10/13/2013

[IT eth] ブロガーが売春婦と侮辱された記事を削除してSCIAMブログが炎上

SCIAMが何かやらかして炎上中、というので、また論文捏造か誤報の類か、と思って見に行ってみたら全然違う事情で驚きました。事の次第は概ね次の通り。

科学関連情報サイトbiology-online.orgの営業が、SCIAMサイト上で"The Urban Scientist"というタイトルのブログを書いていたフリーの女性ブロガーDNLeeを、自サイト上のブログスペースに勧誘しようとした事が発端。で、無報酬を理由に断られた営業が逆ギレ、女性ブロガーをしてお前は売春婦か、等と信じ難い侮言を面と向かって投げつけ、当然激怒したブロガーがその経緯をブログ記事にして告発、広く共感を得ていたところに、SCIAMが当該ポストを科学に直接関係ない不適切な記事として削除。そうしたら侮辱を黙認するのかとSCIAMに批難殺到し炎上中、というもの。

当該削除された記事等は例えば下記等に転載されています。
Tell Someone “No”, Get Called a “Whore”

実際に交わされたメールの内容は次の通り。上記記事より最後の部分だけ抜粋。

営業:"Because we don't pay for blog entries? Are you an urban scientist or urban whore?"(投稿に報酬を払わないから(断るのか)?おまえは都会の科学者なのか、それとも都会の売春婦か?)

ブロガー:"Did YOU JUST CALL ME A WHORE?" (私が売春婦だと?)

いやもう本当に言葉もありません。何をトチ狂っているのかと。弁解の余地は皆無だし、擁護のされようもないでしょう。メールアドレス中でofekの名を用いているこの営業が何者かはまだ不明のようで、biology-online.org内でどのような地位を占めるのかも分かりませんけれども、単なるオペレータなら解雇、そうでなければ解雇に加えて運営自体も相応の報いを受ける事は間違いなく思われるところです。閉鎖まではいかずとも、後々への影響も相当なものになるでしょう。

それはもう確定事項だからいいとして、問題はSCIAMの方でしょうか。たまたま本件ブロガー女史のブログがそこで開設されていたがためにとばっちりを受けた恰好で、当該削除記事も、実際SCIAMレベルに学術性の高い組織のサイトで注目を集めるトピックスとしては流石に適切とは言い難いですし、おそらく事務的に削除しただけの担当は困惑させられていることでしょう。とはいえ、本件はブログ活動そのものに関するものとしてサイト内での公共性も認められますし、何より悪質な人権侵害として社会的に看過し難い類の事案であるのも事実、それをよそでやれ、と機械的に排除した事には、無責任な面も否定し難いところでしょう。

SCIAM運営としては今後どう対応するか悩ましいところでしょうが、これだけ批難の声が上がっている以上は無視し続けるのも適切ではないでしょうから、少なくとも釈明、加えて場合によっては削除の撤回等、それなりの例外的な取扱いをせざるを得ないのではないでしょうか。というか、外野同士の争いは無益で不毛、場の本来の趣旨から言っても速やかに終息させた方がいいと思うし、そのためにはそれなりのアクションも必要でしょう。この種の事案には不慣れでしょうし大変だとは思いますけど、ブログサイトを運営するのであればその位の対応はやはり義務の範疇でしょうから。

もっとも、SCIAMのフォーラム辺りは普通ほとんど見ないでしょうし大多数のユーザーには特段害もない話、下手な対応をして火に油を注ぐ位なら、このまま無視して放置、でもいいのかもしれませんけれどもね。さてどうするんでしょう。