5/10/2013

[IT law] クレカをハック、ATMから45億詐取の国際犯罪組織検挙

クレジットカードのトランザクション管理会社をハックして引き出し上限を改竄、偽造複製したカードを用いて短時間の内に多人数で多数のATMからの現金詐取に成功した集団が検挙されたんだとか。被害額はとりあえず容疑の分、12/21/12に$5million、2/19/13に$40millionの計$45million。前者はテストで2/19の方が本番って事なんでしょうけれども、そちらは僅か10時間の間におよそ20ヶ国で一気に引き出す電撃戦との事で衝撃が走ります。踏み台はまず第一に非公表ながらインドの機関、ここで操作したアラブ首長国連邦はRAKBANK発行のMasterCardのデビットカードのアカウントを用い、2回目はこれまた社名非公表ですが大胆にも米国内の管理会社を使ってアカウント操作したOmanはBank of Muscatのカードを用いたとの事。2/19の時には、例えばマンハッタンだけで3000近いATMから8人が手分けして一気に$2.4millionも引き出し、さらに足がつかないようすぐさま貴金属等に変える事でロンダリングも図るとか極めて計画的です。

うん、凄いですね。Oceans11的とか形容されてますけどそれ以上なダイナミックさ。組織力計画力実行力ともに前代未聞のレベルで、犯罪と分かっていてもその見事な手並みには感嘆の念を禁じ得ません。しかし結局は検挙され、リーダー格はドミニカの自宅で既に死亡している等 、破滅的な結末を迎えているあたりも不謹慎ながら痺れます。強いて言えば一回で完結させず段階を踏んだ点は余計にも思われますが、本番のような規模で実行するにはテストも必須だったんでしょう。

無粋を承知で技術的な面から見れば、本件のような手間も人員も膨大な組織的犯行は現実的には発生しないものと高を括っていただろう信販系のシステムがザルなだけと言うべきところなんでしょうけれども。VisaもMasterもこれまで何回もハックされて来てるのにこうしてあっさりハックされてしまう姿を見るにつけ、絶対完璧安全なシステムというのは事実上存在しない事を改めて思い知らされてしまうのです。顧客に被害が行かなければいいんですが、本件のように管理会社をハックすればそっちの方向もやろうと思えば出来るって事ですし困ったものです。一番困ってるのは信販会社でしょうけれども、それは事業者としての当然の責任なのですから、存分に困りつつ、速やかに十全の対応を取って頂きたく願うところです。

Cybercriminals 'drained ATMs' in $45m world bank heist
Cyberthieves Looted A.T.M.’s of $45 Million in Just Hours

BBCの記事によれば日本も捜査協力国の中に含まれているとの事ですけども、犯行の対象になったのか、単に確認を求められただけなのか。前者なら文化的に孤立性の高い日本までどのように手を伸ばしたのかこれまた興味が惹かれるところです。さて。

と思ってたらゆうちょのATM67ヶ所が引き出しに利用されたとか。しかし総額4億円?と言う事はATM1ヶ所あたり600万?そんなに引き出せるもんなんでしょうか。一日の引き出し上限額が50万との事ですから一ヶ所あたり12口座、全体で1000口座近く必要になる計算ですが・・・まあそれくらいは用意してたんですかね。
※当初金額を勘違いしていました。修正済です。大変失礼致しました。

5/09/2013

[biz] 米Teslaが2013Q1黒字

EVメーカーの米Teslaが2013Q1で初の四半期黒字化を達成したとか。驚きました。売れているのは主に新規投入されたセダン型との事ですが、販売台数も四半期で約5000台、通年で20000台超を見込むとされていて、何処にそんな需要があったんだろうと不思議にも思われる所です。おそらくはそのデメリットを無視できる程に環境面への配慮や新規性、先進性を求める層がそれだけ多数いるという事なんでしょうけれども、その多様かつ強固な価値観の有り様には、流石は米国と感嘆の念を抱かざるを得ません。単に金持ちの道楽的な無駄遣いってだけかもしれませんけど。

しかしEV普及の壁の一つであるところのインフラ面の不足は米国と言えど未だ解決されていない筈、充電はじめオーナー達はどのように運用しているのか、割と真面目に興味を惹かれます。公式によれば、件の新型セダンの2013ModelSは85kwhの搭載バッテリーにより一回の充電で最大で300miles程も走るとの事で、これは米国でも受け入れられるレベルではあるんでしょうけれども、一方でその大容量バッテリーの充電には推奨の240V電源で9時間以上かかるところ、長距離の継続的利用はやはり不可能という事になりますから、あくまで自宅周辺での日常の足としての運用に限定される点は従来のEVと変わりない筈、結局は日本での軽自動車類似的な位置づけという事になるんでしょうか。それにしてはプライスタグが$60K~$95K、オプション込みだと1000万クラスというのはやはり金持ち限定なわけで、軽とは真逆の富裕層向けニッチ需要には違いないんでしょうけれども。

これから先の事に関しては、ともかくもそれなりの数が売れてしまったという事で、時間が経つにつれEV自体に内在する問題、殊にバッテリーの経年劣化によるクレーム等も顕在化するでしょうから、その影響を取り込んだ上で持続的に成長しうるのか否か、さらに興味をそそられるところとなりました。あと当初からの命綱であるところの補助金が切れても大丈夫かとか。何しろ、1QだけでもEVが事業として成立したのは世界初ですし注目するしかないでしょう。さてさて。

