日と記載されているのです。というか、お知らせ一覧を見ても、過去の切替期限関連の項目は軒並み削除され(その他の事項はそのままなのに)、あたかも最初から9月11日が切替期日であったかのように装っているのです。

もう死ねと思います。MUFGは、ユーザを何だと思っているんでしょうか。メールも読めない、理解も出来ない池沼だとでも言うのでしょうか。そんな人はそもそもオンラインバンキングなんか使えないし使うべきでもないと思うのですけれども。

まあおよその事情は容易に推測出来ます。おそらくはベンダの富士通かIBMあたりがシステム更新の際にでも発注額を釣り上げようとして、ユーザの都合を考えず、セキュリティ強化が必要で、ユーザにも十分メリットはあるし喜んで移行するでしょう、とプレゼンを繰り返してMUFG側を言いくるめ、それが通って実行に移したはいいけれど、予定より移行率が低く、サービスの利用率が許容出来ない程に低下する本末転倒な結果に終わった、とか。かと言って、ここまで大々的に進めてしまった以上、もはや後戻りも出来ず、延々と移行期間を伸ばす他どうしようもない状態に陥ったのだろうと。

しかし、未だに移行していないユーザは、移行の拒絶を決定したか、でなければそもそもオンラインバンキング自体殆どあるいは全く使っていない、いわゆる幽霊アカウントであるか、そのいずれかが大半でしょうから、今更いくら移行期間を伸ばして催促を続けようとも、殆ど無意味に終わるだろう事は明らかで、もうどうにもならない状態にある可能性は十分高いものと推測されます。そうであれば、目先の売上増に目が眩んでの自殺という事になるわけで、ベンダもそれに乗せられたMUFGも、本当に馬鹿だなあ、としか言いようがありませんね。

困ったのは私を含めたユーザ側です。本件絡みのメールの配信を拒否出来れば良かったんでしょうけれども、しかし一連のメールは、全て"重要なご連絡のため「Eメールでの各種情報のご案内」を希望されないお客さまにも配信しております」"となっていて、配信を停止させる事も出来ないのです。ホント死ねばいいのに。

もうネットバンキング自体を解約するしかないんでしょうか。残高確認等のためだけに使いたいのですけれども、あまりに苛つかせられるのに加え、いつ終わるのかも定かでないのだし、本件でMUFGのオンラインサービス自体に対する不信感も極めて強くなりましたから、もう仕方ないのかも、と傾きつつ、どうしようか思案中なのです。うーん。

三菱東京UFJダイレクト : お知らせ一覧

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8/14/2016

[law] 警察自身の全活動監視・記録を義務化すべき

大分県警による別府地区労働福祉会館の監視カメラ設置事件について、県警の幹部を含め多数の関係者が書類送検される運びになったそうで。

これはなかなかに前代未聞の事態です。容疑は建造物侵入罪で、当該容疑者らは発覚当初から当該侵入箇所たるカメラ設置場所は雑草が生えていて公有地だと思った旨供述していますが、当該箇所が会館敷地の奥側であり、かつ隣接する他の私有地との境界の一部であり、しかも当該境界を構成する相当の高さのある石垣の内側でもある、という状況からすれば、当該箇所は敷地と一体を成しているものと見る他なく、少なくとも公有地と誤解し得る可能性は皆無と考えざるを得ません。従って公有地と思った旨の供述は悪意を隠蔽するための虚偽である可能性が極めて高いと言えるわけで、本容疑についての悪質性は相当に高そうです。

しかし無論の事ながら、本件で問題となっているのは建造物侵入の有無などではなく、政治団体への公権力による監視の是非にあります。政治活動の自由とプライバシーのそれぞれ憲法で明確に保障されている人権が侵害されており、重度の違法性を帯びている事もまた明らかです。一方、本件監視行為に及んだ経緯や目的等の事情は何ら公表されておらず、従ってその違法性を阻却する事由は一切認められない状況にある以上、現時点では正当化のしようもない、公権力の濫用たる犯罪と評価する他ないでしょう。

さらに、本件の措置に対する政府の関与の有無も問題になります。主たる監視対象が特定地域に限定されない全国規模の政治団体であり、また県警の捜査部隊の個別事件の捜査に伴う監視と考えるには上層部の関与が大規模に過ぎるように思われる点からしても、より広範かつ大規模な監視活動の一環と考える方が自然と言えるでしょう。そして、そもそも警察自体が行政の一部であり、政府の管轄下にあるのに、これほど違法性が高く、また政治的意味合いも極めて濃いだろう監視行為の計画及び実行に及ぶにあたり、そこに政府が全く関与していない、等という事があり得るでしょうか?とそう考えれば、嫌疑がかかる事はむしろ当然と言えるだろうわけです。

本件の面倒なところは、容疑者が警察組織、それも上層部ということで、只でさえ組織とその身内を擁護して隠蔽も平然と行うところの話ですから、今後の捜査を待つ、というわけにもいかない点にもあります。むしろ時間が経てば経つほど、口封じ等も含め証拠隠滅が進められてしまうだろう事は想像に難くありません。かと言って捜査権等を持つ第三者機関があるわけでもなし、現状の制度では、政党を含めた民間側の団体等による個別の活動に頼らざるを得ないのでしょう。

しかし再発防止以前に、個別事件の捜査からしてままならない、というのは流石に看過し得ない問題だと思うのです。警察内の幹部も含めた各人員の行動、発言等は全て自動的に映像・音声で記録して保存しておく機器の設置・着用等を義務付ける位しないとどうしようもないのかもしれません。まず監視すべきは警察自身である、というべきでしょうか。特に具体的な容疑もなく、捜査令状もなしに監視する事も必要として実際に実行してもいるのだから、犯罪者予備軍たる自分たちが常に監視されても異論はない筈なのですし、本当に行動の全記録を義務付けても良いように思われるところなのです。

無論、その種の再発防止等の対策の実現には困難を伴うだろう事も明らかですけれども、捜査・摘発が難しいからといってこの種の犯罪を見過ごして良いとするわけにもいかないし、何とも困ったものです。あるいは警察専門の捜査機関を設置しても良いのかもしれませんね。会社における社外監査役みたいな感じで。何にせよ、現状の制度の欠缺を漫然と放置する事だけは許されないと思うし、政党各位には是非とも早期の法改正による是正がなされるよう願いたいところですね。

8/13/2016

[biz] わずか1年で終了したインバウンド消費、その甘過ぎた見込みと減損の責任の所在

ラオックスの2016Q2決算が発表されました。大方の予想通りボロボロです。売上は2割超の大幅減で、営業利益はかろうじてプラスではあるものの、純益は赤字に転落しました。直近の国内売上は前年比でほぼ半減というのですから、まさに壊滅的というべき惨状です。

2015年初頭、前々回の春節の時期に俄に発生し、小売業界にバブルを生み出した中国人によるインバウンド需要、通称爆買いは、その原因となっていた中国における個人旅行者の越境に伴う輸入品にかかる優遇税制の変更(通常の輸入と同等の課税賦課開始)を受けて恒久的な意味で終了したものと認識されていたところでした。その消費目的地の代表格であり、象徴的な位置にあった同社の今期の業績、決算は、まさにその状況を直接に証明するものに他ならないわけで、これをもって爆買いと呼ばれた現象、需要の終了が完全に確定したものと言えるでしょう。

結局、本需要は実質的に約1年で終了してしまった事になります。インバウンド需要自体は2015年以前より徐々に増加していたものですが、同社をはじめ、百貨店等の小売各社が本格的に中国人向け需要に適応すべく積極的な投資及び売り場の構成や人員の採用・配置等の施策を採ったのは直近の話です。たった1年でその莫大な投資を回収し得た筈はなく、当然ながらそれらの未回収分は損失に転じるでしょうし、また中国人向けに特化すべく置き換えた物的・人的リソースは国内向け需要に対してはミスマッチを起こして、多分にその需要回復の障害ともなる可能性すらあります。

それらの投資等が中国人以外、すなわちグローバル向けとして一般化を図ったものであったならば、五輪による広範な外国人需要への転用も可能だったのでしょうけれども、今回のそれは、中国人向け、それも電化製品や化粧品等の購買に特化したものであるのだから、そのような流用はおそらく困難であって、大部分の清算が避けられないものと予想されます。つまり、しばらくは各社とも減損を余儀なくされるものと考えざるを得ないわけです。

その兆候は今回のラオックスの決算に既に表れています。営業利益は黒なのに、純益が赤なのがそれですね。為替差損や株式評価損等もありますが、特別損失として固定資産の除却損と店舗整理損が計上されているのはまさにそのもの。既に損切りに動いているその処理の迅速さは評価すべきかもしれませんが、元々ラオックスは国内向けで見れば競争力皆無で、インバウンド消費の恩恵がなければ既に消えていた可能性が高いものと思われるところですから、その損切りをしたところで元の弱小家電チェーンに戻るだけであり、そこに積極的な意味は見出し難いところです。今更エディオン等の家電大手グループへの合流も難しいというか相手方にメリットが無いでしょうし、このまま退場コースとなる可能性も高そうですが、さて。

