1/28/2016

[note] Win10のバックグラウンドタスク無効化

Windows10絡みの設定メモ。

色々と微妙なWindows10ですけれども。その微妙さの主たる原因は、ユーザ情報を収集するところだろうと改めて思うのです。周知の通り、Windows10はその使用許諾の中で、予めPC内のユーザ情報をMicrosoftが取得する事に同意を求めています。これはサービスで収益を得るビジネスモデルには欠くべからざる要素であり、先行するAndroidやiOSのそれにも同様の条項が含まれていて、特に奇異なものではないのですが、それでも単なる個人の端末ではないPCの、これまで想定していなかった領域へのプライバシー侵害を導入する変更ですから、著しい忌避感を持つ人が多数生じたのも当然の結果と言う他ないわけです。

当然ながら私もその一人なわけで、当初2台をUpgradeしたものの、特に機能面でのメリットが薄い事を確認した後で、1台は既に元のOS(Win7Pro)に戻してしまいました。残る1台についても、設定項目から可能な限りMicrosoftのサーバとの通信を排除するよう設定していたのですが、設定の自由を事実上禁止しているも同然のインタフェースに業を煮やしまして。この程少し手間をかけ、タスクスケジューラ中で待機しているバックグラウンドプロセスの内、不要なものを片っ端から手動で無効にする事にしたのです。

Reporting関連のタスクの多さに改めて驚きつつ、ちまちまと要不要の判定と無効への切替を繰り返し、ついでにその他の通知関連やSkyDrive関連等の不要なタスクも無効にした結果、実にその対象タスクは30以上にも上ったのでした。幾ら同意を取り付けたからといって好き放題やり過ぎだろうと呆れ果てた次第です。法的には問題ないだろうとは言え、殆どユーザへの背信に等しいように見えて、印象は最悪ですね。これでは忌避されても仕方ないのではと。

ともあれ、これまで不安の付き纏っていたExperience Program関連は無論、WindowsUpdate等の挙動も抑制されてくれました。動作上の不具合が発生する可能性も多少なりと懸念していたのですが、それも特になし。今後のアップデートの際に元に戻される可能性はあるので、時々確認は必要だろうのが面倒ではあるものの、それも何時勝手に行われるか不安を抱えるのではなく、自分で管理し得る点で不安は大きく減じられました。総じて、心の平穏を取り戻した気分。やはりPCは自分で管理してこそだと思うのです。Cortanaもストアアプリも不要。従来通りのプログラムが動けばそれでいいのです。そういうユーザ向けにモードを設けてくれれば面倒もないのに、と残念な気もしますね。

以下は、無効にしたタスクスケジューラ中の項目一覧。あくまでも私の環境で独自の判断に基づき無効にして良いだろうと思ったものなので、過不足の有無は不明、またその他の環境での適合性も不明です。Windows7で共通する項目をoffにしてみたところでは問題はありませんでしたが、その辺も含め、ご参考程度に。

<無効化タスク一覧> ※[]はタスクスケジューラ中のフォルダ名

[Application Experience]
 Microsoft Compatibility Appraiser
 ProgramDataUpdater
 StartupAppTask

[Autochk]
 Proxy

[CloudExperienceHost]
 CreateObjectTask

[Customer Experience Improvement Program]
 Consolidator
 KernelCeipTask
 UsbCeip

[DiskFootprint]
 Diagnostics

[Feedback]-[Siuf]
 DmClient

[Location]
 Notifications
 WindowsActionDialog

[Maintenance]
 WinSAT

[Maps]
 MapsToastTask
 MapsUpdateTask

[NetTrace]
 GatherNetworkInfo

[Shell]
 FamilySafetyMonitor
 FamilySafetyRefresh

[SkyDrive]
 Idle Sync Maintenance Task
 Routine Maintenance Task

[SoftwareProtectionPlatform]
 SvcRestartTask

[UpdateOrchestrator]
 Reboot
 Schedule Scan

[Windows Error Reporting]
 QueueReporting

[Windows Media Sharing]
 UpdateLibrary

[Windows Update]
 Automatic App Update
 Scheduled Start
 Scheduled Start With Network
 sih
 sihboot

[WS]
 Badge Update
 Sync Licenses
 WSRefreshBannedAppsListTask
 WSTask

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1/26/2016

[note] Marvin Minsky passed.