Tesla Smashes Earnings And Revenue Expectations

5/04/2013

[IT] google glassの実機評価結果に落胆

先般開発者向けにプレ出荷されたgoogle glass、レビューがあちこちでリリースされて嫌でも目に留まるわけですけれども、どうにも評判が芳しくないようで。まあそんな素晴らしいものであればこんな段階を踏んだりして何年もモタモタせずに一気に発売してるだろうわけで、製品自体に色々と問題があるんだろうとは予想されていた所ではありますけれども。

概ね問題とされているのは以下の3点ですか。

1.操作性の悪さ
2.バッテリー持続時間の短さ(~約5時間?)
3.装着時の見た目の奇妙さ

3はまあ好みの問題、2は外部電源をオプションにすれば凌げるでしょうから目を瞑るとしても、1は致命的と言わざるを得ませんね。操作は音声認識、首振り、目の開閉、あとツルの部分のタッチで操作するらしいのですけれども、タッチ以外は誤動作防止のためか非常に反応が悪く使えず、結局タッチ操作オンリーになりがちだとの報告があちこちで見られます。音声にしろ首振りにしろ目にしろ、操作を意図しない時にも一々反応されても困りますし、そもそも音声操作は周囲の迷惑にもなるしコミュニケーションの邪魔になるし恥ずかいしで、常識的なチューニングをすれば当然こうなるべき結果ではあるんでしょうが、さりとて一々手をこめかみに持っていってタッチ操作するというのでは本デバイスのアイデンティティである筈のハンズフリー性が没却されてしまうわけで。

それでも単なるセンサ付き表示デバイスとしては成立しますから無意味とまでは言えないでしょうけれども、価値は激減してしまいます。レビュアーの中には$150以上は出せないと言いきってしまう人も見られましたが、私も同感、というか$100でも迷います。無論ガジェット好きは狂喜乱舞して買うでしょうが、一般には殆ど売れないでしょう。そうであれば大量生産は望めず、従って仮に一般販売に漕ぎ着けたとしても、今回の頒布額の$1500とまでは行かないまでも数百ドル程度の高額になるだろう事は避けられないでしょうから、きっと私は購入しないでしょう。がっかりです。。。

5/03/2013

[note] ubuntu 13.04導入

12.10に失望して12.04LTSに留まる事数ヶ月、早くも13.04がリリースされて数日が過ぎました。実際のところ12.04LTSに不自由も不満もなかったんですけれども、あまり最新リリースとバージョンが乖離するといざ更新となった時に複雑な問題を引き起こしかねないので、問題なければそろそろ上げとくかなと思案しまして。まずは確認とReleaseNotesやForumを覗いてみたところ、13.04は主に12.10からの改善、特にメモリ使用量の削減等、中身の最適化に注力されたものとの事で、特段の不具合等も報告されておらずまずまずの出来との事らしいと。逆に言えばこれメジャーバージョンアップというには無理があるんじゃないのCanonicalさんとか思いつつ、ともかくもこれなら上げても問題なさそうだと判断し、アップデートに踏み切ったわけです。

対象は64bitのServer機とサブの32bitノート1台の計2台。LooxUは少し前に切り替えたLubuntuが追従していないのでまたも見送り。このところの旧機種切り捨てなアップデートの傾向を鑑みるにLooxUはもう12.04LTSから上げられないかもしれませんね。

そして実行。結論から言えば2台とも何も問題もなくアップデート出来、12.04LTSの時と少なくとも見た目は殆ど変わらない状態で使用可能になりました。 以上。

一応メモ程度にアップデートの経過を下記に。

UpdateはUpdate Managerから実行です。まずオプションを変更してLTS以外のリリースへのアップグレードを許可すると12.10を適用可能と出ます。なぜ13.04ではないの、と訝しんで確認すると直接のアップグレードは不可で12.10を経由する必要があるんだそうで。ディスクからなら直接に出来るようですが、多分にトラブルが懸念されるし面倒だけど仕方ない、とおとなしく段階を踏みます。2000以上のパッケージの入れ替えが発生するので時間もかかるんですよね。途中時折表示されるカスタマイズ済のconfファイル類の保存確認ダイアログに差分確認して維持の旨応答等しつつ、じっと待つこと数時間、恙なく終了し再起動。この段階ではインストール特段の問題もなし。いや個人的にはここでUnityが復活してしまうのが気に入らないのですが、少し前に導入済のCairo-Dockに切り替えて速やかに排除して問題なし。再びUpdate Managerから同じく13.04へのアップグレードを実行します。少し出てくるダイアログが違うし、コアライブラリの再読込の確認とか聞かれますがそれはやはりメジャーアップデートだからという事でしょうか。いや関係ないか。ともかくそれ以外は殆ど同じ、やはり2000超の延々と続くパッケージアップデートの実行をじっと待ちます。殆どは無駄手間なんだろうなあとげんなりしつつ数時間後、こちらも恙なく終了。

さて、と触ってみると、動作自体に問題はないのですが個人的には無効化していたウィンドウの各種エフェクトや配置の自動調整等が復活しているのが気に入りません。ccsmでcompizのオプションからanimationとかウィンドウのフェードとかsnappingとかGridとか諸々外し直してようやく元通り。

