9/26/2013

[law] 経産省課長の匿名暴言ブログ身元バレで大惨事

経産省課長の後藤久典氏が、匿名で暴言を書き連ねていたブログが身バレして大炎上中だとか。当該ブログは当然削除済みにつき魚拓を拝見しましたが、見ず知らずの一般老人をして死ねと言い、被災地対応に関わる政治家に対しても、復興を無駄と考えないなら死ね等と、全方位的に理不尽な非難を加え、天下り予定の勘定を楽しげにする姿やら、その立場の重要性を思えば信じ難い、というか信じたくない、倫理観はおろか、理性の欠片すら感じさせない最悪な発言が明らさまで愕然としました。

氏の現在の正式な役職は、経済産業省、貿易経済協力局、貿易管理部、安全保障貿易管理課の課長。いや貿易担当なら自分の領分に金が回らない国内案件が一般に気に入らないのは分からないでもないんですけれども、そういう次元の話ではない発言だし、当然ながらこのような行為が広く世間に発覚しては処分を免れる筈もなく、現在約2ヶ月の停職中だそうで。多分にこのまま依願退職となり氏のキャリアはあえなく終了となるだろうわけで、因果応報な結果ではあるのでしょう。報いるのが遅すぎな感はありますが。

不幸中の幸い、と言うのも語弊が甚だしい気もしますが、少なくとも政府として都合が良いだろう点としては、氏が敵意を向けた相手に現実的な損害を与えた類の事実が今の所は出ていない事でしょうか。であれば、単に個人の不適切な発言として、後藤氏の放逐で完結する話になるのでしょうから。これが職務上で実害が生じたとなると、後始末の範囲が一気に増えるところでした。いやまだ必ずしも確定したわけではありませんけれども。

ともあれ、今の所は後藤氏個人の愚かな振る舞いとその報い、で終わる話と言えるでしょう。極めて衝撃的ではありましたし、まだしばらく世間を賑わせるんでしょうけれども、本件はそれでおしまいです。

ただ、官僚の中には、特に上位になればなるほど、同様にエゴの強い傲慢な性質の人物がそれなりの割合で存在するのは周知の事実なわけで、その種の人が自分と立場や実利の面で対立する、とそう認識した対象に対して本件同様の敵意を抱く事もまた珍しい話ではないだろうわけで。そして、そういう組織構造は動かし難い以上、この種の人格破綻者の排除は困難というか切りの無いものであって、本件のように明らさまに表出されるのでなければ、そういうものだ、とある程度これからも容認していく他ない話なのかもしれない、と本件の背景にある現実を陰鬱に思うのです。結局のところ、個人があれこれ考えても無駄だろう類の話なのですが、嫌な事を無理やり思い出させられたような感じで、遺憾ではありますし、やはり気分が良いものではありませんから、もうこれきりにして欲しいものです。と言っても無理なんでしょうけど。

しかし、そもそも何故このような事態に至ったのか、まだ理解出来ません。ストレス発散以上の意味なんてないだろうと思うし、良くて自己顕示欲の満足がせいぜい、今回のように発覚した場合に被る被害、そのリスクを少しでも考慮していれば為し得なかっただろうと思うんですけれども。何か強いこだわりでもあったのか、それとも単に時間が経つにつれて警戒感が薄れ、エスカレートしてしまっただけなんでしょうか。はたまた破滅願望でもあったのか。その辺は少し興味も沸くところです。人物自体には全く興味もありませんけれども。

経産官僚「復興不要と言わぬ政治家は死ねばいい」 ブログに不適切発言、懲戒処分