ちょっと、どころではなく、救えない位に酷いと思うのです。いや、またしても発覚した電力関連通信設備の談合の件なんですけれども。
今回容疑の掛かっている入札は、中部電力発注の保安設備の一部で、障害時の送電遮断等制御用の通信機器・設備に関するものとのことです。容疑が掛かっているのは富士通、NEC、大井電気、名伸電機の四社。持ち回りで落札出来るよう調整していたという事で、典型的な独禁法違反事件ですね。公金を詐取した重罪で、まず情状酌量の余地も無いだろうものではあるけれども、談合案件としてそれ相応の処罰の対象になるだけのことです。それ自体に特に注目すべき点はありません。
本件特有の問題だろうのは、その発覚の経緯です。当該四社の内、富士通、NEC、大井電気の三社は、昨年に東電で同様の談合が発覚して摘発を受けた件がまだ記憶に新しいところ。その捜査の過程で本件の容疑が浮上した、という事らしいのですね。で、前件発覚の際には、各社とも「捜査には全面的に協力する」とお決まりのコメントを出していたわけです。それが何故こんなに時間が経ってから、それも再び強制捜査を受ける形で発覚したのかと。
前件も本件も、製品も顧客も同種である以上、各社の担当部門は同じ。従って、摘発と捜査を受け、それに「全面的に協力」した筈の組織、人間も殆ど同じでしょう。何故その際に本件が発覚しなかったのか。余罪について追求を受けなかったわけはありません。事実、こうして容疑が掛けられ、捜査を受けて摘発されてもいるのですから。前件の捜査の際に本当に協力していたのなら、その際に本件も当然に表沙汰になっていた筈なのです。
しかるに結果は全く逆。捜査当局側が再度摘発するに至っています。件の全面的に協力するとの言に反して姑息にも余罪の隠蔽に走り、おそらくは証拠の隠滅もしたのでしょうけれども、しかし隠し通せずに暴かれたもの、と理解する他ないのですね。前言は全くの虚偽でした。あまりに悪質と言わざるを得ません。
ここまでで十分以上に腹立たしい話なわけですが。。。その上、本件を受けて発表されたコメントでは、あろうことか前回と同様「捜査には全面的に協力する」とこの期に及んで再び寝言をほざく始末。誠実さの欠片も無いその態度には、間接的に被害を受けた一般市民として、舐めてんのか全員逮捕されてそのまま会社もろとも死ね、と溢れ出る怒りを抑え難く感じずにはいられないわけです。
知ってますよそれは。談合なんて悪質な犯罪に手を染めた時点で誠実さなどあろう筈もないし、その種のコメントは組織としてのポーズに過ぎないって事くらい。それでも、幾ら何でも事ここに至ってそれはないだろうと。不誠実なんて生易しいものではありません。どれだけの悪意があればそのような、謝罪の一言すら加える事もなく、反省以前に自分達の発言を覚えてすらいないとしか思えない振る舞いを出来るのかと。それも一社だけではなく複数が揃って。
あれですね、これ程迄に腐り切ってしまっている、というのなら、もはや自発的な改善など欠片も期待できよう筈もなし。談合には年間売上の10倍位の懲罰金を課して事実上の取り潰し位にするべきだと思うのです。それ位しないと、現状の罰則では軽すぎて予防にはならないのでしょうから。それで誰もいなくなるのなら、それはそれでしょうがないんじゃないかと思うし、新しい企業が直ぐに出てくるでしょうから、特段の問題もないでしょう。
ともあれ、公取はじめ規制当局にはお疲れ様でした。基本的に何処も彼処も真っ黒なのは殆ど明らかなのだから、出来ればもっとバンバン摘発して行って欲しいものです。でも多すぎて一々捜査とか面倒、というか実際の所不可能な位でしょうから、やはり一発アウトで消滅する位の厳罰にして予防した方が適切だろうとは思いますけど。
[過去記事 [biz law] 富士通、NEC含む5社、東電の通信設備整備工事で談合し公金騙取]
2/16/2016
2/14/2016
[pol] 終わりゆく株価吊り上げを前に進退窮まる政府・日銀
万事休す、といった所でしょうか。日銀の矢は既に尽き、専らそれにのみ依存していた政府もろともただ呆然と眺める他無いように見えるここ数週間の株式等金融関係各市場についてです。
現在の状況自体は周知の通りであり、今更ここで繰り返す必要はないでしょう。政府・日銀が現在の政策を実施してからこっち、上がり続けていた株式市場の価格が反転し、一ヶ月余りの間に半分程度、およそ2年近くの上昇分が巻き戻された格好になります。為替も大方の想定から大きく乖離し、輸出企業中心に決算に向けて青ざめている向きは数知れないでしょう。しかしまあ、これまでおそらくは不相応に得ていただろう利益からすればまだ何ということもない程度でしょうし、とりあえずは気にするような事でもないのでしょう。
本件を巡っては当然ながら関係無関係入り乱れて各方面が色々と騒がしいわけですが、何にせよ、今更じゃないかと思うのです。緩和と称して株式市場に公的な買い資金を闇雲に注ぎ込み始めた最初の時から、遅かれ早かれこうなる可能性が高い事も十分に認識されていたし、こうなった後で取りうる有効な手段も残されておらず、ただ巻き戻すに任せる他ないだろう事は尚更明らかだったのですから。
一連の政策の開始当初から今に至るまでに政府が行った事は、その事実上の支配下に置いた日銀はじめ公的金融機関による株・債権の価格釣り上げに他なりませんでした。文字通りに。すなわち、従来から行っていた年金等のリスク資産運用比率の大幅な増加、税率の操作やNISA等の導入による民間の買い奨励に加え、挙句の果てに日銀自ら投信の購入にまで手を出す事によって、殆ど売る事を制限あるいは禁止されたも同然の買い資金を、国を挙げて市場に注ぎ込み続けたのです。
結果、その期間内、株価は殆ど一本調子で上昇を続けていました。本来ならば株価は平均的に実体経済の成長あるいは衰退に同期するものであって、そこから外れる動きは原則としてランダムなものに留まり、中長期的には実経済の推移に連動して均衡する筈だったのにも関わらず、誘導の域を超えて際限なく人為的に操作が続けられたわけです。頻繁に介入を公言する事実上の脅迫によって市場原理の反動を抑えこんでもいました。
それによって齎された値上がりっぷりは、まさしく釣り上げとしか言いようのないものでした。為替比で見ても、2009年頃の暴落以前の高値すら超えた、価格と実体面との均衡を見出す事はおよそ不可能に見える程の不合理的なものだったわけです。もっとも、それこそが政府の目的だったのですから、市場操作自体の倫理的な是非等諸々の側面はさておき、結果だけを見れば確かに政策目標は達成しました。まさにその結果だけを求める経済界、殊に目先の利益を重視する向きからは広く強い支持も得られたし、当然に目先の事だけに左右される一般大衆の大半も同様に支持しました。従って、短期的には政府の政策的勝利であったとは言えるのでしょう。
しかし、その勝利は目先のものに過ぎない事もまた明白でした。そもそも政府はその手段を選択するにあたり、明らかに後先を考えていなかったのですから。買い支えによる価格吊り上げとその維持には、当然ながら多額の追加資金を継続的に必要とします。そしてその額は、政府と日銀と言えどもせいぜい数年の調達が限界で、それ以上の長期間に及ぶ継続は不可能なまでに莫大だったわけです。そしてその時が来たのです。
市場価格の上昇が専らその政策的な買い資金の市場への流入によって釣り上げられたものである以上、その資金流入が途切れる、もしくは減少すれば、当然本来の均衡点に戻るべく逆方向の作用が当然に生じるものです。しかも、市場の動きには政策のような配慮も何もありませんから、往々にして一気に戻ろうとする結果、バブル崩壊の一種とも言える暴落が起きるわけです。それを防ぐには、永遠に釣り上げ続ける事を可能にする方法を見出すか、でなければその終了まですなわち釣り上げの継続に必要な買い資金が尽きるまでに、釣り上げた価格に均衡する所まで実体を引き上げるか、のいずれかを成し遂げておかなければなりませんでした。
しかし、政府はそれに失敗しました。というより、目の前の成功に慢心したか、無策というよりさらに悪く、むしろ逆に、増税とそれに伴うコスト増の奨励等により需要を大幅に縮減させ、引き上げるべき均衡点を引き下げてしまっていたわけです。そんな状況で買い資金が鈍れば維持など論外、あっさり逆回転して元に戻ってしまうのも当然の結果と言うべき話です。何ら驚くに値しません。
いや、むしろ元戻りで済めばマシと言うべきでしょうか。ここ最近は中国人観光客の誘致や高級食品の輸出等を前面に出して成長の演出を図っていたようですが、経済全体比では微々たるものであって、到底全体の縮減を補えるようなものではありませんでした。また、政策を実施する前から既にイノベーションは枯渇しており、新たな経済、その循環の発生も殆ど認められませんでした。結局の所、実体は著しく縮減していたわけです。そこに増税。実際、2015年度第三四半期決算、また今年度の予想は、東芝やシャープの惨状を挙げるまでもなく惨憺たる結果になっており、さらに大幅な下落が不可避になっています。では輸出はというと、海外はむしろさらに数倍は酷い縮小の真っ只中という。。。率直に言って八方塞がりと言う他ありません。
かように全方位的に実体面での凋落が明らかである以上、買い支えが切れてそれが反映されれば、元の木阿弥どころかそれを通り越してより低い価格が付けられる事も、むしろ当然の帰結と解釈出来る状況なわけです。
それを防ぐため、直近に導入されたマイナス金利政策は明らかに悪手でした。これは余剰となっている当座預金を株式市場へ流す事で従来通りの株価吊り上げを継続する目的で行われたものだったわけです。手段は利息のマイナス化。いわば罰金を課せば、銀行は預金を引き上げ、運用利回りを求めてリスク資産へ移転するだろうと見込んだのでしょう。
ですが、そもそも安全資産とリスク資産の違いはそのような誘導に素直に従って移行出来る程相対的なものではなく、リスク資産への移転は起こりませんでした。当座預金は同種の安全資産である債権類に流れ、株等のリスク資産は逆に価値を落とした結果、むしろリスク資産からの逃避が加速する結果に終わったのです。
銀行は保有債権の価格上昇は得られたものの、継続的な安定収益源を失い、またリスク資産も大幅に目減りし、運用における根幹からの困難に直面しています。本件に関して大半の民間金融機関には小さくない有形無形の損害とそれに伴う当局に対する恨みしか残らなかったのではないでしょうか。金融機関まで敵に回して、政府と日銀はこれからどうするつもりなのか。マイナス金利が検討すらしていないと明言していた政策であった事もあり、発言に対する信用も大きく失ったのと併せ、もはや中央銀行の体を成していないようにすら見える惨状なわけです。
なお悪い事に、現時点で買い資金が減ったのは民間周りだけ、と言っても規模的にはそれが主体ではあるのですが、本来の本体であるところの日銀の政策はまだ変更すらされておらず、依然として継続的に買い支えている状態なのがまた。この中止と後始末、それに伴う反動はこれからです。途中で減損処理もあるでしょうけれども、最終的には今回大量に購入した投信等を売却し終えて初めて終わったと言えるのでしょう。その時に一体何処で均衡する事になるのでしょうね?大きく毀損したバランスシートと、それ以上に毀損した実体経済、それを反映した株価が残り、何もしない方がマシだった、に終わる可能性は決して低くはないのです。しかし資金もなく、信用もなく、協力もない、となれば、今更撤退する道も残されてはいないでしょう。進退窮まるとはこの事です。
私自身、数年前に日銀が政策の拡大を決定した際に、そんなに死に急ぐ事はないだろう、と虚しくも諦観を抱いた事が思い出されます。無論、諸々の政策は複数回の選挙によって多数に支持された結果でもあるわけで、政権に支持票を入れた国民にこそ責任がある話であるところ、元より反対であったけれども選挙を通じて封殺された側としては、それらの政府支持派に対して、心からの遺憾を禁じ得ない所なのです。可能ならばお前らだけで責任を採ってもらいたい、と、無駄な事とは知りつつ思うのを止められません。悲しい事です。
[過去記事 [pol] 追加緩和決定、無謀の果てに浮かび上がる破滅]
現在の状況自体は周知の通りであり、今更ここで繰り返す必要はないでしょう。政府・日銀が現在の政策を実施してからこっち、上がり続けていた株式市場の価格が反転し、一ヶ月余りの間に半分程度、およそ2年近くの上昇分が巻き戻された格好になります。為替も大方の想定から大きく乖離し、輸出企業中心に決算に向けて青ざめている向きは数知れないでしょう。しかしまあ、これまでおそらくは不相応に得ていただろう利益からすればまだ何ということもない程度でしょうし、とりあえずは気にするような事でもないのでしょう。
本件を巡っては当然ながら関係無関係入り乱れて各方面が色々と騒がしいわけですが、何にせよ、今更じゃないかと思うのです。緩和と称して株式市場に公的な買い資金を闇雲に注ぎ込み始めた最初の時から、遅かれ早かれこうなる可能性が高い事も十分に認識されていたし、こうなった後で取りうる有効な手段も残されておらず、ただ巻き戻すに任せる他ないだろう事は尚更明らかだったのですから。
一連の政策の開始当初から今に至るまでに政府が行った事は、その事実上の支配下に置いた日銀はじめ公的金融機関による株・債権の価格釣り上げに他なりませんでした。文字通りに。すなわち、従来から行っていた年金等のリスク資産運用比率の大幅な増加、税率の操作やNISA等の導入による民間の買い奨励に加え、挙句の果てに日銀自ら投信の購入にまで手を出す事によって、殆ど売る事を制限あるいは禁止されたも同然の買い資金を、国を挙げて市場に注ぎ込み続けたのです。
結果、その期間内、株価は殆ど一本調子で上昇を続けていました。本来ならば株価は平均的に実体経済の成長あるいは衰退に同期するものであって、そこから外れる動きは原則としてランダムなものに留まり、中長期的には実経済の推移に連動して均衡する筈だったのにも関わらず、誘導の域を超えて際限なく人為的に操作が続けられたわけです。頻繁に介入を公言する事実上の脅迫によって市場原理の反動を抑えこんでもいました。
それによって齎された値上がりっぷりは、まさしく釣り上げとしか言いようのないものでした。為替比で見ても、2009年頃の暴落以前の高値すら超えた、価格と実体面との均衡を見出す事はおよそ不可能に見える程の不合理的なものだったわけです。もっとも、それこそが政府の目的だったのですから、市場操作自体の倫理的な是非等諸々の側面はさておき、結果だけを見れば確かに政策目標は達成しました。まさにその結果だけを求める経済界、殊に目先の利益を重視する向きからは広く強い支持も得られたし、当然に目先の事だけに左右される一般大衆の大半も同様に支持しました。従って、短期的には政府の政策的勝利であったとは言えるのでしょう。
しかし、その勝利は目先のものに過ぎない事もまた明白でした。そもそも政府はその手段を選択するにあたり、明らかに後先を考えていなかったのですから。買い支えによる価格吊り上げとその維持には、当然ながら多額の追加資金を継続的に必要とします。そしてその額は、政府と日銀と言えどもせいぜい数年の調達が限界で、それ以上の長期間に及ぶ継続は不可能なまでに莫大だったわけです。そしてその時が来たのです。
