5/17/2015

[pol] 大阪市住民投票、地域の自治権放棄は同意され得るのか

大阪市廃止の是非を決する住民投票が実施されました。無論、部外者が賛否についてどうこう言う筋合いでは無いのですけれども、傍観する立場から思う所を少し。

本件は、政令指定都市である大阪市を廃止し、その代わりに大幅に権限を限定した5つの特別区を設置するというものです。縮減された権限並びにそれに伴う予算については、府が吸い上げる事になります。この特別区は東京版のそれに若干権限を拡大させたような感じですね。

特別区の権限は、東京版に比べれば裁量があるとは言え、政令指定都市のそれとは比較にならない程限定されています。そして、その他の行政機能を担う事になる府政は当然ながら大阪市以外のその他市町村との合議体であるので、特別区に対する諸々の政策は他区域代表の同意無しには決定出来なくなりますから、地域住民の決定権は大幅に縮減されざるを得ません。とりわけ、拒否権が事実上無くなる点は無視し難い変化と言えるでしょう。デメリットのある施策、例えば核廃棄物の処分場や軍事施設を設置するとかいう話が出た時に、各区域は単独で拒否する事が出来なくなってしまうのですね。

予算についても、区外地域と共有する形になります。本来共有というのは一方的なものではなく、区域内から出る分と入る分と双方向の流れが発生する筈なのですが、現時点で大阪市内とそれ以外との間で人口も経済規模も相当な格差がありますから、差し引きで事実上区域内から区外へ予算が流出する形にならざるを得ないでしょう。

というわけで、今回の大阪市廃止及び特別区への移行は、基本的に大阪市民にとっては予算を含めた各種裁量が縮減される、すなわち相当の不利益が発生するものと推測されるのですね。

対して、推進側が掲げるところのメリットであり目的でもある筈なところの府市二重行政の解消による余剰リソースの削減については、全くの零ではないものの、具体的に見てみると微妙な感じです。

まず議会関連のコストについては、大阪市議会が消滅し、各特別区の議会が設置されるわけですが、各区議会の定数次第としか言えませんから、今の所コストが削減されるとも増えるとも判じられません。人口比例で従来と同程度の議席数とするのであれば議員歳費については基本変化なしという事になりますが、一方議会の数は増えるので、その分コスト増と言えるかもしれません。ただ、権限と予算の縮減に伴って区議会の活動量は従来の市議会に比べて少ないものになるでしょうから、その辺との差引きになります。中立的に見れば、殆ど変化なしと仮定して良いかもしれません。また、基本的なインフラ等の住民への行政サービスの面については、原則変化なし。というか変化があってはまずいでしょうし、総じて、不明もしくは変化なしに留まるものと考えるべきかと。

従って、確実かつ有意な変化が期待し得るのは、各種政策のうち、特に府の権限で成される広域的な施策であって、かつ市が独立で同様のものを実施していた部分だけであろうという事になります。これについては確かに市が消滅し、府の権限に一本化される事によって余剰が解消されるでしょう。ただ、具体的に何が、というと、これがまたよくわからないのです。元々、各種の経済的な施策は殆どが市の裁量で実施されて来たらしく、そもそも府の権限で行ったケース自体があまり無いのだそうで。

そういう現状を踏まえて、これからは大阪市とそれ以外の区域に跨るような施策を推進する事で地域経済を発展させたい、とかいう話なら、確かにそういう施策を実施しやすくなる面はあるだろうし、分からないでもないんですが、それは今云々されている二重行政の解消によるコスト削減とは全く別の話なわけで。そもそも現状広域的な施策の実施が困難というわけでもなく、まして大阪市が決定的な障害になっているとも言えない以上、今現在において多大なコストを払ってまで大阪市を廃止する現実的な必要性を説く根拠にはなり得ないものと言わざるを得ないように思われるのです。

結局のところ、行政面でのコストやリソースの削減については、必ずしも期待出来るとは言えないように思われるのですね。一応、他にメリットが無いというわけでもなく、行政システムが若干整理される結果、大阪府全体で見れば行政運営の円滑化が期待出来る面はあるだろう筈なのですけれども、それは上記の通り特別区内住民の裁量すなわち権利の制限・放棄と引き換えになるのであって、言い換えれば犠牲を強いるものなわけです。

そして、決定権はその住民にあるのであって。となれば、通常その過半がみすみす不利益だけを被るような判断を進んで取るものとは考えられません。ですから、成立するとすれば、他ならぬその住民にそれ相応の補償的なメリットがもたらされる必要があるのですね。

で、その補償ですけれども。以前であれば、橋下氏以下の個人・組織的な信用と期待を担保にして空手形を切る事で、いかに怪しく錯覚めいていようとも、少なくとも精神的にはその補償が与えられる形に出来たわけなのですが、数々の失態を経て既にそのような信用は失われ、現実的な補償が必要な状況になっているように見えます。でも、それに代わる何かが提示されているわけではない、と来れば、自ずから結果は推して知るべし。実際、事前調査ではそういう結果になっていました。むしろ賛成派が多くて驚いた後、それはやはり既存の公務員や議会への反感がそれだけ強いという事なんだろうなと納得し、そんなアンチ感情だけで行政システムの解体に踏み切っていいのかと戦慄したりもしたのですが、それはともかく。

以上の様に見てみると、やはり住民に特段のメリットがなく、デメリットは決定的なまでに大きいように思われる本件、可決される見込みは非常に低いだろうと予想せざるを得ないところ、果たして結果はどうなるのか、見物を決め込ませて頂こうかと思う次第なのです。結局、どうなろうと当事者たる地域住民の問題なのですし、社会調査としては興味深いものなのですしね。 さてさて。

(追記)

そして結果は否決。やはり容易に通るものではありませんでした。骨折り損のくたびれ儲け、お疲れ様でした。同時に橋下維新は終了確定。

[続き記事 [pol] 大阪市廃止案否決、橋下氏及び維新の終焉]

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5/14/2015

[biz law] 岡三証券、顧客に嘘の株価を伝え続け元本3割損失させる

岡三証券が馬鹿をやらかしたそうです。仙台支店の営業が、1年以上に渡って顧客に虚偽の株価を伝え続けて損失が拡大するに任せ、最終的には投資額1000万に対し310万の損失が発生していたのを隠し、56万と伝えていたのだそうで。酷い話ですね。

しかし投資先はツイッターやグーグル等海外社の株という事ですが、海外株と言っても株価は検索すれば直ぐに分かるのですし、よくそんな長期間騙し果せたものだと。その辺、被害者は高齢の方らしいですし、自分で確認しようとしないのか、出来なかったという事なんでしょうか。海外ハイテク株は株自体の値動きの激しさに加え為替の変動も加わってリスクは極めて高い部類の資産なのですし、普通は気になるものだと思うんですが、そういう前提知識がそもそも無かったのか、それとも余程営業のやり口が巧妙だったのでしょうか。それにしては露見したきっかけが件の影響の不審な言動というあたりはいささか不可解な気がしないでもないですけれども、それはともかく。