結局、時間はかかるけれどもトラブルという程のトラブルは起こらず、概ねすんなり適用出来たものと言ってよさそうです。戦々恐々とした割には拍子抜けと言うか。Canonicalはスマホやタブレットの対応で忙しいからデスクトップ版は放置気味、大きな変更がない分すんなり行ったってだけなんでしょうけれども、もっともそれはそれでむしろ好ましい話だと思うのです。当たり前の話ですが、インタフェースとかコロコロ変えられるととても困るんでありまして、もういい加減Unityのようなガワの開発は諦めて内側に注力した方がいいんじゃないかとも思うところなんですが、まあ大きなお世話でしょう。ともあれ今回はこれでおしまい。次は秋頃ですか。これからもあまり冒険はせず、堅実なアップデートに努められるよう願いたいところです。しかしサポート9ヶ月は短いですよねえ。

ところで、13.04のコードネームのRaring Ringtailってどう訳すのが適切なんでしょう。一部には"荒ぶるアライグマ"とか訳されているようですが、Ringtailにはイタ公とか嫌な奴だとかスラングも含め色々他の意味もあるんですよね。イメージ的にはアライグマで納得しておくのが幸せなんでしょうけれども何か少し気になります。しかし相変わらず謎なネーミングセンスです。うーん。

-------追記

とりあえず普段通りに使っていると色々違いが感じられます。全体的に動作が滑らかになっているように思われて好感触。特にデザインがスマートに一新されたnautilusは、これまで付き纏っていた操作時の不連続感が解消されていて非常にgoodです。いいねこれ。

--------その後

いつの間にかLubuntuが13.04対応済みに。 もう少し様子を見るかどうするか。さて。

-----さらにしばらくして

長らく12.04LTSに留めていたLooxU/C40も13.04にアップデートしてみましたので追記。安全を重視して上記同様12.10を経由するパスで実施したところ特段の問題もなく恙なく終了し、再起動も問題無し。が、やはりノートラブルとは行かず、幾つか問題が発生しました。概ね以下の3点。

1.サスペンドから正常に復帰出来ない
2.輝度設定が保存されない
3.ログイン時に毎回内部エラーが発生する

Forum等の情報を漁って試行を繰り返した結果、このうち使用上致命的だった1と2が概ね修正出来たのでとりあえずよしとします。手順は下記。3のエラー表示は目障りで気分はよろしくありませんが、ちょっといじってみても治らず、残念ながら今回は目を瞑ります。なお環境はLubuntu、従ってマネージャーはOpenboxです。Unity環境については未検証につきご注意下さい。もっともUnity2Dが廃止された現状にあってはそもそもLooxUでUnityを使う事自体が現実的ではないだろうとも思われるところですけれども。

・サスペンド復帰異常
 サスペンドは正常になされるものの、復帰の際にブランクスクリーンになるというもの。マウスカーソルは表示されるし、ウィンドウ類も表示されないだけで操作は出来るのですが、当然使い物になりません。なお12.04の時に発生したサスペンド時の異常とは別口で、その際の対策で/etc/pm/config.d/下に追加したパラメタ(ADD_PARAMETERS='--quirk-vbemode-restore' サスペンド時にVGAのパラメタを保存読み出しするオプション)は本件には無力、というかむしろ邪魔で、それは削除した上で別途設定ファイルを追加してドライバモジュールを明示的に設定してやる必要があります。具体的には以下の通り。

まずドライバの設定を追加し、

/usr/share/X11/xorg.conf.d/20-gpudriver.conf

 Section "Device"
  Identifier "Card0"
  Driver "fbdev"
 EndSection

次いで下記内容のファイルを作成し、サスペンド対象にグラフィックモジュールも追加します。

/etc/pm/config.d/modules

 SUSPEND_MODULES="gma500_gfx"

あと、余計な悪さをしているらしいモジュールを例えば下記コマンドで実行不可にしておきます。

 $sudo chmod -x /etc/pm/sleep.d/novatel_3g_suspend

とりあえず私の環境では以上でサスペンドから正常に復帰するようになりました。実はその後20-gpudriver.confとかmodulesとか省いてみたら問題なくサスペンド出来る様子だったりして挙動が謎なのですが、Forumで公開されていた例は上記なので念のため全部掲載しています。おそらく個別環境毎に要不要が分かれるものと推測されますのでご注意の程。

・ 輝度設定保存等修正
 こちらは題名のまま。対応も下記の通り起動時のカーネルオプションを追加修正するだけです。

/etc/default/grub
  GRUB_CMDLINE_LINUX_DEFAULT="quiet console=tty1 nomodeset acpi_osi=Linux
acpi_backlight=vendor"

その後grubを更新。下記コマンド。

 $sudo update-grub

他の設定の調整と一緒にいじっていたので必要十分かは不明なのですが、とりあえず上記の通りnomodesetとacpi_osiにacpi_backlightオプションを付け加えると輝度設定等も保存されるようになりました。なお、輝度変更自体については以前の記事に記載の通り、 /sys/devices/virtual/backlight/psb-bl/brightnessにechoしてやれば変更出来ます。


とりあえず以上で。何はともあれクリーンインストールは回避出来て一安心。ccsmでオプション外しまくったりしたからか挙動も懸念したほど重くも感じられず、まずまずいい感じです。GMA500に振り回されるのも毎度の事ながら、頑張ればそれなりに解決出来るあたりは良い事なのか悪い事なのか。やれやれです。

[過去記事 [note] ubuntu12.10お試し導入]
[過去記事 [note] ubuntu 12.04LTS導入]

