8/31/2012

[note] Harvardで100人超の不正レポート発覚

その規模は少なくとも学部生100人以上、おそらく250人程度と前代未聞。具体的な容疑は類似のレポートが大量に見つかったという事だそうで。またベタな。。。正確には、'end-of-year take-home exams during the summer'だから、単なるレポートではなく、日本で言う所の期末試験の答案って事ですが、進学卒業が困難と言われる米大学における進学判定の、まさにその関門ってわけですね。学位の正当性を崩壊させる類の重大な不正である事に疑いの余地はなく、しかも米のみならず世界一の権威とも言われるHarvardのそれでのとあっては洒落になりません。

大学側で事実が認定されれば当該行為を行った学生は一年間の停学処分になる、との事だそうですが、軽すぎるような気もします。もっとも、take-homeすなわち宿題型の時点で代理作成等は容易で他にも未発覚の事例が多数あるだろうと予想しているから、それとの衡平を考慮して偶々発覚しただけの本件にも比較的寛容、とかいう事情なのかもしれません。でもそういう事言い出したら大学の存在自体何もかもがおしまいになってしまうわけですけれども。

何にせよ、自業自得です。Harvard卒の肩書きも、中身が無ければ無意味、ていうか社会的には詐欺になるわけで、本末転倒も甚だしい話、これも米で特に強い権威主義や利益至上主義の弊害なんでしょうか。そういう傾向自体は米国に限られるものではありませんが、残念な話です。

Harvard Is Investigating 125 Undergrads In Massive Cheating Scandal

8/21/2012

[note] 外付Thinkpadキーボード55Y9024購入

先日のリニューアルに伴いノートPCへの搭載が廃止されてしまった旧Thinkpadキーボードですが、周辺機器としての外付けUSBキーボードはまだ従来の構造のまま、しかし遠からず廃番になる可能性が高い、そしてたまたまセールで値引き中、と言うことで気がついた時には既に購入と相成っていたわけです。日本語版。


 
そのタッチは紛うこと無く伝統のThinkpadkeyboard、アイソレーション型の新版とはやはり全くの別物です。メインで繋げるPCはUbuntuですが、トラックポイントやボリュームコントロール等も即動作しましたし、その良質なタッチと合わせ、快適そのものなのであります。こういう、時間をかけて練り上げられたインタフェースには、やはり他を以って容易に代え難いものを感じますね。触れば触るほどやはり惜しまれるわけで、快適なタッチを愉しみつつ、廃番にならない事を祈る次第なのです。ていうかノートの方も元に戻して欲しいんですけれども・・・。無理なんでしょうねえ。

[関連記事 [IT] LenovoがThinkpadキーボードを全面変更 ]


8/16/2012

[law] 科捜研で証拠捏造発覚

警官や検事による証拠捏造自体は珍しくもない昨今と言えども、科捜研までがとは、司法の事実立証システムはもう基礎から崩壊しているものと言うべきところでしょうか。少なくとも、社会的にそう看做される事は必至です。

今回発覚したのは化学的鑑定を行う部門での鑑定結果流用すなわち捏造、流用出来る位に定型的な証拠というとやはり轢き逃げ事案の塗料や薬物あたりが中心なんでしょうけれども、言うまでもなく、そんな事をしたら形式的にも実質的にも証拠隠滅そして捜査また裁判の妨害になり、回数は調査中につき不明ですが取り返しの付かない被害も相当に発生してしまっているものと強く推測されるわけで。

しかし不可解な話です。科捜研の研究員ともなれば知見も十分、客観性の高い鑑定処理にあって捏造を行えば第三者の検証によって容易に露見する事は予測出来た筈だし、その行為の結果に考えが及ばない筈もなかったでしょうに、何故そんな愚かな事をしたのか、繰り返すようになってしまったのか。ノルマや捜査員等からの圧力といった組織的な要因によるのか、単なる手抜きといった個人的な要因によるものなのか。さらに他研究員に同種の犯罪はあるのかないのか。早急な原因及び実態の究明のち厳重な刑罰の適用が望まれるところです。

科捜研職員、過去書類で鑑定書くり返し捏造か

8/15/2012

[pol law] 尖閣・魚釣島上陸の中国人逮捕

尖閣諸島・魚釣島に上陸した香港所在の民間活動家7名の内5名が沖縄県警により入管法違反容疑で逮捕された件、その原因たる領土問題の状況、構造自体には実質的にさほどの影響もないんでしょうけれども、これを切掛に類似の行為が増加する可能性が高く思われる事、またそれに応じて対応手段も過激化し、双方に深刻な被害が発生する可能性も高まるだろう、その意味で非常に残念な結果と言うべきもののように思われます。

