11/22/2015

[note] Lenovo製PCのBIOS更新で無線LANカード不適合エラーにより起動不能に

瑣末な話で恐縮なのですが。 以前Wifiカードを増設したノートPCで、それ絡みのちょっとしたトラブルがあったのでメモ。

何かというと、当該PCは5年位前に購入したThinkpad L512なのですけれども、時折フリーズするようになったのです。で、その対策をあれこれ試行している中で、LenovoからリリースされているBIOSのバージョンが結構上がっていた事に気づき、電源管理面等で安定性が上がる事を期待して試しに適用してみたところ、再起動時に増設したWifiカードがホワイトリストに載ってない、としてBIOS起動時にエラーが出て立ち上がらなくなってしまったのです。うぎゃー。

BIOSのバージョンは、元が1.35で、新しく入れたのは1.39でした。当該WifiカードはRTL8188CEBチップ を使ったもので、同じThinkpadシリーズのE530ではRTL8188CEが純正品として搭載されている事もあって互換性は十分な筈だったのですが、ここ2,3年の間に各機種それぞれ厳密に純正品でなければ動かせないようにする措置が採られてしまったようです。なんて余計な事を。

この種の制限はユーザの自由を奪うものですし、故障等の際、純正品が入手困難な場合には修理が困難になる等、致命的な問題を起こしかねないのですから、不具合の防止のため、現実的に問題がある場合に限って例外的に許容されるべきものな筈です。しかるに、今回の場合は、別機種とはいえ同ブランド内の類似製品で正式採用されている純正品と同系統のチップにつき、少なくとも互換性の面で不具合など起こりようがないケースなわけで、これは正当化し得ないように思われます。誠に遺憾な限り。

メーカー各社揃ってPC事業が不振ないし存亡の危機にある昨今、利益率の高い純正品の販売ルートを保護し、互換品を潰すべくこの種の制約を入れたがる、とそういう事情は嫌というほどわかるのですけれども、これは明らかにやりすぎです。あくまで建前に合致する範囲ですべきものですね。修理や整備も自由に出来ない、或いは過分に費用がかかる、という事は、長期運用上のデメリットが大きいという事に他なりません。そのような認識が広まれば、法人等の純正品を買うようなユーザはなおさら購入を避けるようになるでしょう。それは本末転倒というものです。ユーザに喧嘩を売るというか、大多数のユーザから反感を買うだろうやり方も極めて不適切に思われます。スパイウェアの連発といい、Lenovoの事業方針自体に不信感と疑問を抱かざるを得ないのです。今更な気もしますけれど。

・・・と、それなり以上に憤りつつ、 起動しないものは仕方がないので、一旦Wifiカードを外して起動し、念の為準備しておいた元バージョンのBIOSイメージを使ってBIOSを元に戻し、しかる後にカードを挿し直して復旧したのでした。勿論元通りにはなったのですけれども、酷い徒労感が残りました。BIOSの更新には慎重の上にも慎重であるべき、と改めて思い知った次第なのです。当たり前の話ですけれどもね。とほほ。

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