これはまた・・・。記事の写真を見る限り、$1billionの国債証書が単位のようですから、総額から逆算してそれが6000枚ですか。現在の発行済み米国債の総額の約半分というとんでもない額面の偽造証券で、国債の偽造自体はそう珍しくもないものの、さすがにこの額には驚きを通り越して呆れざるを得ません。
これらは戦前の1934年発行分の偽造という事ですが、その時代の貨幣価値は現在の十倍以上あった筈ですから、現在の円にして一枚あたり兆単位の証券という事で。果たしてそんな国債が実際に存在していたのかも怪しいレベルで、使い所も想像しづらい所です。実際に実物と偽って換金するのは論外、見せ金的な使い方すら可能かどうか。その点で不可解で間抜けな感も漂いますけれど、だからこそ行使については未遂の段階で摘発出来たのでしょうから幸いだったとも言えるかもしれません。しかし、どういう経緯で摘発されたんでしょうね。イタリアの当局がスイスでって話ですけれども、イタリアンマフィアの関係者なのかな。
Fake US bonds worth trillions seized
より詳しい下記記事によれば、やはりイタリアンマフィアに対する捜査の過程で露見したものという事だそうで。電話の盗聴によって、との事ですが、そんな事が実際に可能である事に幾ばくかの驚きを禁じ得ません。さすがはマフィアの国、犯罪の規模も当局の体制もレベルが違う。ただ、本件の偽造国債は同じくアジアンマフィアの本場香港から密輸されたものという事で、国際的なマフィア業界内のエコシステム、その一端を垣間見た気もして、日本も他人事ではいられない現実を嫌でも感じざるを得ないのです。本物相手に盗聴くらいでうだうだすんなって話なんでしょうね。
Brother, Can You Spare $6 Trillion?