市場価格の上昇が専らその政策的な買い資金の市場への流入によって釣り上げられたものである以上、その資金流入が途切れる、もしくは減少すれば、当然本来の均衡点に戻るべく逆方向の作用が当然に生じるものです。しかも、市場の動きには政策のような配慮も何もありませんから、往々にして一気に戻ろうとする結果、バブル崩壊の一種とも言える暴落が起きるわけです。それを防ぐには、永遠に釣り上げ続ける事を可能にする方法を見出すか、でなければその終了まですなわち釣り上げの継続に必要な買い資金が尽きるまでに、釣り上げた価格に均衡する所まで実体を引き上げるか、のいずれかを成し遂げておかなければなりませんでした。
しかし、政府はそれに失敗しました。というより、目の前の成功に慢心したか、無策というよりさらに悪く、むしろ逆に、増税とそれに伴うコスト増の奨励等により需要を大幅に縮減させ、引き上げるべき均衡点を引き下げてしまっていたわけです。そんな状況で買い資金が鈍れば維持など論外、あっさり逆回転して元に戻ってしまうのも当然の結果と言うべき話です。何ら驚くに値しません。
いや、むしろ元戻りで済めばマシと言うべきでしょうか。ここ最近は中国人観光客の誘致や高級食品の輸出等を前面に出して成長の演出を図っていたようですが、経済全体比では微々たるものであって、到底全体の縮減を補えるようなものではありませんでした。また、政策を実施する前から既にイノベーションは枯渇しており、新たな経済、その循環の発生も殆ど認められませんでした。結局の所、実体は著しく縮減していたわけです。そこに増税。実際、2015年度第三四半期決算、また今年度の予想は、東芝やシャープの惨状を挙げるまでもなく惨憺たる結果になっており、さらに大幅な下落が不可避になっています。では輸出はというと、海外はむしろさらに数倍は酷い縮小の真っ只中という。。。率直に言って八方塞がりと言う他ありません。
かように全方位的に実体面での凋落が明らかである以上、買い支えが切れてそれが反映されれば、元の木阿弥どころかそれを通り越してより低い価格が付けられる事も、むしろ当然の帰結と解釈出来る状況なわけです。
それを防ぐため、直近に導入されたマイナス金利政策は明らかに悪手でした。これは余剰となっている当座預金を株式市場へ流す事で従来通りの株価吊り上げを継続する目的で行われたものだったわけです。手段は利息のマイナス化。いわば罰金を課せば、銀行は預金を引き上げ、運用利回りを求めてリスク資産へ移転するだろうと見込んだのでしょう。
ですが、そもそも安全資産とリスク資産の違いはそのような誘導に素直に従って移行出来る程相対的なものではなく、リスク資産への移転は起こりませんでした。当座預金は同種の安全資産である債権類に流れ、株等のリスク資産は逆に価値を落とした結果、むしろリスク資産からの逃避が加速する結果に終わったのです。
銀行は保有債権の価格上昇は得られたものの、継続的な安定収益源を失い、またリスク資産も大幅に目減りし、運用における根幹からの困難に直面しています。本件に関して大半の民間金融機関には小さくない有形無形の損害とそれに伴う当局に対する恨みしか残らなかったのではないでしょうか。金融機関まで敵に回して、政府と日銀はこれからどうするつもりなのか。マイナス金利が検討すらしていないと明言していた政策であった事もあり、発言に対する信用も大きく失ったのと併せ、もはや中央銀行の体を成していないようにすら見える惨状なわけです。
なお悪い事に、現時点で買い資金が減ったのは民間周りだけ、と言っても規模的にはそれが主体ではあるのですが、本来の本体であるところの日銀の政策はまだ変更すらされておらず、依然として継続的に買い支えている状態なのがまた。この中止と後始末、それに伴う反動はこれからです。途中で減損処理もあるでしょうけれども、最終的には今回大量に購入した投信等を売却し終えて初めて終わったと言えるのでしょう。その時に一体何処で均衡する事になるのでしょうね?大きく毀損したバランスシートと、それ以上に毀損した実体経済、それを反映した株価が残り、何もしない方がマシだった、に終わる可能性は決して低くはないのです。しかし資金もなく、信用もなく、協力もない、となれば、今更撤退する道も残されてはいないでしょう。進退窮まるとはこの事です。
私自身、数年前に日銀が政策の拡大を決定した際に、そんなに死に急ぐ事はないだろう、と虚しくも諦観を抱いた事が思い出されます。無論、諸々の政策は複数回の選挙によって多数に支持された結果でもあるわけで、政権に支持票を入れた国民にこそ責任がある話であるところ、元より反対であったけれども選挙を通じて封殺された側としては、それらの政府支持派に対して、心からの遺憾を禁じ得ない所なのです。可能ならばお前らだけで責任を採ってもらいたい、と、無駄な事とは知りつつ思うのを止められません。悲しい事です。
[過去記事 [pol] 追加緩和決定、無謀の果てに浮かび上がる破滅]
1/28/2016
[note] Win10のバックグラウンドタスク無効化
Windows10絡みの設定メモ。
色々と微妙なWindows10ですけれども。その微妙さの主たる原因は、ユーザ情報を収集するところだろうと改めて思うのです。周知の通り、Windows10はその使用許諾の中で、予めPC内のユーザ情報をMicrosoftが取得する事に同意を求めています。これはサービスで収益を得るビジネスモデルには欠くべからざる要素であり、先行するAndroidやiOSのそれにも同様の条項が含まれていて、特に奇異なものではないのですが、それでも単なる個人の端末ではないPCの、これまで想定していなかった領域へのプライバシー侵害を導入する変更ですから、著しい忌避感を持つ人が多数生じたのも当然の結果と言う他ないわけです。
当然ながら私もその一人なわけで、当初2台をUpgradeしたものの、特に機能面でのメリットが薄い事を確認した後で、1台は既に元のOS(Win7Pro)に戻してしまいました。残る1台についても、設定項目から可能な限りMicrosoftのサーバとの通信を排除するよう設定していたのですが、設定の自由を事実上禁止しているも同然のインタフェースに業を煮やしまして。この程少し手間をかけ、タスクスケジューラ中で待機しているバックグラウンドプロセスの内、不要なものを片っ端から手動で無効にする事にしたのです。
Reporting関連のタスクの多さに改めて驚きつつ、ちまちまと要不要の判定と無効への切替を繰り返し、ついでにその他の通知関連やSkyDrive関連等の不要なタスクも無効にした結果、実にその対象タスクは30以上にも上ったのでした。幾ら同意を取り付けたからといって好き放題やり過ぎだろうと呆れ果てた次第です。法的には問題ないだろうとは言え、殆どユーザへの背信に等しいように見えて、印象は最悪ですね。これでは忌避されても仕方ないのではと。
ともあれ、これまで不安の付き纏っていたExperience Program関連は無論、WindowsUpdate等の挙動も抑制されてくれました。動作上の不具合が発生する可能性も多少なりと懸念していたのですが、それも特になし。今後のアップデートの際に元に戻される可能性はあるので、時々確認は必要だろうのが面倒ではあるものの、それも何時勝手に行われるか不安を抱えるのではなく、自分で管理し得る点で不安は大きく減じられました。総じて、心の平穏を取り戻した気分。やはりPCは自分で管理してこそだと思うのです。Cortanaもストアアプリも不要。従来通りのプログラムが動けばそれでいいのです。そういうユーザ向けにモードを設けてくれれば面倒もないのに、と残念な気もしますね。
以下は、無効にしたタスクスケジューラ中の項目一覧。あくまでも私の環境で独自の判断に基づき無効にして良いだろうと思ったものなので、過不足の有無は不明、またその他の環境での適合性も不明です。Windows7で共通する項目をoffにしてみたところでは問題はありませんでしたが、その辺も含め、ご参考程度に。
<無効化タスク一覧> ※[]はタスクスケジューラ中のフォルダ名
[Application Experience]
Microsoft Compatibility Appraiser
ProgramDataUpdater
StartupAppTask
[Autochk]
Proxy
[CloudExperienceHost]
CreateObjectTask
[Customer Experience Improvement Program]
Consolidator
KernelCeipTask
UsbCeip
[DiskFootprint]
Diagnostics
[Feedback]-[Siuf]
DmClient
[Location]
Notifications
WindowsActionDialog
[Maintenance]
WinSAT
[Maps]
MapsToastTask
MapsUpdateTask
[NetTrace]
GatherNetworkInfo
[Shell]
FamilySafetyMonitor
FamilySafetyRefresh
[SkyDrive]
Idle Sync Maintenance Task
Routine Maintenance Task
[SoftwareProtectionPlatform]
SvcRestartTask
[UpdateOrchestrator]
Reboot
Schedule Scan
[Windows Error Reporting]
QueueReporting
[Windows Media Sharing]
UpdateLibrary
[Windows Update]
Automatic App Update
Scheduled Start
Scheduled Start With Network
sih
sihboot
[WS]
Badge Update
Sync Licenses
WSRefreshBannedAppsListTask
WSTask
[関連記事 [note] Win10メジャーアップデートの適用とCortanaの無効化]
[関連記事 [note] Windows10アップグレードの無効化]
色々と微妙なWindows10ですけれども。その微妙さの主たる原因は、ユーザ情報を収集するところだろうと改めて思うのです。周知の通り、Windows10はその使用許諾の中で、予めPC内のユーザ情報をMicrosoftが取得する事に同意を求めています。これはサービスで収益を得るビジネスモデルには欠くべからざる要素であり、先行するAndroidやiOSのそれにも同様の条項が含まれていて、特に奇異なものではないのですが、それでも単なる個人の端末ではないPCの、これまで想定していなかった領域へのプライバシー侵害を導入する変更ですから、著しい忌避感を持つ人が多数生じたのも当然の結果と言う他ないわけです。
当然ながら私もその一人なわけで、当初2台をUpgradeしたものの、特に機能面でのメリットが薄い事を確認した後で、1台は既に元のOS(Win7Pro)に戻してしまいました。残る1台についても、設定項目から可能な限りMicrosoftのサーバとの通信を排除するよう設定していたのですが、設定の自由を事実上禁止しているも同然のインタフェースに業を煮やしまして。この程少し手間をかけ、タスクスケジューラ中で待機しているバックグラウンドプロセスの内、不要なものを片っ端から手動で無効にする事にしたのです。
Reporting関連のタスクの多さに改めて驚きつつ、ちまちまと要不要の判定と無効への切替を繰り返し、ついでにその他の通知関連やSkyDrive関連等の不要なタスクも無効にした結果、実にその対象タスクは30以上にも上ったのでした。幾ら同意を取り付けたからといって好き放題やり過ぎだろうと呆れ果てた次第です。法的には問題ないだろうとは言え、殆どユーザへの背信に等しいように見えて、印象は最悪ですね。これでは忌避されても仕方ないのではと。
ともあれ、これまで不安の付き纏っていたExperience Program関連は無論、WindowsUpdate等の挙動も抑制されてくれました。動作上の不具合が発生する可能性も多少なりと懸念していたのですが、それも特になし。今後のアップデートの際に元に戻される可能性はあるので、時々確認は必要だろうのが面倒ではあるものの、それも何時勝手に行われるか不安を抱えるのではなく、自分で管理し得る点で不安は大きく減じられました。総じて、心の平穏を取り戻した気分。やはりPCは自分で管理してこそだと思うのです。Cortanaもストアアプリも不要。従来通りのプログラムが動けばそれでいいのです。そういうユーザ向けにモードを設けてくれれば面倒もないのに、と残念な気もしますね。
以下は、無効にしたタスクスケジューラ中の項目一覧。あくまでも私の環境で独自の判断に基づき無効にして良いだろうと思ったものなので、過不足の有無は不明、またその他の環境での適合性も不明です。Windows7で共通する項目をoffにしてみたところでは問題はありませんでしたが、その辺も含め、ご参考程度に。
<無効化タスク一覧> ※[]はタスクスケジューラ中のフォルダ名
[Application Experience]
Microsoft Compatibility Appraiser
ProgramDataUpdater
StartupAppTask
[Autochk]
Proxy
[CloudExperienceHost]
CreateObjectTask
[Customer Experience Improvement Program]
Consolidator
KernelCeipTask
UsbCeip
[DiskFootprint]
Diagnostics
[Feedback]-[Siuf]
DmClient
[Location]
Notifications
WindowsActionDialog
[Maintenance]
WinSAT
[Maps]
MapsToastTask
MapsUpdateTask
[NetTrace]
GatherNetworkInfo
[Shell]
FamilySafetyMonitor
FamilySafetyRefresh
[SkyDrive]
Idle Sync Maintenance Task
Routine Maintenance Task
[SoftwareProtectionPlatform]
SvcRestartTask
[UpdateOrchestrator]
Reboot
Schedule Scan
[Windows Error Reporting]
QueueReporting
[Windows Media Sharing]
UpdateLibrary
[Windows Update]
Automatic App Update
Scheduled Start
Scheduled Start With Network
sih
sihboot
[WS]
Badge Update
Sync Licenses
WSRefreshBannedAppsListTask
WSTask
[関連記事 [note] Win10メジャーアップデートの適用とCortanaの無効化]
[関連記事 [note] Windows10アップグレードの無効化]
1/26/2016
[note] Marvin Minsky passed.