一方百貨店は今の所そこそこ堅調です。松屋あたりは立地条件的に爆買いの影響が強く、その分損失の幅も大きいようですが、その他はそれ程でもない様子ですね。もっとも、ラオックスより対応が遅くまだ減損処理等に手を付けていないから、というだけの事かもしれませんし、円高がコスト減に寄与してある程度相殺した面もあるでしょうから、影響の有無や程度を判断するには証拠が不十分であり、時期尚早というべきなのかもしれませんけれども。

何にせよ、中国の個人旅行客の購入品に対する優遇税制が終了した以上、それによるインバウンド消費はもはや完全に消滅した事は間違いなく、従ってそれを収益の柱に掲げた向きは揃ってアテが外れた格好になりました。日本政府からして1年前には成長戦略の柱としていた位なのだから、それが瞬時かつ完全に失われた影響が小さいものに留まる筈もありません。中長期向けにした投資はほぼ全てが減損を迫られるし、その結果として当然に政府も含めその甘すぎた見通しの報いも避けられない筈なのですが、誰がどう責任を取るのでしょうか。

これに代わる需要のアテがない現状では単にクビが飛ぶだけに終わるのだから、責任者の悉くがひたすら保身に走りたくなる気持ちも理解できないではありませんが、やはり誰も責任を取らない、では済まない規模の損害を伴う失敗だと思うのです。でなければ立て直し以前に、その前提たる損切り乃至清算もままならないのですから。

しかし、元より爆買い自体がおよそグレーとも言うべき法の抜け道に基づいた経済である以上、中国政府が看過し得ない規模になれば規制が入る事も当然に予想されたところであって、具体的な終了時期の予測は困難であったとしても、少なくともこのような大規模な需要が長続きするはずもないし、成長の余地も見出し難く、長期の投資案件とするにはリスクが大きい、と少し考えれば分かりそうなものだったのですけれども、まさにバブルの様相を呈し、殆ど誰もが止まりませんでした。政府も民間企業も、何度失敗を繰り返そうとも、つくづく目先の事しか考えられないものなのだな、とこの惨状を前にしてため息をつきたくなる次第なのです。

とりわけその音頭を取り、本件が発生した頃には諸手を上げて歓迎し、盛んに投資等の奨励を図った政府は、責任を取って後始末をするどころか何もなかったかのように黙殺し、企業に全ての責任を押し付けてやり過ごそうとしているようで、全く以って話になりません。もっとも、政府自体が本件を含めあらゆる市場で目先の株価上昇等のために手当たり次第にバブルを起こしては崩壊させ、経済を混乱させ続けている張本人なのであって、今更その責を認めるはずもなく、従って反省も修正もありえないだろう事もまた明白であり、分かり切った話なのですけれどもね。

8/10/2016

[biz] 詰んでしまったJDI、清算か延命の2択

2016Q2の決算が大体出揃いました。前年から続く国内外での各種バブル崩壊の影響に加え国内での災害等もあり、大方の予想通りにほぼ減益・赤転の不振一色で、一言で言えば壊滅的という感じなわけです。国内についてはマイナス金利により債権へ逃避しても損失が積み上がるばかりとあって、証券会社は無論、生保や年金、信託等も含め金融業界各社はまさに地獄の真っ只中、といったところでしょうか。例外は低金利の恩恵を受けた不動産業界位のもの、といってそちらもそろそろバブルも限界のようなのですが。

業績が悪化した業界・企業があまりに多すぎて、個々の企業を一々取り上げてもキリがない位の総崩れなわけですが、その中でも、とりわけ中小型液晶大手ジャパンディスプレイの決算における先行きの救いの無さ加減は群を抜いている感じで、象徴的なものを感じさせます。

JDIの状況、また不振の原因は、先日あえなく逝った同業のシャープとほぼ同じと言えるでしょう。iPhoneはじめスマホ等の需要が頭打ちした、と思ったら数割もの急激な減産に走り、それに伴って部品類はどれも同程度の数量的売上の減少に加え、供給過剰による急激な単価の値下がりに見舞われた結果、大幅な赤字に陥ったわけです。JDIの場合は、前年同期比で約30%も売上が減少し、当然に巨額の赤字を計上してしまいました。直前に大きめの設備投資をしていたのもあって、BSは極めて悲惨な感じ。数百億の短期借り入れを追加し、かろうじてショートは免れているという状況です。

当然ながら借り入れで手当した分は、これからその分利益を余分に稼いで返済しなければなりません。しかし、そのアテにJDIが挙げたのはほぼ有機ELのみ、というのがまた。Appleが次期iPhone等に有機ELを採用するという予想は随分前から囁かれ続けている話ですし、液晶からそちらへ需要の移転する可能性は高いのでしょう。が、周知の通り、JDIの事業はほぼ液晶に特化していて、有機ELについては殆ど実績がなく、一方で有機EL自体は別段新規の技術というわけでもなく、海外大手を含め他社が多数既に競合している市場なわけです。かといって発展途上というわけでもなく、SamsungとLGという独占的なシェアを占めるプレイヤーも既にいます。実績もなく、特に優位な技術もノウハウもないJDIが、これからそこに新規参入して、すぐに競争力ある製品を投入し、直ちに利益が得られる程度のシェアを獲得出来る、等とは到底考えられないのですけれども、一体どういうつもりなのか、と首を捻らざるを得ません。

一応、有機EL自体が液晶に比べれば未成熟な製品分野ですから、技術面で飛躍的な新技術を得るか、もしくは生産効率を大幅に高めてコストを削減する事が出来れば、一気に飛躍する可能性も無いではないのでしょうけれども、しかしもしそんな技術があるのなら、既に大々的に発表し、資金を集めて大規模な設備投資も進めていた筈です。それがなく、赤字に転落した今になって有機ELへの転換を打ち出したという事は、そういう具体的な勝算等があった(得られた)のではなく、悲惨な現状を取り繕うためにでっち上げるネタが必要だったけれど、具体的なものはなく、代替分野への進出を漠然と打ち出すしかなかった、というだけの事なのだろう、とそう解釈する他ないように思われるわけです。

だとしたら、今回の投資は無意味、というか単なる無謀であって、資金の無駄遣いに終わってしまう可能性が極めて高い愚策、と言わざるを得ないわけで、しかもそれ以外に回復の可能性すらない状況から予想すれば、JDIの将来は正しくお先真っ暗、という事になるのですね。

シャープの惨状を見れば、事業分野自体に根本的・構造的な衰退の要因がある場合は、いくら企業があがいたところで無為に終わる可能性が高い事は明らかです。一方、JDIは設立の経緯等から官営的な性質のある企業ですから、かつての国鉄等よろしく無理やり借金を重ねて延命させる事も不可能ではないのでしょう。通常の企業なら当然選択肢になる筈の海外企業への売却も困難ですから、清算か存続かのほぼ2択になるわけですが、さりとてそこで清算の選択を取ることは相当に困難でしょうし、しばらくはこのまま赤字を積み重ねつつ存続する可能性が高いようにも思われるところです。しかし、そうなればJDI周りの損失の拡大・累積を招く可能性も高くなるわけで、当事者以外の納税者にとってはかえってタチが悪い案件である、と言えてしまうんでしょうけれども。

どう頑張ってもこの先回復する見込みが無い事に違いはなく、さりとて潰すも売るも困難。厄介な異になってしまったものです。いつまで引っ張る事になるんでしょうか。

8/08/2016

[pol] 怒涛の勢いで政治的自殺行為を重ねるTrumpがそれでも大統領候補という恐怖

米共和党の次期大統領選候補者Donald Trumpに対する米国民の支持低下が決定的になってきたようで。予備選段階では最有力と言われた勢いは既に無く、Hillary Clintonに余程の失策でもない限りは敗北で決まりな空気が漂うようにも感じられるところです。勿論、本選はまだ3ヶ月程も先の話だし、まだどんな可能性も残っている、筈なのですけれども、逆転を予想するに足る根拠は今の所見当たりません。

その原因は周知の通り、ここ10日程度の間に立て続けに犯した下記3点の失敗にあります。

1.退役軍人・戦死者等への侮辱行為等
 イラクで戦死したイスラム教徒の米国人兵士遺族への中傷
 退役軍人や戦死者等に与えられる勲章の安易な受贈
2.会場内で泣き出した赤子を嫌悪し、排除を求めた
3.共和党議員等(Paul RyanとJohn McCain,Kelly Ayotte)の再選不支持

