Baidu IME利用時にキー入力が全て百度のサーバーに送信される事をして、情報漏洩だと騒ぐ報道がなされているようですけれども。いわずもがなな話ですが、何を今更、としか言いようがありません。
サーバー上で変換を行うクラウド系IMEは、その膨大なバックデータから抽出された語彙文脈情報を利用してローカルIMEに比して遥に高度でタイムリーな変換を行うものですが、その構造上ユーザの全キー入力を一旦取得する事は最初から明らかで、無断でも何でもない当たり前の話なわけです。それを今更あたかも不正取得されたかのように騒ぎ立てるのには、流石にちょっとミスリードが過ぎるんじゃないかと思うし、呆れを抱かざるを得ません。そんなの当然に承知の上、というか気にしないから入れた筈でしょうと。
中国系の無料ソフトやオフィススイートなんかと抱き合わせ的にインストールされる場合をして、ユーザに殆ど無意識で導入させるケースも多々あるのは事実でしょうけれども、それにしても各ユーザの選択の結果なのだし、報道に挙げられたような公的機関やら情報管理の要請が強い組織の人員なら当然に十分なチェックが行われてしかるべき話なわけで。そうは思わなかった、考えもしなかった、というのでは、さすがに無責任に過ぎると思うのです。言ってて恥ずかしくないんでしょうか。
そもそもこれは百度に限った話ではなく、そのオリジナルと言うべきGoogleIMEだって同じ、というかクラウド系IME全般に共通する話なわけですし。まさかEvernoteとかも同じような文脈で非難されたりするんでしょうか。そこまで行くと、もうプライベート系以外は全てアウトになってしまいますが、それならそれで、元からある一つの立場に落ち着くだけの事です。けれども、そこまで意識しているなら、最初からクラウド系の導入には慎重であってしかるべき話なわけで、やはり何も考えていないだけなのだろうなと、改めて呆れざるを得ないのです。
本文です 百度ソフト、便利で人気だが「まるでウイルス」
やはりSimejiもか。こっちは利用者がBaiduに比べても格段に多いし、ローカル設定にしても送信する仕様だった事もあって大慌てな人達がたくさんいるようです。ご愁傷様。
中国検索大手「百度」、情報の一部を無断送信
12/26/2013
12/25/2013
[pol] 南Sudanでの弾薬輸出実施、その無謀
South Sudanで、Japanese forceがSouth Korean troopsに弾薬を提供した件、さすがにまずい感がとても強く感じられます。終戦以来、憲法の規定を背景として形成され、長期に渡り国家のポリシーとして堅持されて来た武器禁輸、それを公然と、しかも一切の事前了解も無く破ったものには違いないわけで、集団的自衛権を容認する憲法解釈変更すら未だ行われていない中でのこれは、まず暴挙との誹りを免れないところでしょう。
確かに緊急避難的な事情があれば例外とする余地もあるでしょうけれども、相手側すなわち韓国は政府トップが就任以来公然と日本を敵国と見做す立場を取り、外交的に攻撃を加え続けているわけで、仮に現場が切迫していた事が事実であったとしても、公的にそれを認める事は政治的に困難であろう事は明らか、従って、公式には、切迫性も緊急性も、必要性すらなかったものとされる可能性が極めて高いところなのであって。どうすんでしょう。やってしまった事はもう取り返しがつきませんが、正当化は困難だろうし、政府としてやらかした感がひしひしとします。これ単体で致命傷とまではいかずとも、秘密保護法の件と併せて支持が大分失われるだろう事はまず確実、といったところ、大丈夫なんでしょうか。
確かに緊急避難的な事情があれば例外とする余地もあるでしょうけれども、相手側すなわち韓国は政府トップが就任以来公然と日本を敵国と見做す立場を取り、外交的に攻撃を加え続けているわけで、仮に現場が切迫していた事が事実であったとしても、公的にそれを認める事は政治的に困難であろう事は明らか、従って、公式には、切迫性も緊急性も、必要性すらなかったものとされる可能性が極めて高いところなのであって。どうすんでしょう。やってしまった事はもう取り返しがつきませんが、正当化は困難だろうし、政府としてやらかした感がひしひしとします。これ単体で致命傷とまではいかずとも、秘密保護法の件と併せて支持が大分失われるだろう事はまず確実、といったところ、大丈夫なんでしょうか。
