6/12/2012

[biz] Google Books、仏で和解

著作権無視のオプトアウト方式を採り、世界中の非難を浴びる形で一時議論の的になったものの、既に世の中からは忘れられてしまい、何となくもうこのまま消滅するのかなと思われていたGoogleの電子書籍プロジェクト、Google Booksが今になって進展を見せたとか。場所はフランス、出版社及び著作者の各団体が提起していた訴訟を取り下げ、著作物のGoogle上での電子出版に対し全面的な管理権限を持つ仕組みを導入する事に同意したんだそうで、要するに著作権者側の勝利という事ですね。

結果自体は至極当然と言うべきでしょう。元々本件は、絶版だからと言って著作権が切れてもいない本をオプトアウトで勝手にオンラインに流そうとしたGoogleの方が無茶苦茶だったわけで、むしろ何故この合意に至るまでにかような面倒と時間を費やしたのか理解し難いところです。実際その間にAppleはRetina搭載のiPadやiPhone、最近ではMacも投入し、storeの拡充と併せて着々と電子書籍のインフラを掌握しつつあって、もはやGoogleに競合する余地があるかすら疑問と言わざるを得ない状況になってしまっているわけですから。Microsoft的な斜陽化が急速に進んでいると言われるGoogle、本件もその一端のようにも見えて仕方ないんですけれども、さて。

もっとも、日本は方向性すら全く見えない体たらく、完全にカヤの外な話なのだし、どうなろうと所詮は他人事なんですけどね。ソニーあたりがいい加減諦めて撤退するか関連事業をアップルに売りでもすれば話も進むんでしょうけど。

French Publisher Group Strikes Deal With Google Over E-Books