10/29/2020

[note] Ubuntu20.10にアップグレード

 しました。ファンキーでパワフルなGroovy Gorillaさんです。

と言っても、特筆する程の大きな変化はありません。例によってアップグレード後に幾つか不具合の類はありましたが、致命的と言えるようなものはありませんでしたし。(?)

それでも幾つか遭遇した問題点等につき、以下にメモ。なお、アップグレード元のバージョンは全て20.04LTSです。

[アップグレード適用時] ※update-managerから実行

 libc6のアップグレードの際、xscreensaverが邪魔とのメッセージが出て止まります。ので、下記コマンドで止めます。

 $ xscreensaver-command -exit 

 これ以外は、特にいつもと違う点はなし。

 [アップグレード適用後]

1. 起動失敗

一部のPCで、適用後、再起動に失敗するケースがありました。ログを調べてみると、bootパーティションのマウントに失敗している模様。/etc/fstabを確認すると、見覚えのない/boot/efiのエントリが入っていました。これにマウントしようとしているところのUUIDのドライブが見つからないという事のようで。ドライブを探しても良かったのですが、そもそもefiを使用する必要はない筈、という事で、このエントリ自体をコメントアウト。すると起動するように。

2. 一部アプリの不具合

起動後は大抵のアプリは問題なく動作したのですが、libreofficeについて少し問題が確認されています。何かというと、libreofficeの履歴メニュー(最近開いたlibreofficeファイルが一覧表示されるランチャー的なウィンドウ)を開くと、ウィンドウの左上側1/4部分しか表示されず、かつこのウィンドウ上からファイルを開くと、各アプリの画面も同様に左上側1/4しか表示されず、入力も受け付けなくなってしまうのです。ウィンドウツールキット周りの処理のバグでしょうか。

この点については、履歴メニューを経由せず、writerやcalc等の個別のアプリを直接起動する場合は問題なくウィンドウの全エリアが表示されます。これで回避出来るので、致命的な不具合というわけではありませんが、余計な手間が増える事には違いありません。速やかに修正されて欲しいものです。

3. 一部アプリが特に無告知でリポジトリから消えている

これはごく一部の人にしか関係しない問題でしょうけれども、私の常用していたアプリがアップグレードしたら消えていました。何かというと、SIPクライアントのLinphoneです。IP電話アプリですね。これを常駐するようにしていたのですが、消えていました。すぐに気づき、業務でも使用していた都合上、使えないのは困るので慌てて再インストールしようとしてもそもそもパッケージが見つかりません。SIPクライアントは元々あまり選択肢がなく、代替アプリは準備出来ていなかったところに、まさかのサイレントディスコンかとかなり本気で青褪めました。

焦りながら、20.04LTSまではaptでインストール出来ていたのに何故今更、と色々情報を集めることしばし。結論から言えば解決しました。

具体的には、Linphoneの提供方法が公式からのAppImage形式での配布に統一されたから、という事のようで、これを公式からダウンロードして使えばよい、ということでした。

ちなみにAppImageというのは、 Windowsで言うところのexeファイルのようなものですね。ディストリビューションや、カーネル及びライブラリのバージョンに(原則として)依存せず、かつインストール作業を要せず、ただ実行するだけでアプリを使用出来るように設計されたファイル形式というわけです。

というわけで、ダウンロードしたAppImageファイルに実行属性を付与してパスを通し、起動するようにすればそれでOK。無事Linphoneが使えるようになったのでした。起動してみると、従来は如何にも古いGTKのウィジェット的なウィンドウ表示だったのが、今風のスタイリッシュなアプリ表示に代わっていて、確かにこういう今風のデザインにするにはGTKやらに依存するわけにはいかないのも無理はない、と納得した次第です。何はともあれ一安心。

 取り敢えずはそれ位でしょうか。これでも以前と比べれば概ね問題ない、と言えてしまう辺り、今更ながら一般への普及が絶望的な事を再認識しつつ、気にしたところでどうしようもないし自分が使えるならそれでよしとしよう、というわけで今回はこれでおしまい。