5/02/2013

[pol] 安倍首相の天皇陛下万歳にマジ引き

今更ながら映像を拝見したんですが、"天皇陛下万歳"は流石にまずいでしょうよ・・・。それだけでファシストと看做されて当然の振る舞いですが、しかもそれを主権回復記念式典なんていかにも戦前体制への回帰を想起させるような場で、いやまあだからこその意図的なものなんでしょうけれど、あれだけ公然とやってしまっては他に解釈のされようもないわけでさ。

改憲にも前のめりで、いやそれ自体は別段問題ないんですけれども、その手法が国民全体のコンセンサスを得る、のではなく発議要件の緩和、すなわち反対意見を封殺する事で成立を図るというのだからいけません。国会の質疑でも現状の発議拒否要件である三分の一の反対を"たったの"と言ってしまうその意識に戦慄を覚えます。どう見たって民主主義とは真逆の全体主義、ファシストの考え方でしょうそれは。そりゃ批判も受けるし危険視もされて当然です。

本件にはさすがに反発する人も相当多数いるだろうし、改憲に反対する人もまた多数に上るものと推測されますけれども、しかしその受け皿が政界になく、このままいけばすんなり改憲も成立、全体主義化が進む見込みなんですよねえ遺憾ながら。これは前政権が回復不能なまでに愚行を繰り返した結果で、因果を辿ればこれも反対以外出来ず政権担当能力のない野党に安易に政権を担わせ、結果野党が事実上消滅して反対意見の受け皿まで失わせてしまった、すなわち結局のところ国民の安易な選択の帰結、自業自得という事になるだろうし致し方ない面もあるのかもしれませんが、それでも改憲のような極めて重要な案件に殆ど反対意見すら国政の場で表に出ない現状は、やはり遺憾に思います。嗚呼。

[note] 自動車のウィンドウガラスリペア、その顛末

車のメンテ再び。知人の車が高速道走行中に飛び石がフロントガラスに当たって傷が入った、大丈夫だと思うんだけど一応見てみてくれと言われ、まあ確認するだけならと見てみれば、きっちり内側までヒビが入って、早急に修理か交換が必要なレベルで驚いたわけです。どう見ても大丈夫じゃないじゃん嘘つきー、と心の中で叫ぶ一方、まあ素人の判断、というよりはそうあってほしいという願望に引きずられたんだろうし仕方ないかな、等と解釈して納得しつつその旨報告すると、車両保険入ってないし既に10年落ちでもうしばらくしたら買い換える予定だから交換で10万というのは避けたい等と仰るんですね。まあ気持ちは分かるし修理出来なくもない程度ではあったので、駄目元で修理を請け負う運びとなってしまったのでした。

とりあえずその日は天候がよろしくなかったので水分の浸潤防止用にラップ等を張り付けておき、リペア用の樹脂材と注入器具のセット、あと傷確認用のミラー、さらに屋外作業なので作業中の紫外線による樹脂材硬化防止用のスクリーン等の機材を用意して、天候回復を待つこと数日、満を侍して作業開始と相成ったわけです。

結果から言えばまずまず成功。一般に修理業者での施行の場合とさほどの差もない程度には修復出来たその手順は以下の通り。

何はなくともまずは樹脂材が必要。個人向けキットも幾つかの種類が販売されていますが、今回は定番のホルツ製のガラスリペアキットを使用します。中身は下図のような感じ。左上の遮光シートでラッピングされているのが樹脂材、レジンです。目薬のような容器に入っています。
 問題の傷は下図。 若干イレギュラーなヒビもあるものの概ねスター型、大きさは直径20mm弱といったところでしょうか。なお下のミラーは注入中に車外から進捗を確認するために車内に設置したものです。
樹脂材は中心から注入するのですけれども、その前に末端のヒビまでレジンが浸潤するよう、中心とヒビの間を確実に繋げておく必要があります。キットにもそれ用の針が付属しているのですけれどもこれはいかにも頼りないので、今回は手持ちのハンドドリルに1mm位の細いピットを付けてこれで削りました。回転数を上げないように慎重にコリコリ削ります。極めて緊張します。あまりやりすぎないよう、中心部を少し広げる程度で切削を終了し、しかるのちに吸盤付のプレートを中心が傷の真中にくるように取り付け、インジェクタを装着します。あまりねじ込み過ぎてプレートがたわんだりしないように注意しつつ。
注入中のレジンに紫外線が当たらないようにフロントガラス部を二重に覆う形で遮光シートをセッティングしたのち、ポタポタとレジンを投入。そして素早くシリンダをねじ込みます。ねじ込み過ぎると貴重なレジンが接着面の隙間から溢れ出てしまいもったいないのでここも加減に注意。2~3分待ち、シリンダを緩め、また2~3分待ち、またシリンダをねじ込む、これを何回も繰り返し、ヒビの中の空気とレジンを入れ替える事で浸潤させて行きます。ミラー等で進行を確認し、微調整もしつつ、根気よく繰り返します。プロの使うような圧力調節が可能な専用のインジェクタがあれば素早くより確実にできるんでしょうけれども、数十万はする筈でとても手が出ません。我慢です。最初はなかなかヒビが消えずやきもきしますが、頑張って10回も繰り返せばレジンが染み込んでいき、ヒビが目に見えて薄くなってきます。下図はその終盤、車内から確認したもの。写真だと分かりづらいですがうっすらと線が見える位です。
数回繰り返しても変化しなくなったら完了。あとは硬化させて仕上げるだけです。インジェクタを外し、レジンを中心に一滴垂らしてキット付属のフィルムで覆い、遮光カバーを外して日光が当たる状態にして2~3分待ち、一旦フィルムをめくってさらにレジンを一滴してまたフィルムを戻して準備完了。日光(紫外線)に晒して固まるのを待ちます。この日は曇り時々晴れ、雲が7割方空を覆う微妙な天気だったので長めに一時間余り程度待ち、十分に固まった事を確認してからフィルムを剥がして、膜状に広がって硬化した余分な樹脂材を削り、さらにガラス研磨用のコンパウンドでわしわしと磨いた結果が下図。筋状の跡と、中心部にまだ瘡蓋状の跡が見えますが、ヒビの概ね全体に樹脂が行き渡って硬化し、無事修復されてくれました。めでたしめでたし。
しかし疲れました。作業自体は重労働というわけではないしむしろ楽な部類なんですが、一度レジンを浸潤硬化させてしまうと不十分だった場合にも注入経路が閉ざされてしまうためにやり直しがほぼ不可能で失敗が許されない事と、注入中の比較的長時間に渡って紫外線が当たらないように配慮しながら作業をしなければならないので精神的に消耗します。ミスが許されないのはつらい。ドリルで削る時もそうだし、レジンの量もとても少ないとか、様々な面でとにかく余裕がありません。もっとも苦労した分成功した時の安堵感や幸福感も強くなるんですけれども、出来れば避けたい類の作業ではあります。自分の物ならまだしも人の物だったし。まあもう終わった事だしいいんですけどね。というわけで今回はこれでおしまい。

