5/14/2015

[biz law] 岡三証券、顧客に嘘の株価を伝え続け元本3割損失させる

岡三証券が馬鹿をやらかしたそうです。仙台支店の営業が、1年以上に渡って顧客に虚偽の株価を伝え続けて損失が拡大するに任せ、最終的には投資額1000万に対し310万の損失が発生していたのを隠し、56万と伝えていたのだそうで。酷い話ですね。

しかし投資先はツイッターやグーグル等海外社の株という事ですが、海外株と言っても株価は検索すれば直ぐに分かるのですし、よくそんな長期間騙し果せたものだと。その辺、被害者は高齢の方らしいですし、自分で確認しようとしないのか、出来なかったという事なんでしょうか。海外ハイテク株は株自体の値動きの激しさに加え為替の変動も加わってリスクは極めて高い部類の資産なのですし、普通は気になるものだと思うんですが、そういう前提知識がそもそも無かったのか、それとも余程営業のやり口が巧妙だったのでしょうか。それにしては露見したきっかけが件の影響の不審な言動というあたりはいささか不可解な気がしないでもないですけれども、それはともかく。

発覚は14年11月、その後被害者が証券・金融商品あっせん相談センターに和解の仲介を申し立て、今も事件は係属中とのこと。

顧客に負わせた被害を賠償する事は当然として。本件は紛うことなき犯罪、それも相当に悪質なものですし、社会的には正式に告訴を受け、司法の裁きを受けるべき案件だと思うのです。岡三証券は「個別の事案につき」とか言って説明すら避ける始末、反省など全くしていない事は明白なのですから。

大体、犯罪に個別も何もあろう筈もないのです。証券会社として絶対にしてはならない犯罪を犯して顧客を裏切り、業界ひいては社会の基礎たる信用を損なった以上、もはや当事者間だけの問題ではなく、社会に対して償うべき責任が発生しているのですから。それは今後ともその業を続けようというのなら最低限果さずには済まされない義務なのであって、あくまで自発的にしないというのなら司法側から摘発がなされるだろう話ではあるんですが、せめてさらに迷惑を重ねる事なく、悔い改め、進んで罪を償いつつ、その経緯と処罰、また更生のために取るべき措置等を公表し、二度と顧客を裏切ることのないように自ら正される事を願う次第なのです。

岡三証券うその株価報告 顧客に1年間

(追記)

とか思ってたら、既にもう手遅れなんだそうで。本件以前にさらに高齢の方に対し、事故により認知能力が低下し判断が殆ど不能であるのをいいことに次々と社債等の取引をさせ、700万以上の損失を負わせたのだそうです。既に訴訟のち和解も成立しているとの事ですが、にもかかわらずこれとは、救えませんね。他にも調べてみたら成年後見の宣告取り消し直後の高齢者にも同様の取引で損失を負わせて訴訟になり、敗訴した前科もあるそうで。この種の高齢者を騙す営業が同社において常態化している事に疑いを入れる余地は無いように思われるところです。なんという反社会企業。

岡三証券、事故で判断力ない80歳女性と取引か