海上保安庁の対応としては、勿論上陸を許した過失は小さくなく広い方面からの非難は避け難いでしょうけれども、上陸後の逮捕というのは入管法により容疑者を起訴のち刑罰に服せしめる事が出来るのですから、単に妨害のち帰還させるのに比べて抑止効果は高くなる筈だし結果としては必ずしも悪いものとも言えないでしょう。法定刑は入管法第七十条により3年以下の懲役もしくは300万以下の罰金、悪質につき執行猶予はつけるべきではない事案、公平に処分されれば2年程度か、相当に重いものになるでしょうから、実際の社会的なインパクトもそれなりに期待出来そうです。それが過激化に対する歯止めになってくれればいいのですが。

もっとも、これから以前の衝突事件のように政治的措置により不起訴処分のち送還などという事にならなければ、ですけれども。早速中国外務省からは何やら要請が入った様子ですし、現政権が衝突事件の時と同じアレですから、おそらくはまた同じ様に処理しようとするんでしょうけれども、流石に今回は相当に世論の反発を受けるでしょうし、さてどうなることやら。

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さらに9名逮捕、こちらも同じく入管法違反容疑ただし前者が不法上陸に対しこちらは不法入国。実質殆ど差は無いようにも思われますが、量刑に違いはあるのかどうか、少々気になるところではあります。

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何か、余罪が無いから起訴出来ず送還、というような話が大っぴらに流れていますね。これは入管法第六十五条の入国警備官引渡規程を念頭に置いた話なんでしょうけれども、本条は引渡すことができる、とする任意規程なのだから、不起訴処分とする根拠にはなり得ないのに何故そんな話になってるんでしょうか。しかも公務執行妨害も器物損壊も共に疑われる行為があった事が明白にも関わらず。メディアは多分に条文を正確に認識していないか知ってあえてミスリードを狙っているのかのどちらかなんでしょうけれども、県警、検察、入管の三者ともが端からその線で動いている様子なのは全く以て不自然と言わざるを得ません。そのように処理するよう予め政府側から指示があったんでしょうけれども、正当な法の執行がなされない事には遺憾な限りです。

8/10/2012

[biz] オリンパス自己資本半減2.2%

2012年度Q1は44億の赤字となり、自己資本比率は2012年3月末の4.6%からさらに半減して2.2%。早ければ上期末にも債務超過に転落しかねない瀬戸際まで追い込まれてしまいました。

ここに至ってはオリンパスも年貢の納め時、パナが撤退し、ソニー、テルモ、フジフィルムの三つ巴となった争奪戦もようやく終わりが見えてきたように思われます。しかし、出資価額は既存株主との調整のため株価が基準とされるところ、売り抜けを目論む投機筋の動きによって完全に資本と乖離してしまった市場価額がネックになりそうです。PBRがもう意味を成していませんもんね。

一株あたりの価額決定に際して、既存株主は市場価額を基準にするだろう一方、これから出資する側は当然一株あたりの資本額を基準にするだろうところ、ここまで両者の乖離が激しいとその調整は相当に困難でしょう。一旦破綻させて現株主を排除した後に改めて出資なり事業毎に切り売りなりすべき事案のようにも思われるところですが、争奪戦に伴う価格吊り上げの効果も相当にあるでしょうし、何処かがうっかり超割高な株価基準での出資を強行しちゃって後で大爆死したりするんでしょうか。往年のソニーならいざ知らず、その他2社もそんなプレミアムまで払う余裕なんてない筈なんですけれども、奪い合いというのは人の判断を極端に偏らせますから油断なりません。さてどうなることやら。

オリンパス6月末の自己資本比率は2.2%に低下、円高進行で

[関連記事 [biz] オリンパスもリストラ、7%2500人 ]

8/08/2012

[biz law] 沖電気海外子会社で損失隠し

また暫く大人しくしてたと思ったら。沖電気のSpain子会社Oki Systems Ibericaでプリンタの売上債権を水増しする粉飾があったんだそうで。舞台が経済危機の中心地Spainなのは必然なのかどうなのか、海外子会社が本体の損失隠しに多用される昨今ですが、本粉飾の詳細は未公表につき現時点で本体の関与有無等は不明。しかし、その額は判明分だけで少なくとも80億程度と、オリンパスの件等と比べれば小さいものの、現在の沖の資本状況、またもとより縮小し続ける事業規模からすれば小さいとは到底言えないものです。
  