Minskyが逝去したそうです。享年88歳、死因は脳溢血とのこと。彼の死がその終生を賭けて研究を続けたところの自身の脳から訪れた事には、偶然とは知りつつも因果めいた人生の美を感じずにはいられません。彼の人生は脳から始まり、そこで終わったのです。
近年は年齢から表舞台に立つことはなくなっていたものの、AIの創生を担った氏はあまりに偉大であり、MITを中心にして広がったその影響は広く世界に及び、理工学、殊に情報を扱う分野に関わる者ならば誰しもがその理論、著作に触れ、今なお多大な意味を有している事も周知の事実であるわけです。
しかし、人間の脳をモデルとし、その再現を目指したNeural Networkも、数十年を経てなお初期とさほど変わらない、単なるパターン識別程度の機能しか実現出来ず、未だその目標の達成は目処を立てる事すら程遠い段階に留まっています。その事実を氏がどう受け止めていたのか。単に無念を抱えていたに留まるわけはなかろうけれども、何らかの現実的な、具体的な可能性を伴う希望を見出し得ていたのか否か。その、多くの者に引き継がれただろう魂の行方に幸ある事を祈りつつ。
近年は年齢から表舞台に立つことはなくなっていたものの、AIの創生を担った氏はあまりに偉大であり、MITを中心にして広がったその影響は広く世界に及び、理工学、殊に情報を扱う分野に関わる者ならば誰しもがその理論、著作に触れ、今なお多大な意味を有している事も周知の事実であるわけです。
しかし、人間の脳をモデルとし、その再現を目指したNeural Networkも、数十年を経てなお初期とさほど変わらない、単なるパターン識別程度の機能しか実現出来ず、未だその目標の達成は目処を立てる事すら程遠い段階に留まっています。その事実を氏がどう受け止めていたのか。単に無念を抱えていたに留まるわけはなかろうけれども、何らかの現実的な、具体的な可能性を伴う希望を見出し得ていたのか否か。その、多くの者に引き継がれただろう魂の行方に幸ある事を祈りつつ。
1/25/2016
[biz] 彷徨う東芝、医療機器事業売却の意味不明
先頃の不正発覚に伴い、色々と噂が飛び交う東芝ですが。どうにも解せないのです。何がというと、この所公然と流れているところの、資金調達のアテとして、既に既定路線になっている家電に加えて医療機器事業等を売却する、という話についてです。
その他、フラッシュメモリ以外の半導体も売り払い、フラッシュメモリと電力に注力する、という事らしいのですけれども、正気かと。半導体はともかく、医療機器に関してはむしろ逆だと思うのですよ。
というのも、東芝の医療機器事業と言えば超の付く優良事業です。シェアも技術面の強みも十分、安定性将来性ともに申し分ない、どころかフラッシュメモリや原発より明らかに上。規模は若干小さいものの、原発以外の電力系と並んでグループの中核を担う事が可能な虎の子事業、だった筈なわけで。
それは資金を幾ら出そうとも得難い、シャープやソニーはじめ、経営の柱を失って苦しむ他のグループからは羨まれる程のものである事は間違いないわけですが、それを売り払い、家電や原発事業の損失填補、またメモリ事業の投資資金に充てるというのです。いささか信じ難く思われてなりません。普通に考えれば逆、すなわち医療機器事業を残し、不安定なメモリやお先真っ暗の原発事業によって失われる信用への備え、あるいは破綻の際に寄るべき柱とするものではないかと。 しかし今の所流れている話は医療機器事業を売り払ってリストラの資金に充てるとかいう話ばかり。意味がわかりません。
そりゃ、他社は喜んで手を上げるでしょう。国内だけで言っても、日立は言うに及ばず、パナソニックも医療機器は強化したいでしょうし、オリンパスと組むソニーもですか。それも当然。収益力等の純粋な事業の価値からすれば、液晶や家電等より余程価値がある筈なのですから。海外勢も当然興味を示しているでしょうけれども、にも関わらず経産省はじめ政策面では全く気にもされていない様子なのは如何にも奇妙に思われるところですが、手が回らないというだけなのでしょうか?それとも原発の方を優先しているからでしょうか?それは相対的なものに過ぎない筈なのですが。。。と、それはともかく。
もっとも、医療機器関連はコンシューマで稼げなくなった他社等が相次いで参入もしくは強化を打ち出していて、これから競争が強まる見込みではあるので、シェアが高い今の内に売るという判断も無いではないのでしょうけれども。それでも、その非常に長い事業のスパンからすれば、少なくとも一時の資金需要のために売買するというのはやはり短慮な印象は否めません。
こう、どうにも腑に落ちない点が多々あるところからすれば、今回の決定、やはり社内の政治力学的な理由とかそういう非合理的な要素による話なのかな、等と疑わざるを得ないのです。そうであれば、一連の施策もまた非合理性を帯びるだろう事は避けられず、その結果も推して知るべし、なものになってしまいそうで、想像するだに残念な気持ちにならざるを得ません。あれだけの事を仕出かし得る程にまで狂ってしまった組織、またその中の個々人の性質が、そう簡単に改善される筈もない、それもまた当然の話なのでしょうけれどもね。
[関連記事 [biz] 個人向けから撤退する東芝、その行く先もまた暗く]
<その後の経過>
国内からはCANON、富士フィルム。海外からはKKRも争奪戦に参戦とのこと。本当に売っちゃうんですかね。いやはや。コニカミノルタも入札するんだそうですが、そんな資金が調達出来るんでしょうか?規模的に厳しそうだし、何処か大手と組まないと難しいんじゃないかと思うんですけど。
その他、フラッシュメモリ以外の半導体も売り払い、フラッシュメモリと電力に注力する、という事らしいのですけれども、正気かと。半導体はともかく、医療機器に関してはむしろ逆だと思うのですよ。
というのも、東芝の医療機器事業と言えば超の付く優良事業です。シェアも技術面の強みも十分、安定性将来性ともに申し分ない、どころかフラッシュメモリや原発より明らかに上。規模は若干小さいものの、原発以外の電力系と並んでグループの中核を担う事が可能な虎の子事業、だった筈なわけで。
それは資金を幾ら出そうとも得難い、シャープやソニーはじめ、経営の柱を失って苦しむ他のグループからは羨まれる程のものである事は間違いないわけですが、それを売り払い、家電や原発事業の損失填補、またメモリ事業の投資資金に充てるというのです。いささか信じ難く思われてなりません。普通に考えれば逆、すなわち医療機器事業を残し、不安定なメモリやお先真っ暗の原発事業によって失われる信用への備え、あるいは破綻の際に寄るべき柱とするものではないかと。 しかし今の所流れている話は医療機器事業を売り払ってリストラの資金に充てるとかいう話ばかり。意味がわかりません。
そりゃ、他社は喜んで手を上げるでしょう。国内だけで言っても、日立は言うに及ばず、パナソニックも医療機器は強化したいでしょうし、オリンパスと組むソニーもですか。それも当然。収益力等の純粋な事業の価値からすれば、液晶や家電等より余程価値がある筈なのですから。海外勢も当然興味を示しているでしょうけれども、にも関わらず経産省はじめ政策面では全く気にもされていない様子なのは如何にも奇妙に思われるところですが、手が回らないというだけなのでしょうか?それとも原発の方を優先しているからでしょうか?それは相対的なものに過ぎない筈なのですが。。。と、それはともかく。
もっとも、医療機器関連はコンシューマで稼げなくなった他社等が相次いで参入もしくは強化を打ち出していて、これから競争が強まる見込みではあるので、シェアが高い今の内に売るという判断も無いではないのでしょうけれども。それでも、その非常に長い事業のスパンからすれば、少なくとも一時の資金需要のために売買するというのはやはり短慮な印象は否めません。
こう、どうにも腑に落ちない点が多々あるところからすれば、今回の決定、やはり社内の政治力学的な理由とかそういう非合理的な要素による話なのかな、等と疑わざるを得ないのです。そうであれば、一連の施策もまた非合理性を帯びるだろう事は避けられず、その結果も推して知るべし、なものになってしまいそうで、想像するだに残念な気持ちにならざるを得ません。あれだけの事を仕出かし得る程にまで狂ってしまった組織、またその中の個々人の性質が、そう簡単に改善される筈もない、それもまた当然の話なのでしょうけれどもね。
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<その後の経過>
国内からはCANON、富士フィルム。海外からはKKRも争奪戦に参戦とのこと。本当に売っちゃうんですかね。いやはや。コニカミノルタも入札するんだそうですが、そんな資金が調達出来るんでしょうか?規模的に厳しそうだし、何処か大手と組まないと難しいんじゃないかと思うんですけど。
1/02/2016
[note] Unforgettable Natalie Cole
She went to her great father's side. It seems too fast for her voice to be lost from the world forever, though we know it must be the way it goes. So now, your songs stay in our memory... As represented in your masterpiece song title, unforgettable. Rest in peace, Natalie.
12/29/2015
[biz] 迷走の果てに消滅必至のシャープ、残滓の行方
東芝が派手に炎上し、その延焼防止等の対処に追われる一方で、既に全焼確実で諦められた感のあるシャープですけれども。揉めに揉めた甲斐があったというか、かろうじて2015年中の消滅は免れました。もっともそれを喜ぶ人は殆どいないでしょうけれども、それなりの規模でもって存在している以上は、まだしばらくは引き続きやきもきし、或いは迷惑を被る向きが多々あるわけで、誠にご愁傷さまと言う他ないのです。第三者的には関わらないのが良いだろうと思うんですけれども、当事者の立場では縁を切りたくともままならないものなのでしょう。
既に資本は底を突き、背水で望んだ筈の今期にも当然のように大赤字を出し、実質的に債務超過に陥ったも同然のシャープに復活や再生を云々する声は既に無く、もはやどのように消滅させるか、すなわち残余資産・事業を何処がどのような形で引き受け、債務を債権者間でどう分担して損失処理するかといった論点のみが取り沙汰されているのが現状なのです。
具体的な焦点になっているのは、液晶事業と太陽光パネル事業、次いでCMOSセンサ等の電子部品事業に、あとコピー機等のMFP事業。液晶事業が売却対象に入っている時点で、もうシャープの存続自体を諦めたも同然なわけで。家電は殆ど話題には上りませんが、死に体のテレビ事業に加え、その他家電も未だにプラズマクラスターを掲げるオカルト商法を展開中なあたりでお察しというか、技術面で特筆すべきものはなく、むしろ詐欺に手を出すデメリットもあるとなれば、そうそう手を出す既存大手もいなかろう、という面もあるだろうし、仕方ない事なのでしょう。
しかし見事に成長見込みのある事業が存在しません。また、他社に無い、もしくは他社より優れた強みのある事業も殆どありません。強いて言えば高精細液晶パネルの一部高級品位でしょうか。ただ、そちらは需要面が微妙で、現在の所廉価品に競争力で劣ってしまっています。その結果が売上見込みの大幅な未達、過剰になった設備投資の減損、それらによる液晶事業の大赤字なわけで、今となっては強みと言って良いのかは微妙な始末。ですが、今更それを言っても仕方有りません。液晶は現在でもシャープの主力事業であり、殆ど唯一の、一定以上の継続的に維持されうる価値を見込んで売れる大規模事業なのですから。他の事業はおよそ全ての面で他社に明らかに劣っているのだし。
液晶事業の売却先の候補は大きく2通り。JDIか海外大手か。多分に政策的な意図が絡んでJDIに押し付ける形になるだろうと見込まれていますし、私もそうだろうなと思います。知財群は今でもそれなりですし、海外への流出は避けたいと考える当局関係者も多いでしょうし。金額や吸収後のリストラ等の条件面でのハードルは相当に高そうですが、シャープ側が折れるまでどれ位揉めるかが問題でしょう。と言っても既に最高に追い込まれている状況ですから、時間の問題でしょうけれども。
その他の事業はぶっちゃけ液晶に比べると。。。相手を選べるかすら微妙だと言わざるを得ません。MFPとCMOSに新規進出したい海外大手グループが手を出すかも、という位でしょうか。それにした所で、当然海外への技術流出という事になりますから、これまた政策的にとても揉めるでしょうね。でも、CANONやSONYが今更買う理由があるかというと怪しいですし、やはり相手は二の次で、売れれば御の字という所ではないでしょうか。そもそも赤字で回復の見込みも無いために解体されるのだから当然と言えば当然なのですが、無残なものです。
そんな感じで。いくら政策配慮が、と言っても所詮シャープは代替の効く一民間企業に過ぎず、JAL等のように絶対に存続させる公の必要はないし、何にせよ解体は進むでしょう。ただ、この種の整理に関してよく言われる話ですが、組織の先行きに見込みが無い、と思われた時点で有力な技術者、とりわけ若手・中堅は見切りを付け、既に去ってしまっているものなわけで。従って液晶を含め、各事業とも開発力・生産力等に従来の実力は既に無く、丸ごと不良債権になりかねない、と懸念する向きも多いでしょう。残っているのは会社にしがみつくしか選択肢が無いような能力の高くない人員が中心のため、労働コストが高く、かつ整理や配置転換にも抵抗が強くなる事が予想されます。そうなる前に価値を下げる事無く譲渡出来れば、と思うところでしょうけれども、しかし先行き見込みがあればそもそも整理の対象にならないのだから、結局の所この種の事業価値の毀損は避け得ないものと言うべきなのでしょう。残念ながら。
ともあれ。個々の事業の価値が十分とは言えず、にも関わらず政策的には過剰なまでに重視され、さらに追い込まれている筈なのに何故か強気で傲慢な姿勢を見せるシャープが、それら内外の条件を観たす売却先、また売却条件を得られるとはとても考えられませんし、銀行をはじめ債権者の妥協が得られるかも現時点では不明とあって、いつまでにどのような形で成されるのか、全く以って不透明です。にもかかわらず、資本と業績の状況からして来年中には大部分が消え去る事だけは確実、というのは中々に奇妙な状態に思われてなりません。
こういう不透明な状況が続き、しかし非情な資本面のタイムリミットによって否応なく処理を迫られれるとなると、大抵は碌な結果にならない事は間違いないし、ある程度の考慮や手当が可能な内に処理されるのが望ましいだろうと思うのですが、そうなりそうな気は全くしませんね。このままシャープは空中分解的に破綻してしまうのでしょうか。第三者としてはケーススタディというか、怖いもの見たさ的な興味も無いわけではありませんが、関係者には洒落にならないでしょうし、困ったものです。
(追記)
そしてまさかの交渉段階で機構切り捨てての鴻海一本化、からの足元見られまくり。どこまで阿呆なのでしょうか。
[続き記事 [biz] シャープ経営陣は最後まで救い難く愚かでした]
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既に資本は底を突き、背水で望んだ筈の今期にも当然のように大赤字を出し、実質的に債務超過に陥ったも同然のシャープに復活や再生を云々する声は既に無く、もはやどのように消滅させるか、すなわち残余資産・事業を何処がどのような形で引き受け、債務を債権者間でどう分担して損失処理するかといった論点のみが取り沙汰されているのが現状なのです。
具体的な焦点になっているのは、液晶事業と太陽光パネル事業、次いでCMOSセンサ等の電子部品事業に、あとコピー機等のMFP事業。液晶事業が売却対象に入っている時点で、もうシャープの存続自体を諦めたも同然なわけで。家電は殆ど話題には上りませんが、死に体のテレビ事業に加え、その他家電も未だにプラズマクラスターを掲げるオカルト商法を展開中なあたりでお察しというか、技術面で特筆すべきものはなく、むしろ詐欺に手を出すデメリットもあるとなれば、そうそう手を出す既存大手もいなかろう、という面もあるだろうし、仕方ない事なのでしょう。