1は米国民一般が非常な敬意を抱き、尊重している筈の、国防における殉死者等の名誉を軽んじる行為であり、とりわけTrumpの主たる支持基盤たるナショナリズムに共感的な国民のうち少なくない割合にとって、その象徴とも言うべき国防の担い手たる兵士に対する侮辱行為として決定的に受け入れ難く忌避されるものであっただろう事は想像に難くないところです。本来なら一番大事にしなければならない層の筈だったのですけれども。

2はこれまた国民の多くが絶対的に守るべきものとしている子供、それも赤子に対して嫌悪と共に攻撃的とも言うべき態度を露わにしたものであって、その後の批判・非難の激しさからしても、人格的に相容れないものを感じた国民が多かっただろう事は間違いないところです。

3は、これから困難を乗り越えて対Hillaryでまとめなければならなかった筈の共和党内の分裂を逆に深めるだけの行為でした。特に共和党内で決定権限を持っているわけでもない、むしろ余所者とも言うべきTrumpがそんな事をしても誰かの支持が得られるわけでなし、何の意味も利益もなく、何やってんの、と唖然とした向きも多かったでしょう。その後撤回し支持を表明しましたが、当然ながら関係修復の気配すらありません。

元々Trumpの現状は、熱狂的な支持者はいるものの、白人の特定層以外の支持が壊滅的である事などから、本選で過半数を得るための幅広い国民の支持は得ておらず、また予備選を通じ、民主党候補と伍するために必要な共和党内の支持体制も著しく毀損していました。それを本選までに修復し、かつHillaryに流れた無党派層や穏健派共和党支持者の取戻し等、支持層の拡大も図らなければ、敗北必至の情勢にあったわけです。

ですから、必然的にこれから本選に向けてポリシーを修正し、何らかの融和策を進めるだろうものと予想され、その方法及び成否に注目が集まっていたところだったのですけれども、それ以前に本件によって逆に安泰だった筈の支持を減じ、かつ党内の分裂はより深刻になりました。率直に言ってわけがわかりませんし、大統領に選出される意思の有無からして疑わざるを得ない位です。この期に及んでなんという事態でしょうか。

いやまあ、上記のどれにしても多分にTrumpは後先を考えず反射的に喋った結果そうなった、というだけの事なんでしょうけれども、だとしたらそれはそれで、そんな自らの発言を制御する事も出来ない愚者だ、という事に他ならなくなるわけで。仮にも大統領候補の片割れなのに、どうしてこんな事に。。。合成の誤謬どころの話じゃないと思うし、当然洒落にもならないしで、いやもうどうしてくれるんでしょうこれ。

もっとも当のTrump自身、既に敗北を見越して"本選では不正が起こるだろう"等とわけのわからない陰謀論的な予防線を張ったりしているらしいし、仮にこのまますんなり敗北するならそれはそれで問題ないんでしょうけれど、当然ながらHillaryが倒れたりする可能性もあるわけです。そうすれば、如何に批判が多かろうと、事実上候補がTrumpしかいない以上、彼が大統領にならざるを得ません。そんなはた迷惑で済まないような博打はそもそも打たないで頂きたい、と心から思う次第なのですが、大丈夫なんでしょうか。と言って、大丈夫なわけがない事は明らかなのですけれども。

Donald Trump claims the election will be 'rigged' — and many are saying that's preposterous and dangerous

それから数日で、さらに
・Hillaryの暗殺示唆
・Obama大統領をISの創設者呼ばわり
と、態度を反省し改めるどころか、悪化の一途を辿る始末。Trump本人もそれをここまで持ち上げた米国も、ともに救いようがないものと言わざるを得ません。

[前記事 [pol] 傲慢で愚かなTrumpが大統領候補筆頭という現実]

8/01/2016

[pol] プロパガンダの場と化した都知事選にげんなり

お騒がせにも程があった今回の都知事選は、有力候補が知名度の無さや醜聞で自滅する中、内紛で押された"無所属"の烙印を逆手に取って無党派層の支持を得た小池氏の圧勝による当選、という事前予想通りの結果に終わりました。

もっとも、実際のところ、圧勝という結果に見合うほど、小池氏に政策面で積極的な支持があったわけではなく、概ね他候補との比較において相対的に失点が少なく、消極的な選択が集中した結果と言えそうです。実際、どの候補からも従来から指摘されていた批判以外の具体的かつ建設的な政策の主張はほとんどなされませんでしたし。しかしそれは、前知事の唐突な責任問題浮上からこれまた突然の辞職という選挙に至る経緯、また間に参院選を挟んで候補者の選定及び立候補手続が公示直前まで手付かずとなり、その結果、全体的に準備期間が殆ど無かった今回の選挙の制約上、仕方のなかったところと言うべきなのでしょう。

小池氏は何を血迷ったか、都議会の解散を公約に掲げ、協調する姿勢が最初から皆無、どころか対立必至な状況ですから、議会の運営には不安しかないわけですけれども。議会と敵対すれば、条例等の審議もままらなくなり、その首長の自治体運営が困難を極める事は従前の例を挙げるまでもなく明らかなところです。議案が尽く通らず立ち往生、という状況も普通に起こりうるでしょう。しかし、あらかじめその旨公約する人物を選出した以上、予想される通りの状況に至り、その結果としての著しい混乱が生じたとしても、それも有権者の選択の結果ですから都民の自業自得と評価する他はないのでしょう。融和路線に転向してもそれはそれでむしろ公約違反になってしまうのですしね。

ところで、今回の知事選においては、国政に属する筈の政策の主張や、自治体の首長としての資質等とは直接関係ない、特定の政治的主張が独立して個別に飛び交う様子が色々と目につきました。自治体の首長選挙で何故それを?と思わず考えこんでしまう事もしばしば。

最も目立ったのは無論鳥越氏による憲法改正反対はじめ、軽減税率導入等の立法に関する主張でしたが、当然ながら実現云々以前に、そもそも地方自治体及びその首長に、これらの実現に関与する法的権限は何もありません。にも関わらず臆面もなく曝け出されたその齟齬は、最後まで主張がバラバラなまま、およそ対立軸の定まらなかった今回の選挙を象徴するものだったようにも思われるところです。

的外れにも思われた謎の個別主張も様々でした。例えば山口氏による五輪関係者の責任追及等の主張は、立法関連と比べれば当事者の一員としてまだ自治体の関与はあり得るだろうとはいえ、その人事等はこれも基本的に国の行政の管轄ですし、責任追及よりも重要な筈の、如何にして開催を成功に導くか、その手段等については全く何も触れないという有様でした。外国人排斥の主張、アンチNHK運動等、特定の主張のみを繰り返す候補に至っては、それらの主張が少なくとも従来及び通常の都政とは関係ない上に、実質的に立法権・司法権の管轄でもあるところ、仮に当選しても実現する術がない以上は自治体の選挙でその是非を問う事自体が本来的に無意味と評価する他ないものでした。選択肢が増えるのは望ましい事だと言っても、そもそもそれは選択肢とは言えない以上、その観点からであっても正当化は困難でしょう。

無論、当人たちには最初から当選する意図もなかっただろう事は明らかであり、要するに従来からよくあるところの、世間の注目が集中する都知事選を単なる個人の主張の場、すなわちプロパガンダの手段として利用したに過ぎないものなのでしょう。けれども、今回はちょっと露骨に過ぎたというか、それ以外の本来当然にあるべき首長としての一般的な資質の有無、運営全般の方針に関する主張がそれらのプロパガンダに埋もれてしまった感がある程だった点は、やはり行き過ぎと言わざるを得ないし、それなり以上の違和感も禁じ得なかったところなのです。本末転倒な感じがひしひしとしました。

有権者にアピールするにあたって何を主張しようとも、明らかに違法行為に当たるわけでもない限り自由ではあるんですけれども、当選する気がない候補者の繰り返すプロパガンダ的な主張も建前上は候補者の発言の形を取る以上は社会的に完全に無視する事は出来ないわけで。そうである以上、明らかに無視すべきものであったとしてもそれなりの頻度でそこかしこに広報される結果、選挙において少なからずノイズとして働きます。その影響が無害なものである筈はなく、法の知識に乏しい有権者、特に国政と自治体の運営とを区別し得ない向きをミスリードする事も多々あり得るでしょう。プロパガンダをする側はそれこそが目的な場合もあるのでしょうけれども、それは公正な選挙を妨げる行為であり、到底許容され得ないところです。

やはり、供託金を宣伝費と割り切ってしまう候補者が多すぎると思うのです。それらの候補の中からは供託金が高すぎるという不満の声も上がっていたそうですが、今回の有様を見るにつけ、逆に安すぎるんじゃないかと思った位です。勿論、このような事が起き得るのは突出した有権者数を背景に国政選挙に準じる重要性を持つとされる都知事選ならではと言えるでしょうから、都知事選に限っては安易な立候補を防止するために供託金を10倍にした上で没収基準を10%超に設定するとか、要件を加重する例外規程を設ければそれでいいのではないでしょうか。といって、特定自治体のみに適用する特別法を設ける際には憲法95条により住民投票が必要になるのでそう簡単な話ではないのでしょうけれども。

