3/31/2012

[note] RSSの広告をNG設定

しようとしたんですが、これがなかなか難しくて困りました。というかそもそもNGワード設定に対応してるリーダが非常に少ないんですね。私がメイン利用しているnewsfoxは非対応だし。というわけでまずNG設定の可能なリーダを探して彷徨う事しばし、結局は以前UI改変時に激遅につき見限ったGoogle Readerを当該フィルタ専用として利用再開し、これにGreasemonkeyのスクリプトでNG設定フィルタを追加し、広告フィードのウザいサイトだけを選別してそちらに移す事に決定。

導入したスクリプトは、Google Reader NG Filter。Greasemonkey上で動くスクリプトなので、当然ながらFirefox限定となります。インストール手順は、Greasemonkeyアドオンが未導入なら入れて、さらにまとめサイト(userscripts.org)から当該スクリプトを取得。するとGoogle Readerを次に開いた時からページ上部のツールバー的な所の中よりに[NG設定]なるボタンが現れます。デフォルトでAD,PRから始まる見出しの記事がフィルタリングされるようになっていますが、さらにルールを追加する時にはここから追加。

とりあえずAD, PRがここ最近急激に増え、本記事とほとんど交互に挿入される惨状を呈していた某ニュースサイトをNewsfoxからGoogle Readerへ移行。その結果、めでたく広告が消え、希望通り通常記事のみが表示されて一安心。Google Readerも以前見限った時に比べて速度も大分改善されたようですし、しばらくこれで様子を見ますかね。ふう。

[biz] Sharpも業績不振で一般社員2%減給

NECの4%に続いてSharpも。文字通り存亡の危機的な損失垂れ流しの状況下にあって、売上増が全く見込めない以上はコストを削る他はない、それはその通りなんでしょう。2009年にはもっと広範囲で同様の施策がなされた事もありますし、別段の驚きがあるわけではありません。

しかしね、2%やそこらの減給で節約出来る額というのは、削減効果が及ぶ性質の、社員一人当たりの母数的な人件費がざっくり1000万そこそこ位だとして20万余り、これが連結で6万人ですから総額120億程度に過ぎないわけで。

120億が小さい額だとは申しませんけれども、固定費の削減に必然的に伴う副作用との均衡は考慮されて然るべきところ、当然ながら給与を削減すれば従業員は自身と会社の将来に対する悲観的な見方を強めるだろうし、そのモチベーションに深刻な悪影響を及ぼすのも避けがたい所でしょう。その結果、今後の採算すなわち事業の改善に必須であるところの種々の活動、殊に新規技術の創出を初めとした、従業員が限界まで高いモチベーションを保つ事を最低限の必要条件とする革新的な活動に致命的な悪影響が出るし、あまつさえ、それらの活動を担う筈の、とりわけコンピテンシーの高い、替えの効かない技術者がその能力の高さ故に環境の改善を求めて流出する可能性も極めて高いわけで。絶え間ない高レベルのイノベーションを繰り返す事が生命線たる先端技術系メーカーの施策としては、その大幅な毀損が100億程度のコスト削減と釣り合うとはとても思えないんですよね。

従業員の立場から見れば、ここ何年も経費削減と称して各種の締め付けを散々行っておいてさらにこの施策というのは、要するにお前の仕事は不要だし金の無駄だから働くな、と言われているも同然だろう筈なんですけれども、経営陣がその意味を理解しているとは思えないあたりがなんとも。元々イノベーションのネタも人材も枯渇してるし事実として整理フェーズに入るしかないって事なのかもしれませんが、無残なものです。

シャープ、一律2%の賃金カットを提案 5月から8カ月間

[biz law] MasterCardとVisaが不正侵入されユーザ情報が漏洩

した畏れがあり、当該カードの顧客アカウントがある銀行にアラームを出したとか。またですか。調査中につき具体的な銀行名や対象となるアカウントの数を含めた影響範囲についてはノーコメントだそうで不明ですが、報道によればその中に在米のpayment processorの情報も含まれているとあって、もしこれがpaypal等の大手だったりすると大変な事になる、ていうか既になっているだろうわけで。いやまあそうでなくてもそれ以前に超の付く大手カード会社の2社なのだし、漏洩が事実であればその時点で大変どころの騒ぎでは無いんでしょうけれども。前科もあるし。