12/24/2013
[note] ubuntu13.10のibusでキーボード配列が勝手に英語になる不具合
ぶっちゃけ色々と酷い感じながら、戻すのも面倒なので無理しつつ使っているUbuntu最新版13.10ですけれども。今日になっていきなりキーボード周りがおかしくなって困りました。その経緯と対処、あと愚痴をメモ。
何かと言うと、久しぶりにサーバー機を再起動した後、日本語入力をしようとしてibusの切り替えをすると、キーボードの配列設定が勝手に英語に切り替わるようになってしまったんですね。ibusの設定で切り替えキーは日本語配列にしかない半角/全角キーを割り当てていたので、英語配列だと以降は日本語入力が出来なくなってしまうのです。それも、システム(gnome)のキーボード配列では日本語配列しか登録していないにも関わらず。わけがわかりません。
一旦ログオフしてログインしなおすと配列は元に戻るのですが、ibusの切り替えをしようとすると再発します。それも再現性100%。何かまたアップデートでバグ混入か、13.10で新しくなったibusはほんと酷いなあとうんざりしつつ、これだけ酷くかつはっきりしたバグならもうworkaroundも出てるだろう、と他の端末から調査に臨んだところ、程なく応急措置が判明。それは何かと言うと、ibusの設定中に勝手に追加されている英語を削除する、というもの。具体的には、ibus-setupのダイアログ、その[インプットメソッド]タブ中のメソッドリストから[英語-English]を選択して同タブ中の[削除]ボタンを押して消すだけ。[日本語-Japanese]は残しておいて大丈夫。そしてibusを再起動(もしくは再ログイン)。これで治りました。というか不具合自体は残ったままなんでしょうけど、英語配列にならなくはなりました。とりあえずは解決です。
ともあれ、日本語も入力出来るようになり、こうしてポストを書いているわけです。それはいいのですけれども。私の記憶が確かなら、この今回削除したインプットメソッドリスト中の英語、というか日本語(Anthy)以外は、アップデート当初の不具合への対処中に削除しておいた筈なのです。ということは、英語のメソッド設定、あれはおそらくアップデートで復活していたという事なんでしょう。であれば、アップデートにまでバグを入れてくれた事になるわけで、初期の切り替え不能の不具合にしろ、ibus周りの管理者は英語以外の言語に対する排除主義者なのか、それとも単なる阿呆か。いずれにせよ多言語前提のシステムのメンテナとしては不適格だと思われる酷さで、ユーザとしてはいい加減勘弁してほしく思うわけです。いや本当に。
しかし、酷いのはibusだけじゃないのが何とも。compizとgtk周りの不具合も大概ですし。canonicalの開発/チェック体制はどうなってんでしょう。mobileに注力?といっても、その辺の話はもう全然音沙汰すら無い感じなわけで、一体何をやってるんでしょうね。謎です。うーん。Mirもボロボロでコミュニティの支持は全く得られてないし、全体的に色々とよくない感じが・・・。ともかく今回はこれでおしまい。
[関連記事 [note] Ubuntu 13.10導入 ]
何かと言うと、久しぶりにサーバー機を再起動した後、日本語入力をしようとしてibusの切り替えをすると、キーボードの配列設定が勝手に英語に切り替わるようになってしまったんですね。ibusの設定で切り替えキーは日本語配列にしかない半角/全角キーを割り当てていたので、英語配列だと以降は日本語入力が出来なくなってしまうのです。それも、システム(gnome)のキーボード配列では日本語配列しか登録していないにも関わらず。わけがわかりません。
一旦ログオフしてログインしなおすと配列は元に戻るのですが、ibusの切り替えをしようとすると再発します。それも再現性100%。何かまたアップデートでバグ混入か、13.10で新しくなったibusはほんと酷いなあとうんざりしつつ、これだけ酷くかつはっきりしたバグならもうworkaroundも出てるだろう、と他の端末から調査に臨んだところ、程なく応急措置が判明。それは何かと言うと、ibusの設定中に勝手に追加されている英語を削除する、というもの。具体的には、ibus-setupのダイアログ、その[インプットメソッド]タブ中のメソッドリストから[英語-English]を選択して同タブ中の[削除]ボタンを押して消すだけ。[日本語-Japanese]は残しておいて大丈夫。そしてibusを再起動(もしくは再ログイン)。これで治りました。というか不具合自体は残ったままなんでしょうけど、英語配列にならなくはなりました。とりあえずは解決です。
