10/15/2015

[note] Windows10アップグレードの無効化

リリースから少しばかり時間が経ったWindows10のアップグレードですけれども。先日知人から、Windows10のアップグレードを推奨する画面出るようになったが、これが非常に鬱陶しい、どうにかならないか、と相談を受けまして。はいはいちゃちゃっとやってやるよ、と軽い気持ちで対処を引き受けて、結果から言えば成功したんですけれども、これが想像以上に面倒で、色々試行錯誤する羽目になったのです。あんな面倒なのはもう勘弁、というわけでそのキモの所をメモ。

結論としては、レジストリにフラグを立てるだけなんですけれども、一応以下順を追って。まず前置きとして、調べれば直ぐに出てくる方法である所の、更新プログラムKB3035583をアンインストールすれば完了、だったのはリリース前すなわち7月までの話で、現在ではそれでは足りません。アンインストールしても、WindowsUpdateの表示は残るしGWXも生きてるし、アイコンやポップアップは依然として出て来ます。アップグレードの準備が出来る所まで行ってしまうと別のラインが出来てしまうという事でしょうか。迷惑極まりない事です。

んじゃどうすれば、という所で、潰しても潰しても蘇る連中を前に色々と試行錯誤させられる羽目になったんですが、その辺の悲しい話はばっさり省略して結論だけ。まず準備として、更新周りを無効化した後、準備完了しているアップグレード周りを抑えます。

1.WindowsUpdateを手動インストールに設定変更し、作業途中の復活を防止
2.更新プログラムKB3035583をアンインストールのちWindowsUpdateにて非表示設定
3.WindowsUpdateの適用可能な更新プログラム中にWindows10****(Home, Pro等)があれば、非表示設定

しかる後に、レジストリに下記の通りDisableOSUpgradeを追加し、かつ値を1にして有効化(キーが存在しなければそれも新規作成の上)

<レジストリキー場所>
 HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\Microsoft\Windows\WindowsUpdate
<項目名> DisableOSUpgrade
<タイプ> DWORD
<値> 1

このレジストリキーの設定が肝だったのです。これを入れて再起動するとすっきり。なお、レジストリの設定に際しては、私はAdministratorアカウントのコマンドプロンプトからコマンド一発で入力しました。無論regeditから手動でも問題ないでしょう。と言っても今回のケースではこれで良かった、というだけなので、一般的に通用するのかは不明なのですけれども。復活したりしたら、とか考えるだけでもげんなりしますね。

ただし、この後でも[Windows10を入手する]アイコンは別口で、まだ表示されます。しつこいっての。当然消すべきものなわけですが、その方法も同様にレジストリへのキー追加によります。正確にはGWXアプリ自体の無効化なんですけれども、具体的には以下の場所に。上記とほぼ同じというか、お隣ですね。

<アイコン非表示レジストリキー場所>
 HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\Microsoft\Windows\Gwx
<項目名> DisableGwx
<タイプ> DWORD
<値> 1

ともあれ、さしあたりこれで本件は方付いたしまあいいんですが。そもそもの話として今回のWindows10アップグレード自体、ここまでしないと拒否出来ないというのは理不尽というか滅茶苦茶だと思うのです。当然ながら一般のユーザの大半はこんなレジストリ弄ったりなんて出来ないのですから。Windows10が互換性も完全、プライバシー面のデメリット等も一切ないとかいうならまだしも、そうではない事も明白な事実なのにも関わらず、ユーザに拒否の選択を与えずに推奨を表示し続ける、それはもはや不当な強要そのものであって、すなわち結局のところアップグレードの強制と言えるだろうわけなのですよ。公然とユーザの権利を侵害しています。

Microsoftとしては、思うように上がらない適用率を前にして切羽詰まってる事情はあるのかもしれません。が、だからといってユーザに不利益を強いるとは言語道断な話です。それ以前に、Windows7もWindows8もそれを売って対価を得ているのだから、ユーザには当然にそれを使い続ける権利があり、Microsoftにはサポートを提供する義務がある筈なのであって。それを事実上拒否し、義務を放棄するかの如き振る舞いは許されざる背信行為、場合によっては違法行為にも当たるでしょう。本件の如き不当な措置が速やかに撤回され、かつ二度と為されないよう強く願う次第です。ほんとユーザを何だと思ってるんでしょうか。全く以って腹立たしい限りです。

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<追記:後始末等>
 後日、復活したと連絡が。ゴミが残ってたらしく、下記処理をしたらまた収まりました。
 ・ディスククリーンアップ実行(システムファイルも含める。この時アップデート関連もチェック)
  (コントロールパネルの[システムとセキュリティ]-[ディスク領域の解放]-[システムファイルのクリーンアップ]から。Windows Update関連やOSアップグレード関連にチェックして[OK])
 ・KB3035583が復活していたので再度アンインストールかつ非表示設定
 もういい加減にしろと。

<さらに追記>
 上記の復活はWindowsUpdate上でWindows10アップグレードがデフォルトで有効になっていたからだとか。Microsoftも公式に認めつつも手違いだとか言い張ってるそうですが、あの消しても消しても復活するしつこさは故意としか考えられません。どれだけ手間がかかったと思っているのか、と怒りが収まらないのです。件の知人には、処置が不十分だったとして頭を下げる羽目にもなったのですよ。純粋にPCが使用不能になったために生じた損失も無視できませんし。

 というかこれ、法人用のPC等も当然対象だろうわけで。社内で更新を保留出来るところは別なのでしょうけれども、中小のPCだとそれはまずないし、強制アップグレードしてシステムが機能不全に陥るだとか、同様の事象、障害が普通に山程発生しているものと思われるわけです。私の場合のように対処が間に合うとしても、そのサポートコストの発生は避けられません。どう責任を取るつもりなのでしょうか。