正直ニフティは今それどころじゃないんでしょうけど。容疑は2点。一点は同社提供のWIMAXサービスの宣伝時における初期手数料の二重価格表示による優良誤認、もう一点は競合するヤマダ電機との他社比較部分の虚偽表示による有利誤認。いずれも景品表示法違反であります。一点目の優良誤認は消費者庁もまずいちいち調査摘発したりしないだろう程度の話ですし、二点目の虚偽表示が致命的だったんでしょうね。多分にヤマダ電機の関係者からの告発があったんじゃないかとも推測されるところです。
しかし、他社比較には有利誤認的な表現はつきものとは言っても、本件のように明らかに嘘とわかる表示は珍しく思われるところです。普通は、他社のものは弱点を強調し、自社のものは逆に有利な点だけを表示するだとか、あくまで嘘ではなく誇張の程度に止めるものなわけですが、何故こんな無茶をやらかしたのか。ありそうな理由としては、往々にしてニフティのような大手メーカー系のプロバイダは価格競争力が低く、それを補おうとして越えてはいけない一線を越えてしまった、とかそういう経緯が浮かびますが、どうなんでしょう。まあ富士通系だし、具体的な経緯がどうあれ、結局のところは目先の利益に目が眩んだって話なんでしょうけど。
ともあれ、紛れもない犯罪ではあるし、その摘発が偶々危機的なトラブルの最中に重なったとは言っても完全に自業自得、同情の余地のかけらも感じられません。内容も悪質な部類ですし。ただ、影響の範囲はさほど広くもなく、被害の程度も深刻にも見えませんから、責任者は早々に首になるなりして、あとヤマダ電機にはきっちり賠償もすれば概ね済む話かなとも思います。それより障害の方が。。。ひとまず復旧はしたようですが、後始末が少なくとも本件とは比べ物にならない位に大変だろう事は確実、さてどうなることやら。当たり前の話ですが、悪い事はするもんじゃありませんね。
消費者庁、「@nifty WiMAX」の広告に料金過小表示などがあったとして措置命令
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