4月に入り各所のITサービス周りでシステム改修・更新・新規導入等の変更に伴う障害が頻発しているようで。ゆうパックのはお決まりのテスト不備、前科もあるし今更驚きもしませんが、住基の件だけは流石に目を疑いました。何なんでしょうあれは。
公式発表によれば、原因はDB入力時の文字コード取り違えとの事ですけれども、マスタデータの作成環境と言えば、開発の初期からあらゆる段階で常時使用され、従ってシステムの中でもその挙動は最も確認保証されている筈の部分だし、仮にデータ作成委託先での環境設定不備によるものだとしても、納品の前後で当然確認もなされている筈、何がどうなればそんな事が起こりうるのか、容易には理解し難いところです。
少なくとも通常の体制ではないだろう事は間違いないんでしょうけれども、文字化けのようなテスト環境で一目見れば発覚する程度の不備にも気づかないようなチェック、運用の体制では、その内容に関する誤りなど判別出来ている筈もなく、当然に間違いだらけの登録データで運用されているだろうものと判断せざるを得ないわけで、それは本システムの重要性を鑑みれば到底許容し難いものです。周知の通り住基を巡っては個人情報漏洩とそれに伴う悪用が主に懸念されて来ましたが、本件が示すその実態はそういうセキュリティ云々以前の状態であって、改めて公的機関の救い難い無能加減とその無能な組織に社会基盤システム、特に情報周りの管理運用を一任する事の危険性を強く認識せざるを得ないのであります。全く以て今更ですけど、どうしようもないですよねやっぱり。