友好に役立てるためだから政治利用ではない、だそうで。
本当に首相は数理出身なのでしょうか。友好と政治は両立
する概念なので、上記の命題は成立しません。ああ恥ずか
しい。
それはともかく。今回の件は、
「内閣が宮内庁の懸念表明を押し切って、特別に命令を
下す形で、天皇に、政治関係が緊張している中国首脳
の接待をさせる」
という事件なのです。
どう見ても、中国だから、政治的な思惑で、特別に友好を
進めるために、天皇を利用したとしか見えないでしょう。
自分達がどういう立場なのか、何を言っているのか、理解
しているとは到底思えません。
そもそも、内閣は行政権そのもの。内閣の行動に政治的で
ないものなどありません。
一方、天皇の行動は憲法の要請により、形式的、儀礼的な
ものに限られなければなりません。そのために各種のルール
があり、そのルールに従う事によって、形式性が守られる
必要があるのです。
内閣の特別な思惑によってこのルールを破ると、天皇の行動
は当然に政治性を帯びる事になり、従って違憲となります。
自己正当化だらけの内閣ですが、これも許容しがたい酷さ
ですね。軽々しいにも程があります。
大体、本件は、違憲を犯してまで敢えて強行せねばならない
ような重大な案件ではなく、粛々とルールに則って対応すれ
ばそれで問題ない筈です。困ったもの、では済まないのですが。