・・・と言ってしかるべき状況になったわけですが。
流石の影響力というか資金力というかスポンサー力というか。日野・ダイハツの場合と比べ、非難・追求の動きが明らかに鈍いようです。
今回不正が発覚したのは豊田自動織機で、内容は前2社と同じく検査不正、すなわち性能偽装による認証の不正取得です。対象のディーゼルエンジンを搭載する10車種が生産・出荷停止となり、その中にはランクル・ハイエース等の主力車種が含まれています。特にハイエースはトヨタを代表する主力中の主力です。やっぱりというか、ついに来たかとかいう感じがしますね。
豊田自動織機は形式的には子会社ではありますが、周知の通りそれは形式的なもので、実質的にトヨタ本体の一部、すなわち今回の件はトヨタ本体の不正と言えるものです。対象車種からもそれは明らかです。
そして、不正の内容やその原因たる企業体質等はまず間違いなく日野・ダイハツの場合と同様であろうと思われるわけです。というか、2社の体質等はトヨタ本体の体質・方針が波及したものと考えるべきでしょう。本体が子会社を支配し、人事権や組織の編成権も握っている以上、その逆はあり得ませんし、2社が本体の影響を受けず独立に同体質になったというのはもっと考えられません。
まあ、ぶっちゃけ日野とダイハツのあの上から下まで腐り切った状態を見せられて、その親玉であるトヨタ本体は違うと思える人なんて、最低限の認知・判断能力さえあればありえないでしょうけど。 やっぱりね、と納得するだけの事です。
そうである以上は、トヨタ本体も当然に日野・ダイハツと同様の末路を辿って然るべきなわけです。少なくとも、そうでないと考える理由はなく、そうだろうと予想する理由・前例は既に十分です。
そもそも、今回対象になった豊田自動織機はトヨタの巨大な開発部門のごく一部に過ぎません。その他の各子会社や本体の開発部門・検査部門等でも同様の不正はまず間違いなくあったでしょう。少なくともその疑いは非常に強い。これから広範に捜査・摘発がなされて然るべきだし、そうなれば山ほど違法行為が発覚するだろうと思われます。当然予想される結果として、世界有数かつ国内トップの生産台数を誇る自動車メーカー、その生産の全部とまではいかずとも、相当部分が停止する事になるものと思われます。信用も失墜します。
その影響は言うまでもなく甚大です。トヨタ側も役員・部門・各社員共に保身に走るだろうし、利害関係者は追求に及び腰にもなるでしょうね。何しろ自分が失職したり、会社・部門が潰れたりする可能性があるわけですから。トヨタレベルの得意先が消滅でもすれば、立ち行かなくなる会社も多々あるでしょう。
お得意様No.1の攻撃に及び腰になったメディア各社はじめ、国交省や財界、全国・全世界に散らばる数多の取引先等がこぞって忖度という名の擁護・自己防衛に励む姿が目に浮かぶようです。
クソ喰らえです。スペックの偽装などという自動車メーカーとして絶対にやってはいけない犯罪を組織ぐるみで犯し、それが一部発覚してなお改めようとしない姿勢は到底容認できるものではありません。お得意のカイゼン、その対象は自分の目先の利益になる事だけだったようです。
そうであれば、この惨状も、TPSの結果と言えるのでしょう。果てしなく思えたカイゼンの行き着いた先が粉飾まみれ、犯罪組織になっての破滅とは、皮肉が効き過ぎてませんかね。
それを擁護するメディア・政財界・取引先等も同罪と言う他ありません。ユーザーや社会の事なんかよりトヨタ様の方が、正確にはトヨタ様との商売の方が大事って事なんでしょう。そんなに大事なら、一緒に破滅すればいいと思います。