ともあれ、日本語も入力出来るようになり、こうしてポストを書いているわけです。それはいいのですけれども。私の記憶が確かなら、この今回削除したインプットメソッドリスト中の英語、というか日本語(Anthy)以外は、アップデート当初の不具合への対処中に削除しておいた筈なのです。ということは、英語のメソッド設定、あれはおそらくアップデートで復活していたという事なんでしょう。であれば、アップデートにまでバグを入れてくれた事になるわけで、初期の切り替え不能の不具合にしろ、ibus周りの管理者は英語以外の言語に対する排除主義者なのか、それとも単なる阿呆か。いずれにせよ多言語前提のシステムのメンテナとしては不適格だと思われる酷さで、ユーザとしてはいい加減勘弁してほしく思うわけです。いや本当に。
しかし、酷いのはibusだけじゃないのが何とも。compizとgtk周りの不具合も大概ですし。canonicalの開発/チェック体制はどうなってんでしょう。mobileに注力?といっても、その辺の話はもう全然音沙汰すら無い感じなわけで、一体何をやってるんでしょうね。謎です。うーん。Mirもボロボロでコミュニティの支持は全く得られてないし、全体的に色々とよくない感じが・・・。ともかく今回はこれでおしまい。
[関連記事 [note] Ubuntu 13.10導入 ]
12/21/2013
[biz] 車関連技術に相次ぐ基本的欠陥の発覚
このところ、どうも車関連、特に新技術に関連して色々とよくないニュースが続いているようで残念です。
EVのバッテリー炎上に始まり、マツダCX-5のプリクラッシュデモでの事故発生、直噴エンジンの微粒子(PM2.5)過発生の発覚、そしてフィットHVのECUプログラム欠陥の顕在化。
新技術には欠陥はつきものとは言え、どれも人命に直接関わる深刻な欠陥なわけで、各社とも性能やら消費者への目先の訴求ばかりを追いすぎて、大前提である筈の安全性を軽視してしまっているものと疑わざるを得ません。
特に、直噴エンジンの微粒子発生については、本来環境への負荷を減らすべく導入された筈の技術で有害物質を増大させているわけで、本末転倒と言わざるを得ず、とりわけ酷いもののように思われるところです。社会的に強く問題視され始めたのが比較的最近で、そのためにその他排出ガスに比べて規制が緩い事が背景にあるんでしょうけれども、無規制ではなかった以上は認識出来なかった筈もなく、あえて目を瞑ってきたメーカーの姿勢については誠実さを欠いたものと言わざるを得ません。
報道記事では具体的なメーカー・車種は記載されていませんでしたが、1.2Lの直噴エンジンという事ですから、おそらくは日産のノートでしょうか。そうであれば、ノートは非現実的とも言うべきEVの普及に固執してきた日産の中では比較的現実を見据えた構成に見えて好ましく思っていたのですけれども、結局は環境への配慮など単なる建前、というに止まらず、実は真逆だった事が明らかになってしまったわけで、とりわけ残念に感じられます。もっとも、直噴エンジン自体はマツダやホンダ等他社でも主力に据えられている構造なのだし、日産に限った話、というわけではないんでしょうけれども。
あとフィットHVの件については、いつかは起こるだろうと言われていたソフト制御の欠陥がほぼ初めて致命的なレベルかつ明確な形で発生したもので、その時点で戦慄を禁じ得ないわけですけれども、よりによってホンダが社運をかけたと言っても過言ではない本命車種で発生してしまったということで、販売期間に比して見たユーザの多さ、それに伴う影響の広さ、大きさがまたそれに輪をかけます。
