しました。ファンキーでパワフルなGroovy Gorillaさんです。
と言っても、特筆する程の大きな変化はありません。例によってアップグレード後に幾つか不具合の類はありましたが、致命的と言えるようなものはありませんでしたし。(?)
それでも幾つか遭遇した問題点等につき、以下にメモ。なお、アップグレード元のバージョンは全て20.04LTSです。
[アップグレード適用時] ※update-managerから実行
libc6のアップグレードの際、xscreensaverが邪魔とのメッセージが出て止まります。ので、下記コマンドで止めます。
$ xscreensaver-command -exit
これ以外は、特にいつもと違う点はなし。
[アップグレード適用後]
1. 起動失敗
一部のPCで、適用後、再起動に失敗するケースがありました。ログを調べてみると、bootパーティションのマウントに失敗している模様。/etc/fstabを確認すると、見覚えのない/boot/efiのエントリが入っていました。これにマウントしようとしているところのUUIDのドライブが見つからないという事のようで。ドライブを探しても良かったのですが、そもそもefiを使用する必要はない筈、という事で、このエントリ自体をコメントアウト。すると起動するように。
2. 一部アプリの不具合
起動後は大抵のアプリは問題なく動作したのですが、libreofficeについて少し問題が確認されています。何かというと、libreofficeの履歴メニュー(最近開いたlibreofficeファイルが一覧表示されるランチャー的なウィンドウ)を開くと、ウィンドウの左上側1/4部分しか表示されず、かつこのウィンドウ上からファイルを開くと、各アプリの画面も同様に左上側1/4しか表示されず、入力も受け付けなくなってしまうのです。ウィンドウツールキット周りの処理のバグでしょうか。
この点については、履歴メニューを経由せず、writerやcalc等の個別のアプリを直接起動する場合は問題なくウィンドウの全エリアが表示されます。これで回避出来るので、致命的な不具合というわけではありませんが、余計な手間が増える事には違いありません。速やかに修正されて欲しいものです。
3. 一部アプリが特に無告知でリポジトリから消えている
これはごく一部の人にしか関係しない問題でしょうけれども、私の常用していたアプリがアップグレードしたら消えていました。何かというと、SIPクライアントのLinphoneです。IP電話アプリですね。これを常駐するようにしていたのですが、消えていました。すぐに気づき、業務でも使用していた都合上、使えないのは困るので慌てて再インストールしようとしてもそもそもパッケージが見つかりません。SIPクライアントは元々あまり選択肢がなく、代替アプリは準備出来ていなかったところに、まさかのサイレントディスコンかとかなり本気で青褪めました。
焦りながら、20.04LTSまではaptでインストール出来ていたのに何故今更、と色々情報を集めることしばし。結論から言えば解決しました。
具体的には、Linphoneの提供方法が公式からのAppImage形式での配布に統一されたから、という事のようで、これを公式からダウンロードして使えばよい、ということでした。
ちなみにAppImageというのは、 Windowsで言うところのexeファイルのようなものですね。ディストリビューションや、カーネル及びライブラリのバージョンに(原則として)依存せず、かつインストール作業を要せず、ただ実行するだけでアプリを使用出来るように設計されたファイル形式というわけです。
というわけで、ダウンロードしたAppImageファイルに実行属性を付与してパスを通し、起動するようにすればそれでOK。無事Linphoneが使えるようになったのでした。起動してみると、従来は如何にも古いGTKのウィジェット的なウィンドウ表示だったのが、今風のスタイリッシュなアプリ表示に代わっていて、確かにこういう今風のデザインにするにはGTKやらに依存するわけにはいかないのも無理はない、と納得した次第です。何はともあれ一安心。
取り敢えずはそれ位でしょうか。これでも以前と比べれば概ね問題ない、と言えてしまう辺り、今更ながら一般への普及が絶望的な事を再認識しつつ、気にしたところでどうしようもないし自分が使えるならそれでよしとしよう、というわけで今回はこれでおしまい。