発覚は14年11月、その後被害者が証券・金融商品あっせん相談センターに和解の仲介を申し立て、今も事件は係属中とのこと。

顧客に負わせた被害を賠償する事は当然として。本件は紛うことなき犯罪、それも相当に悪質なものですし、社会的には正式に告訴を受け、司法の裁きを受けるべき案件だと思うのです。岡三証券は「個別の事案につき」とか言って説明すら避ける始末、反省など全くしていない事は明白なのですから。

大体、犯罪に個別も何もあろう筈もないのです。証券会社として絶対にしてはならない犯罪を犯して顧客を裏切り、業界ひいては社会の基礎たる信用を損なった以上、もはや当事者間だけの問題ではなく、社会に対して償うべき責任が発生しているのですから。それは今後ともその業を続けようというのなら最低限果さずには済まされない義務なのであって、あくまで自発的にしないというのなら司法側から摘発がなされるだろう話ではあるんですが、せめてさらに迷惑を重ねる事なく、悔い改め、進んで罪を償いつつ、その経緯と処罰、また更生のために取るべき措置等を公表し、二度と顧客を裏切ることのないように自ら正される事を願う次第なのです。

岡三証券うその株価報告 顧客に1年間

(追記)

とか思ってたら、既にもう手遅れなんだそうで。本件以前にさらに高齢の方に対し、事故により認知能力が低下し判断が殆ど不能であるのをいいことに次々と社債等の取引をさせ、700万以上の損失を負わせたのだそうです。既に訴訟のち和解も成立しているとの事ですが、にもかかわらずこれとは、救えませんね。他にも調べてみたら成年後見の宣告取り消し直後の高齢者にも同様の取引で損失を負わせて訴訟になり、敗訴した前科もあるそうで。この種の高齢者を騙す営業が同社において常態化している事に疑いを入れる余地は無いように思われるところです。なんという反社会企業。

岡三証券、事故で判断力ない80歳女性と取引か

[biz] 赤字2223億で資本消滅、錯乱するシャープ

進退窮まりつつあるシャープの2015年3月期決算が発表されました。2223億の赤字だそうです。よくもこんなに毎年のように赤字を出せるものだと逆に感心してしまいもするわけですが、それはともかく。

周知の通り前期時点で既に累積で欠損が発生していましたから、これが丸々上乗せされる結果、2300億程度の債務超過という事になります。予定ではみずほとMUFJが2000億出資し、さらに減資が総会で承認されれば1200億程が加わりますから、差し引き1100億程残る計算になります。

で、来期の予想は公表されていませんが、今期の損失の主要因であるところの液晶と太陽光発電パネル等の状況が改善する見込みは今の所ありませんし、追加発表された3500人分のリストラ費用等も発生しますから恐らくは赤字で、一部では1000億程度になるものと予想されています。

という事は、来期の損失も合わせると、今回減資と追加出資で拠出される資金は殆ど相殺されて消滅し、債務は消えるものの、同時に資本も無くなる計算になってしまうわけです。勿論設備投資に回る資金なんてありません。従って事業は全く強化されないどころか立て直しすらされず、おそらくは衰退するのみです。シャープの事業はどれも設備投資が切れると競争力が著しく失われるものばかりですから殆ど致命的でしょう。もっともJDIも赤字で共倒れっぽいし、相対的な競争力はさほど変わりないのかもしれませんが、にしてもそれでいいのか、その先はどうするつもりなのかと、見ているこちらの方が困惑させられてしまうわけです。といって、手を打ちたくともこれ以上はもう鼻血も出ないという事なのかもしれませんけれども。

大体、あれだけ削減したここからさらに国内3500国外1500計5000人リストラって。。。この期に及んでそんな人員に余剰がある筈もないし、希望退職だからコアな人材は軒並み流出必至で開発も生産も崩壊する、というか既に崩壊してるでしょう。どうせ生産しても売れないからそれでもいいって事なんでしょうか。だとしたらもう時間の問題、それも長くなかろうと思わざるを得ないわけですが、さて。何処が何を引き取るのかとか、後始末の方を気にしたほうがいいのかもしれませんね。

そういえば、社内の英語公用語化ってその後どうなったんでしょうか。確か研究開発部門が対象でしたっけ。きっとそれで愛想が尽きて去った人もいるんでしょう。今となっては最早どうでもいい話ではありますけれども、あの頃もっと真面目にやってれば少しは違ったのかもね、等とふと思ったりしたのです。

しかし減資の計画を見直した、と言うから見てみれば、非大会社化は非難が強いから1億はやめて5億にするって、この期に及んでそんなどうでもいい体面を気にするというのには唖然としてしまいました。資本金が無くなって事業継続が困難になる事には変わりないし、追加出資額からすれば過半数をみずほとMUFJに握られて、実質的にシャープの決定権は失われ、今後は身売りも切り売りも銀行の思うがまま。その上、当初主目的とした筈の節税効果も失われる、というのですから、無意味というより自爆というか、実質的には銀行に身売りしてそのまま清算手続きに入ったも同然に見えて意味不明なわけなのですが、一体彼らは何がしたかったのでしょうか。多分に個々の人や部門、組織等が夫々に錯乱しつつ場当たり的に保身を図っているだけで組織としての合理的な活動自体が存在しないのかもしれませんが、何にせよ無残なものです。

シャープ最終赤字2223億円 15年3月期、設備の減損かさむ
シャープ、資本金5億円に大幅減資 主力行には優先株2000億円発行

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[biz] 東芝の粉飾、インフラ部門のみ公表最低500億

東芝が大規模な粉飾決算をやらかしていた件、一部ながらようやく数字が出たそうで。と言っても本当に一部の概算だけで、具体的な内容は今以って不明。遅すぎです。たったこれだけの情報を出すのにどれだけかかっているのかと。投資家の不安を和らげるためとかだそうですが、到底信じられません。どうせ舐めて掛かって出すつもりもなかったけれど思ったより非難が強烈だったから慌てて出したってだけなんでしょう。全く以って遺憾な限りです。

ともあれ。発表によれば、現時点では東芝本体のインフラ事業について3年間でおよそ500億の利益が虚偽だった事が判明している、とのこと。インフラ事業というのがどの部門を指しているのか判然としませんが、仮に電力システム社及び社会インフラ社だとすると、概ね売上高の1%程度という事でしょうか。営業利益率の約四分の一で、純利益率を上回る位です。という事で同事業は一気に純損益赤字転落。これは酷い。