Minskyが逝去したそうです。享年88歳、死因は脳溢血とのこと。彼の死がその終生を賭けて研究を続けたところの自身の脳から訪れた事には、偶然とは知りつつも因果めいた人生の美を感じずにはいられません。彼の人生は脳から始まり、そこで終わったのです。

近年は年齢から表舞台に立つことはなくなっていたものの、AIの創生を担った氏はあまりに偉大であり、MITを中心にして広がったその影響は広く世界に及び、理工学、殊に情報を扱う分野に関わる者ならば誰しもがその理論、著作に触れ、今なお多大な意味を有している事も周知の事実であるわけです。

しかし、人間の脳をモデルとし、その再現を目指したNeural Networkも、数十年を経てなお初期とさほど変わらない、単なるパターン識別程度の機能しか実現出来ず、未だその目標の達成は目処を立てる事すら程遠い段階に留まっています。その事実を氏がどう受け止めていたのか。単に無念を抱えていたに留まるわけはなかろうけれども、何らかの現実的な、具体的な可能性を伴う希望を見出し得ていたのか否か。その、多くの者に引き継がれただろう魂の行方に幸ある事を祈りつつ。

1/25/2016

[biz] 彷徨う東芝、医療機器事業売却の意味不明

先頃の不正発覚に伴い、色々と噂が飛び交う東芝ですが。どうにも解せないのです。何がというと、この所公然と流れているところの、資金調達のアテとして、既に既定路線になっている家電に加えて医療機器事業等を売却する、という話についてです。

その他、フラッシュメモリ以外の半導体も売り払い、フラッシュメモリと電力に注力する、という事らしいのですけれども、正気かと。半導体はともかく、医療機器に関してはむしろ逆だと思うのですよ。

というのも、東芝の医療機器事業と言えば超の付く優良事業です。シェアも技術面の強みも十分、安定性将来性ともに申し分ない、どころかフラッシュメモリや原発より明らかに上。規模は若干小さいものの、原発以外の電力系と並んでグループの中核を担う事が可能な虎の子事業、だった筈なわけで。

それは資金を幾ら出そうとも得難い、シャープやソニーはじめ、経営の柱を失って苦しむ他のグループからは羨まれる程のものである事は間違いないわけですが、それを売り払い、家電や原発事業の損失填補、またメモリ事業の投資資金に充てるというのです。いささか信じ難く思われてなりません。普通に考えれば逆、すなわち医療機器事業を残し、不安定なメモリやお先真っ暗の原発事業によって失われる信用への備え、あるいは破綻の際に寄るべき柱とするものではないかと。 しかし今の所流れている話は医療機器事業を売り払ってリストラの資金に充てるとかいう話ばかり。意味がわかりません。

そりゃ、他社は喜んで手を上げるでしょう。国内だけで言っても、日立は言うに及ばず、パナソニックも医療機器は強化したいでしょうし、オリンパスと組むソニーもですか。それも当然。収益力等の純粋な事業の価値からすれば、液晶や家電等より余程価値がある筈なのですから。海外勢も当然興味を示しているでしょうけれども、にも関わらず経産省はじめ政策面では全く気にもされていない様子なのは如何にも奇妙に思われるところですが、手が回らないというだけなのでしょうか?それとも原発の方を優先しているからでしょうか?それは相対的なものに過ぎない筈なのですが。。。と、それはともかく。

もっとも、医療機器関連はコンシューマで稼げなくなった他社等が相次いで参入もしくは強化を打ち出していて、これから競争が強まる見込みではあるので、シェアが高い今の内に売るという判断も無いではないのでしょうけれども。それでも、その非常に長い事業のスパンからすれば、少なくとも一時の資金需要のために売買するというのはやはり短慮な印象は否めません。

こう、どうにも腑に落ちない点が多々あるところからすれば、今回の決定、やはり社内の政治力学的な理由とかそういう非合理的な要素による話なのかな、等と疑わざるを得ないのです。そうであれば、一連の施策もまた非合理性を帯びるだろう事は避けられず、その結果も推して知るべし、なものになってしまいそうで、想像するだに残念な気持ちにならざるを得ません。あれだけの事を仕出かし得る程にまで狂ってしまった組織、またその中の個々人の性質が、そう簡単に改善される筈もない、それもまた当然の話なのでしょうけれどもね。 

[関連記事 [biz] 個人向けから撤退する東芝、その行く先もまた暗く]

<その後の経過>

国内からはCANON、富士フィルム。海外からはKKRも争奪戦に参戦とのこと。本当に売っちゃうんですかね。いやはや。コニカミノルタも入札するんだそうですが、そんな資金が調達出来るんでしょうか?規模的に厳しそうだし、何処か大手と組まないと難しいんじゃないかと思うんですけど。

1/02/2016

[note] Unforgettable Natalie Cole

She went to her great father's side. It seems too fast for her voice to be lost from the world forever, though we know it must be the way it goes. So now, your songs stay in our memory... As represented in your masterpiece song title, unforgettable. Rest in peace, Natalie.