1/20/2010

[biz] JALの次は?

ようやくJALが退場しました。

副作用の程度とか、諸々の実際はこれからですが、即死した所は
殆ど無いみたいですし、全体としてみればコスト削減余地が大きく、
復活は割と簡単そう、ということで、まずは順調に見えます。

しかしですね、関係者、特に銀行は只でさえ厳しい所に、少なく
ない損害を被った訳で、その辺の信用を全て失った影響というの
は、そう軽いわけはありません。

従業員のモチベーションも壊滅状態の筈、そう計画通り再生出
来ると楽観するのは早計でしょう。

とはいえ、概ね寡占市場の業種であるので、まだある程度先が
見える分、まだましというのも事実でしょう。

次は何処か?最近はもうずっとJALと同様に年金債務やらの
長期債務の実質債務超過と、売り上げ数割減のコンボで死に体の
企業が多々いる、と議論の俎上に上がっているのは周知の事実。

特に大手電機、日立、NEC、東芝、富士通やらは規模が大きい
分、債務超過額の上位に名前を連ねています。

JALと違うのは、年金債務は既にカット済みで、これ以上削れ
ない事でしょうか。他にも、売れる物は売り尽くしていて、手詰
まりになりつつあり、より深刻な状況と見えます。

今は数割カット当たり前の無茶苦茶な給与削減でしのいでます。
それでもしのぎ切れていませんが。

大体、元々競争続きで疲弊している上に、さらに給料が数割削減
されて生活がままならなくなるような状況で、所謂技術開発系の、
個々の、特に一部の優秀な社員のモチベーションが鍵になる形の
これら企業が、持続可能とは考えられません。

いずれ破綻します。もう破綻してる所もあるかもしれませんが。

本質的に、大半は寄らば大樹、で集まった人達ですから、大樹が
崩れる事態に対応できる筈もなく、怯えながらじっと耐える位しか
術はないのが実態でしょう。

で、一部の自立出来る人は見切りを付け、さらに何も出来ない
烏合の衆になっていく、と。

現実は厳しい、と解ってはいても、現実というのは往々にして
思ったよりもずっと厳しいものになる事が多いものです。それでも
生きていけるよう、上手くやらねばなりません。

今年は本当にヤバイ感じがします。杞憂で終われば良いのですが。