ともあれ、如何に微妙な選挙を通じて選出されたものと言っても、有権者の付託を受けた正当な首長が選任された事には違いありません。選出の時点で既に都政の対立・混乱は不可避とは言え、前任者の不始末とそれに伴う都政の混乱・停滞の解消を目的として選出されたものである経緯を踏まえ、今回の退任・選任が本末転倒であった、などという事にならぬよう、適切な都政運営がなされるよう願いたいところです。率直に言えば難しいだろうとは思いますけれどもね。

[前記事 [pol] 鳥越俊太郎の都知事選出馬に漂う不安]
[関連記事 [pol] 舛添知事の汚職追求を不毛にする法と社会の齟齬について]

7/29/2016

[biz] ソフトバンクのARM買収は外国人の不動産投資と同じようなものか

softbankによる衝撃の英ARM買収発表からしばらく経ちましたが、未だにその余波は続いている、というか多くの人が今ひとつ理解出来ずにどう捉えていいものか、今以って戸惑っていると言うべきでしょうか。何にせよ影響は治まっておらず、何ともお騒がせな事です。

話の大前提として、ARMは純然たるデバイスアーキテクチャの設計のみを行う開発会社であり、softbankの事業には直接の関係は一切ないわけです。組み込みはじめ、ゲーム機やスマホ等の携帯機器も含め、所謂IoT関連のデバイスのほぼ全てに独占的なシェアを持つ同社のアーキテクチャの持つ価値、またそれを背景にした同社の極めて高い純利益率からすれば、その3兆円を超えるとされる買収額も高すぎるとは言えない事は間違いありませんが、下手をしなくても会社が傾きかねない額である事もまた事実です。事業規模が売上高にして年1000億のオーダーでしかない以上、いくら利益率が高くともそこから得られる現実の収益は年数百億の規模が限界であり、また今は低金利による資金調達が可能だと言っても、特に付加価値の発生がなく、現状維持のままという事であれば差し引きして債務超過に陥るリスクも決して小さくはないところでしょう。

となれば、本来ならば当然に今後のARMの設計事業の成長を見込まなければ成立し得ない買収の筈なのですけれども、周知の通りARMはその事業分野において既に独占的なシェアを有しており、スマホやタブレットの需要も頭打ちになりつつある現状、新規かつ大口の出口が生まれない限り、飛躍的な成長は見込みづらい状況にあるわけです。

その成長のアテとしてsoftbankはIoT分野の成長を挙げたのですけれども、そのIoT自体、現時点というかここ数年、数百兆円の市場に成長するとは各所で散々主張され、その先行きが話題になってはいるものの、一向に具体的な形にならず、buzzwordに留まり続けているものなわけで。正直眉唾と言わざるを得ないのですね。どうにも、IoTが成長するという主張自体、その筋の受け売りのように感じられてなりません。

実際のところ、その成長を見込むにあたって、おそらくは自動運転車やドローン等のロボット類の普及、それによるインフラ回りのIT化等を念頭に置いているのだろうとは思うのですが、それらにしたところで、個別に見ればそれぞれに一般に普及するには致命的とも言うべき障害が多々あり、ドローンに至っては一般向けに規模を拡大する前に早くもブームが去りつつあるのが現状なのであって。

現状、ARM関連でそれなり以上の規模での持続性が期待し得る分野は、以前とさほど変わらず、やはりスマホ等の携帯デバイスが中心になるものと考えざるを得ないのです。であれば、ライセンス収入は安定的かつ継続的に得られる反面、飛躍的な成長は望むべくもない事になります。

その点、あまりにも事業上の接点の薄いというかほぼ皆無なsoftbankでは、それを補うような提案、協業関係の構築を期待する事は出来ません。結局の所、資本関係はあるけれども、事業上の関係は極めて薄いまま、両者の事業はほぼ完全に独立した関係とならざるを得ない筈なのです。従って、通常事業買収に期待されるような事業の成長は期待出来ないところとなるでしょう。

勿論、それなりの時間が経過した後、例えば10年もすれば、その間に現時点で形になっていない新事業が発生し、それによってIoT分野が飛躍を遂げる可能性はあり、その場合にARMがその高いシェアから価値を増大させるだろう事には、疑いを差し入れる余地は乏しいところです。しかし、softbankの事業形態、特に巨額の負債を負って投資をし、キャピタルゲインの形で回収を繰り返す手法上、そこまで長期間、兆単位の資金を単にベットし続けるだけ、というのはいささか不自然と言わざるを得ませんし、まず市場もそこまで待ってはくれず、長くとも二年単位位で期待に見合うだけの目に見える成果が要求される事になるでしょう。が、それだけの成果を得られるだろう具体的な見込みについては、抽象的で曖昧な発言を繰り返すばかりで、未だに何らの説明もなされていません。

この点、色々言い訳染みた主張を繰り返してはいるけれども、結局のところ、softbankとしては現実の事業上のメリットはあまり考慮しておらず、単に目先の投資先として有望であり、英pound及びEuroが暴落してドル・円建てで見れば数割程度割安になったこの時期に、ほぼ純粋に資金の投資先として手頃に思われたから買った、というだけなのかな、と考えざるを得ないのです。特定の通貨が暴落した時に、目先の割安感から外国人がその発行国の不動産を買い漁るのと同じような事なのだろうと。

買収発表から数週間が経過した今でもsoftbankがARMの事業を巡って具体的な施策等は一切公表せず、疑問の声に対しては、やはり何らの説明もせずに"分かる人には分かる"的な無意味かつ逆ギレ的返答を繰り返し続ける、というのを見るにつけ、やはりそうなのかと、残念に思いつつ確信せざるを得ないわけです。

しかしsoftbankも大変ですね。その自転車操業的な運営手法は、それこそリスクの塊のような危険なものばかりであって、ここまで成功を収めた事にむしろ驚嘆せざるを得ない程のものなわけですが、ここ数年はAlibaba関連を除いて殆ど成功しておらず、米Sprintの明らかな失敗と国内市場の縮小に直面して、実際はあまり余裕はないんだろうと思われるところです。その"次の行き先"をなんとか作り出さなければ即死してしまう恐怖、またそれに常に追い立てられる状況により当事者にかかるストレスは尋常ではないでしょう。本件の賭けはその規模から絶対に失敗は許されない部類のものになってしまったわけですが、成功して生き延びるのか、それともあえなく裏目に出て終了してしまうのか。他人事として、余波も及ばない位に離れたところから観察させてもらおうと思うわけです。

[pc] win10無償アップグレード期間がようやく終わる

という事で、改めて恨みつらみなどを軽く吐き出しておこうかと思うわけです。

この1年、色々と面倒を掛けさせられました。姑息としか言いようがない事実上の強制アップグレードを強いるパッチの数々には嫌な思い出しかありません。windowsupdateでパッチが配信される度に、一つ一つパッチの内容を確認し、win10関連等の有無によって選別する手間は文字通りうんざりする他ないものでした。複数PCで同じ作業を繰り返す虚しさはもうね。。。何故現状維持するだけの事にこんな手間を掛けなければならないのかと、積もり積もったmicrosoftへの不満はもう憎悪とも言うべき程に膨らみ、確固たるものになってしまいました。倒産してしまえ、とmicrosoftの関係者に面と向かって言い切る事が出来る位です。私にとって、この1年は"強制アップグレード警戒期間"とでもいうべき忌まわしいものでした。

加えて、microsoftの今後の方針が今一よくわからない事が面倒さ加減にさらに拍車をかけてくれるわけで、とても苛立たされます。win10の普及台数が大幅な目標未達に終わった事は周知の通りですが、無料期間は延長しない旨散々公言してきた経緯上、一旦ここで普及は打ち止めにせざるを得ない一方、対android及びiOSの戦略上、今更win10を中途半端で放り出すわけにもいかず、事業戦略的に立ち往生する状況に陥る事は避けられないわけですが、未だに期間終了後の方針について明確なポリシーは公表されていません。最後の追い込み期間につきユーザの不安を煽ってアップグレード適用台数の積み増しに集中するというのはわからなくもありませんが、やはり稚拙な印象は否めません。主要OSの供給者としての責任がある以上、そんな自己中心的で勝手なやりようが許される立場ではない筈なのですが・・・。困ったものです。

予想される今後の展開としては、しばらく時間を開けた後で適当な理由を付けて再び無料アップグレードを登録制で再開するだとか、でなければオフィス等の機能制限版のwin10限定での無料配布だとかの追加のインセンティブを導入して有償での移行を推進するだとか、色々と考えられるわけですけれども、それでもこの1年に取ってきた施策の無茶苦茶さ加減を思えば、その程度では劇的な改善は期待出来ないでしょう。そもそもwin7やwin8.1の環境からwin10に変える必要性に乏しく、逆にリスクも相応にあるのだから当然ではあるのですけれども。結局のところ、特に問題なければ現状維持を望むユーザが多数だったというだけの、当然の帰結に落ち着いた、という事です。