私個人としても、mastercardもvisaも共に利用中、かつebay用にpaypalのアカウントも登録しているわけで、少々心配にならざるを得ないのであります。まあ今のところ利用履歴を見ても覚えの無い取引はないし、本件についてはおそらくは大丈夫と考えてもいいだろう、とそう思いたいところです。しかし困ったものです。損害があっても最終的には補償される、とは言っても、カードの変更だけでも非常に面倒なわけで、切に勘弁願いたいところなのであります。

MasterCard Warns of Possible Data Breach 

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続報によれば、当該payment processorは主に商業取引の決済仲介を行う在AtlantaのGlobal Payments社との事だそうで。本件によって既にVisaの公認から外されたそうですが、まあとりあえず私には関係ないところで一安心です。・・・他にはないですよね?

After a Data Breach, Visa Removes a Service Provider

3/29/2012

[biz law] スルガ銀システム構築失敗でIBMに賠償命令

そういえばありましたねえ。話が出た当時はあのIBMが、とあまりの酷さに非常に驚かされたものですけれども、ようやく一審判決ですか。もうすっかり忘れてましたよ。内容は請求115億に対し74億の給付を命じるもので、かつIBMの反訴は全面棄却と、スルガ銀行の訴えをほぼ完全に認めるものですが、まあ話の通りの事実関係であれば、長期に渡り膨大な労力を費やし、かつ多額の費用を受領しておきながら契約を完全に反故にした訳ですし、まず妥当な所であろうかと思われます。

ていうか、あれほどまでに完全にベンダの責任だろう失敗をやらかしておいて、IBMが一体何を以って責任を回避しようとしているのか謎です。控訴もするそうですけれども、スルガ銀に難癖付けられたとか、仕様変更を繰り返されたとか、そういった類の相殺を狙う責任転嫁的な主張以外に何かあるんでしょうか。これだけ長い期間審理してたんだからそんなのは出尽くしてる筈なんですけれども。

IBMとしては財務的にも法務的にも、あと担当の弁護士的にもこの結果では退けないだろうし、少なくとも減額を狙って宣言の通りに控訴するんでしょうけれど、そしたらさらに年単位の時間がかかるだろう訳で。多分に無駄かつ社会的には迷惑な感じで、困ったものです。

日本アイ・ビー・エム株式会社に対する損害賠償請求訴訟の第一審判決に関するお知らせ

そして直後に社長交代。本件とは直接は無関係なんでしょうけれども、元々経営的に微妙だったプロパー社長が首になる形だった事もあり、本件の責任を取って辞任したようにも見えて一層物哀しい雰囲気が感じられます。あえてそういう形にして本件の延焼抑制を狙ったのかもしれませんけれども。

日本IBM「独立路線」転換 外国人社長でテコ入れ 米本体とのパイプ生かす

3/28/2012

[biz] シャープがhong-hi傘下へ

一気に行きましたね。動機は、第一に目先の資金調達、第二には言わずと知れた不良債権・堺工場の減損処理回避のためという所でしょうけれども、あれだけ技術流出に気を遣っていたシャープにしてはその転向っぷりが際立ちます。当人達は生き残るためには形振り構わないって感じのつもりなんでしょうけれども、外からは、本体へ10%、主工場堺へもほぼ50%の出資を受け入れた本件によって、むしろ存続自体危うくなってきたように見る向きが多いようです。

それももっともな話で。経営危機の原因がその本業自体の構造的な不整合による以上、本来取るべき策は、訴求力ある新技術・新製品の開発、またコスト削減策や売り方の改善等、実体の改善に寄与するものであるべき筈のところ、そこを放置して単に資金調達だけしても焼け石に水なのは自明なわけで。それにhong-hiだって単にsharpを救済するだけに終わるつもりな筈もなく、当然色々と傘下企業的な形での利用、特にノウハウ的な面での技術、またエンジニアやら、メーカーとしての拠り所的な部分の吸収もするだろう筈なのだし、率直に言って、目先の金に目が眩んだ恰好に見えても致し方の無いところでしょう。

もっともそんな事はsharpの経営陣も百も承知なんだろうとは思います。また本体の議決権とはいえ10%というのは微妙な数字で、単体では口出しが出来るだけで実質的な決定権は何もないわけですから、まださほどとやかく言うべきものではないのでしょうし。ただ、その傑出した技術によってグローバルの中でも独立のポジションを確保し続けてきた日本の先端技術メーカー、その象徴でもあった同社にあって、なす術もなく、このまま実質的に吸収され、消滅していく可能性が高い、というかそれ以外の行く末が想像出来ない現状を見るに、もはや国内の軽電業界自体が縮小消滅する他ないのかと絶望的に見る向きが増えるのは必然なんでしょう。実際にそうなるかは誰にも解らないわけですけれども。