10/28/2020

[PC] ネットワークプリンタ新調

先日、前触れもなく、事務用のレーザープリンタが部分的に故障しまして。具体的には紙送りの不具合で、印刷しようとすると、ほとんどの場合に紙詰まりエラーが出る、というものでした。なお、機種はCANONのLBP3500、モノクロでA3対応の、プリンタ機能のみのシンプルなモデルです。

例外的に、手差しトレイに1枚のみセットして印刷する場合だけは上手く印刷出来るのですが、それ以外、つまりカセットでも手差しトレイでも、複数枚の用紙がセットされた状態から印刷しようとすると、何故か2枚目を読み込み掛けた状態で紙詰まりになるのです。1枚目を排出する前に止まりますから、計2枚が本体内に取り残されて無駄になることに。。。

これはおそらく紙送り部分の用紙を検出するセンサの不具合で、1枚目が通過したにも関わらず、センサ(のレバー)が戻らず、送り終えていないと誤認して紙送りを続けようとして、2枚目を引き込んだ後のタイミングで長時間紙送りが進んでいないと判断してスタックする、という事なのかな、と思われるのです。が、これを直そうにも、そのセンサ(と思われる)部分に物理的にアクセスするのが大変で、逆に分解する際に壊しかねない気がしまして。

そもそもLBP3500はもうかなり古いこともあり、取り敢えず、本機は封筒だとか厚紙だとかA3だとかの比較的特殊な、従って使用頻度のさほど高くない用紙の場合の手差しからの1枚印刷専用にする事にして、A4以下の通常用紙の(複数枚)印刷用のプリンタを別途新調する事にした次第です。

新しく導入する機種は、色々検討した結果、奥行きのコンパクトさやコスト(リサイクルトナーはじめ部品類の流通量の多さ)、印字品質(濃さ等)の安定性等を評価して、同じくCANON製のLBP6240に決定。納品後、有線LAN接続で繋いでセットアップしました。

Windows機用のセットアップについては特筆するような点はありません。従来機種同様、付属のセットアッププログラムを使えば簡単にセットアップ出来ます。ちなみに、本機にはモニタはついておらず、IPアドレスやMACアドレス等を取得するには、windows側の設定ツールを使うか、ステータスを印刷するかの2択になります。ステータスを印刷する場合は、排紙ボタンを長押し(3秒以上)します。

Linux機用の設定については、概ね次の通りです。 なお、OSは20.04LTSです。

1. CANONのサイトから対応するドライバをダウンロードし、解凍

 ※LBP6240の場合、linux-carps2lbp-drv-v500-jp-17.tar.gz (ver.5.00)

  https://cweb.canon.jp/drv-upd/lasershot/linux/carps2linux.html

  ubuntuの動作確認済みは19.04までとなっていますが、20.04LTSでも問題なし。

2. フォルダ内でインストールスクリプトを実行

 $ sudo ./install.sh

 ※なお、CUPSが起動されていない場合は、 ここで起動しておく。

  $ sudo service cups start

3. CUPSの登録

 WEBブラウザから行う場合は、localhost:631にアクセスし、

 [管理] -> [プリンターの追加] -> [発見されたネットワークプリンター]中から、

 Canon LBP6230/6240を選択して追加

 ドライバ(モデル)の選択時も、Canon LBP6230/6240(en)を選択

以上で印刷出来るようになります。ただ、色々とアプリから印刷してみたところ、大体のアプリでは問題ないのですが、一部アプリではデフォルトの設定だと文字化けする不具合がありました。Libreoffice(のwriter)がその代表例ですが、これについては、アプリ側の印刷設定を修正する必要があります。

具体的には、プリンターのプロパティ([ファイル]-[プリンターの設定]-[プロパティ]等)の[デバイス]タブ中、[プリンター言語の種類]を、デフォルトの[自動選択:PDF]から[PostScript(レベルはドライバーから取得)]に変更します。これで文字化けが直ります。

文字化けが出た時には少し焦りましたが、この程度の設定変更で解決するのならまあ許容範囲と言えるでしょう。以前のCANONのLinux対応のおざなりっぷりは目を覆わんばかりで、10年位前に当時のモデルでやろうとした時の設定の困難ぶりは半端なかったですからね。。。ともあれ、書類の印刷環境が回復して一安心。というわけで今回はこれでおしまい。