で。やってみればわかるんですがこれ、アップデートと銘打たれてはいるものの、その実はOSのアップグレードと同等のものなのです。データの取得には一部ファイルの取得とはとても思えない位に時間がかかるし、実行時には再起動後にアップグレードの際と同じ円環のプロセス進行画面が表示され、ファイルのコピーやら設定やら、これまたアップグレードの時と同様に一時間単位の時間がかかります。当然その間は作業不能になるので、実行のタイミングには要注意。気軽に実行したら業務が止まった、とか洒落になりませんから。
とはいえ、基本構成の大部分は同じなため、windows7,8.1からのアップグレードの時のような互換性欠如による不具合は基本起こらない筈なわけで、さほど身構える必要はないものとも思われるところですけれども。実際、私の場合は時間はかかったものの、それ以外には特に問題なく完了しました。
しかしそんなもの成功して当たり前の話なのであって。windows10のコンセプトからすれば、当然色々と罠が仕込まれているだろう事は明らかだし、面倒なのはここからです。何はともあれ真っ先にすべきは当然にプライバシー関連の確認、という事で色々見てみたら案の定、今回の更新の目玉であるところの公式スパイウェアCortanaに関連する項目や通知関連の設定がリセットされ、プライバシー侵害機能が復活してしまっていました。という事で面倒に思いつつ設定項目を全て再確認し、Onに戻っていた項目を全てOFFに。後、以前対処した外付けモニタタイムアウト設定の項目が非表示に戻っていたので再度レジストリを弄って復活。さらに、タイルの色が彩度の高い下品な青に変更になっていたのでこれも変更。これでCortana以外は概ね元通りです。
で、そのCortanaですけれども、私は使わないので即無効にしてしまいました。当然ながらMicrosoftが基本機能と称して使用を強制するアプリにつき設定画面上には項目が存在しませんので、実行ファイルのフォルダをリネームして起動できないようにする方法で強制的に。手順は以下。
リネームに際しての注意点として、フォルダ内のプログラムが実行されているとフォルダのリネームが出来ませんので、その前にCortanaを止めておく必要があります。が、 Cortana等の基本的なプロセスは強制終了させても直ぐに勝手に復活してしまうので、復活するまでの僅かな時間の間にリネームをする必要があります。面倒ですが、これ以上簡単な方法は無いようなので仕方ない。
0. タスクバー上の検索ウィンドウを非表示に
1. タスクマネージャ起動、併せて管理者権限付でコマンドプロンプトも起動
2. コマンドプロンプト上でシステムアプリフォルダ(C:\Windows\SystemApps等)へ移動
3. フォルダ名にCortanaが含まれるフォルダをリネームするコマンドを準備(まだ実行はしない、というか実行してもリネームに失敗する)
(リネームコマンド例)
>ren Microsoft.Windows.Cortana_cw5n1h2txyewy Microsoft.Windows.Cortana_cw5n1h2txyewy.bak
4.タスクマネージャ上、[詳細]タブからSearchUI.exeを選択し、右クリックメニューから[タスクの終了]で終了させる。その直後に3.で準備しておいたコマンドを実行してリネーム。これが成功すればOK
以上です。なお、Edgeも同様にタスクマネージャ上から終了させ、復活する迄の間にCortanaと同じくシステムアプリフォルダ内のEdgeが名前に含まれるフォルダをリネームすれば無効に出来ます。ご参考まで。
しかし面倒極まりない。結局、私の場合はアップグレードの恩恵は何一つとしてなく、むしろ元に戻すためだけにこれだけ手間をかけさせられた事になるわけで、極めて遺憾に思う次第です。毎度こんな手間がかかるというのなら、win8.1に戻した方が良いだろうかとも思うわけですが、さて。なお、当初アップグレードした2台の内、win7proから上げた分は既に元に戻しています。事前に取っておいたパーティションイメージで上書きして。なので、残る1台だけが今回の作業対象だったわけですが、それでもこれだけ面倒だとね。1台位なら、と残すべきか、戻してスッキリすべきか。うーん。今回は一回目なので、とりあえず様子を見る事にします。というわけで、今回はこれでおしまい。
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2016年8月にリリースされたAnniversary Update(1607)では、Cortanaの仕様が変更されています。これに伴い、上記手順のうち、4.で停止させるプログラムは、[詳細]中のSearchUI.exeではなく、[プロセス]中のCortanaアプリになります。
[続き記事 [note] Win10のAnniversary Update(1607)の適用とバックグラウンドタスク等の無効化]