当然ながら、その他の部門や子会社については含まれていません。しかし同社自身が調査の必要性を認めている点からして当然そちらも含め手広くやっていた事はほぼ確定だし、額はまだ増える筈なわけで。仮に同じく1%程度の粉飾がなされていたものとすると、電力システム及び社会インフラ、あとコミュニティソリューション周りも一部含むとして、売上高比率は全社売上の四分の一から三分の一程度なので、粉飾額もざっくり三倍〜四倍、1500〜2000億規模と見積もられる事になります。といって実際にはそんな単純なわけもないでしょうけれども、少なくともそれ位は覚悟しておくべきなんでしょう。大きな問題ではないとは到底言い得ない、どころか史上稀に見る規模の粉飾になりそうです。

額もヤバいですが、最も問題だろうのは本件が会社、というか上から下までグループぐるみの犯行なのがほぼ間違いないだろう点でありまして。従って責任の所在もグループ全体に渡ってしまうのだから、夏頃に始まるだろう後始末は大変どころの騒ぎではありません。あまりに悪質だからクビにしないわけにもいかないでしょうし、部門によってはいっそ組織を一旦解散した方が早い、とかいうレベルじゃないでしょうか。総会とかどうなってしまうんでしょう。東芝自身はどうなろうと自業自得ではあるのですが、せめて外部に死人が出ない事を祈ります。いやはや。

東芝、営業益500億円減額も 不適切会計での3年間

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5/11/2015

[biz] 粉飾の東芝、未だ不明の内容を巡って膨れ上がる疑念

周知の通り、東芝で大規模な「不適切な会計処理」が発覚し、その子会社も含むとされる範囲の広さ、また複数年度に渡る期間の長さ等により調査に相当の時間が必要として2015年3月期決算の報告が出来ず、これに伴って無配にもなって大混乱中な件ですけれども。

これ、調査に時間がかかるのは仕方ないとして、問題が発覚してから一ヶ月以上経とうというのに未だに概要すら発表されないというのはどういう事なのでしょう。「不適切な会計処理」、というのはぶっちゃけ粉飾してましたという事なわけで、周囲に著しい影響を与える事は無論、程度によっては会社の存続に関わり得る重大事案なのだから、ステークホルダーは多かれ少なかれ誰しもがその程度を早急に把握する必要がある筈なのですが、第三者による調査だとか色々ヤバげなアクションが聞こえてくるばかりで、肝心な粉飾自体の具体的な内容については全く発せられません。普通はブチ切れるでしょうこれ。高齢の個人株主なんかは心労が酷い事になってそうです。南無。

公式の発表がそんなのだから、外野としては殆ど当てずっぽうな感じながら推測するしかないわけですが・・・。今出ている情報だけからしても、ネズミ一匹、で終わりそうに無い事だけは確実なように思われるところです。とりわけ、主力中の主力であり、ここ数年の安定した好業績を支えていた筈の電力システム社と社会インフラ社が対象に入っている時点で本件の対象になる売上は数兆にも上り、従って仮に粉飾額が売上のコンマ数%弱程度だったとしても数百億の規模に成り得るのだし、他部門や東芝テック等の子会社にも波及しているとの事ですから、もう一桁上も有り得るものと推測されるわけです。もしそうであれば、ここ数年の利益が吹っ飛びかねない、というか実はそんなもの元々ありません、嘘でした、となる結果、その収益の安定性から得てきたところの同社の高評価が丸ごと反転してしまうわけで、東芝という巨大グループ会社の立ち位置自体が崩壊しかねない酷い話になるのですね。信用もガタ落ちです。そもそも犯罪でもあるし、時を同じくして評価を落としているシャープと比較しても非常に悪質と言えるでしょう。

ただ、これは問題の内容が単なる付け替え程度、すなわちおよそ規模としては最小限と想定されるケースの場合の話です。もしそうではなく、例えば特許庁案件のような炎上プロジェクトで隠蔽されていたのが抑えきれなくなって大噴火したとかいう話だとすると、もっと桁違いに酷い事になってしまうのですが、どうなんでしょう。さっぱりわかりません。こういう疑念が膨らむのも、その辺の情報が全く出されない帰結なのですが、その辺東芝はどう考えてるんでしょうか。全く以って遺憾な事と言わざるを得ません。

考えても結論の出ない話はともかくとして。この規模の粉飾が事実であった場合、その後も大変になります。各事業部門の担当、責任者は無論の事、経営陣も丸ごとクビになって、かつ株主から大規模な損害賠償請求訴訟を起こされるだろうのもほぼ確実でしょう。そこに至るまでにも、内部では悪あがき的な言い逃れとか責任の押し付け合いだとか諸々の内紛も普通に発生するでしょうし、社員の方々も大変だろうなと。一応、単なる会計上の処理に留まるとか、経理周りの責任に限定される可能性も無いではないのかもしれませんが、進行基準における費用の過小見積もりなんて、現場の協力が無ければおそらく無理だろうし、まず無いでしょうから。

そういうあれこれの後々支払う事になる被害の甚大さは、粉飾で得られる利益では全く割に合わないものだと、少しでも考えれば分かりそうなものなのですけれども、こうして表面化した以上はもう取り返しは付きませんし、元より自業自得な話、この上は潔く罪を認め、速やかに賠償なり後始末が付けられるよう願う次第です。その前に、まずは早いところ内容を明らかにしてもらわなければならないんですけれども。本当にどうなってるんでしょう。

東芝、全上場子会社の決算発表延期 不適切会計問題で

さらに舐め切った態度が続く事数日。ようやく現時点で判明している分、すなわちインフラ部門の直近3年分の粉飾額が公表されました。500億だそうです。部門売上高の1%強。

[続き記事 [biz] 東芝の粉飾、インフラ部門のみ公表最低500億]

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5/09/2015

[biz] 追い詰められたシャープ、狂気の99%超減資

周知の通り、毎年のように巨額赤字を連発し、財務的に存亡の危機に追い込まれた電機大手シャープが、99%以上の大幅な減資に踏み切る運びになっているそうで。1218億を1億にするという、狂気の沙汰的な減資なんだそうです。

理由は明白、積み上がった債務の返済に充てるという事です。がしかし、当然ながら資本金は株主にとっての会社の主たる価値そのものであって、対外的には資金調達等も含めおよそ全ての営業活動の担保となるべき会社運営の基礎、一言で言えば信用なわけです。それをほぼ0にするいう事は、すなわち信用が無くなるわけで、その意味では倒産と等価ともいうべき、決定的な措置なのですから、単に債務を返済して終わりになる筈もありません。