とはいえ、本件がIberica単体の不祥事に止まるのであれば、本体の資本の毀損は致命的とまでは行きませんから、OKIグループとして直ちに経営危機に直面する事もないでしょう。ただ、これから当然本体の関連やその他関係会社での同様事例の有無が調査される筈で、その過程で波及が確認されたりするのであれば別でしょうけれども。ここ数年、経済縮小の流れに伴って粉飾が発生しやすい環境にあったわけだし、オリンパス等の悪しき前例もありますから、まさか、とは思いつつも、そのあたりの懐疑的な見方も拭い難いところです。残念な事ですけれども。

 Oki Electric says finds accounting misdeeds at Spain unit

8/07/2012

[biz] 東証でシステム障害、デリバティブ取引全面停止

TOPIX先物とか全部止まっちゃいました。一時間以上経った今も未だ原因不明。不明とは言ってもベンダは富士通だし、最近の傾向からすればハードの障害な可能性が高そうにも思われますけど、さて。もう二度とない、って言ってたのにもう何回目か、数える気にもなりません。

東証、全派生商品の取引停止を発表 システム障害

と思ってたら再開。しかし原因は不明。なんなんでしょう。

東証、派生商品取引を再開 システム復旧 

今回止まったデリバティブ取引システムのTDex+ってベースがNYSE Liffe製だったんですね。と言う事は、東証と実担当の富士通がその中身を把握していないから、止まった原因が分からないって事なんでしょうか。そうであればなおさら恐ろしい話なんですけども。

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東証曰く原因は、証券会社との間の通信機器、すなわちルーターの故障、かつ予備への自動切替不能ですか。最近良く聞きますねそういうの。手動切替で復旧はしたのだから、二重化の意味がないとまでは言いませんけど、お粗末な話です。

[law] パキスタンの法廷で被告妻が弟に銃殺

これはまた・・・。当該法廷での被告はZulfiqar Sehto、殺されたのは妻のRaheela Sehtoで、二人は妻の家族の同意を得ない結婚をし、妻が家族に連れ戻されたために略取を訴えたところ、逆に妻家族から捏造として訴追されていた、その法廷で妻家族のうち弟Javed Iqbal Shaikhが被告妻(姉)の頭側部を銃撃し殺害したとのこと。これだけでもう無茶苦茶な話ですが、さらに驚くべき事には殺害犯たるJavedは弁護士だっていうのです。

当然Javedはその場で逮捕され、共犯4名も逮捕されたそうですが、反省後悔の情は殆ど見せず、曰く家族の名誉を汚され自失した、等と供述しているとのこと。そもそも凶器の銃を法廷に持ち込めた理由については、彼が特に威圧的で粗暴な弁護士として悪名高かったために、入廷前のチェックを拒否出来たからと。

先日のイギリスでの娘殺害の件といい、このところパキスタン人の無法な女性殺害が横行する現状が注目を浴びていますが、本件はとりわけその異常性、人権以前に法の概念そのものが存在しない未開地域、無法社会の理不尽さが際立って見られます。確認してみれば、パキスタンでのいわゆる名誉殺人による女性の殺害件数は2011年に確認されているだけでも約1000件にも上るのだとか。

無論、通常の法概念を持つ他の社会からすれば到底容認し難い状況であって、各方面からとりわけ強い非難もなされているようです。しかし、そもそも公法、成文法とそれに基づく司法自体が事実上形骸的なものに過ぎず、とりわけ結婚制度に関連する社会弱者の人権を保護する仕組み自体が存在しない社会構造、そこにこの異常性の基礎があって、各個人がそれが正しいと信じ込んでしまっている以上は、如何に非難が集まろうとも改善が望めよう筈もないし、人自体が入れ替わらない限りはこの状況は続いてしまうのでしょう。極めて無念な事ですが。

とはいえ流石に目に余る恰好になってきてはいますし、無法状態の改善を強制する動きが出てきて然るべきようにも思われるところです。何よりも必要なのは第一に被害女性を早期に保護するシステムの導入、また同時に司法の公平運用を強制する規制の追加とその厳格な運用、その2点に集約されるように思われます。その実現のためには、まずパキスタン政府と司法関係者の入れ替えが必要になる筈ですが、それにすらいつまでかかるのか、その可能性がどの程度存在するのか、想像するだけで絶望的な心持ちになってしまうのです。そもそもこういう無法状態はパキスタンに限らず多くのイスラム圏や現旧共産圏に共通する話なのですし、亡命制度の拡大運用とかででもないと対処出来ないんじゃないかとも思われるわけですが・・・。