本来、万が一にもトラブルを起こしてはいけない筈の新製品では当然に何重にも防止が図られていてしかるべきもののところ、さらにそれが既に一度発生してリコールを行ったにも関わらず、さらに深刻さを増して即再発した点からすれば、この種のソフト面の不備一般の常識的に見て、今回の改修で全て改善されるものとはとても考えられず、高確率で再発が懸念されるところです。常識的には一旦販売停止とし、販売済みのものも回収した上で対応すべき性質のもののようにも思われるところですが、今の所ホンダにその考えはないようで、先行きに不安がかきたてられますね。まあその費用を思えば当然というところなんでしょうけれども、しかし米国版の販売も迫る中、多分に欠陥を抱えたまま販売を続けるリスクは尋常ではなく、死人でも出れば全てが台無しになる筈なわけですが大丈夫なんでしょうか。その辺は全てホンダの自由なのですけれども。
あっちもこっちも憂鬱な話が続きます。ただ、前期から今期にかけては少なくとも各社とも販売好調で、仮に相当の揺り戻しが来てもカバー出来るだろう点が救いではあるでしょうか。単に経営的には問題ないというだけで、社会的な損害が確実に増えるだろう、その意味で遺憾な話には変わりないのです。残念です。
EVのバッテリー炎上に始まり、マツダCX-5のプリクラッシュデモでの事故発生、直噴エンジンの微粒子(PM2.5)過発生の発覚、そしてフィットHVのECUプログラム欠陥の顕在化。
新技術には欠陥はつきものとは言え、どれも人命に直接関わる深刻な欠陥なわけで、各社とも性能やら消費者への目先の訴求ばかりを追いすぎて、大前提である筈の安全性を軽視してしまっているものと疑わざるを得ません。
特に、直噴エンジンの微粒子発生については、本来環境への負荷を減らすべく導入された筈の技術で有害物質を増大させているわけで、本末転倒と言わざるを得ず、とりわけ酷いもののように思われるところです。社会的に強く問題視され始めたのが比較的最近で、そのためにその他排出ガスに比べて規制が緩い事が背景にあるんでしょうけれども、無規制ではなかった以上は認識出来なかった筈もなく、あえて目を瞑ってきたメーカーの姿勢については誠実さを欠いたものと言わざるを得ません。
報道記事では具体的なメーカー・車種は記載されていませんでしたが、1.2Lの直噴エンジンという事ですから、おそらくは日産のノートでしょうか。そうであれば、ノートは非現実的とも言うべきEVの普及に固執してきた日産の中では比較的現実を見据えた構成に見えて好ましく思っていたのですけれども、結局は環境への配慮など単なる建前、というに止まらず、実は真逆だった事が明らかになってしまったわけで、とりわけ残念に感じられます。もっとも、直噴エンジン自体はマツダやホンダ等他社でも主力に据えられている構造なのだし、日産に限った話、というわけではないんでしょうけれども。
あとフィットHVの件については、いつかは起こるだろうと言われていたソフト制御の欠陥がほぼ初めて致命的なレベルかつ明確な形で発生したもので、その時点で戦慄を禁じ得ないわけですけれども、よりによってホンダが社運をかけたと言っても過言ではない本命車種で発生してしまったということで、販売期間に比して見たユーザの多さ、それに伴う影響の広さ、大きさがまたそれに輪をかけます。
本来、万が一にもトラブルを起こしてはいけない筈の新製品では当然に何重にも防止が図られていてしかるべきもののところ、さらにそれが既に一度発生してリコールを行ったにも関わらず、さらに深刻さを増して即再発した点からすれば、この種のソフト面の不備一般の常識的に見て、今回の改修で全て改善されるものとはとても考えられず、高確率で再発が懸念されるところです。常識的には一旦販売停止とし、販売済みのものも回収した上で対応すべき性質のもののようにも思われるところですが、今の所ホンダにその考えはないようで、先行きに不安がかきたてられますね。まあその費用を思えば当然というところなんでしょうけれども、しかし米国版の販売も迫る中、多分に欠陥を抱えたまま販売を続けるリスクは尋常ではなく、死人でも出れば全てが台無しになる筈なわけですが大丈夫なんでしょうか。その辺は全てホンダの自由なのですけれども。
あっちもこっちも憂鬱な話が続きます。ただ、前期から今期にかけては少なくとも各社とも販売好調で、仮に相当の揺り戻しが来てもカバー出来るだろう点が救いではあるでしょうか。単に経営的には問題ないというだけで、社会的な損害が確実に増えるだろう、その意味で遺憾な話には変わりないのです。残念です。
12/11/2013
[law] 最高裁が元女性な夫と人工授精児間の父子関係を認定