台湾・鴻海、シャープに10%出資 筆頭株主に
第三者割当増資 670億円 


んー?なんかシャープ株がストップ高だとか。今回のコレはTOBではなくて第三者割り当てで、むしろ既存株は希釈されるから下がるのが普通な筈なんですけども何故でしょうね。今後のTOBとか争奪戦を見越しての仕込みって事なんでしょうか。それにしても気が早すぎるように思えますけど。うーん。

3/26/2012

[note] 壊れた古いキーボードを修理

数少ないbuckling spring方式の日本語キーボードという事でもう十年以上も前に購入して一時期好んで使用していたものの、突然複数のキーが反応せず入力不可能な状態になって、しかし捨てるには忍びなく長きに渡って保管していたIBM製キーボード5576-C01ですけれども、倉庫のキーボードの総メンテ実施のついでに時間を確保してその修理に挑戦してみました。結果としては概ね成功し、めでたく数年ぶりに5576-C01にて本記事を執筆しているのであります。buckling spring機としては評判も良いとは言えず、チャタリングも起きやすい本機ですけれども、その懐かしいタッチに何とも言い難い喜びを禁じ得ません。

その修理の内容と手順の概要は下記の通り。

1. 分解・故障原因の調査
何はなくともまずは調査。というわけで分解です。裏面上部のネジ4箇所を外した後、割れないように注意しつつ手前側をパキッと言わせて外します。んでケーブル類を外して鍵盤部を取り出し、キートップを全て外してから裏の鉄板面に点々と並ぶプラスチックのリベットをカッターで切り落とし、鉄板を分離。するとメンブレンシートが現れます。所々変色しているけれども概ね綺麗。綺麗に見えるけれども断線しているんだろう、と言う事で、テスターでちまちまと断線箇所を探索し、とりあえず2箇所発見。確かに入力出来ないキーに繋がる線だ、という事で、とりあえずこれを原因と確定。

2. 修理・再組み立て
特定した断線箇所に導電塗料を塗って修理。抵抗値の低い銀ペーストのコンダクティブペンを使うのがベストなのだろうけれど、エレキギター用のカーボン塗料の方が入手が容易かつ安価、抵抗値は若干あるけれど本件にはおそらく十分なのでこれで代用する事にする。溶剤が揮発性なので、缶を振ってから開けてすぐ必要量を筆に漬け、素早く蓋を閉じた後断線部に塗る。さほど厚く塗った訳でもないので、数分間程待っていると乾く。しかるのちに導通チェック、するとめでたく回復を確認。

さて問題はここから。当然組み上げ直すわけですが、リベットを削ってしまったので、鉄板を戻すためのネジ穴を開ける必要があるんですね。先達の情報を参考にしつつ、メンブレンシート等の位置合わせのためにリベットの山は半分程残しておく事にして、あと中央の丸い山はシートの位置合わせに重要っぽいのでこれも残しつつ、適当に半分程のリベットの所にドリルで2mmの穴を開ける。もちろんこの時は事前にメンブレンシートやゴムシート、スプリング等の部品は外しておく。穴を空け終わったらスプリングをちまちまと並べ、スプリングが浮いてズレないよう注意しつつゴムシートとメンブレンシートも順に戻し、鉄板も被せる。しかるのちに2mmx8mmのネジでネジ止め。ネジ止めの時はスプリングがズレないよう、あらかじめ四方をクリップでとめて作業。気の抜けない時間が続くけれども、汗を滲ませながらなんとか完了。

んで、基盤とケーブル類を接続して導通チェック。まずは反応しなかったキーだけ戻して押してみる。するとめでたくOK。と言う事で他のキーも戻し、ケースも戻す。

3. 動作チェック・追加修理
これで完了、と思いきや、OSのubuntuがエラーを吐く。色々と調べてみるとトラックポイントのケーブルを外すとエラーが出ない。トラックポイントは使わないので外したままにして、さらにチェック。すると今度は両側のCtrlキーが応答しない。果てしない空しさを覚えつつ、苦労して組み上げたネジ等を全て分解し、メンブレンシート上のCtrlキーの繋がる配線をチェック、すると上部に断線発見。再び導電塗料を塗り、乾くのを待って再び組み上げ。今度はCtrlも問題無し。トラックポイントは相変わらずアウトな様子だけれども、キーは全てOKなのでこれで完了。

