まだ言ってますね。原発事業は誰が見てももう終わっているのに、計画に遅れだとか、廃炉ビジネスだとか、もう何をかいわんや、です。誰一人信じる人もいない状況で、建前という名の嘘八百、ただの願望を垂れ流し続けて恥じる所がない。こういう醜態を晒すのも、東芝としてはいつもの事ですけれど、正直うんざりです。様々な事業で何度も似たような失敗を繰り返し、それでも反省のかけらもなく、その帰結として今回程の大惨事の片棒を担いでおいて、それすらも省みようともせず、あまつさえ当事者意識すらないのだから、今更矯正のしようもないんでしょうけれど。
廃炉云々だけに限っても、実績も無いのに10年で完了出来るなどと言って、無責任も甚だしいでしょう。せめて、放射性物質の封じ込めと、もんじゅの廃炉を実現してから言うべきです。それに、仮にそれが本当だとしても、どうせ炉の所だけが対象で、その周辺を含む環境の浄化再生は別、とかそういう話でしょう。
社会から求められているのは、狭義の廃炉、単なる核反応の沈静化処理だけではあり得ず、その影響の除去すなわち当該地域全体の社会の復旧、再生です。それが、今その言葉が用いられる時の廃炉の意味です。例えば東電と合同で汚染地域全部買い上げ、東芝自身も当地への事業所移転等を行い、環境・経済含めた社会全体の再生まで責任を持つ、というなら評価出来ます。しかしそうではなく、ただ金儲けのための詭弁に過ぎず、しかも、狭義の意味での廃炉の実現すら実績もない絵空事です。東芝自身、それらの事が分かっていない筈はなく、全て理解した上で、10年で全てが完了し、以前のように人が生活を営めるようになるかのように、意図的に詭弁を弄しています。ただ、一事業の存続、案件の受注のためだけに。嫌悪の感を禁じ得ません。
原発1兆円計画、遅れ示唆=福島廃炉「10年で可能」-東芝社長