先日、前触れもなく、事務用のレーザープリンタが部分的に故障しまして。具体的には紙送りの不具合で、印刷しようとすると、ほとんどの場合に紙詰まりエラーが出る、というものでした。なお、機種はCANONのLBP3500、モノクロでA3対応の、プリンタ機能のみのシンプルなモデルです。
例外的に、手差しトレイに1枚のみセットして印刷する場合だけは上手く印刷出来るのですが、それ以外、つまりカセットでも手差しトレイでも、複数枚の用紙がセットされた状態から印刷しようとすると、何故か2枚目を読み込み掛けた状態で紙詰まりになるのです。1枚目を排出する前に止まりますから、計2枚が本体内に取り残されて無駄になることに。。。
これはおそらく紙送り部分の用紙を検出するセンサの不具合で、1枚目が通過したにも関わらず、センサ(のレバー)が戻らず、送り終えていないと誤認して紙送りを続けようとして、2枚目を引き込んだ後のタイミングで長時間紙送りが進んでいないと判断してスタックする、という事なのかな、と思われるのです。が、これを直そうにも、そのセンサ(と思われる)部分に物理的にアクセスするのが大変で、逆に分解する際に壊しかねない気がしまして。
そもそもLBP3500はもうかなり古いこともあり、取り敢えず、本機は封筒だとか厚紙だとかA3だとかの比較的特殊な、従って使用頻度のさほど高くない用紙の場合の手差しからの1枚印刷専用にする事にして、A4以下の通常用紙の(複数枚)印刷用のプリンタを別途新調する事にした次第です。
新しく導入する機種は、色々検討した結果、奥行きのコンパクトさやコスト(リサイクルトナーはじめ部品類の流通量の多さ)、印字品質(濃さ等)の安定性等を評価して、同じくCANON製のLBP6240に決定。納品後、有線LAN接続で繋いでセットアップしました。
Windows機用のセットアップについては特筆するような点はありません。従来機種同様、付属のセットアッププログラムを使えば簡単にセットアップ出来ます。ちなみに、本機にはモニタはついておらず、IPアドレスやMACアドレス等を取得するには、windows側の設定ツールを使うか、ステータスを印刷するかの2択になります。ステータスを印刷する場合は、排紙ボタンを長押し(3秒以上)します。
Linux機用の設定については、概ね次の通りです。 なお、OSは20.04LTSです。
1. CANONのサイトから対応するドライバをダウンロードし、解凍
※LBP6240の場合、linux-carps2lbp-drv-v500-jp-17.tar.gz (ver.5.00)
https://cweb.canon.jp/drv-upd/lasershot/linux/carps2linux.html
ubuntuの動作確認済みは19.04までとなっていますが、20.04LTSでも問題なし。
2. フォルダ内でインストールスクリプトを実行
$ sudo ./install.sh
※なお、CUPSが起動されていない場合は、 ここで起動しておく。
$ sudo service cups start
3. CUPSの登録
WEBブラウザから行う場合は、localhost:631にアクセスし、[管理] -> [プリンターの追加] -> [発見されたネットワークプリンター]中から、
Canon LBP6230/6240を選択して追加
ドライバ(モデル)の選択時も、Canon LBP6230/6240(en)を選択
具体的には、プリンターのプロパティ([ファイル]-[プリンターの設定]-[プロパティ]等)の[デバイス]タブ中、[プリンター言語の種類]を、デフォルトの[自動選択:PDF]から[PostScript(レベルはドライバーから取得)]に変更します。これで文字化けが直ります。
文字化けが出た時には少し焦りましたが、この程度の設定変更で解決するのならまあ許容範囲と言えるでしょう。以前のCANONのLinux対応のおざなりっぷりは目を覆わんばかりで、10年位前に当時のモデルでやろうとした時の設定の困難ぶりは半端なかったですからね。。。ともあれ、書類の印刷環境が回復して一安心。というわけで今回はこれでおしまい。