しかし見事に成長見込みのある事業が存在しません。また、他社に無い、もしくは他社より優れた強みのある事業も殆どありません。強いて言えば高精細液晶パネルの一部高級品位でしょうか。ただ、そちらは需要面が微妙で、現在の所廉価品に競争力で劣ってしまっています。その結果が売上見込みの大幅な未達、過剰になった設備投資の減損、それらによる液晶事業の大赤字なわけで、今となっては強みと言って良いのかは微妙な始末。ですが、今更それを言っても仕方有りません。液晶は現在でもシャープの主力事業であり、殆ど唯一の、一定以上の継続的に維持されうる価値を見込んで売れる大規模事業なのですから。他の事業はおよそ全ての面で他社に明らかに劣っているのだし。
液晶事業の売却先の候補は大きく2通り。JDIか海外大手か。多分に政策的な意図が絡んでJDIに押し付ける形になるだろうと見込まれていますし、私もそうだろうなと思います。知財群は今でもそれなりですし、海外への流出は避けたいと考える当局関係者も多いでしょうし。金額や吸収後のリストラ等の条件面でのハードルは相当に高そうですが、シャープ側が折れるまでどれ位揉めるかが問題でしょう。と言っても既に最高に追い込まれている状況ですから、時間の問題でしょうけれども。
その他の事業はぶっちゃけ液晶に比べると。。。相手を選べるかすら微妙だと言わざるを得ません。MFPとCMOSに新規進出したい海外大手グループが手を出すかも、という位でしょうか。それにした所で、当然海外への技術流出という事になりますから、これまた政策的にとても揉めるでしょうね。でも、CANONやSONYが今更買う理由があるかというと怪しいですし、やはり相手は二の次で、売れれば御の字という所ではないでしょうか。そもそも赤字で回復の見込みも無いために解体されるのだから当然と言えば当然なのですが、無残なものです。
そんな感じで。いくら政策配慮が、と言っても所詮シャープは代替の効く一民間企業に過ぎず、JAL等のように絶対に存続させる公の必要はないし、何にせよ解体は進むでしょう。ただ、この種の整理に関してよく言われる話ですが、組織の先行きに見込みが無い、と思われた時点で有力な技術者、とりわけ若手・中堅は見切りを付け、既に去ってしまっているものなわけで。従って液晶を含め、各事業とも開発力・生産力等に従来の実力は既に無く、丸ごと不良債権になりかねない、と懸念する向きも多いでしょう。残っているのは会社にしがみつくしか選択肢が無いような能力の高くない人員が中心のため、労働コストが高く、かつ整理や配置転換にも抵抗が強くなる事が予想されます。そうなる前に価値を下げる事無く譲渡出来れば、と思うところでしょうけれども、しかし先行き見込みがあればそもそも整理の対象にならないのだから、結局の所この種の事業価値の毀損は避け得ないものと言うべきなのでしょう。残念ながら。
ともあれ。個々の事業の価値が十分とは言えず、にも関わらず政策的には過剰なまでに重視され、さらに追い込まれている筈なのに何故か強気で傲慢な姿勢を見せるシャープが、それら内外の条件を観たす売却先、また売却条件を得られるとはとても考えられませんし、銀行をはじめ債権者の妥協が得られるかも現時点では不明とあって、いつまでにどのような形で成されるのか、全く以って不透明です。にもかかわらず、資本と業績の状況からして来年中には大部分が消え去る事だけは確実、というのは中々に奇妙な状態に思われてなりません。
こういう不透明な状況が続き、しかし非情な資本面のタイムリミットによって否応なく処理を迫られれるとなると、大抵は碌な結果にならない事は間違いないし、ある程度の考慮や手当が可能な内に処理されるのが望ましいだろうと思うのですが、そうなりそうな気は全くしませんね。このままシャープは空中分解的に破綻してしまうのでしょうか。第三者としてはケーススタディというか、怖いもの見たさ的な興味も無いわけではありませんが、関係者には洒落にならないでしょうし、困ったものです。
(追記)
そしてまさかの交渉段階で機構切り捨てての鴻海一本化、からの足元見られまくり。どこまで阿呆なのでしょうか。
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12/25/2015
[biz] 個人向けから撤退する東芝、その行く先もまた暗く
2015年は、少なくとも東芝にとっては悪夢のような年になりました。春先に損失隠しが明るみに出て以来半年以上を過ぎ、年の瀬を迎えた今になっても一向に収拾の目処も立たない東芝。元々の原因にしろ、その後の往生際の悪い対応にしろ、全て自業自得で当然の成り行きという他無いわけですが、それでも、事業の整理についてはようやく一応当面の見通しが立ちつつあるようです。それが東芝自身や利害関係者にとって良い事なのかはともかく。
テレビはじめ家電関連は開発も含め拠点を全て分離し、PCも個人向けは撤退の運びと言われています。一言で言えば、コンシューマ向け製品からは総撤退し、重電等法人向けに特化する方向で落ち着いた、という感じでしょうか。まだ完全に決定というわけではないようですが、家電もPCも酷い赤字だし、既に成長の見込みはおろか回復を期待する事さえ不可能とあっては、客観的に見てほぼ不可避と言ってしまってもいいのかもしれません。
家電は中華系へ。PCは先立って分社化が決定済みの富士通、並びにVAIOとの合併へ向かうものと見られています。その辺の推測に対しては、東芝含め関係各社とも"決定した事実はない"等のお決まりの文句で事実上認めていますし、売却される事業には採算性はさておきそれなりの価値はあって価格次第で普通に売れるでしょうから、後は細かい条件のすり合わせだけで、もう既定路線に乗ったように見えます。個人的には、家電はともかくPCは、赤字事業が寄り集まってもあまり意味はないのではと思う所ではあるのですが、ともあれ、予想通りに事が運べば、既に撤退済みの携帯事業と併せ、コンシューマ向け事業から殆ど総撤退、という事になるわけです。ここ数年東芝はコンシューマ向け事業でリストラを繰り返していましたが、ようやくその完了ですね。結局、再生ではなく単なる切り捨てで終わってしまう様子なのは残念ですが、これも時代の流れによるものなのであって、惜しんでも仕方のない事なのでしょう。
何にせよ、それはもう終わったも同然の話です。今後の問題は、残された事業、すなわち社会インフラ等の電力関連部門とIT関連、あとフラッシュメモリ事業の先行きが色々と怪しい事でしょう。
電力の問題は、言わずと知れた原発事業。先行きが不透明というか、原発事故以降は新規需要が殆ど壊滅し、事実上保守専業になっており、これからも回復の目処は全く立たないわけです。先ごろ発覚したWestinghouseの損失隠しが象徴するように、既に買収時ののれん代の減損処理も不可避だろうと公然と言われる現状にあっては期待しろという方が無理があります。主要ベンダーを務めるもんじゅが引導を渡されつつあるのも相俟って、研究・開発部門や生産設備等は維持に膨大な経費がかかるにも関わらず売上は殆ど無きに等しく、単に損失を垂れ流すだけとあっては、むしろ普通ならどうやってリストラなり清算なりで切り離すか検討すべき状況にあるのはもはや明らかでしょう。むしろ家電やPCより余程深刻に見えるような。
一方のフラッシュメモリはというと、タブレットやスマホ等での需要が概ね頭打ちして市場価格が下落し、同時にここ数年の技術面の進歩の鈍化・停滞によって東芝自身の先行者としての技術・品質面での優位性が殆ど失われた事から、採算は急激に悪化していると言われます。どうあがいても全く採算が取れない、という程ではないでしょうけれども、スマホ等の携帯デバイスに代わる新しい出口は今の所見当たりません。HDDの置き換えを期したSSDも、それが実現する前にPC市場自体が縮小局面に入ってしまい、コスト面の弱みからHDDの置換としての普及には失敗し、元々HDDが利用出来ない携帯デバイスに採用が限定されてしまいました。この辺、シャープの液晶事業の採算が悪化しはじめた頃と似ているように思える点が認められるような。。。だからと言って必ずしも同じ末路を辿るとは言えませんが、その可能性は決して低くはないだろうとも思われるところ、少なくともこれがある限り安泰、と言えるような成長または安定したパフォーマンスを期待し得る事業ではもはやない事だけは間違いなさそうです。
他に残る事業は、お世辞にも順調とは言えないITサービス関連や法人向け電気設備・機器という事になるわけですが、それはいずれもどちらかと言うと競合他社の方が強い、というか東芝の方が新参だったりそもそも枯れた分野だったりして、東芝クラスの規模の企業を主力事業として支えるには現時点では不足と言わざるを得ないものなのであって。
勿論、事業規模の縮小を甘受し、不採算事業を切って余剰人員も廃し、採算を均衡させれば企業グループとしての継続自体は何ら問題なく達成出来るのでしょう。けれども、当然その過程で切り捨てる部分、殊に人員については、数割程度もリストラをするとなれば色々と社会的にも問題となって相応の非難も浴びるだろう事は必至です。今の求心力を失った経営陣に、只でさえ不信に満ちて多分に非協力的でもあるだろう幹部、社員に対し、それ程の措置を実行する事が果たして可能なのか、その辺りから大いに疑義が付いて然るべきところでしょう。
何にせよ、ここ数年の先送り、また不採算隠蔽のツケを払うのが先ですけれども。しかしやはり、ツケを払ったとしてもその後にまともな未来が待っているかも分からない、というのが他人事ながら悲惨ですね。かつてのNECや現在のシャープのように、ただ個々人の保身と責任逃れと切り捨てを繰り返し、組織が衰退するに任せた果てに残念な結末を迎えるのか、それとも過去の犯罪や不誠実な振る舞いを生んだ風土と決別し、組織としての革新を経て社会の信頼を得た上で新たな事業領域へと踏み出し、再起を掴む未来もあるのか、さてどうなることやら。もっとも、責任逃れと開き直り、また無反省に満ちた現状を見る限り、衰退もしくは破滅へとただ流されているようにしか見えないし、期待するだけ無駄なのかもしれない、とも思うわけなのですが、さて。
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テレビはじめ家電関連は開発も含め拠点を全て分離し、PCも個人向けは撤退の運びと言われています。一言で言えば、コンシューマ向け製品からは総撤退し、重電等法人向けに特化する方向で落ち着いた、という感じでしょうか。まだ完全に決定というわけではないようですが、家電もPCも酷い赤字だし、既に成長の見込みはおろか回復を期待する事さえ不可能とあっては、客観的に見てほぼ不可避と言ってしまってもいいのかもしれません。
家電は中華系へ。PCは先立って分社化が決定済みの富士通、並びにVAIOとの合併へ向かうものと見られています。その辺の推測に対しては、東芝含め関係各社とも"決定した事実はない"等のお決まりの文句で事実上認めていますし、売却される事業には採算性はさておきそれなりの価値はあって価格次第で普通に売れるでしょうから、後は細かい条件のすり合わせだけで、もう既定路線に乗ったように見えます。個人的には、家電はともかくPCは、赤字事業が寄り集まってもあまり意味はないのではと思う所ではあるのですが、ともあれ、予想通りに事が運べば、既に撤退済みの携帯事業と併せ、コンシューマ向け事業から殆ど総撤退、という事になるわけです。ここ数年東芝はコンシューマ向け事業でリストラを繰り返していましたが、ようやくその完了ですね。結局、再生ではなく単なる切り捨てで終わってしまう様子なのは残念ですが、これも時代の流れによるものなのであって、惜しんでも仕方のない事なのでしょう。
何にせよ、それはもう終わったも同然の話です。今後の問題は、残された事業、すなわち社会インフラ等の電力関連部門とIT関連、あとフラッシュメモリ事業の先行きが色々と怪しい事でしょう。
電力の問題は、言わずと知れた原発事業。先行きが不透明というか、原発事故以降は新規需要が殆ど壊滅し、事実上保守専業になっており、これからも回復の目処は全く立たないわけです。先ごろ発覚したWestinghouseの損失隠しが象徴するように、既に買収時ののれん代の減損処理も不可避だろうと公然と言われる現状にあっては期待しろという方が無理があります。主要ベンダーを務めるもんじゅが引導を渡されつつあるのも相俟って、研究・開発部門や生産設備等は維持に膨大な経費がかかるにも関わらず売上は殆ど無きに等しく、単に損失を垂れ流すだけとあっては、むしろ普通ならどうやってリストラなり清算なりで切り離すか検討すべき状況にあるのはもはや明らかでしょう。むしろ家電やPCより余程深刻に見えるような。
一方のフラッシュメモリはというと、タブレットやスマホ等での需要が概ね頭打ちして市場価格が下落し、同時にここ数年の技術面の進歩の鈍化・停滞によって東芝自身の先行者としての技術・品質面での優位性が殆ど失われた事から、採算は急激に悪化していると言われます。どうあがいても全く採算が取れない、という程ではないでしょうけれども、スマホ等の携帯デバイスに代わる新しい出口は今の所見当たりません。HDDの置き換えを期したSSDも、それが実現する前にPC市場自体が縮小局面に入ってしまい、コスト面の弱みからHDDの置換としての普及には失敗し、元々HDDが利用出来ない携帯デバイスに採用が限定されてしまいました。この辺、シャープの液晶事業の採算が悪化しはじめた頃と似ているように思える点が認められるような。。。だからと言って必ずしも同じ末路を辿るとは言えませんが、その可能性は決して低くはないだろうとも思われるところ、少なくともこれがある限り安泰、と言えるような成長または安定したパフォーマンスを期待し得る事業ではもはやない事だけは間違いなさそうです。
他に残る事業は、お世辞にも順調とは言えないITサービス関連や法人向け電気設備・機器という事になるわけですが、それはいずれもどちらかと言うと競合他社の方が強い、というか東芝の方が新参だったりそもそも枯れた分野だったりして、東芝クラスの規模の企業を主力事業として支えるには現時点では不足と言わざるを得ないものなのであって。
勿論、事業規模の縮小を甘受し、不採算事業を切って余剰人員も廃し、採算を均衡させれば企業グループとしての継続自体は何ら問題なく達成出来るのでしょう。けれども、当然その過程で切り捨てる部分、殊に人員については、数割程度もリストラをするとなれば色々と社会的にも問題となって相応の非難も浴びるだろう事は必至です。今の求心力を失った経営陣に、只でさえ不信に満ちて多分に非協力的でもあるだろう幹部、社員に対し、それ程の措置を実行する事が果たして可能なのか、その辺りから大いに疑義が付いて然るべきところでしょう。
何にせよ、ここ数年の先送り、また不採算隠蔽のツケを払うのが先ですけれども。しかしやはり、ツケを払ったとしてもその後にまともな未来が待っているかも分からない、というのが他人事ながら悲惨ですね。かつてのNECや現在のシャープのように、ただ個々人の保身と責任逃れと切り捨てを繰り返し、組織が衰退するに任せた果てに残念な結末を迎えるのか、それとも過去の犯罪や不誠実な振る舞いを生んだ風土と決別し、組織としての革新を経て社会の信頼を得た上で新たな事業領域へと踏み出し、再起を掴む未来もあるのか、さてどうなることやら。もっとも、責任逃れと開き直り、また無反省に満ちた現状を見る限り、衰退もしくは破滅へとただ流されているようにしか見えないし、期待するだけ無駄なのかもしれない、とも思うわけなのですが、さて。
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12/12/2015
[pol] 傲慢で愚かなTrumpが大統領候補筆頭という現実
米国はどうなってしまうのでしょう。いや、次期大統領選の候補者レースの件なのですけれども。Donald Trumpがついに行ってはいけない所まで行ってしまったっぽいんですが、しかし完全終了したかというと対抗馬がまだ見当たらず先行き不透明、という。全く以ってクレイジーです。
話の前提として、議会の支配権を失い、また国民からの支持も無く、既に死に体の現政権の有り様を見れば、その後継と見做されるだろう民主党の候補にはバックグラウンドにおける著しい不利があり、例年のように双方の候補者個人の評価が同程度であれば共和党候補が勝利するだろう事は疑いようの無いところなのであります。それでも個人に突出した人気があれば話は別なのでしょうが、現時点での有力候補たるHillary ClintonやBernie Sandersらには元々さほど支持が期待されるわけでもなく、それどころかおそらく筆頭だろうHillaryは体力や不祥事を巡って始まる前から色々と危ぶまれる始末。加えてオバマ大統領の後援もマイナスになりかねない、とあっては期待しろという方が無理があるでしょう。