というような次第で、丸一日かかっちゃいましたよ。ええ。あー疲れた。後戻りがあったのは痛恨でしたけど、仕方ないところでしょうかね。ともあれ成功して良かったです。カシャカシャと鳴り響くキーの音も感触も昔と同じで、叩いていると色んな思い出が蘇って来ます。もう戻らないあの頃をしのびつつ。

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後日、続けて2本ほど富士通のキーボードも修理しました。5576-C01に比べると格段に容易。
[note] 古いキーボードを修理・その2

3/23/2012

[law] 官房機密費の開示請求に容認判決

地裁レベルなのでまだ国が従うかは不明ですけれども。その主旨は、具体的な請求先等が判明するおそれの無い金額等については開示すべし、との事で極めて合理的、対象文書も具体的な判決につき、仮に上級審へ進んだとしても逆転の可能性は低いものと思われますから、時間稼ぎにしかならないだろう控訴は回避願いたいところですね。

それでなくても民主党政権は野党時代に開示を要求していた位なのですし。無論、手のひら返しのちの完全バックレが殆ど定型化し、もはや躊躇以前に恥じ入る様子のかけらすら伺えない連中にその種の筋論は全く無意味な事とは解ってはいるんですけれども。

しかし、長年に渡って各種の買収や与党内での資金流用等、不法行為への使用が公然と疑われ続けている機密費の内訳については、その公開及び検証は公益に資するものには違いないし、個人的にも極めて強い関心を禁じ得ない所の情報ですから、是非とも速やかな公開を希望する次第です。さて何が出るやら。鼠一匹な話ならいいんだけれどねえ。もっとも、本当に不法用途に用いられている場合には控訴しちゃうんでしょうけど。

官房機密費「一部開示を」 大阪地裁、初の司法判断

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やっぱり控訴しましたか。まあやましい事だらけでしょうから。防衛への支障云々とかいう理由は白々しすぎてねえ。本当に支障が出るような所はそんな金のやりとりすらしないでしょうにね。原告側も開示範囲の拡大を求めて控訴したらしいですが、是非とも頑張ってほしいものです。

官房機密費部分開示認めた判決、野田政権控訴へ

3/21/2012

[law] 泉佐野市が市の命名権売却を検討中とか

ちょっと待て馬鹿、と誰もが思うところだろうと思います。間違いなく反発するだろう市民の感情やらは抜きにしても、名称変更に伴って必要になる作業のコスト、まず不動産登記絡みの変更だけでも非常に高額になるわけで、下手しなくても売却で得られるだろう収入、どんなに多く見積もっても年数十億でしょうけれども、それを上回るだろうものと予想されるところ、まずその辺から少しでも考慮した上での話なんでしょうか。考慮しての話なら、後は周囲の精神的な面での説得の成否にかかるだけの話ですが、到底そのような事情は伺えません。

そもそも命名権ビジネス自体が完全に絵に描いた餅な現状にあって、かつ他に検討されて然るべき政策も幾らでもある筈なのに、何故よりによってそんな案を持ち出すのかが理解しがたいところです。下手な考え休むに似たり、もしくはそれ以上の阿呆さ加減で。馬鹿は死ななきゃ治らない。破綻寸前の財政事情にあっての苦肉の案とのことですが、もうそんなに阿呆なのだったら、一度そのまま破綻してしまうのが良い、というかそうなるより他ないんじゃないかと思うんですけど、さて。

泉佐野 市の名前売ります…財政難で苦肉の策

3/20/2012

[IT] The new iPadが爆熱とか

その画期的なスペックでファンを熱狂させ極めて販売好調なThe new iPadですが、なんか文字通りの意味で熱いって話がそこかしこから聞こえてきます。そりゃ前機種と比較して液晶もCPUも含め全面的な性能アップが図られていて、バッテリも増強されている位なのだから発熱が増えるのは当然の帰結なわけですけれども、検証によるとベンチ5分後の温度が前機種28度に対し33度、5度高いんだそうで。低温火傷の危険については、40度位から危ないと言われますからまだ大丈夫ですけど、個体差とか使い方、あと季節等の環境如何によっては危ないかもしれないと思わせる上昇ぶりです。これは厳しい。温度分布が全面的だから、どこを触っても熱いという事で、これは苦情も出るでしょうね。ていうかiHeatとか揶揄する向きもあるようですけど。耐えられないって人も多いでしょうし、携帯用iPadクーラーとか出るんでしょうか?まあしばらくは様子見が良さそうな。