本社はじめ不動産等の資産は売却済み、工場等もとうの昔に売却乃至抵当に入っている筈な現状、もう目の前の資金を調達出来なければ倒産する他無いところまで追い詰められている、という事なんでしょうけれども、それにしても無茶をするなと思います。驚き半分、呆れ半分といったところでしょうか。

そういう事情は殆ど周知の事実ですし、ともかくとして。本件はこの規模の会社では殆ど前代未聞の措置ではあるわけですが、本当に実現するんでしょうか。減資の法定要件は株主総会での特別決議、すなわち別段の定款の定めがなければ議決権過半数の株主が出席した総会での2/3以上の賛成となります。然るに減資は株主にとっての保有株の換価価値そのものであるところの資本金(及び剰余金)を配当するどころか逆にみすみすほぼ全て放棄する事になるのですから、いくら破綻の危機と言われても、容易に同意が得られるものとは考え難いところです。

とはいえ、現実として資金面で破綻の危機にあるのは間違いないのだから、その回避を図るに当たって他に取りうる手段が無い、として説得が不可能なわけでもないでしょう。ただその説得が容易ではないだろうのが問題なわけで。これが、創業者一族だとか、ある程度大きな割合を持つ大株主が中心なら、手間はかかるけれども個別に交渉すれば何とでもなるのかもしれません。けれども、現在のシャープの株主構成は個人も機関も入り乱れていて、国内の個人だけで4割、外国人も2割にもなっています。決議の成立要件から考えれば、その膨大な個人株主のうち相当割合の出席及び賛成が必要になるわけですが、これはとても個別に説得し得る数ではありません。その達成は控えめに言っても困難で、いっそ至難と言ってもいいもののように思われるところですが、果たしてシャープ経営陣にどれ程の成算があるのでしょうか。少なくとも銀行周りの後押しはあるのでしょうから、数割程度は確保済みなんでしょうけれども。

ともあれ。その成否はひとまず置くとしても、少なくともこの話が出てしまった以上、来週以降シャープ株は紙くず同然の評価を受けるだろう事は必至です。減資すれば、PBRで見れば超絶な割高になってしまうのですし、評価する投資家も大変でしょうね。というか、東証はどうするんでしょう。一応、時価がそれなりにあれば上場継続の可能性もある筈なのですが、予想される諸々の混乱を考えれば、上場廃止にすべき案件だと思うのですけれども。一時的な取引停止は当然として、減資成立後はやはり廃止でしょうか。何せ前例の無い話なので予想しづらいですね。事業の実態面からは先行き復活の可能性が全く無いとも言えない点もその混乱に拍車を掛けるでしょう。さてどうなってしまうことやら。

あと、仮に減資が成立したとして、それで終わりになる筈もなく、その後の営業にも色々と困難があるでしょうから、その行方も気になるところです。とりわけ、資本金が無いも同然なのだから、借金をしなければ当座の資金すらまかなえなくなる点は誰が見てもヤバい、というか紛うことなき自転車操業になってしまうのに問題にならないわけがありません。元々シャープの事業はどれも巨額の設備投資を要し、従って資本のサイクルがとても長く、にも関わらず非常に市場の変動が激しく不安定なものなのだし、安定して黒字を出す事が困難な性質の事業である事は明らかなのです。しかし、減資によって資本金が無くなり、従って当座の運転資金も含めて全て借金によって賄わなければならなくなるがゆえに、その金利の支払い分も含め、安定して黒字を確保する必要があるわけです。でなければ運転資金すら得られないのですから。それに、減資で得られる資金は1200億強、剰余金が2000億強。ここ数年で毎年出す赤字を賄うには全く足りず、しかもこれは本当に最後の手段で、次は無いのです。もはや短期長期問わず、些細な失敗すら許されません。ここ数年の決算を改めて見るまでもなく、この期に及んでそんな理想的な経営が出来るとは到底思えないのですけれども、シャープ経営陣は正気なのでしょうか。

もっとも、個人的には上記のような自転車操業に陥る時点で既に終わっている気もするのですけれども。正直に言ってしまえば、あっという間に資金がショートして即死する未来が見えるかのような。多分に、無理に資金を注ぎこんで延命させたとして、その追加資金も含めて不良債権が増えて、破綻した時の被害が増えるだけなんじゃないかと思うのです。

ならば、いっそ一旦破綻して、再出資を受けるなりして出直す方がましなのでは、とも思うのですが。。。そんなに整理分割されたり海外資本に買収されたりするのが嫌なんでしょうか。嫌なんでしょうね。hong-hiの話も未だに決着してないみたいですし。でもそうだとしても、今現在のSHARPの動きは、どれもあまり意味のない悪あがきに過ぎないように見えますし、このままだと結局は同じ末路に至りそうにも思われるところ、あまり他所に被害を拡大させない内に始末が付けられるよう願います。無論、その辺はどう足掻くも当事者の自由ですし、他人がどうこう言うべき話ではないのですが、話が話だけに、やはり興味は惹かれてしまうのです。本当にどうなるんでしょうね。

シャープ大幅減資、増資で株主持ち分減少も 

(追記)

減資の要件について補足。減資の要件は原則として上記の通りですが、定時株主総会で欠損との相殺をするのであれば普通決議で良い特例があるので、今回はそれを使うという事なんでしょうか。であれば、上記より大幅にハードルが低くはなります。それはそれでいいんですが、もしそうだとすると、シャープの前期における欠損は200億強につき、今年は1000億以上の欠損が発生したという事にもなるわけだし、運転資金を借金で賄う事になるとかの実体面での追い込まれっぷりについては変わりない、というかやっぱり終わってるんじゃないかと。

(追記その2)

2015年3月期の赤字は2000億超。これを穴埋めするため、銀行からの優先株による増資2000億を受け入れ、事実上銀行の管理下に入る運びになりました。減資は5億残す方針に修正。唯一のメリットだった筈の税制優遇すら無くなり、もはや意味不明です。

[続き記事 [biz] 赤字2223億で資本消滅、錯乱するシャープ ]

[過去記事 [biz] hong-hiがシャープ出資契約無効を主張]

5/06/2015

[note] MeMOPad HD7の電源不調に振り回される

デバイスのトラブル記録です。今回は何かというと、2年弱前に購入し、以来時折程度ながら愛用しているタブレット、MeMOPad HD7(ME173X)の電源が突然入らなくなったのです。電源ボタンを長押しするとか、数時間充電するとか、一般に知られている一次的な措置を行ってもうんともすんとも言いません。故障です。しかし保証期間の1年は過ぎているので自前で対処するしかないのです。


ハード面の問題なのは確実なのですが、この種のデバイスのハード面は完全にブラックボックスになっているために外から見ても原因が全くの不明。電源が入らない現象の原因としては、バッテリーの故障、基盤の故障、内部コネクタの接触不良等、色々と有り得るわけですが、さっぱりわかりません。まる2日程充電ケーブルの抜き差し等を繰り返しても変化が見られず、これは腹を決めて分解するしかないかと。

