GMのイグニッションキースイッチ不具合長期隠蔽の件、新たに97万台をリコール対象に追加したとの事で。この期に及んでまだ放置していた事に愕然です。
本件対象の97万台は、ディーラーやパーツショップ経由で交換修理用に販売された約10万個のスイッチユニットに当該不良があり、同規格パーツを適用可能な車種のうち、いずれに使用されたかが不明なため、可能性のある車種全てを対象とした結果の台数との事。もはやGMの説明に信用も何もないわけですけれども、仮にそれが事実として、10万台程度も、ユーザの生死に関わる致命的な不具合を発覚してなお利用者を安全と騙して放置し、危険に晒し続けたという事になります。
さらに、今回の措置に添えられた説明中の、これは利用者の安全を優先した故の特別な措置である、とのGMの言には、愕然のち呆然とさせられてしまいました。何を言っているのかと。本対処は最低限ですらない当然の義務、と言うよりそもそも本件不具合を発生させ、しかも10年以上に渡って放置し、多数のユーザを死に至らしめた凶悪極まる犯罪、その継続を止め、終了させるだけのものに過ぎないのですから。それを特別と言っている時点で、反省以前にその犯した罪の自覚すらないものと考えざるを得ず、その狂気に寒気がします。
既に訴訟は数え切れない程提起され、米政府等による正式な追求も目前に迫っています。本リコールはその対策との意見が真実であろうとなかろうと、この様子では、多分に見るに耐えない自己弁護、責任回避に走る姿を改めて見せつけられそうで、想像するだに今から気分が悪くなります。よくこんなのが業界トップとか続けていたものだと。トップだからこそ、その地位に驕った結果の腐敗という事なのかもしれませんけれども。いずれにせよ最悪と言う他ありません。
G.M. Expands Ignition Switch Recall to Later Models
[関連記事 [biz law] GMのリコール隠蔽、巻き戻される破綻の悪夢]
[関連記事 [biz law] 米GMのリコール、隠蔽10年間に死者13人の因果応報]