Visualized: new iPad burns 10 degrees hotter than its predecessor

The One Problem Everyone Is Having With Their New iPad

3/18/2012

[note] Launchyが落ちるので暫定修正

私は普段からメインPCとノートPC一台にUbuntuを使っているんですけれども、最近何故かノートPCの方でランチャーとして入れているLaunchyが落ちるようになってしまったんですね。落ちるタイミングは入力中、候補を列挙する途中で、複数の決まったアプリが候補に挙がると必ず落ちるというもので、全く使い物にならないんです。Ubuntuのバージョンは最新の11.10の32bit版ですが、64bit版のメインPCは問題ない事からして、どこかのライブラリとの不整合関係のバグだと思うんですけど。64bit版の方が安定してるってのも隔世の感がありますね。ともあれこのままでは困るので簡単な原因調査を行った上で暫定措置を取ってみた次第です。内容は以下の通り。

1.原因調査(概要)
 Launchyのver.2.5のソースを辿って、iconの読み出しを行うスレッド中で落ちている事を確認。具体的にはIconExtractorクラス内で各アイテムをCatItemに読み込んでいる所。要するにアイコンデータの読み込みに失敗する場合があって、その際のエラーハンドリングにも不備があり、それによって落ちているものと推定。

2.暫定措置
 上記を受けて、アイコンデータの読み込み部の修正を検討してみると、スレッドも絡んでそれなりに面倒な感じ。そもそも本アプリの、QPixmapをスレッドを跨いで使う事自体があまりよろしくない話であるらしい事も鑑みて読み込みの修正は諦め、アイコン読み込み自体を無効にする事に決定。だってほらアイコン表示されなくても何の問題もない、というかむしろすっきりするし。ソースの修正点は以下の通り。main.cpp中の6ヶ所、iconExtractor絡みの行を無効にします。必要十分かどうかや副作用等諸々未検証につき、参考にされる場合は自己責任ということでよろしく。もっともubuntuでlaunchyを常用してる人なんてそんなにいないでしょうけど。

[ソース修正点: src/main.cpp]
L98 : connect(&iconExtractor, SIGNAL(iconExtracted(int, QIcon)), this, SLOT(iconExtracted(int, QIcon)));
L385: iconExtractor.processIcons(searchResults);
L425: iconExtractor.stop();
L525: iconExtractor.processIcon(item);
L543: iconExtractor.processIcon(item);
L900: iconExtractor.processIcon(searchResults[0]);

修正出来たらmake、install。当然アイコンは表示されないけれども、とりあえず落ちないようにはなって一安心です。しかし公式に対応頂くのが望ましいところですね。

3/17/2012

[sci] ニュートリノの超光速性、誤報確定

独立的な別チームの追検証で否定的な結果が出て、あえなく終了と。その辻褄の合わなさ加減から、おそらくは測定装置なり方法なりに不備があったのだろうと、当事者除く殆ど全ての方面から眉唾な扱いを受けていたCERNはOPERAプロジェクトの発表ですけれども、果たして測定方法に実験結果に影響する不備が見つかった旨公式にも発表されました。言及された不備は二点、一つはGPSの同期用タイムスタンプ生成に用いた発振子の不良、もう一つは既に報道もされた、GPS信号と同期信号を繋ぐ部分の光ファイバの接続不良。要するに、大方の見方であった所のGPSの誤差絡みとの推測が正しく、計測の基本的な部分でベタな失敗をやらかしただけだったという訳で、CERNは計測技術の基礎を一からやり直すべき大失態と言わざるを得ない結末となってしまいました。

CERNといえども事業体である以上、活動を続けるためにはその膨大な費用に見合った成果が必要なところ、本件のような結果は、それが誤りである可能性があっても真実だと信じたくなるものだろうし、さらにそれを発表してしまった以上は引くに引けずに正当化に走る、その気持ちとか事情は理解出来ないでもないんですけれども、当然ながら本件のような物理的事実というのは厳密に定義もされた客観的なものなのだから、そういう願望やら業界の事情やらは何の意味も関係もないし、そうである以上は、こうやって無残に否定されて終わるのも必然なわけで。その事は当人達が一番よく解っていなければならなかった筈なんですけど。

