7/30/2015

[note] 傘の折れた骨を補修

先日、日差しの厳しい最中、日傘を差して歩いていたんですが、とある橋の上でぴゅうっと吹いた風にあおられて、ポキンと骨が折れてしまったんです。その傘はまだ数える位しか使っていなかったものにつき流石に買い換えが躊躇われまして、ここはひとつ修理してみるかと。

折れた場所とその折れ方は下図の通り。これは折りたたみ傘なんですけれども、そのリンク部分の骨が折れて外れてしまっています。只でさえ弱いアルミの骨が、さらにリンク穴の分弱くなっているところ、そこに応力がかかってあえなく折れた、というわけです。あまりに残念な貧弱さに愕然とせざるを得ません。
これを、添え木的な金具にはめ込んでつなげます。この金具、先端部分とか色々な部品が入ったキット的な形での販売が主流らしいのですが、当然ながら余計な部品は不要だし、いささか割高でもあるようにも見えたので、今回は某ホームセンターで販売されていた個別売りの部品を調達しました。和気産業製のUS-017という、大きめ(太め)の骨用の金具です。四個セット税込みで200円弱、一個あたり40円ちょい。それ位が適正でしょう。鉄製で、当然ながらアルミの骨とは段違いの剛性があります。
さてその取り付け、まずは太い方から。隙間なく嵌まるよう、ペンチで少し広げたりしておいてから骨に合わせ、爪を骨ごとペンチでカシメます。後でぐらついたり抜けたりしないよう、2つの爪を骨に食い込ませる形でそれぞれギュッと。
次いで、リンク部分と、それを挟むようにもう片方の骨を合わせ、同様にカシメます。これ、骨組みの内側だし狭いしで、ペンチで締めるのが大変。慎重かつ迅速に、少しずつ調整しながら固定していきます。
あっちから締め付けてはこっちから締め付け、を繰り返す事数分、なんとか上手く取り付け完了。リンク部分が外れたりしないか少し不安ですが、とりあえずは繋がっているようです。
開いてみても、とりあえず元と同等以上の強度はある感じ。といってこれはむしろ元の骨が貧弱過ぎると言うべきなのかもしれませんが・・・。そもそも折れたのも強風とかいうわけでもなく、少し風に煽られた程度だったのです。軽いのはいい事だけど、流石にこれはね。今回とは別の骨もまた直ぐ折れそうで不安が掻き立てられます。うーん。
ともあれ、とりあえず使えるようにはなりました。やはり不安のあるリンク部分をもう少し補強するかもしれませんが、まずはこれで一度使ってみようかと思うのです。ちょっとでも風があったら使用中止する心づもりで。あまりビクビクしながら使うのも不本意ではありますが仕方ない。というわけで今回はこれでおしまい。

[note] Windows10アップグレードはやはり地雷

さて、この程リリースされたWindows10ですけれども。予想通りというか、結構な割合でインストール失敗とか、成功しても不具合だらけだとか、酷い事になっているようで残念です。

といって、私の所ではそれ以前の段階なのですけれども。Windows8.1とWindows7Proの2台をアップグレードすべく、HDDのバックアップを取った上で予約し、当日は早朝から起動して観察していたのですが、まる一日以上経ってもインストール手続きに進むことすら出来ませんでした。その間の経緯を簡単にまとめると以下の通りとなります。

 <当日〜翌日の経緯概要>

・当日・朝方
 Win8.1の方で"Windows Modules Installer Worker"プロセスが断続的に稼働。\Windows\SoftwareDistribution\Download以下に幾つかファイルが生成されているのを確認。一方、Win7Proの方は音沙汰なし。

・当日・午前中
 Win8.1、Win7Proとも、何も動かなくなる。バックグラウンドでGWXプロセスは存在しているが、稼働率0%のまま。イメージのダウンロード等がされる兆候もない。Windows10入手アイコンからアプリを起動しても、まもなく入手可能になる旨のメッセージが表示されるだけ。「入手可能になったら通知する」ボタンを落としても何の変化もなし。

・当日・午後
 そのまま何も変わらず。

・翌日・朝方
 前日から変わらず。仕方がないので、一度再起動する。すると、 Win8.1の方ではWindows10入手アイコンが消え、バックグラウンドのGWXプロセスすらも消える。再起動を繰り返しても変わらず。\Windows\SoftwareDistribution\Download以下に前日ダウンロードされていたファイル・フォルダ類も消滅。Win7Proの方はアイコン・プロセス共存在するが、稼働しない点は変わらず。なお双方とも、WindowsUpdateに「予約が完了しました」の表示はされている、ただし詳細を表示するリンクはクリックしても反応しなくなった