というわけで久しぶりにカバーから取り出してみると、カバーの色が移って随分と汚れてしまっています。少し残念に思う一方、まあこれなら多少傷が付いてもいいかと気楽になった面も。


で、その分解手順ですけれども。基本的に背面のプラスチックカバーがツメで嵌めこまれているだけなので、隙間のある部分すなわちUSBコネクタの周辺からマイナスの精密ドライバで開けていきます。基本背面カバー側を外側に広げて少しずつ外していく感じで、割らないよう慎重にパチパチと。



幸いにも接着等はされておらず、無事取り外しに成功。で、テスター等で診断していきます。


一部個体ではコネクタの接触不良等が報告されていたのですけれども、一通り調べた所では、基盤やコネクタ周りは意外としっかり作られていて、特に異常も見当たりませんでした。一応フラットケーブルの抜き差しもしてみましたがおそらく関係ないでしょう。ただ、バッテリーの電圧を調べてみたところ、本来3.8Vの筈な所が2.7V程度に低下していました。おそらくはこれが起動時のバッテリー容量チェックに引っかかって起動しないのかなと。しかし微妙な。普通バッテリーの故障と言えばもっと極端に反転したりするものな筈なんですが、どういうわけでこんなヘタり方をしたのか、その理由が気になるところです。が、考えても分かるわけでなし、それはともかくとして。

で、交換用バッテリーの調達を検討したところ、送料込み$26程度。正直少し高いかな、と円安の厳しさを実感させられて、本体ごと買い換えた方がいいかも、等と思案しつつ購入を保留すること数日。その間も電源は挿しっぱなしにしていたのですが、ふと電源ボタンを長押ししてみると、電源が入ったのです。


えええー何それ、と驚きつつ、まあ使えるんなら、と確認してみても、特に問題なし。一応の喜びを感じつつ、何をしたわけでもないにも関わらずの復活には、今ひとつ釈然としない思いを禁じ得ないのです。まあバッテリーを発注する前で良かったと思うべきなんでしょうか。といって、バッテリーが弱っているのは事実なのだろうし、そのうち再発する可能性は高いんでしょうから、いずれにせよ買い替えなりバッテリー交換なり、心づもりをしておくべきなんでしょうね。本機はアップデートも絶えて久しいですし買い替えるべきか。買い換えるなら、次はlollipop搭載機にすべきか、それともwindows10機を待つべきか、色々と悩ましいところです。けれども一まずはこれでおしまい。やれやれです。

4/25/2015

[note] ubuntu15.04、ほぼ無意味な感じの新版

がリリースされました。コードネームはVivid Vervet、ハツラツとしたオナガザルさんです。相変わらず意味不明で適当極まりないコードネームよろしくというか、このところのアップグレードは少なくとも非Unityユーザとしてdesktopで使う分には殆ど変化もなく、実質的に無意味になっていると思うんですが、一応。

Release Noteをざっと読んでも新カーネルでは高負荷時のinodeロック処理が改善されただとか内部的なものにつき、ユーザ的には実質変更なし。個人的には以前から挙動が安定せず色々苦労させたられた所のgtk-window-decoratorに大分手が入ったらしいのは有り難いような、今更なような。何にせよ、これでは互換性の問題も殆ど起こり得ないだろう、という事でさっさと適用する事にしました。

今回は新規なしアップグレードのみ3台分です。全て14.10から。普通にupdate-managerからアップグレードを選択して実行、時々設定に手を入れたものの更新可否を聞かれるのに答えつつ数十分、特に問題なく全て完了。一通り使ってみても殆ど変化も問題もなし。スムーズに移行できた事を有り難いと思うべきか、逆にこの程度の変更でそれだけの手間を取らされた事を遺憾に思うべきか、少し迷うところです。

一応、全く同じだったというわけでもないんですが。gtk周りに若干手が入っているのは本当らしく、自前のプログラムでdecoratorのオンオフ切り替えとウィンドウの変形や移動を組み合わせた時の挙動が安定したような気もします。しかしその一方で、従来は有効だったメッセージ処理が無効になっているらしく本来なら動作するところが無反応になった事もありました。それじゃ駄目じゃん、と言っても簡単に修正出来るものだったんですけれども、これはむしろそんな微妙な影響を受けるような使い方するなって話なんでしょうか。しかしそうだとしても、そもそもgtkとかその辺のライブラリの実装というか挙動とかってあまり厳密に定義されてないし、実際のところ使う側で試行錯誤して使いこなすしかないのが現状なのにどうしろって話なんですけれども。うーん。なんとも微妙。

ともあれ。予想通り殆ど問題もなく、さりとて良くなったと感じられる点もなく。やっぱりほぼ無意味になっているというかアップグレードと言えるのか疑問だし、それでもそれなりにちゃんと使おうとするなら毎度検証とか色々手間がかかって無駄も多かろうし、もう半年サイクルとかやめた方がいいんじゃ?と、意義を疑わざるを得ない更新でした。今に始まった話じゃないですけど。というわけでおしまい。

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4/22/2015

[biz] 英TESCOの赤字決算、1兆超え

英小売大手TESCOの決算が63.8億ポンドの赤字になったそうです。日本円にして1.1兆。

同社がここ数年深刻な不振に陥っている事は周知の事実でしたし、少し前に発覚した大規模な会計粉飾の後始末もあって巨額の赤字になるだろうものと概ね予想されてはいましたが、改めて見るとヤバい額です。

一応今回の赤字の主要因は粉飾の後始末、すなわち株式や年金費用等の評価損と、同時に行われたリストラ費用等につき一時的なものではあるんでしょうけれども、それにしても額が額なのでありまして。只でさえ新興の通販業態等に食われて減少する需要、さらに競合他社間の価格競争により総量が縮小する一方の小売業でこの損失を取り返すのは至難の業でしょうし、あるいは致命傷になる可能性も無いではなさそうです。自業自得ですが。

しかし何と言うか。こういう具体的な大赤字決算とかその隠蔽とかが実際に明るみに出ているのを見ると、欧州の不況というのは本当に深刻なんだなと、改めて実感する次第なのです。ちょっと前までは日米で日常茶飯事的に出てたわけですが、およそ自ら二の轍を踏み進んだかの如き惨状を見るに、欧州は本当に他人事と考えていたものと理解せざるを得ないわけですが。。。人間というのはやはり本質的に阿呆なのだなと。

そして、差し当たり緩和資金による株式・債権の買い支えで麻酔中毒状態の日本も、遠からずそれが切れた時には、また再びこういう話が山程出るようになるんでしょう。何せ、潜在的に需要が激減してしまっていて、しかし供給側はそのままなのですから、避けようがありません。本件類似で言えば小売大手イオンの決算はじめ、そこかしこに出ている兆候を見るにつけ、気が滅入ります。

