誰もが予想したエルピーダに続く本命、ルネサスがようやく縮小整理に着手したそうで。一応通常の退職者と新規採用減も合わせての数字、として首切りは少なめな風を装ってはいますが、それで確保出来る人数は高々数百人に過ぎないのだから単なる目くらまし的なレトリックである事は明白、大半は首切りって話ですね。そしてその方法は必然的に希望退職募集となるわけですが、さしあたってはその年齢設定が気になるところです。今回の15%は相当な数字で、通常よくある40~45歳以上の募集で達成出来るか微妙でしょうから。
しかしいずれにせよ、その行き着く先に破綻しか見えない事には変わりありませんけれども。開発部門の人員比率の高いルネサスで、予想通り退職者の大半を希望退職で確保するのであれば、必然的に技術者中心、それも能力の高い社員から10%以上も抜ける事になるわけで、それではもう事業自体が回らないでしょうから。支援表明したかつての母体3社の一角NECも似たような状況ですし、死なばもろとも的な絶望感が漂います。生命線は堅調な三菱電機と日立の支援、回復成長の見込みが無い以上両社とも手を切りたくて仕方ないんでしょうけれども、さて何処まで付き合うか。延命措置はもう十分過ぎるほどされた筈ですし、常識的には速やかに整理されて然るべきところ、本件もその一環という位置づけで見るのが相当なのかもしれませんね。
半導体ルネサス、6千人削減…財務基盤も強化
ところで、先日アナウンスされていた富士通、パナソニック両社とのLSI関連事業統合の件はどうなったんでしょう。一旦白紙に戻すのか、それとも本件の一環と位置づけて進めるのか。そのうちわかる話なんでしょうし、どちらにしても不採算事業につきリストラは不可避なものと思われますけれども、関係者はさぞかし気を揉んでいることでしょうね。
[過去記事 [biz] ルネサス,富士通セミ,Panaがロジック統合交渉]
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そして数日後、あっさり1万人超に倍増。3割削減って、もうわけがわかりません。
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