6/01/2011

[pol law] 違憲状態での衆院選

とうとう、というかようやくというか、不信任決議案が衆院に提出され、これが可決されても否決されても、早晩衆院選があるであろう可能性が非常に高くなりました。それ自体は、色々と賛否両論激しいところですが、現在の政府の機能不全ぶりからすれば致し方ない事であろうとは思うし、次の政府はどうなるのかという厳しい問題についても、それはまさに選挙を通じて構成すべき話だろうし、何とでもなるだろうと思うのです。

ただ、このまま選挙をするとなると、前回2009年の衆院選と同じ制度の下で行う事になるわけですけれども、しかしその小選挙区の定数配分には、3月に最高裁から違憲状態との画期的な判断がなされたところなのであって、如何に緊急時と言えども修正抜きで強行すれば、その結果を受けた訴訟で、史上初の無効判断がなされる可能性が非常に高いわけです。いくらなんでもこれはまずいでしょう。

もっとも、仮に選挙無効の判断がなされたとしても、それまでになされた立法、行政の個々の活動までも遡って無効となる可能性はあまり高くないでしょうから、違憲状態での選挙イコール無駄というわけではないでしょうけれど。もし無効判決が出たら、その時点で仕切り直せば良い、という考え方はある、というか今から選挙制度の改正が可能とは到底考えられないし、そういう暫定的な位置づけで臨まざるを得ない、というのが現実なんでしょう。ここ数年、事実上内閣の任期は一年だし、それでとりあえず回せちゃうんですし。いやもちろん見かけだけで、実質は回る筈もないんだけど。

しかし無茶苦茶ですよね。人も組織も政策もぐっちゃぐちゃ。収拾つくのかこれ。

内閣不信任決議案、3党で提出…2日採決へ

[過去記事 [law] 衆院小選挙区配分に最高裁の違憲判断 ]