大方の予想通りに否決されたようで。無論、可決されるよりは遥にマシな結果ではあるんですが、問題はこの法案の成立がEUからキプロスの銀行への金融支援の条件につき、全て白紙に戻って銀行が破綻一直線な一方、ECB、EU首脳、Cyprus政府が結託して預金を収奪しようとした事実だけは残ってしまった結果、欧州の金融行政および各機関の信用を崩壊させてしまった事です。少なくとも預金は完全に引き上げられるでしょうし、Cyprusの銀行には救済どころか止めを刺してしまった事になるわけで、文字通り百害あって一利もなしのこの結果、どう責任を取るつもりでしょうか。取れるわけがないですよね。実行力のある無能は殺すしかないとはよく言いますが、全員速やかに腹をお切りになられるのがよろしいかと存じます。いや実際何人かは消されても全く不思議ではないんでしょうけど。特に直接の主犯であるところのCryprus大統領Nicos Anastasiadesは多分今世界で一番、特にロシアあたりから憎まれてる人でしょうし、今頃亡命の算段とかしてそうですね。自業自得だけど、ていうか何で少数与党の癖にこんな無茶な事しようとしたのさ。
Rejection of Deposit Tax Scuttles Deal on Bailout for Cyprus
後始末については、どうもCyprusのロシア植民地化的な流れになっているようで、ロシアによる救済の条件が軍港の割譲だとか銀行自体の買収だとか色々生々しいっすね。どれも極めて眉唾な話ではありますが、支援の名を借りた侵略であるにも関わらず、さしあたり目前の破綻回避という意味でポジティブな受け止め方をされている感じで、それでいいのか欧州連合、と他人事ながらいささかの疑問を禁じ得ないのであります。そんな適当な話に大きく左右される経済自体の現状にも。もっとも事の経緯自体が滅茶苦茶なのだから、それに対する反応がそんなだというのは、逆に釣り合いが取れているとも言えそうですけれども。あの公にしてこの民あり、的なね。
あと、それ絡みでCyprusの政府閣僚がモスクワに陳情に行ってるようですが、よく行けますねえ。強盗未遂の直後に犯人が被害者、それもその筋の親分の所に無心しに行くようなものなわけですから。超厚顔な命知らずなのか、それとも救いようのないお花畑なのか。以前ロシアから受けた支援も食い潰して平気な顔が出来ている時点で前者なんでしょうけれども、いずれにせよ激しい狂気が感じられて、その意味でも戦慄を禁じ得ないのであります。もっともロシア側から呼び出された面も多分にあるんでしょうけどね。
After Deal Is Rejected, Cyprus Scrambles to Find Funds
ところで、Cyprusの銀行についてはなし崩し的に木曜も閉鎖が続いているわけですが、開いたら即取り付け殺到で即死するのも明白だし、もうこれ二度と開けないんじゃないでしょうか。でこのまま破綻処理とか。その場合当然起こるだろう暴動もセットで。いや自分で書いてて寒気がします。回避するには預金の全額保証が必要になりますが、その資金をロシアが全額出すかというと、それも現実味が感じられないんですけど。何かまたCyprusではATMに列が出来始めてるとかいう速報も入ってきて、どこから見ても実際既に詰んでて、暴発待ったなしな感じなんですが。ねえ。
[過去記事 [biz law] キプロスで銀行預金から強制徴収 ]