5/18/2016

[biz law] スズキも不正発覚で疑惑が全国内自動車メーカーに波及

スズキよ、お前もか。

燃費偽装の件、詳細は不明ながら、軽自動車2強の一角であり、カタログ上の燃費性能ではここ数年業界をリードし続けて来た筈のスズキも手を染めていた事が発覚したそうで。いやまあぶっちゃけ疑わなかった向きの方が少なかろうとは思うものの、それでもバレた時のヤバさ加減からして流石に言い逃れ出来る程度には自制しているものと思われていただろうところにこれ。また大変な事になったものです。

正確には計測方法の不正で、おそらくは三菱と同様、数字上良好な抵抗値が出やすく簡便な方法によっていたものと推測されているところ、実質的な不正の程度は明らかではありません。が、その程度の多少は問題ではないわけです。元より他社にも同様の嫌疑はかかっていたところ、本件発覚によりその疑惑は確固たるものとなり、既に疑惑は業界全体に及ぶものになってしまった、その事自体が決定的であり、あるいは致命的と言うべきでしょう。

当局から各社に対し、当然これから積極的かつ強制的に監査等がなされる事は必至です。現在メーカーに任せられている各種のパラメータの測定も第三者機関の検証を受ける事になるでしょう。あるいは検証に留まらず、検査の全てが行政法人の管轄に改められるかもしれません。無論不正がなければ何の問題もないわけですけれども、国内の開発現場において、諸々の対外的な数字への化粧等と称する誤魔化しが横行している事は周知の通り、何も出てこない筈もないのです。従ってその不正の内容と悪質性が問題になるところ、仮に本件のような致命的なレベルの不正が蔓延していたというのなら、連鎖的に主要メーカーが販売停止・多額の損害賠償を強いられる事も必至。結果、国内の自動車産業が壊滅する事態すらあり得るように思われるところです。

国外でも、米国は無論、韓国では日産に排ガス規制絡みで具体的な嫌疑がかかってるそうですし、むしろ国内で済めばまだマシな位と言えるでしょうか。無論最大手のトヨタ(ダイハツ含)の実態もこれから明かされる事になるんでしょうけれども、さてどんなものなんでしょうか。

といって、紛うこと無き詐欺、それも国を相手取ってのものでもある前代未聞の規模なのだし、長年のツケを払う羽目になっただけの話、例え存亡の危機に晒されようと、それも仕方ないというよりむしろ当然の話なのだろうと言わざるを得ません。最低限不正で得た利益は返還されなくてはならないし、損害は償われなければならないし、今後の再発は絶対に許されず、まして不正車の販売継続は論外、それだけの事です。結果的に言えば、本件発覚の引き金は直近の軽自動車需要増に対する競争だった、と言えるでしょうけれども、つまり目先の需要に目が眩んで客を騙した結果身を滅ぼした構図になるわけで。いやほんと馬鹿ですね。救えません。

逆に無事なところがあれば、一気に天下を取る事も可能と言えるでしょうけれども、さてそんな所はあるのでしょうか。日産なんて、余裕こいて救済してる場合じゃなくなったかもしれないんですしね。

スズキ 燃費データ測定 国の方法と異なる形で

そして鈴木会長の会見で明かされた驚愕の実態。そんな出鱈目だったのかと。

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