4/24/2013

[IT biz] APの偽ツイートに市場が盛大に釣られる

へえー。APのTwitterアカウントが乗っ取られた件で、あろうことか"ホワイトハウスが爆破されてオバマ米大統領負傷"などという嘘ツイートが流され、その瞬間各市場が急落して一分後には元に戻り、要するに一部の大口機関投資家が盛大に釣られて涙目、という事件があったんだそうで。

これはなかなか興味深い現象です。変動時間の短期性と動きの急峻さからすればまず間違いなく主犯はRobot Tradingで、それに気づいた周囲が慌てて修正に走った、大筋はおそらくそういう流れでしょう。ただ、本件の誘因はあくまでTwitterに入力された嘘ニュース、すなわち文字情報なのであって、これがいかなる経緯で市場への売り行動に繋がったのか、それは当然ながら当事者の機密にあたりますから外部からは推測するしかないのですけれども、この即応性、またここまで明らさまな嘘をそうと判別出来ない愚かさ加減からすれば、文章の意味認識とその評価までもがAlgorithmに組み込まれていて、人間が介在しないままにTrading Robotが本件嘘ツイートに釣られた可能性が相当に高そうに思われるわけです。

もしそうなら、それは膨大な資産を預かるメジャープレイヤーが、市場取引にあたって範囲は不明ながら少なくとも今回動いた部分では人間の責任者は事後的にチェックをするに止まり、実世界の情報収集からそれに基づいた判断および意思決定に至るまで、およそ取引に関する行為を全面的にプログラムに委任しているに等しいという事なのであって。そんな事して今回みたいにおそらくは少なからず損失を出した場合の帰結、責任の所在やら仮に破綻した場合等における社会への影響だとか、少し想像してみるだけでも戦慄を禁じ得ません。極めてCrazyな行為に思われます。

本件でやらかしたプログラムの作成者及び運用責任者は今頃吊し上げられてたりするんでしょうけれど、それも当然の結果だし、努めて反省の上、以降は想定外の取引を行ってしまうような無茶なプログラムの作成使用を厳に慎むよう望みたいところです。市場取引のようなクリティカルなシステムで想定外の動きをしてしまうとか、その時点でもう致命的な欠陥品だし、それでも自業自得で済めばまだしも、市場を介するために当事者以外への悪影響も甚だしいのですから。少なくとも後であれはミスだから無かったことにしてとか言って泣きつくなよ、と。

4/14/2013

[IT note] ロシアから悪意を込めて

ここのところ、ロシアからのreferer spamが急増してて。精神的なもの以上の被害はないんですけど、鬱陶しいことこの上ないです。主な踏み台はfilmhill.comというporn系らしいサイト。サーバはFloridaかな?どう見ても日本語のしかも随分と昔の記事に毎日コンスタントにアクセスがある時点でバレバレ。もっともreferer spamの目的はブロガーに興味を持たせてリンクを踏ませる事にあるのだから、目についた時点で先方の狙いは半ば達成されているとも言えるんでしょうけれど、今更興味が惹かれるわけもなく踏む可能性は皆無、結局のところ全く以て不毛です。勘弁してよもう。

4/12/2013

[biz] BitCoinのバブル劇に

エンターテイメントですよね。1月には$10程度だった実通貨レートがほぼ一方通行で指数的に上昇、$260まで行って崩壊し、一日にして半減以下の$100強まで下落、あまりの不安定さ加減に約半日の取引禁止措置が取られた挙句、再開直後$78まで転落してさらに落下中、殆ど元の木阿弥だそうで。

