皆、そんなにバブルが好きですか。いや、ここ数ヶ月続くリスク資金の膨張について思う事です。市場に合理性や必然性等の理論付けられるメカニズムなどはなく、従ってあるべき未来も存在せず、ただプレイヤーの思惑が衝突しあって跳ね飛ばされた結果としての現状が事実としてある、それだけの事とは分かってはいるんですけれども。それでも、幾度と無く実際に体験を通して実証された数少ない決定的な経験則、すなわちバブルは必ず弾けて、得られた利益を上回る不利益が、無関係な人の所にまでまとめて降ってくる、そういう極めて認識が容易なものですら未だ全く考慮しようとしない面々で溢れかえる現状を見せつけられれば、さすがにため息の一つも吐きたくなろうというものです。
本日めでたくそういうバブリーな空気の象徴として就任した日銀の新総裁はさっそくその務めを果たすべくバブルを否定する発言をしたらしいですけど、あまりの白々しさにこちらもため息を禁じ得ません。今更一々指摘するのもダルい話ですが、企業の業績は一部セクターを除いて大半が回復の兆しすら全く見えず、マクロ指数も貿易赤字を筆頭に内外問わず絶望的なものが並ぶ中、それでも株式やREITやら各市場は狂ったようにひたすら上がりつづけているわけでさ。実体の裏付けがなく、単なる市場の思惑から起きた高騰自体が資金の流入させまた高騰、のループにある現状、これをバブルと呼ばない道理があるなら伺いたいものです。
目先の利益に目が眩み、都合の悪い事は無視あるいは過小評価する空気で満ち満ちて、いやそれ自体は各人、各社の勝手だし好きにすればいい話ではあるんですけど、逆転して"また"大損こいた時には、今渡こそ全部自分ら、すなわち市場で金のやり取りをした人だけで責任を取ってもらいたいとは思います。だけど、きっとそうなった時には、また被害者のふりをして他人に救済を求め、拒否しようとすれば逆ギレして脅迫とか自爆テロとかそういう迷惑な話になるんでしょう?もういい加減勘弁して欲しいんです。そんだけ。