石破首相も終わり、でしょうか。
元々憲法解釈等で素っ頓狂な自説を披露する等して、法律に関する正確な知識・理解に欠けているところを伺わせており、そのうちとんでもない失敗をやらかすのではと、大いに不安を感じずにはいられなかった首相ですが。案の定というか、やってしまったようです。
事案自体は極めて単純です。一年生議員15名に対して各10万円相当の商品券を配ったとのこと。政治資金規正法違反(21条の2)である事は明らかです。
当然に追求を受けた石破首相は、個人的な土産であり政治活動上の寄付ではないと主張しているようですが、一考の価値もありませんね。そもそも会食の土産、の時点で意味がわかりません。なにそれ。
しかも、同様の金品の配布はこれまでにもやっていたと口走ったそうで。本人は慣習的な意味での正当性を主張したつもりなのかもしれませんが、社会一般にすらそんな慣習はないし、仮にそのような慣習があったとしても、厳格に規制されている政治家への寄附の違法性を阻却するものとは到底考えられず、そうである以上、何ら反論になっていません。どころか、それはむしろ余罪の自白そのものです。流石に恐れ入りました。
ただ、その言だけを見れば苦し紛れの世迷い言とも取れるお粗末な物言いですが、その他の石破首相の言も合わせて見ると、本人は本気で合法だと思っていたようにも見えます。 そんな危うい認識でこれだけ長い間議員として活動をして、よく今まで摘発されずに済んだものだと、悪い意味で驚きを覚えずにはいられません。
勿論、首相は立法府の一員ですから、法律とその規定についての知識をそれなりに有してはいるのでしょう。しかし、彼の言葉の端々からは、法律を、自分を含めた社会全体を規律する客観的なルールではなく、自身に都合よく解釈し得る形式的な建前と捉えている事が伺えます。
その点、首相は法学部出身だからある程度正式に学んだ経験もある筈、なのですが、おそらく法律自体にはあまり真摯に向き合わず、表面的にしか付き合って来なかったか、あるいはかつては持っていた法に関する諸々の精神、姿勢を議員として過ごすうちに失くしてしまったのか。
本来、法律の各規定はそれぞれの趣旨に従い、個々の事情を勘案しつつ合理的に解釈すべきものなところ、彼はしばしばその場その場で自身の都合に合わせて到底合理的とは言えない独自の解釈を開陳し、しかもなぜか強弁します。明文の規定がある場合にそれがないと思い込んだり、逆に規定も学説もない場合にそれがあると思い込む事も。当然、誰の支持も得られません。
おそらく石破首相には、それらの、法律についての正確な知識がないのです。足りない、というだけではありません。個々の規定について、自分に十分な知識があるのかないのか、規定に関連する事柄について自身に適切な判断、発言が出来るのか出来ないのか、その判断も出来ていない。
断片的で不十分な知識を、自身の稚拙な思い込みで都合よく補填した結果、時にあのような不合理な発言が生まれてしまう。指摘を受けても、訂正する事も出来ない。自分でも何処が間違っているのか、何が正しいのかわかっていないから。
自分の中では筋が通っている。自分の知識は正しいと思っている。だから、何故非難されるのか理解できず、反発する。しかし理論的な裏付けもない、あやふやな知識しかないために筋立てた反論が出来ず、出来ることと言えば強弁か、でなければ揚げ足取りや詭弁の類ばかりで他者からすれば逆ギレそのもの。挙句の果てに開き直り。
後から自身の発言を振り返って誤りに気づいても手遅れです。言い訳をしようにも、自身がその道を閉ざしてしまっているのですから。知識は力ですが、それが中途半端だと、逆に自身の首を締める事もあるのです。自身でも気づかない内に。怖いですね。
紛うことなき自業自得、身から出た錆で、周囲には呆れられ、見限られる。石破首相の今の状況はそんなところじゃないかと思うのです。元々仲間が少なく、四面楚歌に近い状況だった事もありますし、流石にもう首相としては終わりなんじゃないでしょうか。もしかすると政治家としても。