任天堂もトリプル赤の大爆死、っていうか前年度比で売上げ半減、営業赤字が売上げ比で4割近いという目を疑う程の壮絶な決算でした。普通なら倒産一直線です。そして起死回生を狙って3DSの4割引きを発表と。3DSについては、コンセプトの段階で矛盾を抱えていたところ、不振を挽回しようと無理に強行してさらに事態を悪化させた格好で、だから言ったのに、という声が山ほど聞こえて来そうです。まさに泥沼といった感じですね。しかしこれで終わりかというと、まだ3DSがDSの後継機との位置づけは崩しておらず、自縄自縛に陥っている感じでもあって、まださらに落ち続けそうな感があるのがなんとも。
今回の値下げも、一応、高すぎる価格は確かにコケた主要因の一つではあったし、興味を持ちつつも値段だけを気にして購入を躊躇っていた大人は買うから、一定の効果はあるんでしょうけれども、健康面の悪影響は依然としてあるから、相当な割合のユーザ、特に子供とファミリー方面には大部分訴求出来ない事には変わりないんだし、自ずから限定的なものに留まる筈なんですよね。当然単価も落ちるからそれでは足りない可能性は高いものと思われるわけです。
そもそもの構成が矛盾に満ちたものであって、その中核たる3D自体が、多くの人に対して、訴求点になるどころか拒否反応を引き起こす事は確実だった以上、3DSはDSの後継たり得ない事は発売前から明らかでした。個人的には3Dはさっさと捨てて、以前のようにユニバーサルな方向へ向かい、中身の追求に注力した上で、自然な形で広く訴求していける道を探すべきだと思うんですけども、もうアイデアが枯渇してそれは出来ない状態なのかもしれないし、それならこうして衰退するのも仕方のない事なんでしょう。少々寂しい話ではありますが。
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