だからって直ぐにCERN解体、とかになるわけではないだろうけれど、この種の研究活動、その分野全体について、世界的に信用を大きく毀損した事は間違いないし、それに伴って予算削減等の動きもそれなりにあるんでしょう。自業自得ですけれども、残念な話です。

OPERA: Official statement Tuesday 28 February 2012

3/16/2012

[note] キーボード変換ケーブルを輸入

古いキーボードを繋ぐのに使っていたPS/2-USB変換ケーブルが一本壊れてしまったので、久しぶりにebayにて。とりあえず一番安いHongkong業者の送料込み$1.2、不安を覚えるほどの安物を発注してから早一ヶ月、当然Trackingも無く、完全に忘れていた所にようやく届いたのです。

早速お気に入りの日本語キーボードを繋いでテスト。とりあえず大丈夫そうかな、と思ったら'_'とか'\'とか、一部のキーが反応しない。給電不足を疑って他のPCのUSBポートに繋いでも変わらず、また他の日本語キーボードでも軒並み×。一方、101,104等の英語キーボードなら特に問題なし。ロケールの問題がこんな所にも、というわけで英語専用扱いに決定。まあ出自と値段を考えれば致し方の無いところ、元々英語キーボード用にも欲しかった所ですし、よしとしましょう。しかし日本語キーボードオンリーの人だとゴミ扱いになっちゃうんでしょうし、但し書きがあるのが望ましいところでしょうね。ともあれ本件はこれでおしまい。

3/13/2012

[biz law] 自動車用照明部品でカルテル摘発

ベアリング、ラジエータ、ワイヤーハーネスと来て今度はランプと、順調に摘発が進んでるようで。今回挙げられたのは、報道によればスタンレー、小糸、市光、ミツバの四社。まあやってるんだろうと皆思っていた所のある種鉄板的な業界及びその面々ですけれども、果たしてその通りでしたというだけの事です。捜査には協力する、とのコメントが白々し過ぎてもうね。

要するに、大方が予想した通り主要部品は概ねクロでした、という事なわけで。この期に及んでは他業界も自首的に行動して頂ければ、公取その他司法関係者の手間が省けて有難いんですけれども、残念ながらそんな殊勝な所はほぼ皆無なんでしょう。関係者におかれましては、お手数ですけれどもこの調子で他も漏らさずきっちり挙げて頂きたく、何卒よろしくお願いしたい所であります。

公取委、小糸製など立ち入り 車ランプでカルテルか

3/08/2012

[IT] iPadのRetina採用に歓喜

先般公表されたiPad3もといThe new iPad、目玉は何といっても夢の高解像度2048x1536なRetina Displayの採用ですね。解像度は本機の主眼でもあった電子書籍等の閲覧、その表示に際しての決定的なネックだっただけに、本来あるべき機体がようやく出たとも言えるでしょうから、この決断は素直に喜びたいと思います。

従来の整数倍なのも、従来との互換が正確に取れる、すなわちボケなしで拡大表示出来ますし、極めて好ましいですね。Appleのこだわりを強く感じさせます。

Retinaに比べると中身の改善は地味ですが、そんな事はどうでも良いのです。ただ、価格が$499からで、これで電子書籍が本格普及だ、とはいかない値段設定なのが若干残念。数が出るにつれて高解像度ディスブレイも安価になっていくのでしょうから、しばらく待てば良いんでしょうけど。その頃には当然その他のディスプレイも当然wqhd以上の高解像度が主流になって行くでしょうし、ようやく私の長年の願望である所の高解像度液晶への世代交代が実現するのか、と期待、希望に胸が膨らむ次第なのです。

3/03/2012

[biz law] ここ数ヶ月の経済犯多すぎ

何なんですかね。横領、詐欺、粉飾、インサイダー、地位濫用その他諸々の、所謂経済犯がこのところやけに多い感じがするのですよ。より正確には摘発検挙とその報道が多いわけなんですけれども、あまりに多すぎてフォローするのも大変です。ていうか多分フォロー出来てません。