従って、共和党の候補者選定が事実上の大統領選と位置づけられる結果、民主党の候補者数人に対し共和党では各派色物取り混ぜて20人以上の候補者が乱立し、毎日のように各候補者の発言が民主党の候補者はおろか現職の大統領すらも押しのけて各種報道を占拠している状態なわけです。来年以降の米国の政策方針に直結するのだから関心が寄せられるのは当然だし、各候補者は宣伝になるから自重する筈もない、とあって全く歯止めがかからないのは当然と言えば当然の話。とはいえ、現時点では何の決定権も無いのだから迷惑になる向きも多かろうと思うし、第三者的には違和感を感じるとともに、余計な争いの種になっているのを見るにつけ鬱陶しくも感じられる所です。が、おそらくは仕方ない事なのでしょう。
と、そこまではいいのです。問題は、その共和党候補者、信じ難い事にその筆頭であり、従って現時点で次期大統領の可能性が最も高いとされるDonald Trumpの言動が明らかに常軌を逸しており、公的立場に無い者のそれにも関わらず米国の立場に多大な影響を及ぼしているところにあります。
特に移民問題とイスラム原理主義組織への対処について、思想・人種に基づく一律の強制排除を公約に掲げた点などは、明らかに違法性を帯び、かつ非倫理的と見做されるものであって、およそ現代社会において到底受け入れられないだろう酷いものでした。仮に倫理面には目を瞑るとしても、そもそも実現可能性は無きに等しく、現実的ですらありません。不法入国者全員の強制送還やイスラム教徒の入国禁止など、どのような手段を持って可能とするのか、想像すら困難です。過去の宗教迫害よろしく、コーランを使って踏み絵のような事でもするのでしょうか。コーランを焼いた、と噂が流れるだけで暴動が起き、風刺絵を公表しただけで暗殺が呼びかけられる現実を前にしてのそのような措置を主張するとは、とても正気とは思えません。
にも関わらず、その正気ではない政策が、来年以降に米国の国策として実行される事が公約され、既定路線に乗りつつあるわけです。しかしその元は現時点では一般人の発言につき、公的立場にあれば当然に課されるべき抑制すらままならず、結果国際的な対立に発展し、ミクロな迫害・排斥を誘引し、各企業や政府、個人が火消しや自衛に追われる、という。暴動やテロの発生も当然に懸念されます。洒落になりません。
元々、Trump氏はその短慮かつ傲慢な性格で知られた人物です。何処までも自己中心的なその振る舞いに、他者への理解や調和、融和といったリベラルな要素は全くなく、おそらくは概念自体が存在しないのだろうと皮肉られてきました。控えめに言っても、自由主義の多民族国家の指導者にふさわしいとは思われない類いの精神を持ち、大統領選の有力候補になった現状を想像していた人はおそらく殆どいなかっただろう人物です。加えて元々政治的な素養は皆無、どころか知識人ですらありません。軍人でもない。富豪であり、有名人ではあるものの、それだけの、単なる一般人であって、法や政治、およそ公的な立場に求められる知識、見識、経験は一般人のそれと何ら変わりない素人です。諸々の偏見も甚だしく、その傲慢な性格と相俟って、明らかに誤った認識とそれに基づく行動を周囲の協力を得て修正もしくは抑制する事すら困難。その、素人相応の振る舞いを続けるだけの彼が、現時点で米国の次期大統領の最有力候補である、という事実が、今でも理解出来ない、という人は少なくないでしょう。
もっとも、そのような人物とその振る舞いは当然にごくありふれたものであり、それだけにその狭い見識や、衝動的で短慮な言動は一般人にも理解しやすく、従って一般に共感を得やすい面はあって、それによって他の候補と差別化され、支持を得ている面もあるのでしょう。しかしそのような人物は、ごく小さなコミュニティですら不和と衝突をもたらし、時に破壊してしまう事も珍しいものではありません。それがよりにもよって米国の最高意思決定機関に就き、同様の独善的かつ自己中心的で明らさまに排他的な性格に従ってその権限を振りかざし、如何に破滅的だろうと実行出来てしまう、という事がどのような帰結をもたらすのか。その想像するだけでも悲惨なというか、非現実的さに目眩がするのです。対外的には無論、米国内でも暴力的な衝突の頻発すら有り得るでしょう。
ただ、ここ最近の発言は明らかにタブーの域に踏み込んでいますから、流石に容認出来ないとして致命的に支持が離れる可能性もあるのかもしれません。しかし、Ted Cruzら他の共和党候補の状況を見るに、まだまだこれで終わるとは思えないのがまた。Jeb Bushは言うに及ばずですし。とはいえ候補者レースはまだまだ続きます。従ってTrumpの舌禍も、さらに過激の度合いを強めつつ続くでしょう。次は何か。お決まりの人種差別でしょうか。ロシアや中国への宣戦布告でしょうか。それとも核攻撃の脅迫あるいは行使でしょうか。気に入らないものは排除するのみ、という点で一貫するTrumpならば、きっと安易にそれを口にし、その時に実行が可能ならばそうしてしまうのでしょう。第三者としては、それが、彼が実際に権力を得た後の事、すなわち現実のものとなる事のないよう願うばかりです。もう手遅れかもしれませんが。さて。
話の前提として、議会の支配権を失い、また国民からの支持も無く、既に死に体の現政権の有り様を見れば、その後継と見做されるだろう民主党の候補にはバックグラウンドにおける著しい不利があり、例年のように双方の候補者個人の評価が同程度であれば共和党候補が勝利するだろう事は疑いようの無いところなのであります。それでも個人に突出した人気があれば話は別なのでしょうが、現時点での有力候補たるHillary ClintonやBernie Sandersらには元々さほど支持が期待されるわけでもなく、それどころかおそらく筆頭だろうHillaryは体力や不祥事を巡って始まる前から色々と危ぶまれる始末。加えてオバマ大統領の後援もマイナスになりかねない、とあっては期待しろという方が無理があるでしょう。
従って、共和党の候補者選定が事実上の大統領選と位置づけられる結果、民主党の候補者数人に対し共和党では各派色物取り混ぜて20人以上の候補者が乱立し、毎日のように各候補者の発言が民主党の候補者はおろか現職の大統領すらも押しのけて各種報道を占拠している状態なわけです。来年以降の米国の政策方針に直結するのだから関心が寄せられるのは当然だし、各候補者は宣伝になるから自重する筈もない、とあって全く歯止めがかからないのは当然と言えば当然の話。とはいえ、現時点では何の決定権も無いのだから迷惑になる向きも多かろうと思うし、第三者的には違和感を感じるとともに、余計な争いの種になっているのを見るにつけ鬱陶しくも感じられる所です。が、おそらくは仕方ない事なのでしょう。
と、そこまではいいのです。問題は、その共和党候補者、信じ難い事にその筆頭であり、従って現時点で次期大統領の可能性が最も高いとされるDonald Trumpの言動が明らかに常軌を逸しており、公的立場に無い者のそれにも関わらず米国の立場に多大な影響を及ぼしているところにあります。
特に移民問題とイスラム原理主義組織への対処について、思想・人種に基づく一律の強制排除を公約に掲げた点などは、明らかに違法性を帯び、かつ非倫理的と見做されるものであって、およそ現代社会において到底受け入れられないだろう酷いものでした。仮に倫理面には目を瞑るとしても、そもそも実現可能性は無きに等しく、現実的ですらありません。不法入国者全員の強制送還やイスラム教徒の入国禁止など、どのような手段を持って可能とするのか、想像すら困難です。過去の宗教迫害よろしく、コーランを使って踏み絵のような事でもするのでしょうか。コーランを焼いた、と噂が流れるだけで暴動が起き、風刺絵を公表しただけで暗殺が呼びかけられる現実を前にしてのそのような措置を主張するとは、とても正気とは思えません。
にも関わらず、その正気ではない政策が、来年以降に米国の国策として実行される事が公約され、既定路線に乗りつつあるわけです。しかしその元は現時点では一般人の発言につき、公的立場にあれば当然に課されるべき抑制すらままならず、結果国際的な対立に発展し、ミクロな迫害・排斥を誘引し、各企業や政府、個人が火消しや自衛に追われる、という。暴動やテロの発生も当然に懸念されます。洒落になりません。
元々、Trump氏はその短慮かつ傲慢な性格で知られた人物です。何処までも自己中心的なその振る舞いに、他者への理解や調和、融和といったリベラルな要素は全くなく、おそらくは概念自体が存在しないのだろうと皮肉られてきました。控えめに言っても、自由主義の多民族国家の指導者にふさわしいとは思われない類いの精神を持ち、大統領選の有力候補になった現状を想像していた人はおそらく殆どいなかっただろう人物です。加えて元々政治的な素養は皆無、どころか知識人ですらありません。軍人でもない。富豪であり、有名人ではあるものの、それだけの、単なる一般人であって、法や政治、およそ公的な立場に求められる知識、見識、経験は一般人のそれと何ら変わりない素人です。諸々の偏見も甚だしく、その傲慢な性格と相俟って、明らかに誤った認識とそれに基づく行動を周囲の協力を得て修正もしくは抑制する事すら困難。その、素人相応の振る舞いを続けるだけの彼が、現時点で米国の次期大統領の最有力候補である、という事実が、今でも理解出来ない、という人は少なくないでしょう。
もっとも、そのような人物とその振る舞いは当然にごくありふれたものであり、それだけにその狭い見識や、衝動的で短慮な言動は一般人にも理解しやすく、従って一般に共感を得やすい面はあって、それによって他の候補と差別化され、支持を得ている面もあるのでしょう。しかしそのような人物は、ごく小さなコミュニティですら不和と衝突をもたらし、時に破壊してしまう事も珍しいものではありません。それがよりにもよって米国の最高意思決定機関に就き、同様の独善的かつ自己中心的で明らさまに排他的な性格に従ってその権限を振りかざし、如何に破滅的だろうと実行出来てしまう、という事がどのような帰結をもたらすのか。その想像するだけでも悲惨なというか、非現実的さに目眩がするのです。対外的には無論、米国内でも暴力的な衝突の頻発すら有り得るでしょう。
ただ、ここ最近の発言は明らかにタブーの域に踏み込んでいますから、流石に容認出来ないとして致命的に支持が離れる可能性もあるのかもしれません。しかし、Ted Cruzら他の共和党候補の状況を見るに、まだまだこれで終わるとは思えないのがまた。Jeb Bushは言うに及ばずですし。とはいえ候補者レースはまだまだ続きます。従ってTrumpの舌禍も、さらに過激の度合いを強めつつ続くでしょう。次は何か。お決まりの人種差別でしょうか。ロシアや中国への宣戦布告でしょうか。それとも核攻撃の脅迫あるいは行使でしょうか。気に入らないものは排除するのみ、という点で一貫するTrumpならば、きっと安易にそれを口にし、その時に実行が可能ならばそうしてしまうのでしょう。第三者としては、それが、彼が実際に権力を得た後の事、すなわち現実のものとなる事のないよう願うばかりです。もう手遅れかもしれませんが。さて。
11/24/2015
[IT] DELL製PCにSuperfish類似のセキュリティ無効化の仕込みが発覚
DELLよお前もか、と落胆した人は多かろうと思うわけです。
DELL製の複数のPC製品に、以前大惨事を引き起こしたLenovoのSuperfishと同様のバックドアが仕込まれていた事が発覚したそうです。早速Superfish2.0とか呼ぶ向きもチラホラ。
具体的には、SSL等の秘匿化に用いられる証明書の中にeDellRootという名前のルート証明書を登録し、これで署名された通信を全て信頼する設定にする一方、本来発行者側のみが保持するはずの秘密鍵もローカルに保持し、これによって任意の通信を信頼するものに変換出来る構造にしていた、というものです。要するにセキュリティが完全に無効化されて外部から弄り放題。証明書を入れ替えもしくは発行して、さらに悪用を容易にする事も可能とされています。最悪ですね。
対象は調査中との事ですが、Inspiron5000、XPS15、XPS13で既に確認されているようです。
これは勿論、DELLが故意で仕込んだものです。目的は、サポートを充実させるため、としていて、実際これによって遠隔操作等でサポートを行う事も可能ではあるのですが、そのためだけに入れるというには目的に比して色んな意味でリスクが大きすぎますし、建前な事は明白ですね。NSA等の監視目的か、商業目的か、いずれにせよ何らかの情報すなわち、個人情報や機密の取得を目的にしていただろう事は容易に想像されるところであって、少なくとも大多数は既にそのように認識しているわけです。万が一そのような意図が無かったとしても、その種の目的に悪用可能な事が明らかな時点で大差無いわけですけれども。
一応、現時点ではSuperfishで見られたような広告等への悪用は確認されていないとの事なのですが、気休めにもなりません。折角諸々の個人情報窃取の露見を通じてLenovoが信用を決定的に失って凋落し、相対的にDELLを含む競合メーカーにシェアが移りつつあった所に発覚した本件、まさかの自殺行為と言えるわけですが、さてユーザーはどう受け止めるのでしょうか。自分で自分の首を締めるのは勝手ではあるのですが、ユーザーに取っては困った話なのです。
個人的には、LinuxがメインOSかつ自作が大半につき実際の所影響はないのですけれども、それでも古くて対象外ながらDELL製のPCも保有してはいますし、気分はよろしくありませんね。別に信じていたわけではありませんが、それでもLenovoよりは信頼出来るだろうと思っていました。誠に残念です。
Two Dell laptop models are shipping with a Superfish-style certificate hack
[関連記事 [IT] Lenovo製PCのスパイウェアsuperfish疑惑確定]
DELL製の複数のPC製品に、以前大惨事を引き起こしたLenovoのSuperfishと同様のバックドアが仕込まれていた事が発覚したそうです。早速Superfish2.0とか呼ぶ向きもチラホラ。
具体的には、SSL等の秘匿化に用いられる証明書の中にeDellRootという名前のルート証明書を登録し、これで署名された通信を全て信頼する設定にする一方、本来発行者側のみが保持するはずの秘密鍵もローカルに保持し、これによって任意の通信を信頼するものに変換出来る構造にしていた、というものです。要するにセキュリティが完全に無効化されて外部から弄り放題。証明書を入れ替えもしくは発行して、さらに悪用を容易にする事も可能とされています。最悪ですね。
対象は調査中との事ですが、Inspiron5000、XPS15、XPS13で既に確認されているようです。
これは勿論、DELLが故意で仕込んだものです。目的は、サポートを充実させるため、としていて、実際これによって遠隔操作等でサポートを行う事も可能ではあるのですが、そのためだけに入れるというには目的に比して色んな意味でリスクが大きすぎますし、建前な事は明白ですね。NSA等の監視目的か、商業目的か、いずれにせよ何らかの情報すなわち、個人情報や機密の取得を目的にしていただろう事は容易に想像されるところであって、少なくとも大多数は既にそのように認識しているわけです。万が一そのような意図が無かったとしても、その種の目的に悪用可能な事が明らかな時点で大差無いわけですけれども。
一応、現時点ではSuperfishで見られたような広告等への悪用は確認されていないとの事なのですが、気休めにもなりません。折角諸々の個人情報窃取の露見を通じてLenovoが信用を決定的に失って凋落し、相対的にDELLを含む競合メーカーにシェアが移りつつあった所に発覚した本件、まさかの自殺行為と言えるわけですが、さてユーザーはどう受け止めるのでしょうか。自分で自分の首を締めるのは勝手ではあるのですが、ユーザーに取っては困った話なのです。
個人的には、LinuxがメインOSかつ自作が大半につき実際の所影響はないのですけれども、それでも古くて対象外ながらDELL製のPCも保有してはいますし、気分はよろしくありませんね。別に信じていたわけではありませんが、それでもLenovoよりは信頼出来るだろうと思っていました。誠に残念です。
