やっぱりね、としか。Qualcomm対抗の通信チップを開発するとして、富士通とSamsung、あとパナにNECが共同で合弁会社を立ち上げる旨宣言し、とても悪い意味で世間を驚かせた件の話が大方の予想通り頓挫、会社を立ち上げる前にあえなく解散となったそうです。
もう今更何をか言わんや、な話ですけれども。まず最も益のある生産をサムスンが引き受けるとしていた時点で国内メーカーにはメリットがほとんどなかったのですし、そのサムスンにしても、Qualcommより安価に出来る、すなわち大量に売れる事が必須だった筈なところ、参加したメンツの製品全てに搭載してもQualcommチップの生産量に比して端数にしかならないのだから、手を出す意味が無きに等しかったわけで。加えて、確執だけは10人前な面々ばかりとあっては、最初から話がまとまる可能性すら無かった事は明白、むしろ何故そんな話がそこまで進んだのかが不思議なものでした。
各社とも、重複する開発部隊を抱え、メジャー相手にはスケール等の面で全く歯が立たない中、何とかシェアと仕事を確保したいとか、身売りやら合併の相手を見つけたいだとか、そういう事情があっただろう事は容易に想像出来るし、当人達も株価対策的というか、目先のつなぎ資金獲得のためのエサ的な話にしか考えていなかったんでしょうけれども、それにしたってこれはねえ。あまりに無様で泣けます。遊んでる余裕なんて無かった筈なのに。
ドコモ、国内外メーカー5社との合弁契約を解消--準備会社も精算