Tesco Suffers Record Annual Loss

4/18/2015

[IT biz] 違法プロキシから発見のユーザ情報、漏洩原因不明で窮する各社

少し前に摘発された中華系プロキシサーバ運営会社サンテクノの件ですが。押収されたサーバを解析した結果、ユーザIDとパスワードはじめ数百万件にもなる大量の個人情報が発見されたという事で、中々騒ぎが大きくなっているようですね。

大半は非公表ながら、LINEや楽天のアカウントが数万から数百万単位で含まれており、実際に過去の不正アクセス等で悪用されたものらしい事から、各社が後始末に追われているようで、被害に遭われたユーザ共々ご愁傷様です。

まあその辺の騒ぎは当然の話だとして。本件の問題は、被害を受けた各社とも、本件調査で明るみに出るまでそもそも流出していた事自体把握していなかった、すなわち今以って流出の原因が不明らしい事だと思うのです。原因がわからない事には対策のしようもないわけですから。

当然、元の流出した経路やそれに寄与したシステム上の構造がそのままであれば、一般に容易に再利用され得るわけで、従って現在各社からアナウンスされているところの対策すなわちパスワードの変更をしたところで再び盗まれてしまい無意味になる可能性が非常に高いものと推測されるのですよね。

その辺、大騒ぎと言っても本当に騒いでいるだけで、普通なら直ぐに出されるはずの脆弱性修正等の対策やそれに伴う安全宣言とか、その辺の具体的な話が何も話が聞こえてこないのは、やはり各社とも手の打ちようがなく対応に窮しているという事なんでしょうけれども。。。だとすると、各業者のサービス全体の信用に割と致命的な影響があってもおかしくない深刻な話になるわけですが、さてどうなってしまうのでしょう。

個人的には元々その辺の信用性の低さから楽天もLINEも使っておらず、当然会員登録もしていなかったので、今のところ本件の被害各社がどうなろうと構わないんですが。両社ともにユーザはその辺の危険に無頓着な人が多いと言われるところ、果たしてこれが警鐘となって幾らかでも危機感を生むなり意識の改善を促すきっかけになるのか、それともいつものように何事もなかったかのようにスルーして、詐欺師連中のいいカモであり続けるのか。この種の漏洩発覚で対策が打てないケースというのは珍しいので、少し興味を持って観察したく思う次第なのです。

そんな風に余裕こいてたら、その後続報でamazonジャパンのアカウントも含まれていたとか。流石にamazonは使っているのでありまして、もしシステム上の脆弱性があったとかいうのだと個人的にもまずいわけで他人事でなくなってしまいました。ユーザの母数に比して件数が少ない点からすればユーザIDとパスワードの使い回しアタックで抜かれたものな可能性は高そうで、であれば被害は限定的なんでしょうけども、まだ判明したのは一部につき今後増える見込みな事もあって少し焦ります。今のところ決済用クレカの履歴に見覚えのないものはありませんが。はらはら。

ああでもその辺がはっきりするまで相当に時間がかかるんでしょうね。サーバ類は警察が押収して調査中なのだから、被害各社は手が出せずにその結果公表を待つしか無いわけだし、実際のところ押収から漏洩発覚まで数ヶ月も空いたのはそのせいなんでしょうけれども。その点でも漏洩事件としては珍しいケースに違いないのですが、やきもきします。

あとなんか、一部では今回の件における規模の割に金銭等の詐取が少ない点を理由に、組織的かつ政治的な経済攻撃と考える見方が出ているようですが・・・。有り得ない話ではないと思う一方、陰謀論染みた感じというか、現時点の情報からそこまで導くのはちょっと無理があるんじゃないかと思うのです。色々と不明な点が多いので色々想像を逞しくしてしまうのは仕方がないんでしょうけれども。詐取等が少ない点をしても、そこに大規模に手を付ければそれだけ発覚しやすくなるわけだし、それを避けてちまちまやってただけな可能性の方がまだありそうな位じゃないかと。あるいは試行錯誤中だったとか。さてどうなんでしょうね。

サーバーにLINE乗っ取りIDか

4/16/2015

[biz law] コンビニFC店主と本部間の労働関係及び店主組合との団体交渉義務認定

コンビニチェーンのフランチャイズ契約店の店主の作る組合が、労働組合法における労働組合であると認められたんだそうです。従って本部は当該組合と労働協議を行う義務があり、その拒否は不当労働行為にあたるとして団体交渉を行うよう命令も出されました。

今回対象となったのはファミリーマート。そのフランチャイズ店主約20名が構成する組合が、契約更新の条件等につき本部側に交渉を求め、本部に拒否された事から労働委員会へ救済を求めたところ上記のような判断・命令が出されたとの事。本件認定及び命令を出したのは東京都労働委員会。首都の委員会につき最大といっていいだろう高い影響力から、余程の事が無い限り以降は全国共通の公式見解という事になるのでしょう。

本件は言うまでもなく、相当に画期的な判断です。店主は個人事業者であり、形式的な意味での本部との雇用契約は存在しない事から、労働組合法に言うところの使用者と労働者の関係にはなく、団体交渉の義務も存在しないものとされて来ました。随分昔から、それこそコンビニチェーンの黎明期から、幾度となくFC契約店の店主が過酷な労働環境に陥り、それを問題とする指摘が上がれども、個人事業者の自己責任とされた結果本部に是正が促される事すらなく、実質的に放置され続けて来たわけですが、ようやくそれらを覆し、弱者たる店主が救われ得る道が開かれたわけです。

具体的には、フランチャイズ契約における本部と契約店主は、その店舗運営はおよそ本部の指揮下にあり、また本部の運営は店主の労務提供なくして成立しない事から、実質的に使用者と労務提供者の関係にある、と認定されました。素直に首肯し得る合理的な見解のように思われます。また、本判断はその高い一般性から、ファミマ以外のコンビニチェーンは当然として、その他業種にも広く適用されるべきものであり、より広く労働者の救済に資するだろう点からしても、尚更に歓迎すべき判断と思われるわけです。

といって、団体交渉はそれなりの割合の労働者が加入し規模を備えなければ有意な影響力を持ち難いものなところ、長年バラバラでやってきたFC店主達が団結するにも色々と困難も予想されるわけで、直ちにどうこうというわけにも行かないんでしょうけれども。行く行くは纏まるだろう、とは言っても、それまでに本部側がFC店潰しに走る可能性も懸念されますし。折角状況を根本的に改善する道が開けたのだから、店主側は目先の妨害に負けず、また焦ることなく、地道に連携を強めて行って欲しいものだと思うのです。そうすれば、遠くない将来には悲惨な話を聞く事も無くなる、とまでは行かずとも、相当に減る事になるでしょう。