A Pakistani Woman Was Shot Dead In Court By Her Brother For Dishonoring The Family

8/04/2012

[biz] hong-hiがシャープ出資契約無効を主張

前期の超絶赤字に続いて四半期で自己資本の半分近い損失を計上し、事業の見通しもお先真っ暗、Like a rolling stone的な転落一直線の最中にあるSHARPですが、悪い事というのは連鎖するもので、株価の急落を受けて、ほぼ唯一の救いの手であった筈のhong-hiが出資契約の無効を主張し出したんだそうで。

そりゃ出資予定額の三分の一近くまで株価が落ちているのだから、未履行でもあるし出来れば見直しをしたくなるのは無理からぬところで。一方のSHARPは無効合意を否定しているとの事で、これまた当然の態度ではあります。只でさえ資本が枯渇しつつあるところに増資も無しとなっては洒落になりませんからね。そして法的な話をすれば、契約自体は成立していた筈ですから、本件についてはSHARP側の主張が正しく、hong-hi側には当該価額での出資義務があるのは明らかなところで、本来一義的にはhong-hiの債務不履行が非難されるべき話のように思われます。

しかしそうは言っても、SHARP側は深刻な経営危機にあって救済を乞う立場、しかも独立維持のためにhong-hiとの関係を拗らせるわけにはいかないという大きな弱みがあるわけで。出資を減らすわけにはいかない、一方でhong-hiの逆恨みを買うわけにもいかないし撤退されるのも論外と、真っ向から矛盾する制約の間で進退極まった恰好で、非常に厳しい立場に追い込まれてしまいました。

 今後の行く先については、仮にhong-hiの出資が履行されたとしても、それ以上の損失があってさらに増資が必要な状況には変わりなく、かつhong-hi以外の有力な出資候補が見当たらない以上は、どちらに転んでもhong-hiに吸収される可能性が極めて高いんでしょうが、さてどういう経路を辿るか。あるいは可能性は低いけれども、リストラに成功して規模を縮小しつつも自主存続に成功するのか。非常に興味深いケースで目が離せません。もっとも嫌でもニュースが目に入ってくるわけですけれども。さてさて。

まあそもそもの話をすれば、hong-hiがその利益を最大化する動きを取ればSHARPにとっては悪意側に動く可能性が高かった事は明白だったのに、それを甘く見たというか自分に都合良く解釈して縋った時点でもう詰んでいたんでしょうけれど。行き着くべき所に行き着いた、それが少々早かったというだけの話なんでしょう。哀れなものです。

[過去記事 [biz] シャープ2012年度Q1赤字1000億の観測 ]
[関連記事 [biz] Sharpが生産・研究開発900人を営業等へ転換]
[過去記事 [biz] Sharpも業績不振で一般社員2%減給 ]
[過去記事 [biz] シャープがhong-hi傘下へ ]

8/02/2012

[note] 佐川が隣家に誤配の上不在伝票放置

個人的な話ですけれども。ある大型機材を通販で購入し、佐川急便が配送業者になって昨日配送予定だったわけですよ。こちらは当然搬入設置等の予定も組んで待っていたわけですが、一向に来ない。遅くなる事も以前に何度かあったから今回もそれかと思っていたら結局来ず、午後9時頃に電話が。佐川から確認の電話かと思ったらさにあらず隣家から。夜分遅くに何かと訝しみつつ話を聞くと、先程帰宅してみると当方宛荷物の不在伝票が投函されていた、との事だったわけです。

遺憾の旨速攻抗議、と思っても配達店は受付時間ギリギリ過ぎたからか電話にも出ないし、噴飯やる方なくHP受付から記名で経緯を説明の上、至急の再配達と隣家への謝罪を要求したわけですが、翌日の午前9時半を過ぎてもまだ何の連絡もありません。おのれこの恨みは忘れんからな畜生、と流石に今回は怒りが収まらないのです。

だって、今回は隣家が親切な方で、かつ昨日の内に帰宅の上夜半にも関わらず連絡の労を取って頂けたからまだそれ以上の問題にはなりませんでしたが、そうでなければどうなっていたと思うんですかと。そもそも当方にも予定があって、機材の受領、また届いた後の段取りもしていた、それが無駄になって、引き直しを余儀なくされたわけでね。返す返すも腹立たしい限りです。

何にせよ、当方のみの話ならばまだしも隣家を巻き込んだ事については立場上も到底容認出来ませんから、少なくとも隣家への謝罪と再発防止の確約だけは絶対にして頂かないと。しかしまだ連絡もないんですよね。ああもうイライラする。