ついにやってくれました。来週は少なく見積もっても大荒れ、債権は勿論、為替も株価も先物も、何処までどう動くのか、興味津々なのでありますよ。日銀の残弾がどれ位あるのかは知りませんが、これのために取っておくべきでしたね、って今更言っても仕方ありませんけど。金融の世界はまさに地獄の釜が開いたというところで、中国政府も日本政府も銀行も、債権持ってる所の特に担当の方々におかれましてはご愁傷様です。一方でレッツパーリィだぜヒャッハー!な人も沢山いることでしょう。
しかしPIMCOあたりは売り抜けていたとかいう噂もあって、事実なら流石と言わざるを得ません。多分にインサイダー的な側面もあるのかもしれませんが。そして今回も嬉々として荒波に飛び込み当然に翻弄される個人。頭が悪いのは自分の責任だし、それと知って分の悪い賭けに身をやつすのも個人の自由ですけれど、あまり死人が増えないとよいですね。
ただ、今まさに破綻の瀬戸際に立つイタリア、スペイン等の欧州各国、さらに破綻予備軍と言われて久しい中国とか日本、そのあたりへの連鎖的波及、それは避け難いであろう筈なのですけれども、その程度と時期如何によっては個人の責任で済む範囲を軽々と超えてしまう可能性もあるわけで、各国ともその緩和にない頭を絞っているところなのでありましょうけれど、せめて時期をずらす位の事は頑張ってやって欲しいとは思うのであります。そんな余力があればこんな事にはなってない、のかもしれませんけれど。まっとうにリストラするしかなかった筈のところ、目先の利益に目が眩んで借金を無駄に増やした結果が現状なのですから。だからと言って、格付け会社を脅迫するといった違法な真似だけはしないと信じたいものです。既にしてるのかもしれませんがね。さて。
S&P DOWNGRADES US AAA Rating
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米政府が圧力というか撤回を迫っていたという話も多々。ただ、その主張するところは、認識された債務の額について誤りがあるから撤回しろ、というだけの的外れなものなんですよね。そもそも本件は破綻可能性がない格付けだったところから、破綻の可能性が生じたために対応する格付けへ変更したものであって、すなわち少々数字に誤りがあろうと、それによって破綻可能性が消えるわけではなく、その予想される時期が前後するに過ぎないのだから、依然として可能性が生じたままである以上はそれに見合った格付けにせざるを得ない、って話なわけで。世間によくあるところの、自分に都合の悪い事実に対する詭弁にもならない非論理的な反応に過ぎないんですよね。アメリカの官僚もその程度か、と失望せざるを得ないし、むしろ破綻もむべなるかな、と。何処もそんなもんなんですかね。
米財務省が格下げに「待った」=ぎりぎりの努力は徒労に