従来ならPCのアーキテクチャの進歩のスピードが速く、その分本体の買い替えサイクルも短く、それに伴ってOSの移行も頻繁かつ当然に行われていたものが、アーキテクチャの進歩が頭打ちになり、買い替え需要は消失し、加えてパーソナルデバイス需要のスマホ等他の新興デバイスへの移行が進んだ結果、microsoftのPC用OSを更新する必要性も契機も無くなってしまった、そういったOS事業の環境の変化が決定的なものである、その事が、microsoftの一連の醜態を通じて改めて晒されたものが本件だった、とも言えそうです。IT界を長年支配した巨人と言えども、時代の変化には抗いようもなく、あれだけなりふり構わず強引な手段に訴えてなお悪あがきに留まったというのには、如何にも象徴的なものを感じずにはいられないのです。

何にせよお疲れでした。microsoftはさっさとOSのソースコードを公開して滅びてしまえばいいと思います。

なお本件における私の対応としては、アップグレード実行の直前と直後のシステムHDDをまるごとバックアップを作成し、必要に応じて書き戻しや更新等を行いました。周辺の管理を担当するPC全てについて。非常に面倒でしたが、任意にwin7もしくはwin8.1とwin10の入れ替えが出来、ついでにそこそこの頻度で完全なバックアップも作成出来るので、手間をかけただけの意味はあったと思っています。 でもそもそも本件がなければそんな事をする必要もなかったわけで、やっぱりmicrosoft死ねと思う気持ちに変わりはないわけなのですけれどもね。

microsoftには、中途半端に終わったwin10の普及、それと引き換えに負った全世界のユーザの恨みと損害、それに伴う賠償請求訴訟の山にせいぜい苦しめられればいいと心から思う次第なのです。

[過去記事 [PC] win10強制アップグレードによる被害に初の損害賠償認容判決]
[過去記事 [note] Windows10の表示周りに不具合頻発]
[過去記事 [note] Win10アップグレードという名の地雷を踏み抜いてみました]
[過去記事 [note] Windows10アップグレードはやはり地雷]
[過去記事 [note] Windows10アップグレードの無効化]

[biz] ポケモンGo、狂騒の陰で積み重なる弊害と軋轢、規制は不可避か

突如としてブームになった任天堂のARゲーム、Pokemon Goもリリースからしばらく経ち、そろそろ落ち着いて来た感がするこの頃。それでも、街のそこかしこでスマホをいじっている人は若年層を中心に今以って結構な割合を維持しているようで、特に未成年から中年位までの男性のプレイ率は凄いですね。誰も彼もといった感じです。

なのですが、落ち着いて見ると、やはり色々と問題も多いわけで、果たしてこれが一過性のブーム以上の、継続発展する新しい経済の循環として定着するか否かは、正直なところ現時点ではよく分からないように思います。

現時点で認識されている本アプリの特質としては、ポジティブな面から言えば、

・世界的に認知された初のARサービス
・ゲーム産業界の最重要プレイヤー任天堂のスマホアプリでの初の世界的ヒット作

であり、それを支えるところの、

・キャラクター等コンテンツの知名度等の高さによる極めて高い集客力
・屋外(GPSの届く範囲)全域を網羅するフィールドの広さ、体験の多様性

あたりがポイントになっている、と言えるでしょうか。無論プラットフォームとしてのスマホの普及率の高さによる新規・ライトユーザの獲得の容易性も主要因ではあるのでしょうけれども、本アプリに特徴的なものとは言えないでしょう。

対して、ネガティブな面から言えば、

・"ながら"プレイが前提につき、不可避的に不注意を誘発するため、事故等の危険が生じる
・ゲーム内チェックポイントに現実の名所等を先方の同意を取らず、かつ施設等の状況等に一切配慮せず設定するため、結果として業務妨害等の不法行為にあたるケースが頻発する

あたりが主要なポイントというか、問題点になっているように見えます。

ポジ・ネガ双方とも中々に興味深い論点であって、是非を一概に判ずる事は難しい事は明らかなわけです。ポジティブ要素のうち、フィールドの広さは確かに大きな魅力と言えるだろう一方、一々移動しなければプレイ出来ないというのは制約でもあるわけですし。また、少なくとも、ネガティブな面は現実の危険や不法行為の要因になる以上、被害を受ける側や公の立場からすれば看過し難いものには違いないでしょう。すなわち、このままだと、遠からず何らかの規制・制限は免れないものと予想されるわけです。仮に深刻な事故や損害が生じ、それが明るみになれば、具体的な立法もしくは自主規制が行われる事になるだろう点に異論は挟み難いものと言わざるを得ないでしょう。

ただ、オプトアウトについては結局のところ除外申請の窓口を設ければ済む話ですが、不注意による事故の誘発については、スマホベースのARの仕組み自体に内在する危険につき、事故が起こりそうな状況でのプレイを禁止する以外におそらく防止する方法はないだろう点は如何ともし難いように思われるところです。

例えば、プレイ可能なエリアをオプトイン形式で許可を得た施設等の周辺かつ公道上を除外した範囲に限定等すれば、両方の問題点を一気に解決し得る、と少し考えればすぐに思い浮かぶだろう話ではあるのです。けれども、その種の措置をとったが最後、主要な特性であるところのフィールドの広さ、すなわち屋外であれば何処でもプレイ出来るという、特にライト寄りのユーザの獲得・維持に欠くべからざる性質を失う事になってしまうわけです。そうなれば、フィールドは歯抜けの状態となって、ユーザにしてみれば何処がポイントかもよくわからなくなり、プレイの連続性、継続性が著しく損なわれ、当然にユーザのモチベーションも著しく減退し、その結果この種のサービスの肝であるところのコミュニティの形成・維持も困難になってしまうだろう事も容易に予想されます。その場合、フィールドが広大であるという要素が、エリアあたりのユーザ数、すなわち密度が疎になる、という形で弊害に転じもするでしょう。結果、本サービスの肝とも言える要素が決定的に失われてしまうわけです。

なお、無論その設定・管理、またそれに伴う各施設等との同意交渉にかかるコストも到底無視し得ないものになるでしょうけれども、本アプリの特徴が消えてなくなる弊害に比べればさほど決定的な問題とは言えないのではないかと。

結局のところ、これらの問題の解決はなかなかに難しい、というかスマホベースARの仕組みに内在する問題であって、その形態をとっている以上、価値が損なわれない形での解決は原理的に不可能なようにも見えるわけです。
 
思うに、たかがゲーム、と言うと語弊があるかもしれませんが、事故の危険や業務妨害の被害は防止されなければならないし、個々人のゲームをプレイする楽しみや任天堂等企業の利益と引換えに容認出来るものではない事は間違いないところであって、少なくとも、今のように何処でも大抵の名所や施設が登録されていて、近くに行けばゲーム上のポイントとしてアクセス出来るような状況は、そう長くは続けられないだろう、とそう言わざるを得ないのではないでしょうか。いくらそれによって失われるだろうARの飛躍等の可能性を惜しんだところで、実際に社会問題化しつつある以上、それはもう仕方ない話だと思うのです。

そもそも問題はそれだけではありません。他にも、季節柄、炎天下の下、屋外で長時間ゲームをプレイする事自体にも熱中症等の危険はあるわけです。通常でも多少の油断で起こりうる事故が、ゲームに夢中なプレイヤーに起こらない筈はなく、むしろ当然の帰結であり発生は時間の問題であろうところ、実際に重症者あるいは死者などが発生すれば、危険行為と認定されて一斉バッシング、という事態も起こりうるでしょう。

一市民としては、そのような事態に至る前に、致命的な事故等を回避する対策があらかじめ採られるよう願いたいところですが、ブームに目が眩んでいるだろう任天堂やら関連業界には正直期待し難い事なのでしょう。長年この種のサービスに慎重だった任天堂の事ですから、警戒はしているのかもしれませんが、それだけに経験も対処のノウハウもないわけで、仮に警戒していてもあまり意味はないでしょう。もっとも、物珍しさで始めた大多数のライト寄りのプレイヤーは、各自の生活圏内のポイントを一通り回り終えたあたりで落ち着くだろうし、あるいは飽きて離脱する向きも多いでしょうから、もうしばらく事故が起こらなければ、それほどピリピリせずともよくなるのかもしれませんけれども。いずれにせよ、任天堂にはユーザの安全を第一として極力慎重かつ迅速な事前の手当がなされるよう願いたいところです。

