9/02/2015

[law] 東京五輪、無能と無責任の果てに近づく破綻

五輪ロゴ盗用の件、ようやく一段落というか、白紙に戻ったようですけれども。

自称デザイナーの佐野氏本人は直接間接取り混ぜてのあれほど明白な証拠を突き付けられながら未だに盗用を認めず、またその後の無茶苦茶な正当化の当事者たる各委員はじめ関係者も誰一人として非を認めず、揃って責任逃れに汲々とする現状にあっては、一区切りとすらとても言えないし、代わりの選定にも相当な困難があるだろう事は間違いないわけで、どう始末を付けるつもりなのか逆に興味が湧きます。

既にロゴの使用権に投資あるいは行使済みのサプライヤーには当然その分の損害が発生しているし、広告費用等を中心にその額は少なくとも数百億にはなるでしょう。それは仮に当人が認めたとしても佐野氏一人に到底負える筈もなし、関係者全員が首を差し出す位しないと収まらない向きも多いのではないでしょうか。事の性質上、逃げようもないと思うのですけれども、どうするんでしょうね。

しかし競技場の件といい、揃いも揃って後先を考えず個々の利益追求と保身ばかり目論んで無茶な談合に走り当然のように破綻して、また見切り発車からクソのような損害の山を出し、さらに仕切りなおしすら殆ど不可能に思える程に状況を複雑にしてなお居座る阿呆さ加減には、もうね、呆れすら感じないのです。元々五輪の開催自体に否定的な私としてはそのまま失敗してしまえと思うわけですが、実際そのリスクは急速に高まっているように思われてなりません。関係者が揃って自分に都合の良い現実離れした妄想のもと、てんでバラバラに無法を繰り広げているのだから当然とも言えるだろうわけですけれども。もっともあえて突き放さずとも、これまで数年でこの体たらく、さらに事態は複雑で身動きが取れなくなっていっているのに、これから数年でリカバー出来るとはとても思えないのですが、さて。

頭が痛い今後のあれこれはともかく。さしあたり佐野氏のこれからについては、本件の膨大な損害賠償請求に加え、純粋な著作権上の紛争も山のように振りかかるでしょうし、余罪も同様に追求され続けるでしょう。当人もそれが分かっているから悪意について頑なに否認を続けているんでしょうけれども、訴訟になれば容易に有罪が立証されてしまう程度には一般人の立場から見ても容疑は明白に見えるだけの証拠があるように思われますし、すなわちもう終わっていると言うべきでしょう。無論完全に自業自得だし、これだけ社会に広範かつ膨大な損害を与えておきながら逃げおおせるなど許される筈もないのですが、この上はせめて今からでも潔く罪を認め、自ら進んで責任を取って頂きたく思う次第なのですが。。。無理ですかね。