本部側の抵抗は酷い事になるんでしょうけど。しかしまあ、労働組合が出来る時というのは何処でもそんなものとも言えるわけで。元々の労働規制が導入された経緯にしろ、個別の会社にしろ。そういう抵抗は見苦しいし、さっさと諦める方がすっきりしていいだろうに、と第三者的には思うわけですが、とりわけブラックな業界、会社ほど反発するものだし、これまでの業界の実態を鑑みるに最悪に近いだろうコンビニ本部とあっては、その種の経営側の例に漏れず、聞く耳持た合ずに合法不法取り混ぜて無茶苦茶やったりするんでしょうきっと。それはもうそういうものだと諦める他無いんじゃないかと。というわけで、その辺はすっぱり無視して、さっさと組合が構築され、逆に本部側が諦めるところまで行く事を願う次第なのです。そこまで行って、ようやく本来なすべき労働環境の改善に手が付けられる筈なのですから。

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4/11/2015

[sci] ロシアで計画中の頭部全体の移植手術に戦慄

ロシア人は本当にクレイジーだと痛感させる話が聞こえてきました。難病につき体の生命維持機能が早晩失われる見込みの患者について、体を取り替えると言えばいいでしょうか、頭部を体から切り離し、丸ごと他人の体に移植しようというのです。

被験者はValery Spiridonov、Moscow近郊Vladimir在住の30歳IT会社勤務のコンピュータ技術者で、Werdnig Hoffman disorderと呼ばれる、主に脊髄周辺等のニューロンが異常を来し減少する事によって筋肉が弱り、多くの発病者が若くして死に至る重病を患っているとの事。当該疾患の罹患者は一般に幼少時に発症し、長くとも20年以内に死亡するというのですから、30歳の彼はむしろここまで生き延びた事が奇跡的とも言えるのでしょう。逆に言えば、現状で彼に残された時間が極めて少ない可能性は非常に高いものと推測されるわけです。

彼がこの程受ける施術は、体温を10度程度まで低下させ仮死状態にした上で頭部を一旦切り離し、脳死状態の他人について頭部を分離した体に接合する、というもの。接合後は低温を維持したまま、拒絶反応を抑制しつつ数週間程定着を待ち、問題がなければ蘇生を行う予定だそうです。いつから、とは具体的な施術時期は公表されていないようですが、2017年に完了させる予定とのこと。

恐るべきというか。少し前に顔面丸ごとの移植に成功した例がありましたが、そんなものは比較になりません。もはやリスクが高いという表現するより、成功の可能性、その有無すら疑わざるを得ないだろう程の難手術です。当然現代においては成功の確率以前に挑戦した例すらないわけで、何を以って成功とするべきなのかも判然としませんが、仮に被験者が意識を回復する事を成功と定義するとして、その実現は文字通りの奇跡とさえ言えるでしょう。

もっとも、意識を回復したところで、元通りの身体・生命機能を獲得する可能性はさらに低いわけで、多分に"死より過酷な"状態になる可能性すら懸念されるそうです。

そういった、もはやリスクとすら言えない程の危険性も、Spiridonov氏は全て承知の上で同意したとの事。氏にそれを成さしめた境遇の残酷さ、またそれに併せて今回の、もはや医療行為の名を借りた人体実験と言うべき措置を案出し、氏へ持ち掛け、およそ倫理の概念自体無きが如くして実行に踏み切ろうとする関係者はじめロシアの環境には、戦慄とともに畏れを抱かずにはいられません。

ただ、非難を加えようとは思えません。 氏の状況、またインタビューの発言等を鑑みれば、当人は元より死を覚悟し、ただこのまま病で衰えるに任せて死ぬよりもと、自身の意志に基づいて施術を選んだ事は事実なのでしょうから。これから多くの物議を呼ぶだろう事は必至で、すんなり実行されるかは不明と思われるところですが、その是非、また実行されたとしてその結果がどうあれ、せめて氏の魂が救われる事を祈りたく思う次第なのです。

Revolutionary: Russian man to undergo first head-to-body transplant

4/10/2015

[IT crime] 不正送金ウィルス感染実台数、驚きの多さ

警視庁がこの程発表したところによれば、ネットバンキング等の偽サイト経由による不正送金等のウィルスに感染したPCの、それもアクティブなものの台数が、少なくとも44000台以上にもなる事が判明したそうです。注意喚起も併せてされていますね。

調査にあたっては、海外の対象サーバを特定し、それへのアクセスを監視して集計したという事ですから、信頼性は非常に高いものと言えるでしょう。割と貴重な調査結果なんじゃないでしょうか。もっとも、今回調査対象になったサーバはあくまで活動中に特定出来たものであり、当然ながら実際に稼働している同種のもののごく一部に過ぎないわけで、それでこの数というのは、可能性はあるだろうと漠然と予想はしていたと言っても、やはりそれなりの衝撃も禁じ得ないところなのです。

当然ながら、PCにしろ携帯デバイスにしろ、ネットバンキングの利用者には最低限度のリテラシーを備えているべき筈なところ、感染経路は主に虚偽メール経由なんでしょうけれども、そんな明らさまな手口にひっかかる人がそんなにいるものなのかと。

ああでも、私の所にも時々届きますよ。銀行のアナウンスを騙るその種のメールは。ムカつくので、サーバのIPを特定のちプチDOSアタックもどきを掛けるとかつまらない嫌がらせをして憂さ晴らししたりもするのですが、それはともかく。

私のメールアカウントについてはフィルタは大分きつく設定していて、むしろホワイトリストに合わない限りは滅多に届かない筈なんですが、それでも届く位なのだからフィルタリングしてない一般の人、特に漏洩事件の被害者にはさぞ沢山届いている事でしょう。しかし、だからこそその手のメールには慣れて反応しなくなるものだろうと思うわけなのですが。。。そうではなく、やはり引っかかるのは初見とか慣れていない人で、それだけでもこのような数になるという事なのでしょうか。そりゃ一向になくならないわけです。

ただ、同調査で海外からのアクセスが38000台で国内からのそれより少ない、というのですが、これはどう解釈すべきなのでしょう。素直に、日本人は詐欺にひっかかり易い、と解釈すべきか、それとも単にネットバンキングの普及率の問題なのか、あるいはその複合で、日本人を対象に攻撃するのだから当然日本語を使う都合上当然の帰結であって、むしろ海外にもかかわらず日本語の詐欺メールに反応する利用者がそんなにいる事を不思議に思うべきなのか。