要するに超短期でのバブル生成とその崩壊なわけですが、ここまで絵に描いたようなマネーゲームってのも珍しいなあと思います。大体、この種の闇通貨はAuthorityによる規制が及ばない一方、同時に諸々の担保や保証もなくそのために極めて高い喪失等の危険性は以前から認識され、実際にウィルスやらクラッキングから単純なHDD故障等まで多岐に渡る直接的なリスクも顕在化もしていたのに、こぞってそこで大金突っ込んでマネーゲームに狂躁するというのはどう見たって常軌を逸した話なのですけれども、逆に一度突っ込んでしまえばその時点で色々と箍が外れるために純粋なゲームになりやすいのかもしれませんね。といってもそれだけで説明がつく規模ではないし、Cyprusの件で公的機関から逃げ出した資金の一部が流れ込んだとかそういう話なのかな、等と妄想してみたりもしますがどうにも理解しにくい部分は残ります。

かように理解した気にはなれない以上すっきりとはしませんが、しかし面白かったです。本件、金融関連のニュースサイトがCyprus以降これで持ち切りだったので半ば強制的にウォッチさせられていただけで特段の興味があったわけではなかったんですけれども、シミュレーションと見紛うような鮮やかで迅速な展開を見せ、予定調和的に綺麗なオチもついたという事で、今はとても満ち足りた気分に包まれております。ホント人間、というか市場関係者ってバカですねえ。

もっともまだゲームは単に一区切りがついただけな可能性は高いでしょうし、これからさらにボラを増して阿鼻叫喚な仕掛け合いが続くのかもしれませんが、外野としては期待した分の展開は十分見せて頂いたものと認識しており、これ以上は蛇足かと存じますので、出来ればこれからは関係者だけで人の目につかない市場の片隅でひっそりと遊んで頂ければいいなと思う次第なのです。

Bitcoin Instantly Plunges 35% As Exchange Reopens

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さらに半日で$60。水曜の高値から1/4未満。落ち始めると止まらないんですよねー。クラッキングも本格化してるとかいう話も流れてるし、国家権力の保護がない以上ユーザは逃げすなわち換金の一手な筈、このまま消滅してもおかしくない勢いで胸が踊ります。

4/05/2013

[biz] 長期金利が約0.3%まで急低下

長期金利が0.3%ですか・・・。もう金利自体無いのと大差ないし、変動の仕方もあまりに無茶苦茶です。流石に一時的なものに止まる可能性は高そうに思われはしますが、いいのかなこんなの。あまり急激に変化させると、確かにオーバーシュート気味に作用が大きくなるメリットはあるものの、同時に判断や手続きに不備が出る副作用も大きくなるし、徒に事業上での効果が薄い、すなわち不要な負債を増やせば、当然に不良債権化して結局は回収できなくなってしまうわけなんですけれども。単に資金があれば成長を期待出来た時代はもう遥か昔に過ぎ去ったのですよ?

そもそも金利が低いというのは投資効果が低いというのと殆ど同じなわけで、そのように誘導すれば実体経済にもフィードバックされて同程度に成長率が小さいところで均衡してしまう可能性が高い、その辺の事は関係者が理解していない筈もないし、その副作用も想定した上で許容し、デフレ克服をレトリック的な隠れ蓑として、公的負債の実質減免を主たる目的にやってるって事なんでしょうけれど、個人的には負の側面があまりに大きすぎるように思えてなりません。そんな博打打つなよとも。

あと、当然今回一回限りの措置ではすぐに吸収されてしまって無意味になりますから、今回打ち出した方針を貫徹しようとするなら同レベルの措置を継続的に行う必要もあるんですけれども、それはすなわちこれから発生する国債やら株式やらを日銀が際限なく引き受けるって事で。今までとは次元が違う、との日銀総裁の言に沿う話には違いないけれども、それは中立性の喪失をも意味するわけで、当然ながら極めて危険な転換と言うべきものでしょう。

いずれにせよ、もうここまでやっちゃった以上はとりあえず現政権、現総裁の内は引き返せないんでしょうけれど。バブルが膨らんでる内は目も眩んじゃうでしょうし。しかし先の事を思うと憂鬱です。 勘弁してくださいほんと。

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んで一週間もしないうちに0.6%に倍増とか、クレイジーにも程があるでしょうよ。本来なら安定性を担保すべき当局が率先して不安定化を奨励するこの状況からすれば当然と言えば当然なんでしょうけれども。

[IT] Yahoo! Japanで大規模漏洩

あー。アカウント、メールアドレス、パスワードが現状確認されているだけで100万アカウント規模で流出と。またやらかしてくれましたね。今のところ公式には直前で食い止めたとして流出を認めてはいないようですが、gooの方でも似たような漏洩が時を同じくして発生している事と照らし合わせれば、まあ多分に同一犯かそれに準ずるような話なんでしょうし、ほぼ確実にアウトと考えるのが自然でしょう。

うーん。私個人のYahooに登録していたアドレス宛にも数週間前からyahooのアドレスを詐称するスパムが頻繁に届くようになってて訝しんでたんですが、おそらくはこれのせいというわけですか・・・。まあ、原因が分かって少しすっきりしました。許し難い話には違いないんですけど。

もっとも私個人は会員登録してはいたけれども殆ど使っていないし、数少ない使用機会も無料サービス限定、Yahooメールもスパムの多さに辟易して端から利用していないしで、被害としてはスパムが増えた他にはパスワード変更の手間だけ、さしたる損害でもなく、怒り心頭とまではいかないんですが、そうでない人も沢山いるんでしょうねえ。これはさすがに自業自得というわけでもなく、誠に遺憾な話でありましょう。