Two Dell laptop models are shipping with a Superfish-style certificate hack
[関連記事 [IT] Lenovo製PCのスパイウェアsuperfish疑惑確定]
11/22/2015
[note] Lenovo製PCのBIOS更新で無線LANカード不適合エラーにより起動不能に
瑣末な話で恐縮なのですが。 以前Wifiカードを増設したノートPCで、それ絡みのちょっとしたトラブルがあったのでメモ。
何かというと、当該PCは5年位前に購入したThinkpad L512なのですけれども、時折フリーズするようになったのです。で、その対策をあれこれ試行している中で、LenovoからリリースされているBIOSのバージョンが結構上がっていた事に気づき、電源管理面等で安定性が上がる事を期待して試しに適用してみたところ、再起動時に増設したWifiカードがホワイトリストに載ってない、としてBIOS起動時にエラーが出て立ち上がらなくなってしまったのです。うぎゃー。
BIOSのバージョンは、元が1.35で、新しく入れたのは1.39でした。当該WifiカードはRTL8188CEBチップ を使ったもので、同じThinkpadシリーズのE530ではRTL8188CEが純正品として搭載されている事もあって互換性は十分な筈だったのですが、ここ2,3年の間に各機種それぞれ厳密に純正品でなければ動かせないようにする措置が採られてしまったようです。なんて余計な事を。
この種の制限はユーザの自由を奪うものですし、故障等の際、純正品が入手困難な場合には修理が困難になる等、致命的な問題を起こしかねないのですから、不具合の防止のため、現実的に問題がある場合に限って例外的に許容されるべきものな筈です。しかるに、今回の場合は、別機種とはいえ同ブランド内の類似製品で正式採用されている純正品と同系統のチップにつき、少なくとも互換性の面で不具合など起こりようがないケースなわけで、これは正当化し得ないように思われます。誠に遺憾な限り。
メーカー各社揃ってPC事業が不振ないし存亡の危機にある昨今、利益率の高い純正品の販売ルートを保護し、互換品を潰すべくこの種の制約を入れたがる、とそういう事情は嫌というほどわかるのですけれども、これは明らかにやりすぎです。あくまで建前に合致する範囲ですべきものですね。修理や整備も自由に出来ない、或いは過分に費用がかかる、という事は、長期運用上のデメリットが大きいという事に他なりません。そのような認識が広まれば、法人等の純正品を買うようなユーザはなおさら購入を避けるようになるでしょう。それは本末転倒というものです。ユーザに喧嘩を売るというか、大多数のユーザから反感を買うだろうやり方も極めて不適切に思われます。スパイウェアの連発といい、Lenovoの事業方針自体に不信感と疑問を抱かざるを得ないのです。今更な気もしますけれど。
・・・と、それなり以上に憤りつつ、 起動しないものは仕方がないので、一旦Wifiカードを外して起動し、念の為準備しておいた元バージョンのBIOSイメージを使ってBIOSを元に戻し、しかる後にカードを挿し直して復旧したのでした。勿論元通りにはなったのですけれども、酷い徒労感が残りました。BIOSの更新には慎重の上にも慎重であるべき、と改めて思い知った次第なのです。当たり前の話ですけれどもね。とほほ。
[関連記事 [note] Lenovo製ノートPCに汎用wifiカードを増設]
何かというと、当該PCは5年位前に購入したThinkpad L512なのですけれども、時折フリーズするようになったのです。で、その対策をあれこれ試行している中で、LenovoからリリースされているBIOSのバージョンが結構上がっていた事に気づき、電源管理面等で安定性が上がる事を期待して試しに適用してみたところ、再起動時に増設したWifiカードがホワイトリストに載ってない、としてBIOS起動時にエラーが出て立ち上がらなくなってしまったのです。うぎゃー。
BIOSのバージョンは、元が1.35で、新しく入れたのは1.39でした。当該WifiカードはRTL8188CEBチップ を使ったもので、同じThinkpadシリーズのE530ではRTL8188CEが純正品として搭載されている事もあって互換性は十分な筈だったのですが、ここ2,3年の間に各機種それぞれ厳密に純正品でなければ動かせないようにする措置が採られてしまったようです。なんて余計な事を。
この種の制限はユーザの自由を奪うものですし、故障等の際、純正品が入手困難な場合には修理が困難になる等、致命的な問題を起こしかねないのですから、不具合の防止のため、現実的に問題がある場合に限って例外的に許容されるべきものな筈です。しかるに、今回の場合は、別機種とはいえ同ブランド内の類似製品で正式採用されている純正品と同系統のチップにつき、少なくとも互換性の面で不具合など起こりようがないケースなわけで、これは正当化し得ないように思われます。誠に遺憾な限り。
メーカー各社揃ってPC事業が不振ないし存亡の危機にある昨今、利益率の高い純正品の販売ルートを保護し、互換品を潰すべくこの種の制約を入れたがる、とそういう事情は嫌というほどわかるのですけれども、これは明らかにやりすぎです。あくまで建前に合致する範囲ですべきものですね。修理や整備も自由に出来ない、或いは過分に費用がかかる、という事は、長期運用上のデメリットが大きいという事に他なりません。そのような認識が広まれば、法人等の純正品を買うようなユーザはなおさら購入を避けるようになるでしょう。それは本末転倒というものです。ユーザに喧嘩を売るというか、大多数のユーザから反感を買うだろうやり方も極めて不適切に思われます。スパイウェアの連発といい、Lenovoの事業方針自体に不信感と疑問を抱かざるを得ないのです。今更な気もしますけれど。
・・・と、それなり以上に憤りつつ、 起動しないものは仕方がないので、一旦Wifiカードを外して起動し、念の為準備しておいた元バージョンのBIOSイメージを使ってBIOSを元に戻し、しかる後にカードを挿し直して復旧したのでした。勿論元通りにはなったのですけれども、酷い徒労感が残りました。BIOSの更新には慎重の上にも慎重であるべき、と改めて思い知った次第なのです。当たり前の話ですけれどもね。とほほ。
[関連記事 [note] Lenovo製ノートPCに汎用wifiカードを増設]
11/18/2015
[note] Win10メジャーアップデートの適用とCortanaの無効化
先日リリースされたWindows10のメジャーアップデート[1511 10586]を入れてみました。問題が無いわけが無いだろう事は分かり切っているのですけれども、サブのテスト用PCで実験がてらということで。
で。やってみればわかるんですがこれ、アップデートと銘打たれてはいるものの、その実はOSのアップグレードと同等のものなのです。データの取得には一部ファイルの取得とはとても思えない位に時間がかかるし、実行時には再起動後にアップグレードの際と同じ円環のプロセス進行画面が表示され、ファイルのコピーやら設定やら、これまたアップグレードの時と同様に一時間単位の時間がかかります。当然その間は作業不能になるので、実行のタイミングには要注意。気軽に実行したら業務が止まった、とか洒落になりませんから。
とはいえ、基本構成の大部分は同じなため、windows7,8.1からのアップグレードの時のような互換性欠如による不具合は基本起こらない筈なわけで、さほど身構える必要はないものとも思われるところですけれども。実際、私の場合は時間はかかったものの、それ以外には特に問題なく完了しました。
しかしそんなもの成功して当たり前の話なのであって。windows10のコンセプトからすれば、当然色々と罠が仕込まれているだろう事は明らかだし、面倒なのはここからです。何はともあれ真っ先にすべきは当然にプライバシー関連の確認、という事で色々見てみたら案の定、今回の更新の目玉であるところの公式スパイウェアCortanaに関連する項目や通知関連の設定がリセットされ、プライバシー侵害機能が復活してしまっていました。という事で面倒に思いつつ設定項目を全て再確認し、Onに戻っていた項目を全てOFFに。後、以前対処した外付けモニタタイムアウト設定の項目が非表示に戻っていたので再度レジストリを弄って復活。さらに、タイルの色が彩度の高い下品な青に変更になっていたのでこれも変更。これでCortana以外は概ね元通りです。
で、そのCortanaですけれども、私は使わないので即無効にしてしまいました。当然ながらMicrosoftが基本機能と称して使用を強制するアプリにつき設定画面上には項目が存在しませんので、実行ファイルのフォルダをリネームして起動できないようにする方法で強制的に。手順は以下。
リネームに際しての注意点として、フォルダ内のプログラムが実行されているとフォルダのリネームが出来ませんので、その前にCortanaを止めておく必要があります。が、 Cortana等の基本的なプロセスは強制終了させても直ぐに勝手に復活してしまうので、復活するまでの僅かな時間の間にリネームをする必要があります。面倒ですが、これ以上簡単な方法は無いようなので仕方ない。
<Cortana無効化手順>
0. タスクバー上の検索ウィンドウを非表示に
1. タスクマネージャ起動、併せて管理者権限付でコマンドプロンプトも起動
2. コマンドプロンプト上でシステムアプリフォルダ(C:\Windows\SystemApps等)へ移動
3. フォルダ名にCortanaが含まれるフォルダをリネームするコマンドを準備(まだ実行はしない、というか実行してもリネームに失敗する)
(リネームコマンド例)
>ren Microsoft.Windows.Cortana_cw5n1h2txyewy Microsoft.Windows.Cortana_cw5n1h2txyewy.bak
4.タスクマネージャ上、[詳細]タブからSearchUI.exeを選択し、右クリックメニューから[タスクの終了]で終了させる。その直後に3.で準備しておいたコマンドを実行してリネーム。これが成功すればOK
以上です。なお、Edgeも同様にタスクマネージャ上から終了させ、復活する迄の間にCortanaと同じくシステムアプリフォルダ内のEdgeが名前に含まれるフォルダをリネームすれば無効に出来ます。ご参考まで。
しかし面倒極まりない。結局、私の場合はアップグレードの恩恵は何一つとしてなく、むしろ元に戻すためだけにこれだけ手間をかけさせられた事になるわけで、極めて遺憾に思う次第です。毎度こんな手間がかかるというのなら、win8.1に戻した方が良いだろうかとも思うわけですが、さて。なお、当初アップグレードした2台の内、win7proから上げた分は既に元に戻しています。事前に取っておいたパーティションイメージで上書きして。なので、残る1台だけが今回の作業対象だったわけですが、それでもこれだけ面倒だとね。1台位なら、と残すべきか、戻してスッキリすべきか。うーん。今回は一回目なので、とりあえず様子を見る事にします。というわけで、今回はこれでおしまい。
[関連記事 [note] Win10アップグレードという名の地雷を踏み抜いてみました]
[関連記事 [note] Win10のモニタOFFタイムアウト設定を無視する現象の修正方法]
2016年8月にリリースされたAnniversary Update(1607)では、Cortanaの仕様が変更されています。これに伴い、上記手順のうち、4.で停止させるプログラムは、[詳細]中のSearchUI.exeではなく、[プロセス]中のCortanaアプリになります。
[続き記事 [note] Win10のAnniversary Update(1607)の適用とバックグラウンドタスク等の無効化]
で。やってみればわかるんですがこれ、アップデートと銘打たれてはいるものの、その実はOSのアップグレードと同等のものなのです。データの取得には一部ファイルの取得とはとても思えない位に時間がかかるし、実行時には再起動後にアップグレードの際と同じ円環のプロセス進行画面が表示され、ファイルのコピーやら設定やら、これまたアップグレードの時と同様に一時間単位の時間がかかります。当然その間は作業不能になるので、実行のタイミングには要注意。気軽に実行したら業務が止まった、とか洒落になりませんから。
とはいえ、基本構成の大部分は同じなため、windows7,8.1からのアップグレードの時のような互換性欠如による不具合は基本起こらない筈なわけで、さほど身構える必要はないものとも思われるところですけれども。実際、私の場合は時間はかかったものの、それ以外には特に問題なく完了しました。
しかしそんなもの成功して当たり前の話なのであって。windows10のコンセプトからすれば、当然色々と罠が仕込まれているだろう事は明らかだし、面倒なのはここからです。何はともあれ真っ先にすべきは当然にプライバシー関連の確認、という事で色々見てみたら案の定、今回の更新の目玉であるところの公式スパイウェアCortanaに関連する項目や通知関連の設定がリセットされ、プライバシー侵害機能が復活してしまっていました。という事で面倒に思いつつ設定項目を全て再確認し、Onに戻っていた項目を全てOFFに。後、以前対処した外付けモニタタイムアウト設定の項目が非表示に戻っていたので再度レジストリを弄って復活。さらに、タイルの色が彩度の高い下品な青に変更になっていたのでこれも変更。これでCortana以外は概ね元通りです。
で、そのCortanaですけれども、私は使わないので即無効にしてしまいました。当然ながらMicrosoftが基本機能と称して使用を強制するアプリにつき設定画面上には項目が存在しませんので、実行ファイルのフォルダをリネームして起動できないようにする方法で強制的に。手順は以下。
リネームに際しての注意点として、フォルダ内のプログラムが実行されているとフォルダのリネームが出来ませんので、その前にCortanaを止めておく必要があります。が、 Cortana等の基本的なプロセスは強制終了させても直ぐに勝手に復活してしまうので、復活するまでの僅かな時間の間にリネームをする必要があります。面倒ですが、これ以上簡単な方法は無いようなので仕方ない。
0. タスクバー上の検索ウィンドウを非表示に
1. タスクマネージャ起動、併せて管理者権限付でコマンドプロンプトも起動
2. コマンドプロンプト上でシステムアプリフォルダ(C:\Windows\SystemApps等)へ移動
3. フォルダ名にCortanaが含まれるフォルダをリネームするコマンドを準備(まだ実行はしない、というか実行してもリネームに失敗する)
(リネームコマンド例)
>ren Microsoft.Windows.Cortana_cw5n1h2txyewy Microsoft.Windows.Cortana_cw5n1h2txyewy.bak
4.タスクマネージャ上、[詳細]タブからSearchUI.exeを選択し、右クリックメニューから[タスクの終了]で終了させる。その直後に3.で準備しておいたコマンドを実行してリネーム。これが成功すればOK
以上です。なお、Edgeも同様にタスクマネージャ上から終了させ、復活する迄の間にCortanaと同じくシステムアプリフォルダ内のEdgeが名前に含まれるフォルダをリネームすれば無効に出来ます。ご参考まで。
しかし面倒極まりない。結局、私の場合はアップグレードの恩恵は何一つとしてなく、むしろ元に戻すためだけにこれだけ手間をかけさせられた事になるわけで、極めて遺憾に思う次第です。毎度こんな手間がかかるというのなら、win8.1に戻した方が良いだろうかとも思うわけですが、さて。なお、当初アップグレードした2台の内、win7proから上げた分は既に元に戻しています。事前に取っておいたパーティションイメージで上書きして。なので、残る1台だけが今回の作業対象だったわけですが、それでもこれだけ面倒だとね。1台位なら、と残すべきか、戻してスッキリすべきか。うーん。今回は一回目なので、とりあえず様子を見る事にします。というわけで、今回はこれでおしまい。
[関連記事 [note] Win10アップグレードという名の地雷を踏み抜いてみました]
[関連記事 [note] Win10のモニタOFFタイムアウト設定を無視する現象の修正方法]