ともあれ、総じてとても興味深い話だと思うのです。もっと色々調査して、公表もして欲しいと思いますね。無論犯罪なので、興味深いからといって検挙撲滅より調査を優先するわけにも行かないでしょうし、そうそう出来るものではないんでしょうけれども。

ちなみに、上記憂さ晴らしの際に取得したこの種の偽サイトのhtmlを見ると、画像とかCSSとか、ページ内の構成部品には正規サイトのそれへのリンクが貼られて、従ってデザインやバナー、ボタン等の外観は全く同じになる構造になってるんですね。ふてぶてしいにも程があるだろう、と呆れさせてくれますが、そりゃ一見しての雰囲気とか見た目からはそうと見抜けないのも無理はないでしょうから、事実上メール中のリンクを踏んだ時点でアウトというわけです。ですから、やはりメールを理解する段階で冷静に判断する素養の有無が問題であり、そこで騙される人はそもそもこの種のネットバンク等を利用すべきではないだろう、と思う次第なのです。少なくとも、それ位の判断能力が付くまでは、独力での利用は控えるべきなのでしょう。ウィルス対策ソフトの導入等は当然として。その辺、どうやれば周知されるんでしょうね。割と今更な話なわけですけれども。

国内PC、4万4千台感染=ネット銀、不正送金ウイルス-利用者に注意喚起・警視庁

4/09/2015

[law] サッカーボール転倒訴訟、最高裁にて破棄、賠償責任否定

ここまで来るのにどれだけ手間掛けてるのかと。子供が校庭から蹴りだしたサッカーボールを避けようとして転倒したバイクの運転手が入院後痴呆発症のち誤嚥からの肺炎で死亡し、遺族が当該子供の親を相手取って損害賠償を求めた件ですが、ようやく決着したそうです。

判決は、日常生活上の不測の事故については親の監督責任は認められないとして、1審2審の原告勝訴を全面破棄し、賠償責任なしと結論づけました。事実審の判決で最も違和感を感じさせられた点であり、最高裁の見解を知りたくもあったところの最初の事故と死亡の因果関係認定については、それ以前の点で責任が遮断されてしまった形につき特に判断がなされなかったようで、それは若干残念な気もします。が、最高裁の判例としてはそのような個別の事例への処理に留まらず、子供の行為を原因とする事案での親の監督責任一般に広く適用されるべき規律だろう今回の判決は、これはこれで歓迎すべきなのでしょう。

しかしホント時間がかかりましたね。まさかこのままトンデモ判例が確定し、親に無茶な責任が負わされ、また子供の行動を著しく制約される帰結になってしまうのかと非常に心配もされたところでしたが、そうでなくて本当に良かったと思います。ただ、結局のところを言えば、常識的には無茶にしか見えない請求が棄却されただけの話で、時間をかけて色々広く心配させられた意味もあまり無かった結果になったわけで。心配し損というか、こう、無駄な手間や心労を掛けさせないで欲しいと思わずにはいられないのです。せめてこれがもっと短期間の話ならまだしも、これだけの長期に渡るというのはやはり社会的にも色々損失があるでしょうし、この混乱をもたらした神戸地裁・大阪高裁の各裁判官には、強く反省を求めたいところですね。個人的には裁判官としての能力に欠けているだろうと思えるわけなのですが。何にせよ、やれやれです。お疲れ様でした。

子供が蹴ったボールで事故、親の賠償責任認めず 最高裁

[関連記事 [law] サッカーボール転倒訴訟、高裁も原告勝訴]
[過去記事 [law] サッカーボールによる転倒事故訴訟判決 ]

4/05/2015

[note] 故障した掛時計を分解修理

知人所有のとある掛時計、これもう10年以上前から使ってたものの、最近突然調子が悪くなってしまったという事だそうで、ダメ元で修理を試みて欲しいと依頼を受けたのです。具体的な症状は、単純に遅延が酷いというもの。針の進みが本来の5分の1も進まず、使い物にならないという事でした。

というわけで早速作業開始。なんか蜘蛛の死骸とか出て来て驚きつつ、早速ムーブメントを取り出してみると、どうも贈答向けの比較的特種な製品らしく、振り子とか音楽演奏機能とかと連携するための配線なんかもあって特種な型でした。これだと交換部品なんて手に入らないだろうし、ギヤとかが破損してたら実質修理不能になるだろうなと思いつつ開けてみると、意外にというか個々の部品は特に破損はしていませんでした。



なので、とりあえず潤滑用にシリコン系の潤滑剤を吹いてみます。


そして組み直し、蓋を閉める前に電池を入れてみると、なんか磁石コマ(上図中央の部品、スプレー先に納まる)の回転が不規則になっていました。一秒毎に半回転する筈が、時々回り切らなかったりするんですね。回る場合もトルク不足でギヤがついて来なかったり。これが原因か、というわけで、ここからコマの刺さり具合とか、コイル端子との位置関係とか微調整する事しばし、最終的にコイル端子と繋がる、コマを囲む形の金属端子の上下位置が若干斜めにズレていた事だったようで、それを直してやるととりあえず規則的に回るようになった様子につき、これで動かしてみる事にします。実際には蓋を閉じる時にギヤの軸を蓋の窪みに嵌める必要があるところ、これが中々上手く本来の位置に嵌らず何度もやり直すハメになったのですが、試行錯誤の末に一応クリア。


これで戻すと、果たしてカチコチとギヤが回る音も規則的になり、長針短針共に概ね正確に動くようになったのです。念の為時刻合わせをして一日程試運転してみましたが、ズレ等の問題もなし。枯れ切った機構につきその度合いはたかが知れてるとはいえ、精密機器の修理は色々と気を使わなければならず疲れましたが、成功すれば全てよし。お疲れ様でした。

ちなみに、修理の過程で、ダメ元で部品交換に使えないかと思って100均で掛時計を買ってきて分解したりもしてみました。結論としては使えなかったんですけれども、一応下記にその時の様子を載せておきます。

購入したのはこんなの。直径10数センチ程度の小さいものですが、ムーブメントのサイズは同じです。


これを分解して、



ムーブメントの蓋を開けたところが下図。部品の構成はほぼ同じですが、時報用の外部端子が無かったり、修理した時計と比べると直径が小さいためか、コマやコイルをはじめ個々の部品が小さくなっています。当然磁石も。なので残念ながら交換は断念。なお、半回転を繰り返すタイプと言うことは、それに伴ってカチカチと音がするわけで、従って最近の製品では標準的になっている連続秒針タイプとはそもそも機構面で互換性がありません。電波時計なら尚更でしょうか。いずれにせよ、この手のムーブメントの部品を流用した修理というのは一般に困難なものと言えそうです。残念ながら。


まあ、今回は部品の交換はせずとも修理出来たので結果としては問題なかったし、とりあえず喜んでおきますかね。というわけで今回はこれでおしまい。