うへえ。性転換した夫と、他人の精子を用いた人工授精による妻の子との間の父子関係が争われていた審判訴訟について、一審二審ともに棄却の判決がなされていたところ、最高裁でまさかの判決破棄、父子関係認定の決定が下されたのだそうで。
小法廷での判決、しかも裁判官五人中の二人までが反対するという、極めて怪しい判決ではありますけれども、最高裁の判例が出来てしまったという事で、当面はこれが公的な法の立場という事になるんでしょう。しかし、この判決は、単に個別の親子関係に関する審判に止まらず、生物的な事実と真逆な関係を法的に認めるものであり、性転換者のみならず、一般の血縁関係の概念、すなわち生物的、物理的な事実にその基礎を置いていた筈の諸々の法的実体の概念、その基本的な構成自体を転換する意味合いも必然的に含まれる以上、その影響は尋常ではなく、最高裁の決定と雖も、これを以って終わりとなる筈もないわけで。既に各方面で異議の声が挙がっているのも当然の話、個人的にも極めて強い疑義を禁じ得ません。
既に決定中の反対意見にもある通り、生物的に親子ではない二人の人間の間に血縁を認める事は出来ない、それは明らかです。"血縁"という言葉の定義から殆ど自明と言ってよいでしょう。判決の理由には、男性として婚姻を認める以上、生物的な事実とは無関係に嫡出の推定は働かせるべき、としているそうですが、論理的な妥当性があるとは到底言えないでしょう。
そもそも血縁がない事実が明らかなところに、その"推定"などありえないし、生物的な事実関係を無視する点についても、そんな暴論が通るのなら、再婚者の嫡出否認規定はじめ、およそ法において人間の生物的な性質に基づく膨大な規程が全て無意味という事にもなります。どう説明をつけるつもりなのでしょうね?というか、裁判官は人間を何だと思っているのでしょうか。科学的に理解された生物的な性質、その制約を超越した空想上の存在とでも言うつもりなのでしょうか。全く以てわけがわからないわけですが、どう捉えればいいんでしょう。困りました。
性別変更の元女性と精子提供で産まれた長男は父子 最高裁
[関係記事 [law] 元女性な夫と人工授精児間の親子関係否認 ]
小法廷での判決、しかも裁判官五人中の二人までが反対するという、極めて怪しい判決ではありますけれども、最高裁の判例が出来てしまったという事で、当面はこれが公的な法の立場という事になるんでしょう。しかし、この判決は、単に個別の親子関係に関する審判に止まらず、生物的な事実と真逆な関係を法的に認めるものであり、性転換者のみならず、一般の血縁関係の概念、すなわち生物的、物理的な事実にその基礎を置いていた筈の諸々の法的実体の概念、その基本的な構成自体を転換する意味合いも必然的に含まれる以上、その影響は尋常ではなく、最高裁の決定と雖も、これを以って終わりとなる筈もないわけで。既に各方面で異議の声が挙がっているのも当然の話、個人的にも極めて強い疑義を禁じ得ません。
既に決定中の反対意見にもある通り、生物的に親子ではない二人の人間の間に血縁を認める事は出来ない、それは明らかです。"血縁"という言葉の定義から殆ど自明と言ってよいでしょう。判決の理由には、男性として婚姻を認める以上、生物的な事実とは無関係に嫡出の推定は働かせるべき、としているそうですが、論理的な妥当性があるとは到底言えないでしょう。
そもそも血縁がない事実が明らかなところに、その"推定"などありえないし、生物的な事実関係を無視する点についても、そんな暴論が通るのなら、再婚者の嫡出否認規定はじめ、およそ法において人間の生物的な性質に基づく膨大な規程が全て無意味という事にもなります。どう説明をつけるつもりなのでしょうね?というか、裁判官は人間を何だと思っているのでしょうか。科学的に理解された生物的な性質、その制約を超越した空想上の存在とでも言うつもりなのでしょうか。全く以てわけがわからないわけですが、どう捉えればいいんでしょう。困りました。
性別変更の元女性と精子提供で産まれた長男は父子 最高裁
[関係記事 [law] 元女性な夫と人工授精児間の親子関係否認 ]
12/03/2013
[biz law] NTT西の営業がKDDI回線用機器の電源を複数故意に切断
