やはり余罪が、というか、むしろ氷山の一角だったという事でしょうか。三菱自動車の燃費改竄詐欺の件、当局の立ち入り検査の結果、当初発覚した軽自動車4種以外の車種でも同様の不正がされていた事が明らかになったそうです。
とりあえず確定したのはi-MiEV。疑われているのはアウトランダー、RVR、パジェロ等、全車種の半数以上に上るとのこと。揃いも揃って主力車種ばかりです。もっとも競合とのカタログ性能差埋めと減税区分の達成という目的を考えれば主力にこそ必要な措置だっただろう事は間違いないところで、それ自体はむしろ自然な帰結なのかもしれません。
が、もしこれが事実なら、いや報道のされ方とか見る限りもうほぼ確定なんでしょうけれど、であれば看板でもあるEVとRV系がアウトになった事で、軽と併せて主力車種が揃って生産販売停止、どころか報道によれば十年以上に渡って行って来た不正につき既に販売した分の賠償責任まで降りかかって来ますから、いくら国内向けの比率が高くはないとは言っても、普通に廃業に追い込まれるだろう事態に思われるところです。シャープの次は三菱自、と何となく各業界で競合に負けた弱いところが順調に淘汰されているように見えなくもない気もします。淘汰のされ方が如何にも急激に過ぎますし、経緯は最悪の一言ではありますけれども。
当然の報いではありますから同情はしませんが、本当に知らなかった社員はご愁傷さまです。とはいえ人不足の折ですし、選り好みしなければ再就職先が見つからないという事もあまりないかもしれません。ご健闘をお祈り申し上げます。知ってた社員?経営陣もろとも責任取って死ねばいいと思いますよ。償いようのない事態なわけですし。というかもう既に死人も出てるんじゃないでしょうか。
一度他のメーカーでもチェックはしておいた方がいいかもしれませんね。今回発覚の契機になった日産あたりへの疑いは薄いとしても、動機は十分だし実行は容易、本件のような前例もあるとなれば、必要な措置と言えるでしょう。併せて国交省への報告時に第三者のチェックを義務付けるとか、真正を担保出来るよう制度の改善も必要に思われるところです。もっともわざわざ外野が言わずとも、やましいところがなければそのように業界が自主的に動くでしょう。逆に消極的な姿勢を見せるようなら不正が推定されてしまうだろうわけですが、さて。
[前記事 [biz law] 懲りない三菱自動車、主力軽自動車の燃費改竄詐欺]