しかし今年はVRあるいはARの年だ、等と年初に色々なところで予想されていましたが、ある意味半分位はその通りになった、と言っていいんでしょうか。その種の予想は往々にして外れるものなところ、珍しい事もあるものです。もちろん、その予想で想定されていたのはOculusやSonyのHMDによる没入型のデバイスの普及であって、本件のような形態のものでは決してなかったわけで、その意味では実質的には予想とは別の話ではあり、予想が的中した、とはまだ言えないわけですけれども。いやはや。

[過去記事 [biz] 審判の日が迫るHMD型VRデバイス達]

7/12/2016

[pol] 鳥越俊太郎の都知事選出馬に漂う不安

ついにこの時が来た、というべきか、来てしまった、というべきか。都知事選、ジャーナリストの鳥越俊太郎氏が立候補する運びになった、とのことだそうで。

かつて選挙の度にその出馬が取り沙汰された筑紫鉄也亡き後、彼のポジションを乗っ取ったかのようにリベラル寄りジャーナリズムの象徴的立場に収まり、知名度の面ではおそらく今以って最高の位置にある彼は、それだけで十分に有力候補足りえる事は疑いようもないところです。一度限りの選挙なら、これほど有力な候補もそうそうないでしょう。

しかしその一方で、おそらく彼ほど不安を感じさせる候補者も少ないだろうのも間違いないでしょう。彼は紛れもない理想論者であり、かつ当然に現実の問題への対処を求められる公的立場に就くにあたって、欠くべからざる諸々の架橋的な理論面・経験面の準備は全くと言っていいほど無いに等しいように見えるわけです。とりわけ、これまで立候補及び政界に身を投じた経験がない、という点は、致命的な失敗の実績がない、という意味で選挙にはポジティブな意味合いも帯びる面はあるかもしれないものの、現実との乖離が著しい程の理想論者、という彼の性質と合わせれば、当然ながら不安要素の最たるものの一つと認識されるでしょう。年齢とそれに伴う健康面の不安も無視出来ませんけれども。

彼がメディアの取材で語ったとされる立候補の動機が、先日の参院選の結果、改憲の可能性が高まったため、というのにも、動機に対する手段の選択において当然あるべき論理的思考を欠いている事は明らかですし、仮に就任したとして、彼の政治的な判断と現実の対応に生じるだろう齟齬を想像させられて、非常に不安を覚えざるを得ないわけです。何故改憲への信任の意味合いも明らかにあった参院選には出ず、それが決してから、本来的に国政には関係ない地方自治体の首長選に出馬するにあたって改憲云々を理由の第一に持ち出すのか、全く以って意味不明で、理解のしようもありません。自治体の運営への意欲が十分にあること、それが何よりもまず必要な、前提としての資質であり、少なくとも改憲云々より先に来るべき動機でなければならない筈なのです。

その辺の齟齬を鳥越氏が自身で認識しているのか否かはさておき、内心には氏なりの考えもあるのだろうし、判断するのは有権者なのだから、動機が何であれ選挙で選出されればそれで正当化されるとも言えるし、決定的な問題とまでは言えないのかもしれません。しかし、氏を担ぎあげる側の態度についてはいささか看過し難いところです。与党側が分裂とはいえ強力な候補を擁立しようとしている現状、対抗するには純粋に知名度で負けないだけの候補が必要で、元々選択肢は殆どなかったところに鳥越氏の立候補の受諾を取り付けられたのだから、上記のような不安は二の次という事なのでしょう。しかし、仮にも自治体の長を務めるからには、本来欠くべからざる為政者の資質をなおざりにして、肝心の自治体の運営自体には経験もなければ意欲も十分とは言えない人物を担ぎ上げて後は知らない、というのはやはり無責任というものだと思うのです。まさに資質の面で前任者達が続けて辞職に追い込まれた後の本件なのですし。

などと言っても、あれよという間に氏の立候補は既定路線になってしまったようです。もう引っ込みがつかない、というのなら、せめてこれから、出来る限りの実務にあたるための準備が出来るよう、その体制を整え、維持出来るよう、担ぎ上げた側は責任を持って面倒を見てもらいたいと思う次第なのです。しかしやっぱりこれだけ不安が先に立つ有力候補というのも珍しいですね。難儀なことです。

[関連記事 [pol] 舛添知事の汚職追求を不毛にする法と社会の齟齬について]

7/07/2016

[biz] 自動運転を責任を持って利用しろとか無茶言うな

先日発生した米Teslaの自動運転機能の誤作動による死亡事故の発生以降、自動運転を巡って世間に広がる恐怖と懐疑、それに対抗しようとする業界側のステマ的な擁護論が喧しいところですが、流石に放置しておけなくなったらしい国土交通省が、"自動運転は完全な自動運転ではなく、運転者は責任を持って利用しなければならない"的な、全く以って今更かつ意味不明なコメントを出しています。監督官庁として何も言わないわけにはいかないからって、それはないでしょうと。

現在実用化されている「自動運転」機能は、完全な自動運転ではありません!!

言うまでもなく、自動運転というのは、運転を自動で行う、すなわち運転作業自体を自動車に丸投げ出来る機能の事を指します。それに責任を持つというのはどういう事か。大雑把に言えば、誤動作をしないよう、常に注意・監視をし、兆候があればコンマ秒以下の瞬時に察知してマニュアルに切り替え、事故を回避する、という事になるでしょうか。そうだとすると、運転手は常に自分が運転しているものとして周囲の状況を把握し続け、瞬間的に操作を奪えるよう、手足をペダルやハンドルに掛けて状況毎に各々の動作の準備をしておかなければなりません。であれば、自動運転と通常のマニュアル運転の違いは、個々のハンドルやペダルの操作の際、ドライバーが身体を動かすか否か位の違いでしかなくなってしまいます。そこまでするなら、却って面倒になるだけだから、最初からマニュアルで運転しておくべきだと思うし、それを自動運転と呼ぶのは実質的に矛盾しているとも思うのです。

そもそもの話、一般論として利用者が機器とその機能の利用にあたって責任を持つには、対象の機能、殊にその状況毎の挙動の特性と限界について十分に正しくかつ具体的な理解をしている事が前提になるわけです。いつどんな状況で正常に動作して、どういう時にどう誤動作するのか、それを把握していなければ注意のしようもありません。しかし、ただでさえ画像処理や電波技術の集積であり、世間ではAIの一言でまとめてそれ以上理解しようとする事すら稀な技術について、そのような十分な理解をし得る運転手がどれだけいるというのでしょうか。あり得ません。それ以上に、日々改変も加えられている真っ最中でもあるのだし、おそらく開発者自身ですら、正確に挙動を予測できない状況の方が多い位でしょう。

理解が及ばないものに責任の持ちようなんてないし、状況によって使い分ける事はもとより、オンオフの切り替えすら判断出来ない、というわけです。そのようなものは、盲目的に信頼して使うか、リスクを嫌って使わないか、その2択しかあり得ません。そこに、上記のように不完全なものだから頼らず責任を持って利用しろ、と言ったところで何の意味もないし、事実上、無条件の自己責任の強制と、利用禁止勧告の意味を持つものと解釈せざるを得ないのです。要は監督官庁としての責任逃れのための予防線的宣言でしかない、というわけですね。

もっとも、勧告を出した当の官庁側の担当者からしておそらくは一般人と同程度、すなわち自動運転について具体的に理解出来ていないのでしょうから仕方ないのかもしれませんが、それすなわち理解のないままさも理解出来ているかのような立場を装って勧告を出したという事で、それはそれで無責任極まりない話だと思うのです。あのような言い方では、まるで責任を持って利用する事が可能なように伝わって、それを受けた人は、正しく使えばいいんだ、と根拠もなく認識し、その正しい使い方とは何か、実際には何も理解しないまま漫然と利用を続け、当然のように事故を起こすだろうし、不安を感じる人は使わなくもなるだろうしと、結果として混乱するだけでしょう。責任を持てないなら使うな、位の言い回しでないといけないと思うのです。今自動運転が下火になると困る自動車業界に配慮したんでしょうが、公共の安全の確保に責任を持つべき立場からの勧告としては、極めて不適切と言わざるを得ません。

しかしTeslaはどうするのか。今のところは責任はドライバーにある、の一点張りですけれども、あの機能の万能性や完全性を主張するばかりな売り方をしておいて今更そんな建前が通用するわけはないのです。誤動作の可能性とその条件等についてドライバーへの具体的で十分な注意があったとは到底言えず、またそもそもドライバーが十全に管理し、誤動作時の事故を防止し得るシステムになっていない事は明らかなのですから。システムが事象を認識出来ない以上警告もないのに、しかも高速運転中につき何が起こるにしても一瞬の間に、自動運転に制御を預けて大なり小なり注意レベルを下げているドライバーに何が出来るというのでしょう。システムの基本設計思想からして欠陥があるのです。

