日本郵便と、随分と無理のある感じの契約を締結して驚きを誘った岐阜の官製的なEVベンチャー、ゼロスポーツ社があえなく倒産したそうです。てっきり郵便側が業績悪化につき契約解除したのかと思ったら、単に納期未達の見込みのためとか。何それ、と激しく脱力感を感じさせる結末でありました。元々まともに売り上げが無く赤字だった所に、ほぼ唯一にして最大の顧客を失い、それによって融資の引き揚げを食らい、さらに損害賠償まで請求されるとあっては再生どころではなく、潰れるより他無いに決まってますね。郵便側としてはまさに渡りに船だった事でしょう。
郵便への納期未達については、スバルからのベース車の調達に失敗したのが原因との事で、単にスバルとの供給契約、またその前段階での手回しをちゃんとしていなかった、と言う事でしょうし、あまり同情の余地はなさげですね。嫌がらせをされた可能性もありますけど。いずれにしろ、これでEVは普及の足がかりを失ったわけで、業界としても一つの曲がり角になるのでしょうか。一応、郵便会社は電気自動車の導入自体は諦めていない建前なのですけども、代替になるEVの軽トラが他に無い以上はそういう事ですよね。日産あたりの当該部門の人達や、経産省の面々も、それなりに落胆しているものと思われます。仕方の無い話ですけれど。
ゼロスポーツが破産へ 日本郵便とのEV納入契約解除
ゼロスポーツ、自己破産申請へ 日本郵政のEV契約破談で 負債11億円