・翌日・午後 (追記)
 Win8.1に続いてWin7Proの方もGWXプロセス及びアイコンが消滅。

というわけで処置なしです。この間、テンポラリのイメージ保存フォルダとされるc:\$Windows.~BTフォルダは一度たりとも生成されていませんでした。どうなってるんでしょう。覚悟はしていましたけれども、経緯の説明も何もないというのは酷すぎると思うのですよ。

推測するに、今日になってアイコンすら表示されなくなったのは、不具合頻発につき配信を一時停止したからじゃないかと思われるところです。が、それならその旨アナウンスの1つもあって然るべきだと思うのです。数カ月も前からアナウンスして予約を促し、実際に「まもなく」とまで表示しておきながら、何らの説明もなく停止して放置とか、正気とは思えません。ユーザにもそれなりの準備と対応の手間が掛かっているのですから。数十分間隔でチェックを繰り返した手間と時間を返せと。その杜撰かつ不誠実さには、今更ながらに怒りを覚えます。このままローンチに失敗して、会社ごと潰れればいいと思いますよ。ええ。そうすれば心置きなくWindowsを捨てられますから。

インストールに成功した、もしくは手動インストールした方々からの阿鼻叫喚の報告の山を見る限り、インストールに進めなかった事自体はむしろ良かったと思うべきなのでしょうけれども。何にせよ、現時点でWindows10のアップグレードは地雷と言っていいでしょう。これもタダほど高いものはない、の一種というべきか、少なくとも、様子見をした方々は、少なくとも数週間はそのまま保留にするべきものと思われます。お気をつけ下さい。

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その後、情報収集して準備の上、地雷を踏み抜きにかかりました。一応成功はしたんですが、色々と微妙な気分です。
[続き記事 [note] Win10アップグレードという名の地雷を踏み抜いてみました]

7/10/2015

[note] Ubuntuのlogin時、$TERM変数未定義エラーが表示される現象への対処について

ちょっとした備忘メモ。Ubuntuのログイン時、デフォルトターミナルの変数$TERMがundefinedな旨のエラーを示すダイアログが表示される場合があったのですが、その簡単な調査と対処法を確認したので。

具体的には、ログインプロンプトからユーザ名とパスワードを入力した後、下記のメッセージが表示される現象についてです。

"setterm: $TERM is not defined in /HOME/[ユーザ名]/.profile"

と言っても、これは単なる警告に過ぎず、[OK]ボタンを押すとそのまま普通にログイン出来ます。鬱陶しいだけなので放置していたんですけど、気分はよろしくありません。

しかも$TERM変数が定義されない、という割に、ログイン後に確認してみれば$TERM=xterm等と定義はされているのです。要するに、ログイン処理中の変数定義・チェックの順序不整合が原因と考えられるわけで、確かにそれなら大した問題にはならないだろうと。

で、.profile読み込み段階で不整合が誤検出されているというのなら、そこに修正を加えてやればいいだろう、と思われたわけなんですが、TERMの定義を追記しても変わらずエラーダイアログが表示されます。どういう事なのかと、デフォルトの/etc/skel/.profileと比較してみたところ、自分で追加した変数の定義に加え、下記のターミナルオプション設定が差分にひっかかりました。

setterm -blank 0

これが最後尾に。これはターミナルの節電用画面ブラックアウト時間のオプションで、デフォルト端末の定義云々とは本来関係ない筈なんですが、これが裏でTERM変数とかそれに関係する諸々をチェックしてるのかなと。おそらく自前で追加した変数の設定等と区別出来なかったために仕様変更時に削除されず、そのために齟齬を来していたんだろう、とも。というわけで、 これを無効にしたらエラーダイアログは出なくなりました。

解決した事自体は喜ばしい事です。なんですがこれ、.profileに自前のユーザ変数定義を書き込んでいたのが問題だった、という結論になるわけです。しかし、それは自業自得かと言うと疑問無きにしもあらずです。というのも、.profileは.bashrcを読み込む仕様になっていて、ユーザが通常通りbashを使用し、.bashrcをいじるのならおそらく今回のような問題は発生しないように思われるところ、しかし少し前に起こったbashの致命的脆弱性の件以来、私はbashの使用は躊躇われるのでcsh系のtcshを使っているのです。なもんだから、変数を設定するには.bashrcは使えず、.profileが適切なんですよね。しかしそうするとアップデートから漏れると。Canonicalからすれば、デフォルト外のシェルまでサポート出来ないと言う事だろうし、対応しようとすればコストもかかる話だから、ある程度は切り捨てるのも仕方ない事なんでしょうけど、本来シェルはディストリビューションによらず、unix系システムを使うにあたって一番ユーザがこだわるところで、自由に選択し得えて当然の箇所な筈なわけで。どうにも不満の残る次第なのでした。 ともあれ、これでおしまい。やれやれです。

