1/24/2011

[biz law] ホンダが水産物取引で損失

正確には子会社で、先物に似た感じの取引で架空取引とか高額仕入れとか循環取引とか諸々の不正が発覚した、と。損失は150億、本業とは全く関係の無い事業での損失としては大きすぎる額で、驚きを禁じ得ません。まず組織ぐるみの話である事は間違いなく、金銭的な損失よりも信用面やブランド価値等での損失が厳しい事になりそうです。ていうか不正云々は置いておくとしても、事業自体見るからに儲かりそうな話には思われないんですけれども、何でそんな事やってんだろう、との疑念を禁じ得ません。バリューチェーンのかけらも感じられませんしね。

しかし、あのものづくり一筋の誠実なイメージで知られたホンダでさえこの手のリスクの高い取引に手を出し、さらに不正にまで手を染めていたという事実は、最近よく報道される所の中小企業における為替等のデリバティブ損失の話とも併せて、あのバブル崩壊を経験しておきながら、多くの企業がそこから何も学んでいないという事を実感させるわけで、極めて残念な思いもまた禁じえないのであります。おいしい話なんてない、と思い知った筈なのにね。まったく救えない話です。

ホンダ、子会社で不適切取引 税引き前利益150億円減も