技術の進歩には犠牲がつきもの、というような事を言う向きもあるようですが、論外と言わざるを得ません。その技術を一刻も早く普及させなければ膨大な人命が失われる、といったような、犠牲に釣り合うだけの理由があり、かつその開発・普及にはそのような方法しか取り得ないというのであれば格別、現状は、製品が高く売れるからと、単に検証も保証もないまま未熟な技術をぶっつけ本番で投入し、その当然に発生する短慮の報いをユーザーが被ってしまっている、というだけに過ぎないのですから。ユーザーの安全確保を何よりも優先すべき自動車メーカーとして当然の慎重さがあれば起こり得なかった死であり、到底容認する事など出来よう筈もありません。しかしその種の詭弁は少なくはないというし、どれほど破綻した思想と短慮があれば、そんな事が言えるのかと、愕然とするとともに、極めて残念に思う次第なのです。今からこの調子では、自動運転自体の先行きも怪しいものと言わざるを得ません。本件は、自動運転技術、ひいては自動車産業にとって、長く消えない呪いになるのではないでしょうか。

[前記事 [biz] 米TeslaのModelSが自動運転による死亡事故]

7/01/2016

[biz] 米TeslaのModelSが自動運転による死亡事故

遅かれ早かれだとはわかっていましたが、起こってしまいました。

Floridaのハイウェイ上を自動モードで走行中、側道から入ってきたトレーラーを識別出来ず、そのまま減速せずに突っ込んで大破し、運転手は即死したそうです。

具体的な理由は色々あるんでしょうけど、限定的・理想的な環境条件の元でしか挙動を保証出来ず、開発時に十分に想定していない事象に対して誤認識もしくは認識不能を起こし、それによって人間ではあり得ないような挙動をしてしまう自動認識技術の脆弱性、それがオープンな環境において当然に露呈したものには違いないでしょう。必然の結果と評価する他ありません。

一応、建前として自動運転は補助機能につきその機能を使用した運転手の責任、という事にはなっているのですけれども、自動運転中、それも高速走行中に常に注意を払うというのは現実的に期待し得ないものであるわけで、実質的に見れば当然その責任はメーカーにある事に疑問の余地はないように思われるところです。

おそらく世界中で最も自動運転車の実適用に積極的な同社には、技術面で未熟にもかかわらずあまりに投入を焦りすぎていると危惧の声が上がっていたところですし、いい繕いようもないでしょう。ちょっと前には、自動駐車の逆的なガレージから自動で出てきてくれる"summon"機能が誤動作して、これまたトレーラーに勝手に突っ込んだという事故がありましたけれども、幸い無人だったので物損で済み、それほど深刻には騒がれませんでしたが、今回は死亡事故です。白っぽいから反応出来なかった、とかそんな言い訳が通る筈もありません。そんな製品を作ったエンジニアも、搭載を決定した経営陣も、自分たちが殺人に等しい罪を犯したのだと知るべきです。少なくとも、遺族はそう言って非難するでしょう。

おそらくは社会や当局からは自動運転機能は欠陥機能につき廃止せよとの声も上がるでしょう。そうでなくともユーザーは怖すぎて使えなくなってしまいますから、機能も価値も激減します。損害賠償の訴えにも発展するのではないでしょうか。何かにつけ自社の非は頑として認めない事で有名な同社が、この逃れようのない失態に対しどう対応するのか、流石に観念するのか、要注目なのです。

しかし他のメーカーも冷や汗ものでしょうね。自社じゃなかった事で安堵はしつつ、自社製品でも普通に起こりうるだろう事も分かるでしょうから。 これで自動運転自体が縮退する格好になるのか、もしそうなら、ここ数年で本機能の開発につぎ込まれた莫大な人的・物的投資が一転して大変な負債になってしまうわけですが、さて。

米テスラ、自動走行で初の死亡事故 相手車の色が原因か

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6/29/2016

[PC] win10強制アップグレードによる被害に初の損害賠償認容判決

とうとうと言うべきか、やっとというべきか。意図しないWindows10のアップグレードにより業務が停止された事により発生した損害を賠償すべき旨Microsoftに命じる判決が、米Seattleで出ました。Microsoftは控訴せず確定したそうです。

原告は現地で旅行業に携わるTeresa Lynn Goldstein氏。2015年8月に、自身が知らない内に業務用PCがWindows10にアップグレードされ、そのためにPCが機能しなくなり業務が停止させられた上、当該PCの買い替えも余儀なくされたとの事。主張によれば、それ以前にWindows10について全く知らず、アップグレードの適用の可否について問われた事も無かった、といいます。認容された賠償額は$10000、100万程度。日本ではまずないだろう額ではあり、殆ど争われなかったにしては高いようにも思われるものの、米国の大企業が初手から勝てないと白旗を挙げる程責任が明白な割には低い気もします。が、それはともかく。

周知の通り、勝手にアップグレードされて業務に支障を来したユーザは数知れず。世界中でありふれた話なのであります。私用でも利用出来なくなって諸々の損害を被った、という人もまたあまりに多すぎて一々取り上げる気にもなりません。よって潜在的に損害賠償を請求可能なユーザもそれだけ多数いるだろうと思われていたところに出た本件、その意味が小さいわけもありません。まあ当然の結果なので、驚くわけではないのですけれども。むしろ米にしては時間がかかったなと思う位でしょうか。

しかも今は、MSが設定した無償アップグレードの期限まで残りわずかとなり、追い込みとばかりにユーザの拒否を事実上不可能にするとも言われるアップグレード適用の同意画面の構成をより悪意を強める形に(元々明確な拒否の選択肢が無かった意思確認ウィンドウに加え、汎用の[閉じる]ボタン押下によりウィンドウを閉じた場合も承諾とみなす)変更した直後という事で、被害者の急増が懸念され、非難・不満の声が高まっていたところでした。

本件の被害発生がアップグレード開始直後と古いものである点からしても、それ以降の強制性の飛躍的な強化ぶりを鑑みれば、以降に同様の被害を被ったユーザが同様の訴訟を起こせば、同程度の責任は認定されるものと予想されるし、悪質性の高さから賠償額も高まる可能性が高いと言えるでしょう。となれば、企業単位の訴訟は当然あるだろうし、個人ユーザの集団訴訟も予想されます。米国内だけでも大変な規模になり得るわけです。MSにとっては普通に危機的状況ですね。

しかし、完全にMSの自業自得です。あれだけ山程の被害が報告され、広く厳しい非難もされていたというのに、それを改めるどころかより強化し続けて来たのは他ならぬMSなのですから、責任は完全にMSにあります。各所で指摘される通り、本件で賠償額や責任の有無を争わず素直に認めたのはその種の賠償請求の拡大を防ぐ意図があったのでしょう。またおそらくは本件を受け、ようやく意志確認ウィンドウに拒否の選択肢を追加する旨が発表されました。しかしいずれも今更な話と言わざるを得ません。悪意の下発生拡大された被害はもはや消えない、というか延々と繰り返された後だし、もとより撤回で済む時期は完全に過ぎてしまったのです。撤回が可能だったとすれば、まだ本件のような最初の被害の発生時期である2015年8月頃しかなかったでしょう。あの時に非難を無視して延々続けて来た結果なのですからもうどうにもなりません。

調査から周辺含む多数の個別の対応まで、散々手間を掛けさせられたユーザの一人としては、存分に報いを受けて頂きたいと心から願う次第なのです。私だってその分の労力の賠償を請求したい位なのですよ。だって私、Windows7やWindows8.1のPC複数について、アップデートの度に手動で一つずつ内容をチェックしてWindows10絡みのものを除外・非表示にしているのですが、当然ながら非常に面倒でありまして。これが必要な事ならまだしも、本来なら必要性のかけらもない手間とあっては、いやもう全く以って死ねMicrosoftと言う他ありません。

Microsoft pays woman $10,000 over forced Windows 10 upgrade

[過去記事 [note] Windows10の表示周りに不具合頻発]
[過去記事 [note] Win10アップグレードという名の地雷を踏み抜いてみました]
[過去記事 [note] Windows10アップグレードはやはり地雷]
[過去記事 [note] Windows10アップグレードの無効化]

6/25/2016

[pol] 無責任なEU首脳、醜態を晒す市民

そしてCameronは匙を投げました。あれだけ離脱によるデメリットばかり主張していたのだから当然と言うべきでしょうけれど、今後の話を一切せずに辞任だけ表明するとは、無責任な話です。今回の投票は経緯はどうあれ、自分が公約に基づいて実行したものである以上、引き継ぎなり離脱手続開始の宣言なりする義務は当然あるし、それ以外にも今回の決定で分裂した国内の対立の緩和やら、最低限の後始末をする義務もある筈なのですけれども。