一応、ウォレット周りが漏れていなければ直接的な金銭面ではさしたる損害にはならないでしょうし、Yahoo側は従前の例に倣って数百円分のポイント付与で収めようとするだろうケースなんでしょうけれども、さて。

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何かNTTの方でも同様の漏洩があったそうで。三件も重なったとなればいよいよネット全体で同様のクラッキングがあったものと考えるべきものでしょうから、他のサイトも含めてパスワード変更や不要なアカウントの削除等の見直しをしておく必要があるかもしれませんね。やれやれです。

4/03/2013

[IT] 住基システムのデータ障害に愕然

4月に入り各所のITサービス周りでシステム改修・更新・新規導入等の変更に伴う障害が頻発しているようで。ゆうパックのはお決まりのテスト不備、前科もあるし今更驚きもしませんが、住基の件だけは流石に目を疑いました。何なんでしょうあれは。

公式発表によれば、原因はDB入力時の文字コード取り違えとの事ですけれども、マスタデータの作成環境と言えば、開発の初期からあらゆる段階で常時使用され、従ってシステムの中でもその挙動は最も確認保証されている筈の部分だし、仮にデータ作成委託先での環境設定不備によるものだとしても、納品の前後で当然確認もなされている筈、何がどうなればそんな事が起こりうるのか、容易には理解し難いところです。

少なくとも通常の体制ではないだろう事は間違いないんでしょうけれども、文字化けのようなテスト環境で一目見れば発覚する程度の不備にも気づかないようなチェック、運用の体制では、その内容に関する誤りなど判別出来ている筈もなく、当然に間違いだらけの登録データで運用されているだろうものと判断せざるを得ないわけで、それは本システムの重要性を鑑みれば到底許容し難いものです。周知の通り住基を巡っては個人情報漏洩とそれに伴う悪用が主に懸念されて来ましたが、本件が示すその実態はそういうセキュリティ云々以前の状態であって、改めて公的機関の救い難い無能加減とその無能な組織に社会基盤システム、特に情報周りの管理運用を一任する事の危険性を強く認識せざるを得ないのであります。全く以て今更ですけど、どうしようもないですよねやっぱり。

3/29/2013

[biz] NEC、PCに続き携帯もLenovoへ

正確にはNECカシオの譲渡という事で。それもまだ交渉中とのことではありますが、PCや液晶の例からすれば、こうして報道された時点でほぼ決まりなんでしょうか。一時は国内携帯市場で圧倒的に優位なポジションを誇り海外進出に野心も見せた栄華も既に遠く、ここ数年は国外はおろか国内で上位5社にすら漏れる衰退にあって、あえなく訪れた消滅、その有様の対照は改めて見てもあまりに激しく、盛者必衰の無常をまざまざと感じさせます。

もっとも、携帯で隆盛を誇ったと言ってもその期間はさほど長くもなく、またパナソニック等同程度の存在感ある競合も複数あって、あくまで携帯の発展普及期の一要素に過ぎなかった同事業ですから、分野そのものの象徴だった同社PC事業売却の際程には喪失感も強くはないかもしれませんけれども。それでもユーザ数は数千万にもなるし、デバイス自体が日常的に接するものですから、愛着を感じていた人も相当多数いて、その大半は、よりによって安かろう悪かろうの象徴たる中国企業に、と残念に思うことでしょうね。

同事業の今後については、PCの例に習えば直ちに消滅するわけではないでしょうけれども、それはPCではそれなりのシェアがあったからであって。Lenovoの通信デバイス事業は少なくとも国内向けは殆ど無に等しい状況ですからベースの部分としては残るでしょうけれども、相当の整理にかけられるだろう事は間違いなく思われるところです。PCの時もそうでしたけれども、社員の皆様方におかれましては語学にしろ転職にしろ、適宜次の生活の準備に努められるのがよろしいかと存じますが、いずれにせよ幸運をお祈り申し上げます。

あと、周辺技術の扱いも少し気になります。音声認識やらそれを使った翻訳とか、長年NECが優位を持った、しかし現状携帯周りにしか出口のないメディア技術とかも一緒に売られちゃうんでしょうか。まあ他社でもそれなりに開発されて来たし、今となっては特別価値のある技術というわけでもないんでしょうけれども。どちらにせよNECは結局それら技術を生かす事が出来なかったのは事実で、それをレノボが生かせるというなら悪いことでもないんでしょうしね。

しかし景気の悪い話ばかり続きますねえ。

NECが携帯事業再編で中国レノボと交渉 PCに続き事業統合か
NEC、レノボと携帯事業の統合交渉 

[過去記事 [biz] NECの事業売却が進行中、今度は液晶 ]
[過去記事 [biz] NECのPC事業譲渡成立 ]

3/28/2013

[biz] ルネサスと富士通でまた大規模リストラ

示し合わせたかのように。ルネサスでは新たに3000人、富士通では旧電子デバイスの富士通セミを中心に国内2300人。富士通の方は既に公表されていた計画の一部という事で特段の驚きがあるわけではありませんが、結果的に先般のロジック統合破談、その後始末という恰好になって、より残念な意味合いを帯びてしまいました。あと、欧州の富士通テクノロジーソリューションズで1500人。こちらは旧独Siemensの人達が切られたということで、被買収事業の悲哀を感じさせます。