[過去記事 [IT] bashに最悪の脆弱性発覚]

7/09/2015

[biz] Microsoft旧Nokia携帯部門リストラ7800人、76億$減損

MicrosoftがNokiaのスマホ事業買収時ののれん減損で76億$の損失、併せて当該部門の7800人程度のリストラを発表しました。

どうせこうなるだろうと誰もが思った結果になった、ただそれだけの事なんですが、それを認めるのに随分と時間がかかったものです。モバイル専用OSの系列自体、Windows10でデスクトップに吸収される形で消滅する運びにつき、もうこれ以上先延ばし、言い逃れは不可能になったとかいう話なんでしょうが、そこまで追い込まれないと動けないというのも、現在のMicrosoftの硬直化ぶりをよく表していると思います。難儀な事ですね。せめてもうちょっと段階的にとか出来なかったものなのでしょうか。

ですが、予想もされていた話ではありますし、資金にはまだまだ余裕のある会社は無論、リストラされる社員も贅沢を言わなければ再就職先に困る事もないでしょうから、 外野がそんなに気にするべきものでもないのかもしれません。目の前の問題は中国関連企業の方か、と言ってもそっちは全部が全部偉い事になってますし何処から見ればいいのやら。Alibabaは今のところ全体に比べると落ち方は比較的緩やかなようですが、結局のところ不可避でしょうしいつまで持つのかな、とか。さてさて。

Microsoft plans 7,800 layoffs, $7.6 billion Nokia write-down

7/06/2015

[pol] ギリシャの社会保障削減拒否、瓦解する欧州の夢

ギリシャで財政縮減策受け入れを問う国民投票が大差で否決され、改めて当国民の意思に変わりがない事が示されたそうですね。

結果としては概ね理解し得るところです。現政権の成立の経緯からしても、受け入れた場合のデメリットにしろ、国民が今更転換を受け入れられないと思うのは当然でしょうから。もっとも、これで従来通りの他国の支援は実施しづらくなりましたから、国内に無い袖は振れず、結局は実質的に年金削減等の縮減策を実施せざるを得ない点は変わりがないんでしょうけれども。

それでも、自主的な国家運営の結果か、外国の要求に屈してするかでは、やはり小さからぬ違いはあると言えるだろうのも事実なのであって。極言すれば、仮に結果としては変わらずとも、国家運営の主権を金策のために放棄する事を拒否したと見れば、それはそれで十分に正当性があると言えるのでしょう。そもそも借金を借金で返しても先送りにしかならないわけですし、現実として返済が不可能である以上、それなら踏み倒すなり破産するなり、清算に踏み込む事を含め、それにどう対応するのかは、当事者の問題、あり得べき選択というものではないかと思うのです。

そもそも、赤字だから社会保障費を削れ、というのは、借金を背負った家庭に口減らしをしろと言っているようなものであり、一般に不法なのであって、私企業のコストカット等と同じように扱う事自体不適切な筈なのです。EUの他の国も同様に困窮しているというのならともかく、そうではないのだし、この種の生活保障は国家運営上不可欠なものなのだから、EU国家間で共通して補完するべきものだと個人的には思うのですが。

財政赤字が問題なら、生産性を改善するべきなのであって。私企業経営者がするように単に切り捨てればいいというのは無責任というものです。少なくとも、国民の代表者たる政権が取っていい方針では有り得ません。産業振興策を取るなり、全体的に労働時間が短すぎるというのなら長時間労働を容認するなりすればいいのです。その前に、生活基盤たる社会保障費から削りに行くというのは、流石に有り得ないだろうと。それを拒否した今回の結果は、主権国家の国民のそれとしてはむしろ当然と理解し得るものだと思うのですよ。

もっともギリシャに取っての今後は、仮に可決されていた場合と比べても大変になるでしょうけれども。しかし単に老人を切り捨てて終わり、というのが安直で簡単に過ぎるだけなのであって、何らかの能動的な解決を図るのなら、どうしたってそれよりは大変になるのは分かり切った話、それも致し方ないところというもの。EUは社会保障費位は直接負担をするべきでしょうが、もしそれを拒否すると言うのなら、それはもはや共同体とその一員との関係ではないと言うべきところ、袂を分かつのが筋だと思われるわけですけれども、さてそこまで割り切れるのかどうか。

そもそも経済的な面だけを共通化した国家連合というのに無理があったんだろうと思ったりもするんですけれども。ロシア絡みの事といい、英国の脱退が公然と主張される事といい、都合のいいところ以外を捨象して作り上げられた欧州の夢は、やはり夢、 儚くも散る定めにあるのでしょうか。それとも踏みとどまり、今後は負の側面も正面から協力し、連帯を強めるのでしょうか。後者の方が望ましいのは無論ですが、現状では想像しづらいのがなんとも残念です。