8/29/2014

[biz law] たかの友梨、労基署告発の従業員を吊し上げて更に告発

エステ大手たかの友梨ビューティクリニックの残業代不払いの件、本件を労基に申告した従業員が、高野友梨社長はじめ幹部陣に長時間の威圧的な非難を加えられた、として不当労働行為の救済を宮城県の労働委員会に申し立てたんだそうで。

具体的には、2時間以上に渡って他の従業員の面前で吊るし上げたとの事で、当該従業員は恐怖から出社出来なくなってしまったんだそうです。あと、その席上、労組に対しても、その存在自体会社の存立を脅かすものとして正面から非難したとか。あまりの阿呆さ加減に戦慄が走ります。勿論社長達のそれにですが。いやだってですね、不払いの件が違法行為な事は疑う余地は皆無なのだし、それが労基に告発され、早晩報道にも乗り世間の非難も集まろうという中で、どうしてそんな事が出来るのかって話です。大体、当該従業員には当事者に労基に駆け込むだけの判断力と行動力があるのだから、不当な事をすれば公の保護を求めて即告発に及ぶだろう事は目に見えていた筈なんですよね。なのにこれ、正気の沙汰とは思えません。労組云々についても、労働組合法に真正面から違反してますし。そりゃ袋叩きにもなって当然というものです。

まさか、脅せば黙るだろうとか思っちゃったんでしょうか。それとも後先考えずにただ攻撃を加えたかっただけなのでしょうか。いずれにせよ、経営者の判断として論外に愚かなものと言わざるを得ません。この種の営業では、消費者に対するイメージは何より重要な筈で、それを毀損する損失は相当なものがあるだろうし、不法行為を殆ど公然と行った時点で、企業としてはそれだけでも致命傷になり得る愚行と言えるでしょう。

本件非難の席上で高野氏曰く「会社つぶしてもいいの」との発言もあったとの事ですが、それはまず自分に問うべきものだったでしょう。不払いにしろ、吊し上げにしろ、その前に。全く以て皮肉な話です。つぶしてもいい、というか、社会的には潰すしかないんじゃないでしょうか。もっとも、この種の不法・不当な行為は今なお社会にありふれた話な事は周知の事実なところ、その悪しき状況を多少なりと抑止する一罰百戒的な教訓として、時には明示的に罰せられる様を晒すのも悪くないのかな、とも思われるわけですが。本当は、そもそも経営者が法を遵守する事が望ましいに決まってますし、元より残念な話の域を出ないんでしょうけどね。

女性に高野社長「会社つぶしてもいいの」威圧か
「たかの友梨社長、組合活動に圧力」 従業員ら申し立て