ルネサスはスマホやタブレットでのシェア獲得に失敗したし、さらに弱小たる富士通セミは得意先の分野が悉く斜陽で言わずもがな。FTSも新旧の製品分野を問わず規模面の不利を覆す事も出来ず。と、要するに昨今のパーソナルデバイスを巡るパワーバランスの急激な変化の中でポジションの確保に失敗した面々、その残酷な末路とも解釈出来そうです。

しかしね。それでも人切りはやはり愚策です。少なくとも、事業を継続するつもりがあるのなら。リストラの目的は無論人件費削減による事業の採算改善ですが、それと引き換えに先端技術メーカーにとって生命線であるところの開発力等を失ってさらに状況が悪化するだけ、そういう指摘は既に山ほどなされ、実例も枚挙に暇がありません。もはや常識と言えるほどです。なのにどうしてこう短絡的に人減らしに走るんでしょうか。不可解というか、残念でなりません。もっともR&D面は完全にネタ切れ、賭ける資金も全く足りず、しかし社内組織と社員はあらゆる面で官僚化や硬直化が進んで機能不全を来し、適宜適時のアクションを起こす事すら期待し難い現状を鑑みれば、政治的な思惑は別にして事業自体の力で見れば現状を覆す可能性はもはや皆無と言わざるを得ない状況ですから、既に匙を投げて延命に専念する他ないと諦めた結果の施策なのかもしれませんが。であれば、本当に救いのない話です。

残念です。この種のニュースに接する度にいつも感じる事ですが、やはり今回も。

3/27/2013

[biz] GSユアサ製自動車用リチウムイオンバッテリー発火

EV、PHV等、車用のリチウムイオン電池で発火事件が発生したと。当該電池は三菱向けGSユアサ製、国内の主要メーカーの車ではこれまで同様の事象は殆ど確認されていなかったところ、長らく懸念されたバッテリーの発火リスク、それがついに顕在化してしまった事になります。もっとも、同様の発火事象は、そのエネルギー密度の高さから、携帯デバイス類から先日のBoeing787まで、ほぼ全ての搭載製品で起こってきたものですから、容量も使用環境も従前のそれと同等以上に厳しい車用でこれまで特筆する程の事象が発生しなかった、その事の方が奇跡的だったというべきなのかもしれませんけれども。

既存例として車で同様のバッテリーの発火トラブルが大きな問題になったのは米GMのVolt位ですかね?ただあれは一応建前としては事故後の場合だった筈ですから、工場内で未使用の個体から発生した本件では、問題の規模、深刻さが全く異なってしまうわけで。損傷が無くとも製造段階から、すなわち全個体が同様に発火する可能性がある結論になるんですよね。特定ロットの製造ミス等が確認されれば範囲が限定されますが、まだ原因も判っていないようですし。しかし発表してしまった以上は予防措置すなわちバッテリーのリコールを実施せざるを得ないだろうわけで、一個数百万にもなるリチウムイオンバッテリーの価格を考えると割と洒落にならない事態に思われるところです。

とはいえ、EVにしろPHVにしろ、リチウムイオンバッテリーを搭載した車種の販売台数は幸か不幸かさほど多くはないし、従って全交換でも高々数百億程度の損失で済むでしょうから、現時点でそれほど大騒ぎする必要はないんでしょうけれども。少なくとも三菱は。ただ、部品メーカーとして他ユーザーからも同様の懸念と保証やら補償の要求を突きつけられるだろうGSユアサだけは本気で洒落にならないかもしれませんね。只でさえ787の件で危機なのに。まあでも懸念はされてた事ではあるし、それでビジネスをやってる以上はこういう事態への対応も当然の義務、適当に誤魔化して後々大惨事、なんて事だけは避けて頂きたく願うところです。本当に。

三菱自、EVやPHVのリチウムイオン電池で発火・発熱

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リコールも視野に、と三菱経営陣。まあそうですよね。とりあえず直接の該当車種であるハイランダーPHVとiMievは止めるそうですけど、さてどこまで延焼するか。隠さなかっただけ三菱も少しは進歩した、と思いたいところですが、実は隠しきれないと判断せざるを得ない程の事象が裏にあるんじゃないの、というような懸念も禁じ得ないあたり、一度失った信用というのは回復しないものなのですねとしみじみ思います。

三菱自取締役、PHEV「リコールの可能性ないと言えない」

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関係者もメディアも焦っているのか五月雨式に情報が流れていて少々げんなりします。 とりあえずユアサの製造ラインに責任をなすりつけようとしている様子ですが、製造段階で不良品が発生するのは当然の話、その選別も当然なされていなければならない筈で、本件のような納品後の異常はそこで不良品を通してしまった品証の責任だと思うんですけど、ユアサがどういう体制なのか少々疑問を覚えます。検査が難しい事情はあるんでしょうけどそれは言い訳になりませんし。あと、787のバッテリーとは工場も構造も違うから関係ない、とか言ってるそうですが、それだとむしろ逆に工場によらず製造方法とか検査体制とか基本構造そのものとか、製造ライン固有の不備より遥に深刻な問題があるものと解釈せざるを得なくなってしまうわけなんですが、いいんでしょうかそれで。いや良くないんでしょうけど。大分錯乱してる感じがしますねえ。

三菱自、原因は供給元製造ラインでの問題の可能性 電池発火

[過去記事 [biz] リチウムイオン電池採用EVの地雷性 ]