その他EU首脳も、離脱ならEUは終わりだ、とか散々言っていた手前、EUが分裂するだろう見通しを事前に自ら認めてしまった形になるわけで、今後の対応、特にEUの維持を図るにあたり色々と苦しそうです。というか普通に致命的ですかね。結果がどうなろうとEUは問題ない、とか言って保険を掛けておけばよかったものを、後の祭りとはこの事です。そんな迂闊な対応をしてしまうような首脳陣を抱いた各国民はさぞ嘆いているか、それとももう諦めているか。いやはや。何が起ころうと問題ないようにあらかじめ対処しておくのが指導者の責任というものでしょうに、どいつもこいつも無責任甚だしいと言わざるを得ません。と言って、最終的にはそういう指導者を選んだ各国民に帰責される話ではあるのですけれども。

ところでUK内では、離脱派の政治家を取り囲んでリンチ紛いに非難を浴びせる残留派が多数いたそうで。その政治家が独裁的に決めた事でもなし、まして国民投票の結果に対し、自分の意見が通らなかったからと、そのような無法に及ぶとは。。。それだけ今回の決定がドラスティックなものだという事であって、破滅的な暴動に至らなかっただけまだマシとも言えるのかもしれませんが、それでも法治国家の市民としてあるまじき醜態には、目を覆わざるを得ないのです。

もっとも近い将来、日本でも改憲の是非が現実に問われる可能性は高いわけで、その際の状況によっては似たような事が国内でも起こりうるのかもしれません。そんな光景は見たくない、と思わずにはいられないのです。

ああでも、公に見えている所はまだマシなのかもしれませんね。本件に絡んで大変な利害が動きましたし、予想と真逆の結果になりましたから、その辺から色々と個人では背負いきれない責任も生じただろうわけで、文字通り首が飛んだ人がいても全く驚きもしません。金融関係なんて、死ぬほど罵声や脅迫が飛び交ったところも多々、というよりそうでなかった所の方が少なかっただろうし、その中には暴力に発展した事も少なくないでしょう。とはいえその辺の大体は自業自得と言うべきでしょうから、あまり同情する気にもならないのですけれども。

(追記)

ロンドンでは市の独立とEU加入を叫ぶ人がいるんだそうで呆れました。そもそも出来るわけがない、というのに加え、それを主張するという事は、当然スコットランドや北アイルランドの独立は認めるという事になるし、さらには英国全体、EU全体について都市単位での分裂権を要求しているのに等しいわけです。仮に実現したとしても、内陸につき外国となるその他英国を通らなければEUと行き来出来ない地域でEUに加盟して何の意味があるのでしょう。結局のところ人も物も航空を除いて外国を経由する事になるのだから、彼らが重視するところの人や物の流通はじめ経済面で見れば逆効果でしかないだろう事は明白なわけで、本末転倒も甚だしく、全く以ってアホかと言わざるを得ないわけです。そんな事言うならもうEUに移住した方がいいんじゃないでしょうか。おそらくは本人達も自分が何を言っているのかわかっていないのでしょうけれども、これが世界でも有数の知識階級であり上流階級とも言われるロンドンのリベラリストの姿かと思うと泣けます。そんな戯言がリアリズムと反骨心の塊のような労働者階級に受け入れられる筈もなし。そりゃ負ける筈だ、と逆に納得出来るところでもありますけれども。本当に酷いですね。

ただ、あのロンドン等で暴れている人達のどれだけが英国籍なのかはいささか疑問に思うところではありますけれども。数百万に上るという国民投票のやり直しを求める署名にしても、署名はオンラインにつき外国からでも出来てしまうし、詐称まみれになるに決まっています。要件は自己申告の氏名等だそうですが、在住者なら外国籍でも可というあたりからしてもうね。元より離脱で決定的に困るのは外国籍の人なのですから、彼らが殆どいないと考えるのには無理があろうというもの。むしろ大半がそうなんでしょう。外国人が国民のふりをして権利を主張するというのは国内でもよくある話なわけですが、その辺の事情はどこも同じという事でしょうか。だとしたら極めて無法かつ姑息な話であって、遺憾な限りです。そういう自己中心的な振る舞いこそが今回の離脱賛成多数の原因だろうと思うのですけれどもね。

英国の就労ビザは要件が厳しい事で有名です。個別の審査に合格出来るだけの要件を満たさない移民の方々にはご愁傷さまではありますが、外国籍である以上、大人しく諦めたほうがいいでしょう。法的にも外国人に主権はないのだし、何より移民の制限ないし排斥こそが今回の決定で示された国民の意志そのものなのですから。

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6/24/2016

[pol] EUの終わり(多分)に

9割方開票が終わって2%程の差がある、という事で、英国のEU離脱が確実となりました。直前の予想とは真逆の結果になりましたから、素直に予想を信用していた向きは地獄の底に叩き落とされてしまったわけで、各市場とも大混乱です。今頃になって日本含め各国政府も右往左往。不謹慎ですが、第三者の立場からすればとても愉快な事になっていますね。まあそういう博打打ち界隈の話はそれぞれが勝手にすればいいと思います。

本件投票が予想と異なった結果になった事については、平日の投票につき残留賛成派の都市部のホワイトカラーの投票に障害があった事、大雨で投票を取りやめた人がおそらく多数出た事やら、色々と要因は考えられます。少なからぬ有権者の意思表示が妨げられた点はよくない事なのでしょうけれども、一方で逆に言えば、その程度で投票を取りやめるような、いわば不安定な意志は弱まり、逆にその程度の障害は意に介さない確固たる意志が相対的に強まった結果、より積極的な意志表示としてのEU離脱が選択されたとも言えるし、その意味では理解しやすくなった面はあるように思われるところです。もっとも、全数調査ではない以上、単に数%のズレは当然起こりうる調査方法だったというだけの事なのかもしれませんが。暗殺事件前への揺り戻しが直前で閾値を超えた可能性も考えられます。いずれにせよ、少なくとも、不当な結果とは言えないでしょう。

個別の地域で見ると、最も離脱反対の比率が高かった地域が、先だって独立を阻止され、UKに留まる事を余儀なくされたスコットランドだったいう事実は、中々に皮肉を感じずにはいられません。もっとも、UKとEUの分離を拒んだというよりは、単にスコットランドとしてEUに残りたいだけで、UKからは離れたい事には変わりないというのが本音なのでしょうけれども。北アイルランドも同じく離脱反対が多数ですが、おそらくはこれも同じでしょうね。従って両地域ともに独立した国家としてのEU再加入を目指す運動の再燃が当然に予想されるところです。

ともあれ、離脱は決定事項であり、既に問題はこれからの動向に移っています。EU離脱にあたり、英国はEUと具体的にどういう関係であろうとするのか。FTAのような協定を結ぶのか否か。そもそも一貫して明確な反対論者であり続けたCameronにそれを担う事が可能なのか。最悪、EU加盟前に戻せばいい話だし、どうとでもなると言えばそうなのでしょうけれども、前記の通り北アイルランドやスコットランドの問題もあるところ、あまり短慮に走らず、現実的な選択が着実に為される事を望みたいと思います。とは言っても所詮人の国の話、英国人の自由なのであって、部外者がとやかく言う話ではないのですけれども。

そして、EUは初の離脱、それも主要国の一角である英国がという事で、その存在意義や性質について否応なく決定的な変化を迫られる事になりました。従来からの加盟国の経済的な破綻続出、移民とテロによる社会の不安定化とそれに伴う分離主義の台頭に加え、要であるドイツの経済事情が思わしくない点もあって、その存続にも疑義を付けざるを得ない状況にあったEUですが、ここに英国の離脱による金融はじめ経済面の弱体化、軍事力の殆ど半減までもが重なれば、もはやその存続の基盤自体が危ういものと言わざるを得ないところです。

少なくとも、英国はこれから移民の制限を強める、というかおそらく完全に拒否するようになるだろうし、対してフランスは兎も角、ドイツが今更排斥に転じるわけにも行かず、各国で対応方針が異なる以上、人的な流れに歪な制約が強まるだろう事は間違いないでしょう。そして、英国がそれを為し得る以上、北欧はじめドイツ以外の各国も排斥を求めてドイツと対立を強めるだろう事も必至なわけです。一気に崩壊に進む可能性も否定出来ないでしょう。

果たしてこの流れを押しとどめる事は可能なのか。各国とも、国家の中の自治体ではなく、文字通りの固有の主権国家であって、独立して個々の利益を追求する事もむしろ当然の権利である以上、本来的に困難な事なのでしょう。そう思いつつ、しかしそうなった場合に、ギリシャはじめ破綻済の各国はどうなるのだろうか、と想像すると、幻想は所詮幻想、都合の悪い現実の前には無力なのだなと、諦観を抱かざるを得ないわけです。どうせやるなら国家自体を統合する方法を取るべきだったのでしょう。それをせず、上辺の形だけ整える手段に出た時点で、こうなる事は必然だったのかもしれません。残念な事です。

(追記)
Cameronはあっさり投げ出しました。いやあ無責任ですね。自分でやった話なのに、引き継ぎとか今後の手当とか一切なしとは。
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[関連記事 [pol] 英国は独立を取り戻すか]