8/05/2024

[biz] 令和のブラックマンデー記念。バブルに踊った馬鹿、再び地獄へ

はい。本格的にバブルが弾けたようです。すなわち本日、令和6年8月5日は最新のブラックマンデーに(多分)なりました。日本が世界の歴史に残る(かもしれない)よ、おめでとう!

というわけでブラックマンデーです。もっとも下落は先週末から始まっていたので、オリジナルのブラックマンデーと比較するのは適切ではないかもしれませんが、まあ株価・為替相場の変動幅が格段に大きい点で本日の方が決定的な感はありますから、間違いというわけでもないでしょう。

きっかけは、先週末の米国の雇用統計で失業率の大幅な悪化が出た事です。そこから当然のように米国株は下落し、元々予想されていた秋頃の利下げの見込みにつき確信を抱いた向きが大勢を占めた事からドル安が起こり、その直前に日銀による利上げ実施と今後の追加利上げ見通しの発表がなされていた事と相まって、ここ数年の円安と歩調を合わせて、主に日銀の投信の購入による公的資金と近々でのNISAの拡充による無知な一般人の資産をも吸い込んで膨張を続けていた国内株式市場及び為替市場のバブルが諸共に一気に弾けた、というわけですね。

日銀は投信の購入を既に縮小していましたから、買い支えがなく、また今後もない見通しである事も明らかであり、それが底が抜ける要因になった事も疑いようのないところでしょう。

何より、バブルはいつか弾けるもの。そしてその膨らみが大きければ大きいほど、弾けた時の反動は大きくなる、それが形になって現れたという事です。つまり、極めて合理的な結果という他はないわけです。

なのですが、取引関係者は当然に阿鼻叫喚です。とりわけ、信用取引をしていた、また今もしている向きはとんでもない地獄になっているでしょうね。ここまで変動が大きいと、買いも売りも読み切る事はほぼ不可能でしょうし、いわゆる落ちてくるナイフを掴んだ哀れな者も多かろうと思います。一時的に利益を出す幸運に恵まれた者もいるでしょうが、ここまで無茶苦茶な動きだと、何人たりとも参加し続ければいつかは破滅が避けられないでしょうし。常識的にはポジション解消のリスクオフ一択です。

一方で、取引云々は別にしても、単純に株価の大幅な下落は、当然ながらその権利者にとって金融資産の減少を意味します。株式を担保にした取引については、すべからく追加担保を求められるか、あるいは差し替えや清算を余儀なくされる事になるでしょうし、多くの企業が保有株式について評価損の処理を迫られます。

それは大手金融機関や日銀も例外ではありません。というか今や日銀がその影響を受ける筆頭です。日銀が購入した投信は大半がまだ含み益がある状態だとは思われますが、今後の下落の程度次第では、利上げで日銀が債務超過になる前に、株式の評価損で債務超過に陥りかねないわけです。本格的な利上げもこれからだというのに。一体日銀はどうなってしまうのでしょうか。まさか本当に破綻してしまうのでしょうか。日銀が公的資金のお世話になる、とか冗談みたいな話が本当になるのかもしれません。そんな資金をどこからどうやって持ってくるのかは知りませんが。

しかしまあ、見事に弾けたものです。馬鹿は死んでも治らないというか、バブル崩壊を経験しておきながら、再発を防ぐどころか目先の利益に見事に目が眩み、アベノミクス等と寝言を言ってバブルを膨らませる事に全力を尽くし続けた日本政府と日銀、それに全力で乗った金融界隈の面々、そしてそれに粛々と従った多くの日本国民、みんなほんとアホばかりです。それらの全てが自らの浅はかさと欲深さの報いを存分に受けるのかと思うと、清々しい思いがしますね。アホはみんな死ぬがよい、です。

とはいえ、諸々の市場に直接の関係を持たない第三者としては、馬鹿馬鹿しくも非情に興味深い一大事象ではあります。その行く末を、高みの見物的に観察させてもらうとしましょう。さしあたってはどこまで広がるのか、そこに注目ですかね。