なんじゃそれは。NTT西のフレッツ光の販売代理店営業が、マンションに設置されているKDDIの光回線用機器の電源を落として回っていたとか。容疑は不法侵入、有線電気通信法違反、あと切断時間は数時間とのことですが、その間利用者が回線を利用出来なくなった分の不法行為に基づく損害賠償責任も発生しますね。それにKDDIに対する業務妨害も。
容疑者は樋渡丈二、九州北部の容疑者が担当していた数十にもなる複数の他マンションでも同様の被害が確認されているとの事で、これはまた無茶苦茶やったもんだと。
仮にもNTTから正規の委託を受けた営業が、何故そんな犯行に走ったのか。動機は何でしょう。営業所あたりの組織的なものなのか、容疑者の独断なのかはまだ不明ですが、いずれにせよ、その犯行によって起こされた通信障害を引き合いにして自社サービスの優位性を顧客に主張する事による顧客獲得を狙った、とかそういう事なんでしょうか。そうだとしたら、それはまさに詐欺師のやり口そのものであって、刑法的な意味での極めて悪質な詐欺にもあたるわけなんですけれども。そもそも実際に効果が期待出来る手段とも思えないし、その正気を失った所業には戦慄を禁じ得ません。
本件が常軌を逸している事は明らかですが、おそらく、全くの単なる狂気というわけではなく、固定回線事業自体、利用者が減少して、KDDIはじめ競合他社との奪い合いも激化する、構造的に新規顧客の獲得が極めて困難な状況にあって、多分に非現実なその営業目標なりに追われたとかそういう事情はあったんでしょう。しかしそうだとしても、そのような利己的な理由で、犯罪、とりわけ本件のような何らの落ち度もない多数の一般人を害する手段に訴えるとは言語道断です。そんな手段に出る事を考える程見通しが厳しいというのなら、その時点で見切りを付けてポジションの転換なり転職なりすべきところだし、営業なら何とでもなったでしょうに、そんなにNTTの看板なり付き合いが大事だったんでしょうか?しかし、そうであればなおさら、このようなNTT全体の信用をも毀損する悪辣な犯罪に手を染めるべきではなかった筈でしょうにね。
目先の保身に走った、で片付けるにはあまりに重い行いですが、監督責任のある営業所ならびにNTT西も含め、それに見合うだけの報いを受けて頂かなくてはなりません。残念な事です。
マンションに侵入、ライバル社の通信電源抜く フレッツ光営業員逮捕
容疑者は樋渡丈二、九州北部の容疑者が担当していた数十にもなる複数の他マンションでも同様の被害が確認されているとの事で、これはまた無茶苦茶やったもんだと。
仮にもNTTから正規の委託を受けた営業が、何故そんな犯行に走ったのか。動機は何でしょう。営業所あたりの組織的なものなのか、容疑者の独断なのかはまだ不明ですが、いずれにせよ、その犯行によって起こされた通信障害を引き合いにして自社サービスの優位性を顧客に主張する事による顧客獲得を狙った、とかそういう事なんでしょうか。そうだとしたら、それはまさに詐欺師のやり口そのものであって、刑法的な意味での極めて悪質な詐欺にもあたるわけなんですけれども。そもそも実際に効果が期待出来る手段とも思えないし、その正気を失った所業には戦慄を禁じ得ません。
本件が常軌を逸している事は明らかですが、おそらく、全くの単なる狂気というわけではなく、固定回線事業自体、利用者が減少して、KDDIはじめ競合他社との奪い合いも激化する、構造的に新規顧客の獲得が極めて困難な状況にあって、多分に非現実なその営業目標なりに追われたとかそういう事情はあったんでしょう。しかしそうだとしても、そのような利己的な理由で、犯罪、とりわけ本件のような何らの落ち度もない多数の一般人を害する手段に訴えるとは言語道断です。そんな手段に出る事を考える程見通しが厳しいというのなら、その時点で見切りを付けてポジションの転換なり転職なりすべきところだし、営業なら何とでもなったでしょうに、そんなにNTTの看板なり付き合いが大事だったんでしょうか?しかし、そうであればなおさら、このようなNTT全体の信用をも毀損する悪辣な犯罪に手を染めるべきではなかった筈でしょうにね。
目先の保身に走った、で片付けるにはあまりに重い行いですが、監督責任のある営業所ならびにNTT西も含め、それに見合うだけの報いを受けて頂かなくてはなりません。残念な事です。
マンションに侵入、ライバル社の通信電源抜く フレッツ光営業員逮捕
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