10/10/2015

[note] 壊れたTRANSCEND製USBメモリをRMAで交換

ここ最近、割と長期に渡ってHDD類に故障が起こらず平穏が続いていた私のストレージ事情に思わぬところからの刺客。何かと言うと、予備データ用のUSBフラッシュメモリがぶっ壊れてしまったのです。

当該メモリの製品名はTS32GJF700E、TRANSCEND製の安価な機種です。容量は32GB。末尾のEはAmazon販売用モデルという意味ですね。一応USB3.0に対応はしているのですが、あまり意味が無い位の速度しか出ません。発熱が控えめなのと、やはり安価な点が長所と割り切ったモデルと言えるでしょうか。



昨今のメモリの例に漏れず、実際問題として信頼性が低いのと、そもそも速度が微妙なので常用には向かないと判断して、専らもしもの時のための保険的な予備データ持ち運び用に使っていた、というか殆ど単に保管するだけで使ってはいなかったのです。が、先日、その数カ月に一回程度のデータ更新をしようとした時に、突如として全く認識しなくなってしまったのです。USBポートに挿すと、一瞬だけLEDが光って消え、その後は一切反応なし。なんじゃそら。

この種のフラッシュメモリの壊れ方には大きく分けて2通りあって、一つは個々のセクタ等が死んでデータの欠落や速度の著しい低下が生じ、それが段々と酷くなっていくような緩やかなものと、もう一つは管理部等の致命的な箇所が壊れていきなり全く反応しなくなってしまう急激なものがあるわけですが、今回は後者に当たってしまったようです。ハード側の致命的な故障につき、ユーザの側では基本どうする事も出来ません。最悪ですね。

しかしあの使い方で、というか、書き込みもしくは書き換えの回数なんて多分100回にも達してない筈なのに。。。やはり安かろう悪かろうという事なのか。ここ10年程の間に市場価格が急激に低下し、いつの間にかMLCですら高級品扱いされるようになり、粗悪そのもののTLCが当たり前のように流通する昨今では致し方ない所なんでしょうけれども、無念です。その信頼性の低さから、消えたりして困るような重要なデータは入れておらず、安物買いのデータ失い、にはならなかったのは不幸中の幸いか虚しい皮肉か。

と、その時点でもう99%以上諦めていたものの、一応、色々とチェックしてはみました。しかしながらやはりと言うか、Windowsのデバイスマネージャにも影も形も現れないし、LinuxのPCに繋いでもdmesgのログには何も出ません。結局のところ、全て徒労に終わったのであります。時間を置いて再度試しても変わらず。お手上げです。購入から数えておよそ2年半でのご臨終でした。

というわけで、本メモリの復活は諦めて、メーカーの保証が有効かどうか保証規定を読んで確認したところ、無期限保証の対象だそうで。すっかり忘れていましたがラッキー、というかこんな壊れやすいものを無期限保証なんてしてたら、それは破綻必至なのでは、と訝しく思ったりもするわけですが、ともかくユーザとしては有り難い話です。というわけで、早速RMA手続き。TRANSCENDのHPの問い合わせフォームに従って、"RMA手続きのお問い合わせ"を選んで製品名とシリアル番号(本体の側面、下図の場所に薄く印字されていました。)や連絡先、症状及び、"保証規定に基づく修理or交換"を求める旨等を記入して送信したのです。


すると、平日の午前中に問い合わせたのですけれども、その日の午後にはメールで返信がありました。その中には故障状況の確認作業等についても記載されていて、Transcendのチェックツールを使う旨指示されていたのですが、本件の場合そもそも認識しないのだから無意味と分かりそうなものだろう、と若干違和感を覚えた次第です。テンプレだから仕方ないという事なんでしょうが、ちょっと間抜けな感じがしますね。ともあれ一応ツールを落として走らせてはみましたが、案の定デバイスが見つからない、と起動時に表示されて終了。

余計な手間をかせさせよって、と軽く遺憾に思いつつ本題に戻り、メール記載のRMA手続きのページにアクセスします。ユーザ登録をしてログインのち製品名とシリアル等を入力し、RMA番号とステータスシートの発行を受けます。で、印刷したステータスシートと本体、あと購入を証する書面(今回はAmazonの領収書を印刷したもの)の3点を下図の通り揃え、同梱して台東区のRMA担当宛に送付するのです。


ちなみに、梱包には手元にあったAmazonのメール便用のクッション封筒が丁度良さそうだったので流用しました。送付方法は、先方からは外形の破損等がある場合は保証出来ないという事もあり、追跡かつ保証ありの方法が推奨されていたのですが、流石に元の値段が値段だし追跡や保証は費用的に不釣り合いに思われたので、最悪ロストしても諦めるかと普通郵便の定形外120円で送ってしまいました。

で、待つこと数日。郵便局の窓口に差し出してから4日後にメールで受領確認の報告があった、と思ったらその翌日には代替品が到着したのです。計5日で全手続きが完了した事になります。他の人の報告ではもう少し、10日位かかるのが標準なように見えていましたから、予想外の迅速さに驚きました。ちなみに配送はヤマトの宅急便です。事の性質上、メール便で送るわけには行かないというのは分かるのですが、Amazonから購入した時からしてメール便だったのとは不釣り合いなのは事実だし、いささか大げさな気がしなくもありませんね。


開封すると、当然ながら中身は大半が緩衝材です。本体の入った封筒とインボイスは底に張り付いているだけ。受け取る側としては構わないんですけど、やはり少々の違和感は禁じ得ません。



型番は変わらず、見た目も元と同じ。なおシリアル番号が元は数字のみ10桁だったのが、アルファベットも混在する形式に変わっており、かつ桁数(文字数)も大きく増えています。RMA用に区別されてたりするんでしょうか。


とりあえず使ってみたところでは、機能面にはさしあたり問題なし。ただ、元はランプの色が黄色だったのが、代替品では青色に変わっていたのには、元の色のほうが落ち着いた感じがして好みだったなと少し残念に感じた次第です。大した事じゃないですけれどもね。今度は長く、少なくとも5年くらいは壊れないで欲しいと願いつつ、今回はこれでおしまい。

<追記>

本件に関係して、ちょっと気になった事を。というのは、今回適用のあったTranscendの保証については、何やら購入30日以内に登録しなければ無効になるだとかいう話が出回っているようで、Amazonのレビューにもその旨の記載が見受けられますが、これは明らかに誤りですね。事実、私は元々登録しておらず、購入から2年以上経った今回のRMA申請直前に登録したのですが、上記の通り何も不都合なく保証を受ける事が出来たのです。確かに保証規定には30日以内の登録を推奨する旨記載があるものの、保証の効力・期間とは別の項目で、文言上も無関係な単なる推奨としか解釈しようが無いものなのですし、何故そのような誤解がされ、かつ広まっているのか、どうにも不可解なのです。口コミの悪い面というか、自分で確認するのが面倒だから、誰かが言い出した間違いを鵜呑みにする、というのはありがちな話なんでしょうけれども、だからといって明らかな嘘を広めるのは流石にまずいだろうと思うのです。不法行為にあたるおそれも無いとは言えないでしょうし。うーん。

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