個人・法人の別を問わずざっとここ二ヶ月位に告発や逮捕等が報道された事例を列挙してみると、大体以下のような感じ。特に多いのは横領と贈収賄、粉飾は詐欺横領等とセットですかね?厳密には横領あたりは経済犯とは違いますが、類似性が高かったり経済活動との関連が強いという事で。

・横領
 成年後見人による被後見人財産横領 預金着服
 (全国数百名 元沖縄県司法書士会会長・小泉勝等司法書士数名含)

 業務上横領
  東芝ライテック元課長・氏名非公表、架空発注
  富士重工元部長・青山元、架空発注
  盛岡市職員・大宮幸司 道路工事代金水増
   共犯:恵工業・佐藤雅俊、協積産業・中村克志

 市税横領
  奈良市都祁行政センター元所長・土井義文 納税通知書偽造等による
   共犯:市債権整理課元課長補佐・西田芳光 
      
・粉飾、詐欺
 出資金詐取
  AIJ投資顧問(株)
   共犯:アイティーエム証券、社保庁OBコンサル・氏名非公表
  安愚楽牧場・三ケ尻久美子代表取締役他二名

 株価操作
  セラーテムテクノロジー 買収及び出資偽装・虚偽記載

・インサイダー
 株取引
  黒崎播磨営業企画部マネジャー・秋吉晃男 社内情報利用
   共犯:運送関連会社社長・高山豊 
  厚労省審議官・木村雅昭及びその妻 監督用情報利用

・地位濫用
 下請代金支払遅延等防止法違反
  ダイソー 代金減額強制
  たち吉  受領拒否、代金減額強制

 独占禁止法違反
  アディダス 取引停止の脅迫による再販売価格拘束
  矢崎総業、住友電気工業、フジクラ、古河電気工業 
   ワイヤハーネスの価格カルテル

 贈収賄
  明和町環境水道課係長・柿沼憲行 下水道工事受注便宜に伴う収賄
  共犯(贈賄):司建設社長・小松原雅司、同役員・小松原美智子

  盛岡市職員・大宮幸司 道路工事発注金額漏示に伴う収賄
   ※上記道路工事代金水増しによる詐欺横領でも逮捕
  共犯(贈賄):協積産業・中村克志

  室蘭市都市建設部建築課主幹・豊田法雄 住宅改修工事受注便宜に伴う収賄
  共犯(収賄):古川土建社長・古川秀明
  共犯(贈賄):北営工業社長・津川圭三

  NTT東日本・伊藤慶信 新事業への参加便宜による収賄
  共犯(贈賄):アンビション社長・竹内俊之

とまあ、いずれも従来であればそれなりに社会に衝撃も与えてきただろう位には悪質なものがちょっと記憶にない程の頻度で摘発・報道されているわけですね。あまりに多すぎて、またかと思う間すら怪しい感じで。被害額等は数百万から数千億と幅広いのですけれども、いずれも容疑自体は何故に今更こんなベタな犯罪に手を染めようと思ったのか不思議な位に典型的なものばかりなのも相俟って、個人的にも社会的にも、殆ど麻痺しつつあるようにも感じます。当然、報道も分散して個別事案の掘り下げも浅くなるし、特にそれらの帰結として社会的に無反省的な空気も広がりつつあるように感じられるのには、流石にどうかと思わなくもないところです。

もっとも、各事案とも動機については金銭的な利益で説明は付くし、それを求める理由はそれぞれ概ね個人的なものだし、典型的な犯罪に対してそれ自体を外部から云々しても元々詮ない話なんでしょう。ただ、その数が急増した原因については少々気になります。経済的な環境の悪化や、経済犯的な行為に対する倫理感の低下、また合理的思考の欠如等所謂親犯罪的性向の高い人の増加等を背景にして実際にその数が増加しているのか、それとも司法行政の監視強化等によって摘発率が上昇したに過ぎないものなのか。

今の所、それらの要因、その実態を確かめる事は殆ど不可能なように思えますし、これまたあまり考えても仕方のない事なのかもしれませんが、しかしそこの所が判然としないと、犯罪の増加を嘆くべきなのか、摘発率の向上によって期待される犯罪の減少を歓迎すべきなのか、そのいずれとも知れない事になってしまうわけで、非常に気持ち悪いのであります。おそらくは多分にその両方の側面があるんでしょうけどね。もしそうであれば、犯罪自体の増加がさほど大きくない事を願う次第です。