2016年8月にリリースされたAnniversary Update(1607)では、Cortanaの仕様が変更されています。これに伴い、上記手順のうち、4.で停止させるプログラムは、[詳細]中のSearchUI.exeではなく、[プロセス]中のCortanaアプリになります。
[続き記事 [note] Win10のAnniversary Update(1607)の適用とバックグラウンドタスク等の無効化]
11/17/2015
[pol] 泥沼と無謀、暗鬱たるテロ社会は一夜にして成らず
イスラム原理主義テロとの紛争、フランスはもう泥沼ですね。いや、フランスだけではなく、EU圏やロシアも含め、ユーラシア大陸北側の大半がそうなんでしょうけれど。
といって全体を一纏めにすると広すぎて切りがないし、以下ではフランスについての話をしようと思います。まず話の背景として、フランスに限って言えば、元より過去の寛容な移民政策からイスラム教徒が社会の一部となっていたため、Islamic States等のイスラム原理主義の影響が及びやすい環境にあったところ、安易に挑発・対立に踏み込んだ時点でこのような帰結に陥るだろう事は目に見えていました。
直接的には、イスラム教のタブーを軽んじ、挑発同然の安易な批判行為を繰り返し、その報復を受けた雑誌Charlie Hebdoの襲撃事件、その後の対応が問題だったと言えそうです。過去のイスラム原理主義テロ組織との紛争の例を見れば、この種のテロ行為を避ける方法は2通りしか存在しません。すなわち、物理的に隔離するか、実力行為によって完全に殲滅するかです。それ以外の、今回フランスが採ったような容疑者の摘発強化や散発的で不徹底な空爆等の対応では、全く不十分か、効果が得られたとしても一時的なものに留まり、むしろ事態の深刻化を招く事まで含め、およそ全ての帰結が必然だったと言えるでしょう。
この種の、思想信条に基づくテロ組織との敵対関係は、一度生じたが最後、その精神性の故に殆ど永続的に対立し続ける事になるものです。和解云々以前にそもそも交渉の余地もなく、妥協も殆ど期待出来ず、信仰に基づくが故に忘れられる事もない。そのような相手との紛争にあっては、言葉は文字通り無力であり、非難や批判は、対立を生み、あるいは深めはしても、解消は無論、緩和すらも期待出来ないのです。そのような相手に対し、盲目的に対話を求め、隔離や徹底的な殲滅を忌避するに及ぶに至っては、言論はむしろ原因や障害としての面ばかりを帯びる事になるでしょう。
Charlie Hebdoの事件は痛ましいものではありますが、事件以前から度々掲載を繰り返したところの、愚劣な侮辱としか言いようのない表現の数々がその原因になった事は疑いようのない事実であり、それによる挑発、引き起こされたイスラム教徒の敵対感情が現在の環境、今回の事件発生の主要因であった事も否定し難く思われるところです。現代的な自由主義を過信し、前時代的な信仰心を甘く見た自業自得と見る事も可能でしょう。その後の政府の場当たり的な対応にも、事態を甘く捉えていたように見受けられるあたり、言論を全てに優先し、時として現実的な対応を軽んじる国民性の表れのようにも見える気がしなくもありません。あの時に、安易に全面的な連帯を表明してイスラム教徒全体との敵対に踏み出すのではなく、侮辱行為やそれを行った者と一定の距離を置いていれば多少なりと状況は変化したのでしょうか。いずれにせよ、件の事件の時点では個別限定的だった攻撃対象が無差別に移行し、しかもそれが成功してしまった以上、もう取り返しはつかないわけですけれども。
では、フランスは、EU各国は、これからどうなるのか。どうするのか。元々あった2つの選択肢の内、隔離はもはや不可能です。そうすべきとの右翼的な主張は当然のように湧き上がってはいるようですが、既に大量の難民受入れを実行してしまっているし、ここで国境を閉鎖するという事は、難民の大半を殺す事と同義です。それは実質的にホロコーストの再来とも成り得る措置であって、少数ならまだしも、規模が規模だけに躊躇いも大きいでしょうから、そのような中途半端な姿勢で止められるものとは到底思えません。当然、それに伴うテロ組織及び思想の浸透も相当な規模で継続されるでしょう。
一方、もうひとつの選択肢であったところの、Islamic Stateの殲滅はというと、これも怪しいわけです。ISは既に社会に潜伏するテロ組織ではなく、広大な領土とそれに見合うだけの軍事力を備えた国家と呼ぶに不足の無いものになっています。その殲滅には、現在行っているような空爆や遠隔からの拠点攻撃では全く足りない事は明らかであって、数十万人規模の地上戦力の投入によって面制圧的に掃討し、かつ相当期間に渡って占拠もする必要があるでしょう。加えてAssad政権とは対立している事情を考慮すれば、事実上完全な侵略占拠と同レベルのものが求められる事になるわけです。無論、フランス単体にその能力はなく、最低限英米との連合が必要になりますが、既に英米にもその余力はありません。また、Assad政権に協力するロシアの姿勢転換も必須でしょうけれども、その実現も容易ではありません。無謀と評価する他ないでしょう。
泥沼と知りつつ、無理にでも隔離を進め、国内近隣の容疑者摘発を強めるに留まるのか。それとも無謀と知りつつ、中東での殺し合いに突き進むのか。泥沼と無謀、現時点ではどちらも無理筋のようにしか見えず、従ってフランス、ひいてはEU各国には最早テロに怯えつつ徒に人命が失われゆく暗鬱たる時代が訪れるものと強く予想されるところです。では日本はどうか。地政学的な距離からして同様の事態に至る可能性は高くないだろうとはいえ、現政権のポリシーからすれば安易かつ無謀にも巻き込まれていく可能性も無いとは言えず、不安を拭い切れないのが気がかりです。もっとも既に巻き込まれていて、表面化は時間の問題というだけなのかもしれませんけれども。
といって全体を一纏めにすると広すぎて切りがないし、以下ではフランスについての話をしようと思います。まず話の背景として、フランスに限って言えば、元より過去の寛容な移民政策からイスラム教徒が社会の一部となっていたため、Islamic States等のイスラム原理主義の影響が及びやすい環境にあったところ、安易に挑発・対立に踏み込んだ時点でこのような帰結に陥るだろう事は目に見えていました。
直接的には、イスラム教のタブーを軽んじ、挑発同然の安易な批判行為を繰り返し、その報復を受けた雑誌Charlie Hebdoの襲撃事件、その後の対応が問題だったと言えそうです。過去のイスラム原理主義テロ組織との紛争の例を見れば、この種のテロ行為を避ける方法は2通りしか存在しません。すなわち、物理的に隔離するか、実力行為によって完全に殲滅するかです。それ以外の、今回フランスが採ったような容疑者の摘発強化や散発的で不徹底な空爆等の対応では、全く不十分か、効果が得られたとしても一時的なものに留まり、むしろ事態の深刻化を招く事まで含め、およそ全ての帰結が必然だったと言えるでしょう。
この種の、思想信条に基づくテロ組織との敵対関係は、一度生じたが最後、その精神性の故に殆ど永続的に対立し続ける事になるものです。和解云々以前にそもそも交渉の余地もなく、妥協も殆ど期待出来ず、信仰に基づくが故に忘れられる事もない。そのような相手との紛争にあっては、言葉は文字通り無力であり、非難や批判は、対立を生み、あるいは深めはしても、解消は無論、緩和すらも期待出来ないのです。そのような相手に対し、盲目的に対話を求め、隔離や徹底的な殲滅を忌避するに及ぶに至っては、言論はむしろ原因や障害としての面ばかりを帯びる事になるでしょう。
Charlie Hebdoの事件は痛ましいものではありますが、事件以前から度々掲載を繰り返したところの、愚劣な侮辱としか言いようのない表現の数々がその原因になった事は疑いようのない事実であり、それによる挑発、引き起こされたイスラム教徒の敵対感情が現在の環境、今回の事件発生の主要因であった事も否定し難く思われるところです。現代的な自由主義を過信し、前時代的な信仰心を甘く見た自業自得と見る事も可能でしょう。その後の政府の場当たり的な対応にも、事態を甘く捉えていたように見受けられるあたり、言論を全てに優先し、時として現実的な対応を軽んじる国民性の表れのようにも見える気がしなくもありません。あの時に、安易に全面的な連帯を表明してイスラム教徒全体との敵対に踏み出すのではなく、侮辱行為やそれを行った者と一定の距離を置いていれば多少なりと状況は変化したのでしょうか。いずれにせよ、件の事件の時点では個別限定的だった攻撃対象が無差別に移行し、しかもそれが成功してしまった以上、もう取り返しはつかないわけですけれども。
では、フランスは、EU各国は、これからどうなるのか。どうするのか。元々あった2つの選択肢の内、隔離はもはや不可能です。そうすべきとの右翼的な主張は当然のように湧き上がってはいるようですが、既に大量の難民受入れを実行してしまっているし、ここで国境を閉鎖するという事は、難民の大半を殺す事と同義です。それは実質的にホロコーストの再来とも成り得る措置であって、少数ならまだしも、規模が規模だけに躊躇いも大きいでしょうから、そのような中途半端な姿勢で止められるものとは到底思えません。当然、それに伴うテロ組織及び思想の浸透も相当な規模で継続されるでしょう。
一方、もうひとつの選択肢であったところの、Islamic Stateの殲滅はというと、これも怪しいわけです。ISは既に社会に潜伏するテロ組織ではなく、広大な領土とそれに見合うだけの軍事力を備えた国家と呼ぶに不足の無いものになっています。その殲滅には、現在行っているような空爆や遠隔からの拠点攻撃では全く足りない事は明らかであって、数十万人規模の地上戦力の投入によって面制圧的に掃討し、かつ相当期間に渡って占拠もする必要があるでしょう。加えてAssad政権とは対立している事情を考慮すれば、事実上完全な侵略占拠と同レベルのものが求められる事になるわけです。無論、フランス単体にその能力はなく、最低限英米との連合が必要になりますが、既に英米にもその余力はありません。また、Assad政権に協力するロシアの姿勢転換も必須でしょうけれども、その実現も容易ではありません。無謀と評価する他ないでしょう。
泥沼と知りつつ、無理にでも隔離を進め、国内近隣の容疑者摘発を強めるに留まるのか。それとも無謀と知りつつ、中東での殺し合いに突き進むのか。泥沼と無謀、現時点ではどちらも無理筋のようにしか見えず、従ってフランス、ひいてはEU各国には最早テロに怯えつつ徒に人命が失われゆく暗鬱たる時代が訪れるものと強く予想されるところです。では日本はどうか。地政学的な距離からして同様の事態に至る可能性は高くないだろうとはいえ、現政権のポリシーからすれば安易かつ無謀にも巻き込まれていく可能性も無いとは言えず、不安を拭い切れないのが気がかりです。もっとも既に巻き込まれていて、表面化は時間の問題というだけなのかもしれませんけれども。
10/31/2015
[note] Win10で画像を開くアプリを変更する方法について
またまたWindows10のワークアラウンド。色々と不満は多々感じられつつ、様子見程度にサブ機で使い続けているところのWindows10ですけれども、またしても利用の自由を妨げる苛立たしい問題がありまして。その対策を以下メモ。
何かというと、画像ビューアのデフォルト設定についてです。まず前提として、win7,8,8.1等従来のバージョンでデフォルトに設定されていたフォトビューア等がWindows10では置き換えられ、[フォト]アプリがデフォルト設定されるようになっています。で、これの挙動が極めて重いのです。特に初回の起動速度が滅茶苦茶遅い。画像を開いては確認、とかいう作業をしようとすると、ものすごく時間がかかってイライラさせられるわけで、作業効率は無論精神的にも非常によろしくありません。他にも、オンライン連携でプライバシーが侵害される可能性もつきまといます。で、アップグレード直後からそういった諸々が気に入らず、速攻で従来のフォトビューアに切り替え、しばらく使ってきたわけです。
しかし、フォトビューアも完全ではないのです。やはりスピードが問題。画像を開く際、その開こうとする画像のあるフォルダ内の画像全てをサーチして何らかの前処理をしているらしく、そのためフォルダ内に大量の画像がある場合、起動のラグに加え、前後の画像への切り替えが可能になるまでに数秒以上の時間がかかってしまう事があるのです。これでは切り替えた意味がありません。
というわけで、さらに軽量なビューアに切り替えよう、としたのですが・・・。ここでトラブルが発生してしまいました。画像ファイルを開くデフォルトアプリの関連付けが機能しないのです。エクスプローラからダブルクリックして[開く]際のプログラム設定ですね。[右クリック]-[プログラムから開く]-[別のプログラムを選択]で開かれる選択ダイアログ中から選択する際、[常にこのアプリを使って***ファイルを開く]のチェックを入れて選択しても、その時は開けても、以降その関連付けが保存されないのです。再度開こうとすると元のフォトビューアが。ファイルの[プロパティ]-[全般]タプ中の[プログラム:]の項目から[変更]ボタンを押しても同様の選択ダイアログが出てくるのですが、ここから選択変更しても同様。これは一体どうしたことか。
一方、Windows10で新設された設定画面には、デフォルトのアプリを設定する項目があります。[設定]-[システム]-[規定のアプリ]ですね。この中に、[フォト ビューアー]の項目もあります。そこで、恐らくはここの設定と従来のエクスプローラ等からの設定が整合しておらず、前者が優先され後者は無視される状態になっているのかもしれない、と仮説を立て、こちらを変更してみる事にしました。が、こちらで[既定を選ぶ]と表示される選択画面では、そもそもWindows公式のアプリ(フォト、ペイント、Windowsフォト ビューアー等)しか項目に現れず、かつその他のプログラムを選択する項目が存在しません。指定自体が出来ないのです。
という次第で、またしても色々と試行錯誤する羽目になってしまったわけです。結果から言えば、解決しました。レジストリの設定を手動で上書きするのです。ただ、今回は専用のコマンドが用意されているのでregeditを使う必要はありません。以下、pngとjpegの設定を例に手順を。
<1 .="">
1>
何はともあれ、まず現状の確認。プログラムとの関連付けは拡張子毎に行われる仕様になっているのですが、内部ではその拡張子毎に識別子が設定され、この識別子がプログラムと関連付けられています。なので、まずは目的のファイル型について、その拡張子に対応する識別子を確認する必要があります。
具体的には、コマンドプロンプトから以下のコマンドで確認。例はpngの場合。なお、このコマンドは確認のみにつき管理者権限不要ですが、その後の変更作業では必要になるので、コマンドプロンプトはあらかじめ管理者権限付で起動したものを使うのが良いでしょう。
> assoc .png
すると、下記のように拡張子に対応する識別子が表示されます。
.png=pngfile
で、この識別子に関連付けられているプログラムを確認します。下記コマンド。
> ftype pngfile
で、同様にプログラム(実行コマンド)が表示されます。この場合はフォトビューアが設定されていた場合です。
pngfile=%SystemRoot%\System32\rundll32.exe "%ProgramFiles%\Windows Photo Viewer\PhotoViewer.dll", ImageView_Fullscreen %1
これを使いたいプログラムで置き換えてやればいいわけです。例として、Irfanviewの64bit版を指定した時のコマンドを下記。前記の通り、ここの実行には管理者権限が必要ですので注意。当然ながらパスは適宜目的のプログラムが存在する場所に置き換える必要があります。
> ftype pngfile=C:\program\Irfanview\iview440_x64\i_view64.exe %1
成功すれば、下記のように結果がエコーされます。
pngfile=C:\program\Irfanview\iview440_x64\i_view64.exe %1
これで完了。なお、jpegの場合は下記。assocコマンドで確認してみれば分かる事ですが、.jpgも.jpegも共に識別子はjpegfileです。
