もう何も対策もせず、事実上蔓延するに任せているだけになったコロナウィルスですが。その無策ぶりと矛盾するように、またワクチンを打たせるんだそうで。多い人だと1年強で実に5回目の接種、という事になります。その回数には箍が外れた感はありますが、それは今回の主題ではないのでおいておいて。
理由は今まさに蔓延のまっただ中にあるオミクロン派生株への抑制・予防とのことですが、正直今更なんの意味が、と思わざるを得ません。というのも、一部の高齢者や医療関係者等の高リスクとされる人を除き、3回目以降接種をしていない人も増加しており、その割合はおよそ4割弱にものぼります。4回目については、全体のデータは国から出ていませんが、自治体の公表している接種回数データからすると、概ね接種率は2割程度であろうと推測されます。これは対象者が高齢者にほぼ限定されていた事によるものでしょう。4回目時点で未接種者が8割です。つまり、5回目の接種をする可能性がある者は2割程度しかいないのです。
元々、3回目の時点で副作用と効果を比較して以降の接種を取りやめた人が多数出ていた事、さらに4回目の接種はそもそも蔓延防止を目的とはしておらず、感染後の重症化防止のみを目的としていた事とを併せ、ワクチンによる蔓延防止は既に目的から外されていました。 一方で、ワクチン以外の蔓延防止対策を取っていたかというと真逆で、蔓延を促進する政策のみを取り続けています。要するに、もはや蔓延については予防自体考えてもいないのですね。緊急性も何もあったものではありません。加えて、重症化予防は従来ワクチンでも十分だと公表していました。すなわち、基本的に接種は不要、必要な場合も従来ワクチンで問題ない、と、少なくとも厚労省は判断していたわけです。これを反映して、上記の通り接種は一部の人にしかしていないのですね。
で、件の新しいワクチンですが。従来のワクチンとオミクロン系株用の新成分の混合だそうで、8月末現在開発中だそうです。開発中、ということは、治験の結果を云々する以前に、そもそも治験をしていないという事です。実際、ファイザー社らによると治験はこれからだとか。効果があるのか、副作用がないのか、それすらも確かめてもいないという事ですね。そんなもの、薬でもなんでもありません。その一般人への投与は治験ですらない、ただの人体実験です。
もっとも、例え人体実験だとしても、一刻の猶予もない程の緊急性と必要性があり、かつそれ以外に手段がないというのならばまだ考慮の余地はあるでしょう。初回の接種にはある程度それらの要素がありました。ですが、今回についてはどれもない。
必要性の根拠となるべき目的については、蔓延防止は既にその中になく、高リスク者の重症化予防だけであり、それについては前記の通り従来のワクチンで十分との判断がなされていた筈です。また、未治験である以上、そもそも新ワクチンの(旧ワクチンと比較しての)有効性については、製薬会社がそう主張しているだけで、その正誤すら定かではありません。
あらゆる意味で、合理性がないのです。今回の新ワクチン接種の話には。率直に言って狂気の沙汰だと思います。
なのですが・・・高齢者の方々の相当割合が、それでも接種してしまうのでしょうね。必要だ、接種しないと危ないぞ、という政府の出鱈目な話を鵜呑みにして。その接種自体が危険に満ちている上に、無意味かもしれない、という事実に気づくこともなく。全く以て遺憾な事です。