> assoc .jpg
.jpg=jpegfile
> ftype jpegfile=C:\program\Irfanview\iview440_x64\i_view64.exe %1
jpegfile=C:\program\Irfanview\iview440_x64\i_view64.exe %1
でOK。ただし、設定変更直後は反映されず、フォトビューアで開かれる場合がありました。ただ、その場合もエクスプローラから手動で変更する際にリスト中に設定プログラムが表示されるようになっていて、そこから選んでやれば以降は関連付けが機能しました。ですから、おそらくは一時的なものに過ぎないのでしょうけれども、これも不整合の一環という事でしょうか。何ともグダグダで酷い仕様だと、改めて呆れ果てた次第なのです。
しかしこれ、そもそも何でこんなユーザの自由な使用を妨害する仕様になっているのかと疑念が自然と湧くわけなのですが・・・。といって、まず間違いなくmicrosoftの自社製アプリ強制キャンペーンの一環という事なんでしょうが、これまた酷すぎて論外だと思うのです。アホじゃなかろうかとさえ。開発者なら、自前のツールを使うのはむしろ当然の話でしょうに。
勿論、従来のPCビジネス自体が斜陽を迎えた現在、microsoftとしては生き残りのため、androidやiOS等のようにアプリやサービスで囲い込んで収益を上げる仕組みを作りたい、という意図は分かるのです。が、ユーザが自由に使える事が第一の利点であり存在意義でもあるPCでそれは両立し得ない事は最初から明白なわけで。何故そんな無茶をするのか。最初からそういうものとして普及させるのと、後から強制的に制限する形で導入しようというのでは根本的に違うというのが分からないのでしょうか。いやまあ、それが分かっているからこそ、本件のように黙って強制したり、win10アップグレードのようにあくまで推奨と言いながら実質的に強制するような姑息なやり方を選択しているんでしょうけれども、逆効果だと思うんです。Macの売上が伸びるのもむべなるかな。
というか、本件も場合によっては業務妨害にも当たりうるだろうし、無論独占禁止にもあたるわけですから、法的にも到底許されざる暴挙に違いないのです。個々の問題の深刻さは然程ではなくとも、積もり積もれば致命傷にも成り得ると思うんですが、microsoftはその辺どう考えているんでしょうね?やれやれです。ともあれ、今回はこれでおしまい。
[関連記事 [note] Windows10アップグレードの無効化]
[関連記事 [note] Win10のモニタOFFタイムアウト設定を無視する現象の修正方法]
何かというと、画像ビューアのデフォルト設定についてです。まず前提として、win7,8,8.1等従来のバージョンでデフォルトに設定されていたフォトビューア等がWindows10では置き換えられ、[フォト]アプリがデフォルト設定されるようになっています。で、これの挙動が極めて重いのです。特に初回の起動速度が滅茶苦茶遅い。画像を開いては確認、とかいう作業をしようとすると、ものすごく時間がかかってイライラさせられるわけで、作業効率は無論精神的にも非常によろしくありません。他にも、オンライン連携でプライバシーが侵害される可能性もつきまといます。で、アップグレード直後からそういった諸々が気に入らず、速攻で従来のフォトビューアに切り替え、しばらく使ってきたわけです。
しかし、フォトビューアも完全ではないのです。やはりスピードが問題。画像を開く際、その開こうとする画像のあるフォルダ内の画像全てをサーチして何らかの前処理をしているらしく、そのためフォルダ内に大量の画像がある場合、起動のラグに加え、前後の画像への切り替えが可能になるまでに数秒以上の時間がかかってしまう事があるのです。これでは切り替えた意味がありません。
というわけで、さらに軽量なビューアに切り替えよう、としたのですが・・・。ここでトラブルが発生してしまいました。画像ファイルを開くデフォルトアプリの関連付けが機能しないのです。エクスプローラからダブルクリックして[開く]際のプログラム設定ですね。[右クリック]-[プログラムから開く]-[別のプログラムを選択]で開かれる選択ダイアログ中から選択する際、[常にこのアプリを使って***ファイルを開く]のチェックを入れて選択しても、その時は開けても、以降その関連付けが保存されないのです。再度開こうとすると元のフォトビューアが。ファイルの[プロパティ]-[全般]タプ中の[プログラム:]の項目から[変更]ボタンを押しても同様の選択ダイアログが出てくるのですが、ここから選択変更しても同様。これは一体どうしたことか。
一方、Windows10で新設された設定画面には、デフォルトのアプリを設定する項目があります。[設定]-[システム]-[規定のアプリ]ですね。この中に、[フォト ビューアー]の項目もあります。そこで、恐らくはここの設定と従来のエクスプローラ等からの設定が整合しておらず、前者が優先され後者は無視される状態になっているのかもしれない、と仮説を立て、こちらを変更してみる事にしました。が、こちらで[既定を選ぶ]と表示される選択画面では、そもそもWindows公式のアプリ(フォト、ペイント、Windowsフォト ビューアー等)しか項目に現れず、かつその他のプログラムを選択する項目が存在しません。指定自体が出来ないのです。
という次第で、またしても色々と試行錯誤する羽目になってしまったわけです。結果から言えば、解決しました。レジストリの設定を手動で上書きするのです。ただ、今回は専用のコマンドが用意されているのでregeditを使う必要はありません。以下、pngとjpegの設定を例に手順を。
<1 .="">
1>
何はともあれ、まず現状の確認。プログラムとの関連付けは拡張子毎に行われる仕様になっているのですが、内部ではその拡張子毎に識別子が設定され、この識別子がプログラムと関連付けられています。なので、まずは目的のファイル型について、その拡張子に対応する識別子を確認する必要があります。
具体的には、コマンドプロンプトから以下のコマンドで確認。例はpngの場合。なお、このコマンドは確認のみにつき管理者権限不要ですが、その後の変更作業では必要になるので、コマンドプロンプトはあらかじめ管理者権限付で起動したものを使うのが良いでしょう。
すると、下記のように拡張子に対応する識別子が表示されます。
.png=pngfile
で、この識別子に関連付けられているプログラムを確認します。下記コマンド。
> ftype pngfile
で、同様にプログラム(実行コマンド)が表示されます。この場合はフォトビューアが設定されていた場合です。
pngfile=%SystemRoot%\System32\rundll32.exe "%ProgramFiles%\Windows Photo Viewer\PhotoViewer.dll", ImageView_Fullscreen %1
これを使いたいプログラムで置き換えてやればいいわけです。例として、Irfanviewの64bit版を指定した時のコマンドを下記。前記の通り、ここの実行には管理者権限が必要ですので注意。当然ながらパスは適宜目的のプログラムが存在する場所に置き換える必要があります。
> ftype pngfile=C:\program\Irfanview\iview440_x64\i_view64.exe %1
成功すれば、下記のように結果がエコーされます。
pngfile=C:\program\Irfanview\iview440_x64\i_view64.exe %1
これで完了。なお、jpegの場合は下記。assocコマンドで確認してみれば分かる事ですが、.jpgも.jpegも共に識別子はjpegfileです。
> assoc .jpg
.jpg=jpegfile
> ftype jpegfile=C:\program\Irfanview\iview440_x64\i_view64.exe %1
jpegfile=C:\program\Irfanview\iview440_x64\i_view64.exe %1
でOK。ただし、設定変更直後は反映されず、フォトビューアで開かれる場合がありました。ただ、その場合もエクスプローラから手動で変更する際にリスト中に設定プログラムが表示されるようになっていて、そこから選んでやれば以降は関連付けが機能しました。ですから、おそらくは一時的なものに過ぎないのでしょうけれども、これも不整合の一環という事でしょうか。何ともグダグダで酷い仕様だと、改めて呆れ果てた次第なのです。
しかしこれ、そもそも何でこんなユーザの自由な使用を妨害する仕様になっているのかと疑念が自然と湧くわけなのですが・・・。といって、まず間違いなくmicrosoftの自社製アプリ強制キャンペーンの一環という事なんでしょうが、これまた酷すぎて論外だと思うのです。アホじゃなかろうかとさえ。開発者なら、自前のツールを使うのはむしろ当然の話でしょうに。
勿論、従来のPCビジネス自体が斜陽を迎えた現在、microsoftとしては生き残りのため、androidやiOS等のようにアプリやサービスで囲い込んで収益を上げる仕組みを作りたい、という意図は分かるのです。が、ユーザが自由に使える事が第一の利点であり存在意義でもあるPCでそれは両立し得ない事は最初から明白なわけで。何故そんな無茶をするのか。最初からそういうものとして普及させるのと、後から強制的に制限する形で導入しようというのでは根本的に違うというのが分からないのでしょうか。いやまあ、それが分かっているからこそ、本件のように黙って強制したり、win10アップグレードのようにあくまで推奨と言いながら実質的に強制するような姑息なやり方を選択しているんでしょうけれども、逆効果だと思うんです。Macの売上が伸びるのもむべなるかな。
というか、本件も場合によっては業務妨害にも当たりうるだろうし、無論独占禁止にもあたるわけですから、法的にも到底許されざる暴挙に違いないのです。個々の問題の深刻さは然程ではなくとも、積もり積もれば致命傷にも成り得ると思うんですが、microsoftはその辺どう考えているんでしょうね?やれやれです。ともあれ、今回はこれでおしまい。
[関連記事 [note] Windows10アップグレードの無効化]
[関連記事 [note] Win10のモニタOFFタイムアウト設定を無視する現象の修正方法]
10/24/2015
[note] Ubuntu15.10導入
半期に一度の恒例行事、Ubuntuの新板リリースがまたやって参りました。バージョン15.10、愛称はwily werewolf、ずる賢い人狼さんです。もはや動物ですらありません。Ubuntuは何処へ行こうとしているのか。ままならない現世に別れを告げ、自ら幻想の狭間に消えゆこうとでもいうのでしょうか。好きにすればいいとは思う一方、サポートだけは放り出さないで頂きたいとも思うのです。
ともあれ。ここ数年はもはや殆ど変更らしい変更もなく、ただ惰性でカーネルやアプリのバージョンアップを纏めただけの無意味なものになってしまっている事は周知の通り。リリースノートを見る限り今回もその例に漏れず、特に大きな問題もなかろう、という事でさっさと適用してしまいました。とりあえずサーバとノートPC各一台ずつ。
手順については毎度の如くupdate-managerから適用するだけです。途中で幾つかsambaやsane等の設定を更新するか否か聞かれるのも、差分を確認してそれに否と答えるのもいつもの通り。一時間そこそこで終了します。
変更内容が内容なので、致命的な問題はほぼ無く、使用感にも変化は感じられない位だったわけなのですが、一点だけトラブルがありました。何かというと、サーバの方で起動時にフリーズしたんですね。desktop managerの起動の辺りで。ログイン画面に到達出来ません。
Xが起動しない、という事態には久々に遭遇したので少し焦りましたが、OS自体の起動はしており、端末の切り替えとそこからのコンソールログインは可能でした。なので、以前にも遭遇したgdm周りの問題の類だろうと思い、gdmからlightdmに切り替えてみたら解決、すんなり起動したのです。ちなみに切り替えは下記コマンドで切り替えツールを起動してそこからします。しかる後にsudo service lightdm start。
$ sudo dpkg-reconfigure lightdm
無論、最初からlightdmの場合は問題ありません。従って殆どの場合は関係のない話でしょう。私のサーバについては諸事情によりgdmを使用していたのが災いした、というわけです。gdmを手動設定したのは11.10の頃の話だから、およそ4年前ですか。長く使っていればこういうこともある、と。しかし慣れていれば大した事ではないけれど、そうでない人が遭遇したとすれば普通に壊れたと青ざめるケースなわけで、そんな不具合が当たり前に起こる辺り、何年掛かかろうと一向に普及しないのにも改めて納得せざるを得ません。残念な事ですが仕方ない。普及なんかしなくても、サポートが切れない限り私が使う分には問題もありませんしね。
あと、これはUbuntuに限った問題ではありませんけれども、gtk3の新バージョンでまた色々とモジュールや関数がdeprecatedになったらしく、コンパイル時のワーニングが沢山出て鬱陶しいのと、今回変更になったらしいemacsの配色が非常にケバケバしいのには不満を禁じえません。が、まあそれ位の話で、機能的にはとりあえず問題ないようです。というわけでこれでおしまい。
[関連記事 [note] ubuntu15.04、ほぼ無意味な感じの新版]
[関連記事 [note] ubuntu起動時のフリーズ修正]
ともあれ。ここ数年はもはや殆ど変更らしい変更もなく、ただ惰性でカーネルやアプリのバージョンアップを纏めただけの無意味なものになってしまっている事は周知の通り。リリースノートを見る限り今回もその例に漏れず、特に大きな問題もなかろう、という事でさっさと適用してしまいました。とりあえずサーバとノートPC各一台ずつ。
手順については毎度の如くupdate-managerから適用するだけです。途中で幾つかsambaやsane等の設定を更新するか否か聞かれるのも、差分を確認してそれに否と答えるのもいつもの通り。一時間そこそこで終了します。
変更内容が内容なので、致命的な問題はほぼ無く、使用感にも変化は感じられない位だったわけなのですが、一点だけトラブルがありました。何かというと、サーバの方で起動時にフリーズしたんですね。desktop managerの起動の辺りで。ログイン画面に到達出来ません。
Xが起動しない、という事態には久々に遭遇したので少し焦りましたが、OS自体の起動はしており、端末の切り替えとそこからのコンソールログインは可能でした。なので、以前にも遭遇したgdm周りの問題の類だろうと思い、gdmからlightdmに切り替えてみたら解決、すんなり起動したのです。ちなみに切り替えは下記コマンドで切り替えツールを起動してそこからします。しかる後にsudo service lightdm start。
$ sudo dpkg-reconfigure lightdm
無論、最初からlightdmの場合は問題ありません。従って殆どの場合は関係のない話でしょう。私のサーバについては諸事情によりgdmを使用していたのが災いした、というわけです。gdmを手動設定したのは11.10の頃の話だから、およそ4年前ですか。長く使っていればこういうこともある、と。しかし慣れていれば大した事ではないけれど、そうでない人が遭遇したとすれば普通に壊れたと青ざめるケースなわけで、そんな不具合が当たり前に起こる辺り、何年掛かかろうと一向に普及しないのにも改めて納得せざるを得ません。残念な事ですが仕方ない。普及なんかしなくても、サポートが切れない限り私が使う分には問題もありませんしね。
あと、これはUbuntuに限った問題ではありませんけれども、gtk3の新バージョンでまた色々とモジュールや関数がdeprecatedになったらしく、コンパイル時のワーニングが沢山出て鬱陶しいのと、今回変更になったらしいemacsの配色が非常にケバケバしいのには不満を禁じえません。が、まあそれ位の話で、機能的にはとりあえず問題ないようです。というわけでこれでおしまい。
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